転生したら悪役令嬢！？忙しいのでお断りします！

24 鍛錬を積み、1週間後の断罪へ…

「━━さて、ヴィラン。“鮮血姫”モードを始めるわ」

«ｸﾞﾗｧｧｧｧ！»

「…座標を移動させよ」

「この裏切り者め！」

「きゃぁぁぁぁぁ！」

「ヴィラン、防ぎなさい」

«ｸﾞﾙ…ﾊﾟｼｯ»

あ、触手も出せるように…まあ良いわ。1週間前に見た未来と同じ展開のようね。さてと…それじゃあ、ここからは私達の場面ね。

「ふふ、折角逃がしてあげたのに…貴方達ってほんと、馬鹿よね」

「なっ！な、何故ここに鮮血姫が！？」

「あら、敵対している者を滅ぼしに来て何が悪いのかしら？
全く…折角あなた達の団長の命だけで助けてあげたというのに…」

あ、ちなみにだけど。悪魔契約をしたことで命を貰ったって言ってるだけで、死んではないよ？大切な仲間だしね！

「あ、あれは結局詭弁だっただけだ！あのクソ野郎は俺達を見捨てて自分の保身だけを考えてやがったんだ！」

「それこそ憶測じゃない。寧ろ、殺されそうになった相手に命乞いして助ける訳ないじゃない。まあ…どうせ聞く耳を持たないんだし、これ以上は無駄ね。
あなた達の団長の命と引き換えにあなた達を見逃してあげたけど、それを必要としないなら、私もこの契約は放棄するわ」

さて…制限解除、ここからは本気モードだね。

「ｻﾞｼｭｯ…まずは1人。さて、騎士団って何処にあるのかしら」

「こ、この人殺し！お父さんを返せ！」

「…はぁ、全く…ヴィラン、殺さないように適当に収納しといてくれるかしら」

«ｸﾞﾙ？»

「そう、その3人よ」

«ﾊﾞｸｯ…ｸﾞﾗｧ♪»

「…殺してないわよね？」

«ｸﾞﾙﾙ»

「…なら良いわ」

鷹の目…さてと、うーん…あ、やっぱり城壁付近にあったね。ついでに帝国の王族も消しておこうかなぁ…うん、そうしよう。

「転移せよ…
さて、ここが騎士団の様だけれど…やけに静かね。…あら？あれは…ああ、今は訓練中だったのね。うーん、そうねぇ…折角だし、騎士団長の部屋ででも待っておこうかしら」

机に生首を置いてと…あとは、この前倒した敵達の骨も置いておこうかしら。

「それにしても…人数だけは大勢いるのね。実力は…対してなさそうだけれど」

…あ、こっちに気が付いたみたいだね。うんうん、凄い慌てて避難させているね。

「ﾊﾟﾁﾝｯ…精霊達、逃がしてはならないわ」

《我らの結界を張ったのだ。逃げはしない》

「ﾊﾞﾝｯ！…はぁ…はぁ…な、何故ここに…」

「あら、私がここに来るのはダメだったかしら？それにしても…まさか、団長さんの決死の覚悟を無駄にするとは思わなかったわ」

「？…な、なんのことですか？」

「…ああ、そういえばあなたは関与していなかったわね。雑兵達が団長は本当は裏切っただけだと言い張り、その家族を非難し始めているのよ。ま、こっちとしては団長さん一人の命しか奪えなかったから丁度いいのかもしれないわね。
これで、心置き無く敵を殲滅できるもの」

「…ま、待ってください！その話は本当なのですか！？」

「本当よ、私がここに来た時も兵士に剣先を向けられていたもの」

「な…」

「だから…私はこうすることにしたわ」

「…！まっ！」

「ｻﾞｼｭｯ…契約は無効よ、帝国軍共」

「くっ…うぉぉぉ！」

「さて、それじゃあ私から王族を護らないといけなくなったわね。ほら、こっちよ」