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31 ???の対抗策

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「…おはよ、ヴィラン」

«おう、おはよう。飯作っといたから飯食え»

「は~い」

…ん゛!!やっぱヴィランって男性だしめっちゃ優良物件だよね!?

『ですねぇ…はぁ、こっちにも欲しいくらいですよ』

なら、いっその事地球用にも人型ヴィラン作っておく?こっちは怪物型だし…

『…え、作れるのですか?』

うん。なんせ、このヴィランって種族として作ったしね。

「創造主の力を以て再びこの地に創られし…今こそ、我が呼び掛けに答え、ここに顕現せよ!“ヴィラン”」

«…俺の分身だと!?»

「というより、同じ種族…かな?まあでも、兄弟と思ってくれたら良いよ」

「…で、俺は何をすりゃ良いんだ?」

「ローズの方に送るから、あっちの世界でローズの補助をしてくれる?」

「分かった」

あれそういえば何で“あっちの世界”が繋がったんだろ…

『瑞季さんが直接作ったものには基礎知識が入るらしいんです。そして、そこにはこちらとそちらの世界の情報も入るようですね。
そのおかげで料理なども出来るようですし』

「なるほどねぇ…さて、それじゃあ送った事だし…あと何日あったっけ?(焦」

«あ?あー…確か、あと3日?»

「なら、間に合いそうだね」

イメージは…どうしよう。運命の呪いを切り裂くような…それでいて私たちの自由を象徴する…
ああ、やっぱり…

「『鳥』」
『…ですね』
「…だよね」

「さて、それじゃあ…運命を守護し、干渉を弾き、万が一の時には感情を強制的に暴発させるような…鳥を」

『そして、こちらの世界…瑞季さんが住んでいる日本を繋ぐという意味も込めましょう』

「日本で運命を導いてくれる鳥といえば…確か、八咫烏だったかな?足が3本ある…なら、それをモチーフに…んー、ローズのモチーフは赤…で、私のモチーフは…」

『黒ですね』

「なら、原作通り体は黒にする?」

『いえ、体は白にしましょう。せっかくなら目立たせたいですし』

「そうだね…なら、体は白で瞳は黒と赤のオッドアイ」

『物語のように、飛ぶ姿はキラキラと光らせ…』

「その後には幸せを呼ぶ金色の欠片を…」

『取り敢えずはこんな感じですかね』

「だね。それじゃあ…いでよ、八咫烏!」

«カァァァ!»

…さて、これで何者か分からないあの運命の呪いを掛けた張本人の対策は一応できたはず。

「さーてと、それじゃあ…」

«カァ»

「…え?着いてこい?ど、どういう…取り敢えず行ってみましょう!」

«分かった»
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