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第四話<優李side>
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部屋は広くて、20人が入ってもスペースがあった。
「おー!スッゲ!ひれー」
「海斗、うるさい、、、」
「騒ぐために来たんだからいーだろ?」
「そーだよ、ユウ?」
アリスが笑いながら俺に言ってきた
アリスまで敵になるとは、、、
「よっしゃ!何歌う?」
「はいはーい!ウチがが、アキちとミサっちとうたう~!!」
城之内のキンキンした声が響く
「んもー、姫ちゃんは急だなぁ」
九条さんが困ったように笑う
「城之内さん、私は遠慮しとく、、、」
原さんが消え入りそうな声で訴える
「さん付けやめてって言ったじゃんっ! アキち~、ミサっち~!どーしてもだめ?」
城之内が上目遣いで2人を見つめる
「しょーがないなぁ、、、」
「アキちゃんが歌うなら、、、私も、、、」
「よしっ!決まり~!」
3人が歌ったのは最近人気のあるアイドルグループの歌だった。
城之内はさておき九条さんが予想通りの綺麗な声に可愛らしい仕草をしている中で俺が一番以外だったのは原さんの声だった。
確かに他の2人より声は小さいがすごく通る綺麗な声をしている。
「キレイだな、、、」
「ユウ?」
「いや、なんもない」
心の中で言ったつもりが近くにいたアリスに聞こえてしまっていた。
「海斗!お前なんかやれよ~」
数人の男子が海斗に呼びかける
「よっしゃ!じゃあ、優李、アリス!俺たちも次あれ歌おうぜ」
「海斗、あれ女子グループの曲だぞ?」
「しっとるけど?」
俺は縋るような目でアリスを見る
「いいね、面白そう」
今日は味方がいないのか、、、
「、、、わかった」
俺がため息混じりに頷くと
「じゃあ、始まった時にーーーーーって言って、あとこれ付けて」
「は?」
「僕は構わないけど?」
「アリス、、、裏切ったな、、、」
「なんのこと?」
この微笑みには勝てる気がしない、、、
俺たちは海斗から渡されたものを付ける。
「姫ちゃん!つぎ俺ら歌うからマイク貸して」
「おけでーす」
マイクを受け取るとイントロが流れる
海斗が目で合図する
「「「私たち!みんなのアイドル~」」」
「海子」
「優李」
「アリス」 「「「で~す」」」
「「「よろしくお願いしま~す!」」」
、、、もうどうにでもなれ
俺たち3人はウィッグを付け、裏声で自己紹介する
「「「「ヒューーヒューー!」」」」
「「「アリスくん可愛い~!!」」」
恥ずかしすぎる、、、なんの拷問だ?
「アリス、似合いすぎじゃね?」
「ユウも可愛いよ?」
「そりゃどーも、、、てか海斗これどーしたんだよ?」
「ん?もちろん持ってきた」
こいつ、、、こういう時だけ準備がいいな
ふと視線を前に向けると城之内と九条さんが話し込んでいる。
あまりにも真面目な顔なので
「九条さ、、、」
「もう、12時じゃん!」
声をかけようとしたら女子の声にかき消されてしまった。
「誰か何か買ってこいよ」
「えー」
「だるー」
誰が行くのか決めかねていると
「んじゃ、俺と海斗が行ってくるよ」
こいつ、、、
「人を巻き込むな、海斗」
「2人が行くなら俺も行くよ」
「じゃあ、私も」
九条さんが小さく手を挙げる
「道も覚えたいし、千冬も行くなら」
「アキちゃんが行くなら、、、私も」
「ウチも行く~」
結局、この6人で行くことになった
カラオケからスーパーまでは15分ぐらい歩く
「そういや、九条さんとアリスっておんなじ中学だったんだろ?」
「うん。千冬とは小学校から一緒だよ」
「へー、そういや何で原さんと九条さんは、そんな仲良いの?」
「私たち、家が今近いから」
「なるほどな」
ほぼ初対面の女子と話せる海斗のコミュ力には驚かされる。
「アリスくんのことアキちは千冬って呼ぶんだね」
「うん。そーだよ」
城之内がアリスと俺の間に入り込んでくるので車道側に押し出される。
「城之内、邪魔なんだけど」
「はぁ?優李はようねぇし」
「あ?」
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて」
「あの、、、河合くん、ちょっといい?」
原さんが俺を手招きしている。
「どうしたの?」
原さんが基本誰かに話しかけることはないので海斗も驚いたようにこちらを見ている。
「えっと、、、あの、、、ど、どのぐらいご飯買えばいいんだろうね」
「えっ?あ、いや。まぁ、多めに買ってたらいいんじゃない?な、海斗」
「お、おう、、、」
「そ、そうだよね、、、ごめんなさい、、、」
「いや、ぜんぜん、、、」
俺はこの時、原さんが後ろにいる九条さんとアリス、城之内のことを気にしているのに気づかなかった。
でも、この時に気付いていても何も変わらなかったんだろう。
第0章 終
「おー!スッゲ!ひれー」
「海斗、うるさい、、、」
「騒ぐために来たんだからいーだろ?」
「そーだよ、ユウ?」
アリスが笑いながら俺に言ってきた
アリスまで敵になるとは、、、
「よっしゃ!何歌う?」
「はいはーい!ウチがが、アキちとミサっちとうたう~!!」
城之内のキンキンした声が響く
「んもー、姫ちゃんは急だなぁ」
九条さんが困ったように笑う
「城之内さん、私は遠慮しとく、、、」
原さんが消え入りそうな声で訴える
「さん付けやめてって言ったじゃんっ! アキち~、ミサっち~!どーしてもだめ?」
城之内が上目遣いで2人を見つめる
「しょーがないなぁ、、、」
「アキちゃんが歌うなら、、、私も、、、」
「よしっ!決まり~!」
3人が歌ったのは最近人気のあるアイドルグループの歌だった。
城之内はさておき九条さんが予想通りの綺麗な声に可愛らしい仕草をしている中で俺が一番以外だったのは原さんの声だった。
確かに他の2人より声は小さいがすごく通る綺麗な声をしている。
「キレイだな、、、」
「ユウ?」
「いや、なんもない」
心の中で言ったつもりが近くにいたアリスに聞こえてしまっていた。
「海斗!お前なんかやれよ~」
数人の男子が海斗に呼びかける
「よっしゃ!じゃあ、優李、アリス!俺たちも次あれ歌おうぜ」
「海斗、あれ女子グループの曲だぞ?」
「しっとるけど?」
俺は縋るような目でアリスを見る
「いいね、面白そう」
今日は味方がいないのか、、、
「、、、わかった」
俺がため息混じりに頷くと
「じゃあ、始まった時にーーーーーって言って、あとこれ付けて」
「は?」
「僕は構わないけど?」
「アリス、、、裏切ったな、、、」
「なんのこと?」
この微笑みには勝てる気がしない、、、
俺たちは海斗から渡されたものを付ける。
「姫ちゃん!つぎ俺ら歌うからマイク貸して」
「おけでーす」
マイクを受け取るとイントロが流れる
海斗が目で合図する
「「「私たち!みんなのアイドル~」」」
「海子」
「優李」
「アリス」 「「「で~す」」」
「「「よろしくお願いしま~す!」」」
、、、もうどうにでもなれ
俺たち3人はウィッグを付け、裏声で自己紹介する
「「「「ヒューーヒューー!」」」」
「「「アリスくん可愛い~!!」」」
恥ずかしすぎる、、、なんの拷問だ?
「アリス、似合いすぎじゃね?」
「ユウも可愛いよ?」
「そりゃどーも、、、てか海斗これどーしたんだよ?」
「ん?もちろん持ってきた」
こいつ、、、こういう時だけ準備がいいな
ふと視線を前に向けると城之内と九条さんが話し込んでいる。
あまりにも真面目な顔なので
「九条さ、、、」
「もう、12時じゃん!」
声をかけようとしたら女子の声にかき消されてしまった。
「誰か何か買ってこいよ」
「えー」
「だるー」
誰が行くのか決めかねていると
「んじゃ、俺と海斗が行ってくるよ」
こいつ、、、
「人を巻き込むな、海斗」
「2人が行くなら俺も行くよ」
「じゃあ、私も」
九条さんが小さく手を挙げる
「道も覚えたいし、千冬も行くなら」
「アキちゃんが行くなら、、、私も」
「ウチも行く~」
結局、この6人で行くことになった
カラオケからスーパーまでは15分ぐらい歩く
「そういや、九条さんとアリスっておんなじ中学だったんだろ?」
「うん。千冬とは小学校から一緒だよ」
「へー、そういや何で原さんと九条さんは、そんな仲良いの?」
「私たち、家が今近いから」
「なるほどな」
ほぼ初対面の女子と話せる海斗のコミュ力には驚かされる。
「アリスくんのことアキちは千冬って呼ぶんだね」
「うん。そーだよ」
城之内がアリスと俺の間に入り込んでくるので車道側に押し出される。
「城之内、邪魔なんだけど」
「はぁ?優李はようねぇし」
「あ?」
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて」
「あの、、、河合くん、ちょっといい?」
原さんが俺を手招きしている。
「どうしたの?」
原さんが基本誰かに話しかけることはないので海斗も驚いたようにこちらを見ている。
「えっと、、、あの、、、ど、どのぐらいご飯買えばいいんだろうね」
「えっ?あ、いや。まぁ、多めに買ってたらいいんじゃない?な、海斗」
「お、おう、、、」
「そ、そうだよね、、、ごめんなさい、、、」
「いや、ぜんぜん、、、」
俺はこの時、原さんが後ろにいる九条さんとアリス、城之内のことを気にしているのに気づかなかった。
でも、この時に気付いていても何も変わらなかったんだろう。
第0章 終
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返信ありがとうございます。
貴方に出会った幸せ〜人生初の恋〜
といいます。
宜しくお願いします
分かりました。読んでみますね。
面白そうだなと思い、登録させて頂きます(^^)
良かったら私の作品も読んでもらえたら嬉しいです。
宜しくお願いします!
とても嬉しいです!
ありがとうございます(^^)私もぜひ読みたいです、何という題名ですか?