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私はリング・ボウ。
ボウ侯爵家嫡男の19才。
金髪にエメラルドの瞳が美しい優し気なモテモテ美丈夫だ。
今日は日曜日。
休日だというのに友人達と剣の鍛錬で一汗かいたところだ。
ワイルドだろう?
柔和な外見&物腰とのギャップに女性達はメロメロなはずだ。
庭園のガゼボで待たせている美しい仮婚約者も私の勤勉っぷりに惚れ惚れしていることだろう…
鼻歌を歌いながら自室で髪を整えていると――
「リング様!
大変です!
アー公爵令嬢がお怒りのご様子で‥」
ノックもなしにドアが開けられ。
執事が怒鳴りながら部屋に駆け込んで来る。
「ん?さすがに待たせ過ぎたか?
鍛錬の後友人達に茶を振る舞っていたからな。
茶も出さず帰すわけにいかないだろう?
で、彼らが帰った後こうして身だしなみを整えているのだ。
彼女に会うのに失礼が無いようにな。
そう説明すれば彼女の機嫌も直るだろう。
よし、やっと髪が決まったな。
すぐに向かおう。
彼女はガゼボに居るんだな?」
「お帰りになられました!」
「‥なッ!?」
「無理もない事です!
1時間もお待たせしたのですよ!
その上――
庭師が言うには。
公爵令嬢はリング様がご友人達に公爵令嬢を悪く言っているのを聞いてしまったそうです!」
「なに!?
私は彼女を悪くなんて言っていないぞ?」
「自覚は無いんでしょうけどね、リング様にはそういうところがございます。
庭師さん、リング様はどんな悪口を言ったんだね?」
執事の後ろから庭師が顔を出す。
執事、手回しがいいな!
「はい、ワシは近くで作業してたんでよう聞こえやした。
『親が勝手に決めた仮婚約だ』の、
『性格悪い訳じゃないが外からは見えない事もある』だの、
『仮婚約してから毎週末『手作りです』ってお菓子を持って訪ねて来るから食べない訳にいかない』だの
『好きでもない菓子を美味そうに食べて大絶賛しないといけないのが辛い』だの
『色々重い』だの
『押しつけがましい』だの――」
「リング様そんな酷い事を仰ったのですか!?」
「…え?…うん…
言ったか言わないかで言えば言ったな…
言ってる時はそんな意図は無かったが…
まぁ、悪口に聞こえないこともないな」
「完全に悪口ですよ!
公爵令嬢がお怒りになるのもごもっともです!
大体、全部嘘じゃないですか!
仮婚約の申し込みは『まだ様子見を』と仰る旦那様を急き立ててリング様が進めたんだし、公爵令嬢に会った後は『姿だけでなく内面までも美しい』とデレデレだし、毎週末訪ねて来られるのをワクワクしながら待ち侘びていたし、手作りお菓子は大絶賛して全部独り占めするほど――」
そうつらつら言って来る執事は今朝より10才は老けた様だ。
「兎に角今すぐ公爵家へ出向いて謝ってください!せっかく整った仮婚約が御破算になってしまったらどうなさるのです!?我が国の3大公爵家の一つ、アー公爵家の美しく魅力的なチェリー嬢とのせっかくのご縁談が…」
20才は老けたな…
まぁ、知らないからな…
私は執事を安心させる様に余裕の声を出す。
「ハハ、ま、大丈夫だ。
彼女はそんな事ぐらいで私を嫌いになどならない。
彼女は深く深く私を愛しているのだからな。
何の心配も要らないさ」
「は?まだ数度お会いしただけですよね?」
「今世ではな」
「ッ!?」
目を丸くする執事に私は人差し指を立ててニヤリと笑う。
「これは秘密だが…」
ボウ侯爵家嫡男の19才。
金髪にエメラルドの瞳が美しい優し気なモテモテ美丈夫だ。
今日は日曜日。
休日だというのに友人達と剣の鍛錬で一汗かいたところだ。
ワイルドだろう?
柔和な外見&物腰とのギャップに女性達はメロメロなはずだ。
庭園のガゼボで待たせている美しい仮婚約者も私の勤勉っぷりに惚れ惚れしていることだろう…
鼻歌を歌いながら自室で髪を整えていると――
「リング様!
大変です!
アー公爵令嬢がお怒りのご様子で‥」
ノックもなしにドアが開けられ。
執事が怒鳴りながら部屋に駆け込んで来る。
「ん?さすがに待たせ過ぎたか?
鍛錬の後友人達に茶を振る舞っていたからな。
茶も出さず帰すわけにいかないだろう?
で、彼らが帰った後こうして身だしなみを整えているのだ。
彼女に会うのに失礼が無いようにな。
そう説明すれば彼女の機嫌も直るだろう。
よし、やっと髪が決まったな。
すぐに向かおう。
彼女はガゼボに居るんだな?」
「お帰りになられました!」
「‥なッ!?」
「無理もない事です!
1時間もお待たせしたのですよ!
その上――
庭師が言うには。
公爵令嬢はリング様がご友人達に公爵令嬢を悪く言っているのを聞いてしまったそうです!」
「なに!?
私は彼女を悪くなんて言っていないぞ?」
「自覚は無いんでしょうけどね、リング様にはそういうところがございます。
庭師さん、リング様はどんな悪口を言ったんだね?」
執事の後ろから庭師が顔を出す。
執事、手回しがいいな!
「はい、ワシは近くで作業してたんでよう聞こえやした。
『親が勝手に決めた仮婚約だ』の、
『性格悪い訳じゃないが外からは見えない事もある』だの、
『仮婚約してから毎週末『手作りです』ってお菓子を持って訪ねて来るから食べない訳にいかない』だの
『好きでもない菓子を美味そうに食べて大絶賛しないといけないのが辛い』だの
『色々重い』だの
『押しつけがましい』だの――」
「リング様そんな酷い事を仰ったのですか!?」
「…え?…うん…
言ったか言わないかで言えば言ったな…
言ってる時はそんな意図は無かったが…
まぁ、悪口に聞こえないこともないな」
「完全に悪口ですよ!
公爵令嬢がお怒りになるのもごもっともです!
大体、全部嘘じゃないですか!
仮婚約の申し込みは『まだ様子見を』と仰る旦那様を急き立ててリング様が進めたんだし、公爵令嬢に会った後は『姿だけでなく内面までも美しい』とデレデレだし、毎週末訪ねて来られるのをワクワクしながら待ち侘びていたし、手作りお菓子は大絶賛して全部独り占めするほど――」
そうつらつら言って来る執事は今朝より10才は老けた様だ。
「兎に角今すぐ公爵家へ出向いて謝ってください!せっかく整った仮婚約が御破算になってしまったらどうなさるのです!?我が国の3大公爵家の一つ、アー公爵家の美しく魅力的なチェリー嬢とのせっかくのご縁談が…」
20才は老けたな…
まぁ、知らないからな…
私は執事を安心させる様に余裕の声を出す。
「ハハ、ま、大丈夫だ。
彼女はそんな事ぐらいで私を嫌いになどならない。
彼女は深く深く私を愛しているのだからな。
何の心配も要らないさ」
「は?まだ数度お会いしただけですよね?」
「今世ではな」
「ッ!?」
目を丸くする執事に私は人差し指を立ててニヤリと笑う。
「これは秘密だが…」
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