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1 僕は筋金入りのワンコだワン!
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…はッ!!
何かが僕に向かって来るのを察知したワン!
僕は、犬ワン。
何度も何度もワンコに転生している筋金入りのワンコわん。
最初の頃は、人間が大ッ嫌いだったワン…
最初の犬生は、野良犬だったワン。
『汚ねえ』だの、
『恐い』だの、
『あっち行け』
だの言われて、石とか色々ぶつけられて、最後は両足縛られて川に放り込まれて溺死ワン。
人間、サイテー!だワン!
次に生まれた時も、野良犬だったワン。
でも、可愛がってくれる人がいたワン。
その人は、ダンボールに住んでいて、缶拾いとかしていたワン。
源さんっていう人ワン。
缶がいっぱい拾えた時は、源さんはカップ酒を、僕には缶詰を買ってくれたワン。
源さんはいっぱい遊んでくれて、いっぱい頭を撫でてくれて、いっぱい抱きしめてくれたワン。
僕は源さんが大好きになったワン。
僕も源さんの役に立ったワン。
寒い夜は源さんの湯たんぽ代わりになったワン。
暑いときは一緒に川で水遊びしたワン。
『シロ、お前が居ると寂しくねえよ。
シロは俺の親友だ。』
って源さんが言ったワン。
僕は源さんの親友だワン!
ある日、源さんの帰りが遅かったワン。
心配になって捜しに行ったワン。
源さんは公園にいたけど‥‥
体の大きい男達に囲まれて、殴られたリ、蹴られたりしてたワン!
源さんは、他の人間に比べて体が小さいワン。
それに、お爺さんだワン。
そんな源さんを、体が大きくて若い男達が寄ってたかって攻撃してるワン!
僕は男の一人に噛みついてやったワン!
源さんをいじめるな!!
だけど、僕も小さい犬ワン。
源さんを守りたいのに、簡単に地面に叩きつけられたワン…
『グフッ…シロ、シロ! 逃げろ! ガフッ…お前は逃げてくれ…グハッ!』
源さんが殴られたり蹴られたりしながら必死に僕に言ったワン。
逃げないワン!
源さんは親友ワン!
親友を置いて逃げたりしないワン!!
僕は何度でも男達に向かって行ったワン。
源さんを守るワン!
『シロ…バカヤロ…』
源さんがそう言ったワン。
でも、その『バカヤロ』は罵りでも蔑みでもないと分かってるワン。
『大好き』って意味ワン。
僕と源さんは親友だから分かるワン!
ゴキュッ! ゴシャッ! ズシャッ! ‥‥
あ‥‥僕の犬生が終わるワン‥‥
悔しいワン…源さんを守れなかった弱い自分が悔しいワン…
源さんを…大好きな人を守りたかったワン‥‥‥‥
次の犬生は、何と、嘱託警察犬ワン!
前世で僕は、人間にはいい人と悪い人がいるって知ったワン。
悪い人がいい人を傷つける事に、とてもとても怒っているワン!
今世では、悪い奴を懲らしめてやるんだワン!
今世の僕は、強くて賢いホワイトシェパードなんだワン!
そして、
『お疲れ様、みるく!
今日も訓練頑張ったね!
いい子、いい子、グッボーイ!』
眩しい様な笑顔でそう言ってくれるのは、藍ちゃん。
いい匂いがする、人間の女の子。
僕達は親友じゃなくて、相棒なんだって。
一緒に、悪い奴等を懲らしめるんだって!
了解だワン!
ある日、僕と藍ちゃんは強盗殺人犯を捜して、山の中へ入って行ったワン。
そこで、犯人と鉢合わせになったワン!
周りに他の警察の人はいなくて、僕と藍ちゃんだけで3人組の強盗殺人犯達と対峙したワン。
男2人に女1人の犯人達。
僕は向かって来る男達に牙をむくと、男達は『ヒィッ』と言って逃げ出したワン。
今世は強い犬に生まれて良かったワン!
藍ちゃんを守れたとホッとした時、残る1人の女が何かを藍ちゃんに向けたワン。
それは、銃という、殺す道具だワン!
女は何故か僕じゃなく、藍ちゃんを狙っているワン!?
藍ちゃん、危ない!!
パンッ!
『キャンッ!』
咄嗟に藍ちゃんの前に飛び出した僕に、銃弾は命中したワン。
『みるく! イヤッ! 死なないで!
みるくーーーッ!! イヤーーーーーーッ!!!』
僕は藍ちゃんの腕に抱かれてるワン‥‥
他の警察の人達が駆けつけて、悪い奴等を取り押さえた様だワン。
よかったワン‥‥
僕は今世では、相棒を、大切な人を守れたんだワン‥‥
『みるく…ばか…ばかぁッ!』
藍ちゃんの瞳から、次から次へと大粒の涙がこぼれ落ちるワン。
泣かないで、藍ちゃん。
僕、藍ちゃんのお日様みたいな笑顔が大好きだったワン…
だから…笑っ…て‥‥‥
最期の瞬間、藍ちゃんと目が合ったワン。
『ありがとう、みるく。
大好きだよ。
ずっと、ずっと、永遠に、大好き…!』
藍ちゃんは真っ直ぐな瞳で、僕に言ってくれたワン。
そうして僕の意を酌んだかのように、一生懸命、笑ってくれたワン。
震えながら、涙をこぼしながら。
僕も、藍ちゃんが大好きだワン‥‥
僕が眼でそう返すと、藍ちゃんは僕をぎゅうっと抱きしめてくれたワン。
大好きな匂い…細くて柔らかい髪…
僕達は厳しい仕事を共にする相棒だから、甘々な感じではなかったワン。
だけど最期は甘々にしてくれて、僕、シアワセ‥‥
僕は大切な人を守れた事に満足して、静かに最後の息を吐いたんだワン‥‥
そして、今世。
僕は王子様の愛犬、スノウ。
王子様に、とっても愛されている大型の白いモフモフなのだワン。
王子様の愛犬だから、みんな優しくしてくれるワン。
最初、体が大きい若い男は苦手だったけど、彼等の全部が悪い奴ではないと知ったワン。
彼等の中にも優しい人は多く居て、幼児言葉で僕を撫でて来るワン。
僕は1才、ほぼ成犬なのだから、無礼であるぞ。
などとは言わず、尻尾をフリフリして撫でられているワン。
えへへ、撫でられるの、大好きだワン!
王子様やその周りの人達に可愛がられ、穏やかで幸せな犬生を満喫していたある日。
その日は天気が良かったので王子様は森へと続く広大な庭の一角でお茶を楽しんでいたワン。
僕は王子様から離れてチョウチョを追いかけていたワン。
チョウチョにからかわれる様に森の側まで追いかけた時。
…はッ!!
何かが僕に向かって来るのを察知したワン!
それは危険な武器で、それは僕に命中し、僕は命を落とすことになる。
一瞬で僕はそう悟ったワン。
何度も転生を繰り返しているうちに分かったんだワン。
これは運命だワン。
僕に変える事は出来ないワン。
あぁ、今世は王子様に可愛がられて楽しかったワン‥‥
だけど、何だろう‥‥
僕は、何か心残りがある様だワン…?
そう思った時、僕の背後から突進してくる影が視界に入ったワン!?
えっ!? なっ!?
何かが僕に向かって来るのを察知したワン!
僕は、犬ワン。
何度も何度もワンコに転生している筋金入りのワンコわん。
最初の頃は、人間が大ッ嫌いだったワン…
最初の犬生は、野良犬だったワン。
『汚ねえ』だの、
『恐い』だの、
『あっち行け』
だの言われて、石とか色々ぶつけられて、最後は両足縛られて川に放り込まれて溺死ワン。
人間、サイテー!だワン!
次に生まれた時も、野良犬だったワン。
でも、可愛がってくれる人がいたワン。
その人は、ダンボールに住んでいて、缶拾いとかしていたワン。
源さんっていう人ワン。
缶がいっぱい拾えた時は、源さんはカップ酒を、僕には缶詰を買ってくれたワン。
源さんはいっぱい遊んでくれて、いっぱい頭を撫でてくれて、いっぱい抱きしめてくれたワン。
僕は源さんが大好きになったワン。
僕も源さんの役に立ったワン。
寒い夜は源さんの湯たんぽ代わりになったワン。
暑いときは一緒に川で水遊びしたワン。
『シロ、お前が居ると寂しくねえよ。
シロは俺の親友だ。』
って源さんが言ったワン。
僕は源さんの親友だワン!
ある日、源さんの帰りが遅かったワン。
心配になって捜しに行ったワン。
源さんは公園にいたけど‥‥
体の大きい男達に囲まれて、殴られたリ、蹴られたりしてたワン!
源さんは、他の人間に比べて体が小さいワン。
それに、お爺さんだワン。
そんな源さんを、体が大きくて若い男達が寄ってたかって攻撃してるワン!
僕は男の一人に噛みついてやったワン!
源さんをいじめるな!!
だけど、僕も小さい犬ワン。
源さんを守りたいのに、簡単に地面に叩きつけられたワン…
『グフッ…シロ、シロ! 逃げろ! ガフッ…お前は逃げてくれ…グハッ!』
源さんが殴られたり蹴られたりしながら必死に僕に言ったワン。
逃げないワン!
源さんは親友ワン!
親友を置いて逃げたりしないワン!!
僕は何度でも男達に向かって行ったワン。
源さんを守るワン!
『シロ…バカヤロ…』
源さんがそう言ったワン。
でも、その『バカヤロ』は罵りでも蔑みでもないと分かってるワン。
『大好き』って意味ワン。
僕と源さんは親友だから分かるワン!
ゴキュッ! ゴシャッ! ズシャッ! ‥‥
あ‥‥僕の犬生が終わるワン‥‥
悔しいワン…源さんを守れなかった弱い自分が悔しいワン…
源さんを…大好きな人を守りたかったワン‥‥‥‥
次の犬生は、何と、嘱託警察犬ワン!
前世で僕は、人間にはいい人と悪い人がいるって知ったワン。
悪い人がいい人を傷つける事に、とてもとても怒っているワン!
今世では、悪い奴を懲らしめてやるんだワン!
今世の僕は、強くて賢いホワイトシェパードなんだワン!
そして、
『お疲れ様、みるく!
今日も訓練頑張ったね!
いい子、いい子、グッボーイ!』
眩しい様な笑顔でそう言ってくれるのは、藍ちゃん。
いい匂いがする、人間の女の子。
僕達は親友じゃなくて、相棒なんだって。
一緒に、悪い奴等を懲らしめるんだって!
了解だワン!
ある日、僕と藍ちゃんは強盗殺人犯を捜して、山の中へ入って行ったワン。
そこで、犯人と鉢合わせになったワン!
周りに他の警察の人はいなくて、僕と藍ちゃんだけで3人組の強盗殺人犯達と対峙したワン。
男2人に女1人の犯人達。
僕は向かって来る男達に牙をむくと、男達は『ヒィッ』と言って逃げ出したワン。
今世は強い犬に生まれて良かったワン!
藍ちゃんを守れたとホッとした時、残る1人の女が何かを藍ちゃんに向けたワン。
それは、銃という、殺す道具だワン!
女は何故か僕じゃなく、藍ちゃんを狙っているワン!?
藍ちゃん、危ない!!
パンッ!
『キャンッ!』
咄嗟に藍ちゃんの前に飛び出した僕に、銃弾は命中したワン。
『みるく! イヤッ! 死なないで!
みるくーーーッ!! イヤーーーーーーッ!!!』
僕は藍ちゃんの腕に抱かれてるワン‥‥
他の警察の人達が駆けつけて、悪い奴等を取り押さえた様だワン。
よかったワン‥‥
僕は今世では、相棒を、大切な人を守れたんだワン‥‥
『みるく…ばか…ばかぁッ!』
藍ちゃんの瞳から、次から次へと大粒の涙がこぼれ落ちるワン。
泣かないで、藍ちゃん。
僕、藍ちゃんのお日様みたいな笑顔が大好きだったワン…
だから…笑っ…て‥‥‥
最期の瞬間、藍ちゃんと目が合ったワン。
『ありがとう、みるく。
大好きだよ。
ずっと、ずっと、永遠に、大好き…!』
藍ちゃんは真っ直ぐな瞳で、僕に言ってくれたワン。
そうして僕の意を酌んだかのように、一生懸命、笑ってくれたワン。
震えながら、涙をこぼしながら。
僕も、藍ちゃんが大好きだワン‥‥
僕が眼でそう返すと、藍ちゃんは僕をぎゅうっと抱きしめてくれたワン。
大好きな匂い…細くて柔らかい髪…
僕達は厳しい仕事を共にする相棒だから、甘々な感じではなかったワン。
だけど最期は甘々にしてくれて、僕、シアワセ‥‥
僕は大切な人を守れた事に満足して、静かに最後の息を吐いたんだワン‥‥
そして、今世。
僕は王子様の愛犬、スノウ。
王子様に、とっても愛されている大型の白いモフモフなのだワン。
王子様の愛犬だから、みんな優しくしてくれるワン。
最初、体が大きい若い男は苦手だったけど、彼等の全部が悪い奴ではないと知ったワン。
彼等の中にも優しい人は多く居て、幼児言葉で僕を撫でて来るワン。
僕は1才、ほぼ成犬なのだから、無礼であるぞ。
などとは言わず、尻尾をフリフリして撫でられているワン。
えへへ、撫でられるの、大好きだワン!
王子様やその周りの人達に可愛がられ、穏やかで幸せな犬生を満喫していたある日。
その日は天気が良かったので王子様は森へと続く広大な庭の一角でお茶を楽しんでいたワン。
僕は王子様から離れてチョウチョを追いかけていたワン。
チョウチョにからかわれる様に森の側まで追いかけた時。
…はッ!!
何かが僕に向かって来るのを察知したワン!
それは危険な武器で、それは僕に命中し、僕は命を落とすことになる。
一瞬で僕はそう悟ったワン。
何度も転生を繰り返しているうちに分かったんだワン。
これは運命だワン。
僕に変える事は出来ないワン。
あぁ、今世は王子様に可愛がられて楽しかったワン‥‥
だけど、何だろう‥‥
僕は、何か心残りがある様だワン…?
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