永遠に君を愛するワン!

ハートリオ

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2 ソコはだめワン!

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フワッ

…と体が浮いたと思ったら、そのまま飛ぶように前へ移動したワン!
おかげで間一髪、僕に向かって来ていた危険な武器、魔弾矢は僕に当たることなく、僕の先にあった大岩に当たり、大岩はボワン!と音を立て、大きな穴が開いてしまったワン。

ゾ~~~~…

僕に当たっていたら、僕がああなっていたんだワン‥‥
そ、それに、僕を助けてくれた人!
僕の背後から僕に突進して僕を抱え、そのまま進んで魔弾矢が当たるのを阻止してくれた…でも、それって、あなたも超危険だったってことだよ!?
もっと言えば、あなたの方が危険だった!
何で、命懸けで僕を助けてくれたの!?


「大丈夫か!?
スノウ!!
そちらの騎士も!」

王子様が駆け寄って来ようとするけど‥‥

騎士達に『安全確認が済むまでお待ち下さい』と城へと引っ張って行かれているワン。
王子様なのに、威厳無さすぎワン。


「スノウと、そちらの騎士も、早く安全な建物内へ!
おい! 騎士達!
犯人は森から攻撃して来た!
逃がすな!
早く捕まえろ!!」


「ハハッ!」

王子様の命令で、ダダダダッと騎士達が森へ向かう。
僕達の方へも、3人の騎士たちが駆け寄って来た。


「お怪我は!?
‥‥ハッ!?」

「じょ、女性騎士…!
あなた様は、ご留学中の隣国の第二王女殿下護衛の女性騎士の方ですね!?」

王子様の騎士たちがビビってるワン。
え、女の子が助けてくれたの!?
僕も驚いて、恐怖で固まっていた体をソロソロと動かし、女性騎士を見て…


【ワ、ワフン!?】

思わず声が裏返ってしまったワン!
心配そうに僕を見つめる藍色の瞳、短くカットされた藍色の髪‥‥

藍ちゃんだワン!

ここは前世と違う世界だから、ルックスは違うけど、でも、僕には分かるワン!
警察犬だった僕の相棒だった、藍ちゃんで間違いないワン!

ど、どうして!?
人間と犬とじゃ、転生のサイクルが違うワン。
僕と藍ちゃんがこんな風に会えるはず‥‥
あぁ‥‥でもそのお日様の様な笑顔‥‥
藍ちゃんだぁ!! 
藍ちゃ~~~~ん!!


「あぁ、良かった、ワンちゃん、大丈夫…ひゃっ!?」

「わわわっ、スノウ様!?」

僕は嬉しくて嬉しくて、藍ちゃんの顔をペロペロ舐めまくったワン!
大興奮で、尻尾をブンブン振って、地面に座り込んでる藍ちゃんに抱きつくようにしてペロペロ攻撃だワン!
大好きだワン!
会いたかったワン!
助けてくれてありがとワン!
ワ…ン?


「こらこらスノウ、女性に対していきなりその態度は失礼だぞ?
羨ましい…あ、いや、」

後ろからひょいっと持ち上げられて、藍ちゃんから離されたワン。
むむっ、
いくら王子様でも、僕と藍ちゃんの感動の再会に水を差してほしくないワン!
王子様は一度建物に避難しようとしたけど、僕の様子を見て、慌てて駆け付けたみたい。
王子様なのに、フットワーク軽すぎワン。


「あ、どうぞそのまま。
愛犬のスノウを助けて頂き、ありがとう。
どこかお怪我など、ありませんか?
確か隣国の第二王女殿下の護衛騎士のアイリーン嬢、」

王子様の出現に、慌てて跪こうとした藍ちゃんに、やさしく声を掛ける王子様。
えへん、藍ちゃん、僕のご主人様の王子様は優しくていい人なんだワン!
大好きな、自慢のご主人様なんだワン!


「え…!?
私の名を…!?」


「3か月前、初めてお会いした時から、あなたの事が気になっておりましたので。」

…ハッ!
お、王子様、ナンパしてるワン!?
きっと王子様は隠れゲイなんだと王宮内では暗黙の了解になるくらい今まで女子に興味無くて、結婚にも無関心で、皆を困らせていた王子様が、ナンパ!?
王子様が恋して幸せになるのは僕の幸せでもあるけど、でも、でもっ…!


【だっ、だめワン! 藍ちゃんは僕の相棒ワン!
僕のものワン!
いくら王子様にでも、あげないワン!!】


「お、おっと?
どうした、スノウ?
ワフワフ言って。
何が言いたいんだ?」

うぅ~~~~…
言葉が通じないのは、不便過ぎるワ~~ン!


「あ、あの…
ワンちゃん‥‥ス、スノウ様は‥‥
私はスノウ様のものだと言ってる様です…」


「エッ!?」

え!?


【藍ちゃん、僕の言葉、分かるワン!?】

ビックリして藍ちゃんに訊いたら、藍ちゃんは赤い顔をしてコクリと頷いたワン。
やったワン!
藍ちゃんとおしゃべり出来るワン!
嬉しいワ~~~ン!!


僕達ワンコは、結構人間の言葉分かるワン。
でも、人間は僕達の言葉を分かってくれないワン。
だけど、たま~~~に、僕達の言葉が分かる人間が現れるらしいワン。
僕は、今まで出会えなかったけど、とうとう会えたワン!
しかも、大好きな藍ちゃんだワン!
最高に嬉しいワン!!
ん?
何で王子様も騎士達もポカ~~ンとしてるワン?


「…ハッ!
あ、いえ、冗談、冗談です!
申し訳ございません‥‥」


「‥‥あぁ、何だ、そうか!
一瞬、本気かと思って固まってしまった。
アイリーン嬢は、演技派なのだな!
どうやら、上手くはぐらかされてしまった様だな、
ハハハハハ‥‥」

王子様がそう言って笑えば、他の騎士達もドッと笑うワン。
僕、僕だけ笑えないワン。
え…冗談だったの‥‥

はッ‥‥

フワリと藍ちゃんが僕の耳元に口を寄せて、


「ゴメンね、そういう事にしておかないと、精神病院に入れられてしまうの。
本当は、ちゃんと分かってるから、ね?」


はうぅ‥‥

藍ちゃん、み、耳はだめワン…!
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