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24.食後のお散歩
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俺は食後軽く散歩する事を習慣づけている。
―― と言っても“ 絶対 ”ではない。“ 絶対 ”にしてしまうと逆に続かなくなるから、“ 出来る時は ”散歩する事にしている。
主治医からの勧めで始めた習慣で、もう病気が治ったからいいのかもしれないが、何となく続けている。
何とピコさんもそうだと言う。
なのでお腹いっぱい食べて眠り始めたフットさんと犬を残して、二人で軽くブラブラしようと歩き始める。
「この丘、夜になると月がとってもキレイなんです。 お父さんも私もここから見る月が大好きで・・・だから、もし来月、私の成人の日にお父さんが戻って来てくれたら、ここでお父さんとダンスしたいんです。 あの大木の下で。 もっと小さな頃に、お父さんとそう約束したんです。」
赤いほっぺをツヤツヤさせて、ピコさんが大切な宝物を見せる様に教えてくれる。
・・そうか。 そう言えば昨日フットさんがそんな事を教えてくれたっけ。
成人のお祝いの最大の盛り上がりは、娘と父親のダンスだって。
ピコさんは、それをとても楽しみにしているんだな・・・
だけど・・・ユニは・・・
「あ、あの、良かったら、モルさんもお父さんと一緒に踊ってくれませんか? わ、私、成人したら、お父さんをモルさんに返さなきゃって・・思ってて・・
だから、モルさんは、そのお祝いで・・」
「・・・え!? ・・いや・・」
・・魔眼(純真無垢な眼)の少女が何か言い出したぞ・・どうする? ・・・言うしかないよな・・
「・・ピコさん・・ユニの“大切な人”って、俺じゃないんだよ。 昔はそうだったかもしれないけど、今は違う。 ・・・残念だけどね。」
言葉にして、口に出してしまうと、思っていた以上にダメージが強い・・ピコさんも黙ってしまった。 でも、ピコさんにとっては、誰が相手だろうと同じ事だよな・・
「・・ピコさん、大人になったからって、父親を誰かに返す必要なんてないんだよ?親子はずっと親子なんだから。」
「・・・私がお父さんを返してもいい相手はモルさんだけです。 他の人に盗られるのは絶対嫌です・・・!」
な・・!? 真っ直ぐ俺を見据えて強い語気で、キッパリと言い切るピコさん。
「・・私が6才の頃、隣の友達に妹が生まれて、うらやましくて、お父さんに私も妹が欲しいってお願いしたんです。
そしたらお父さんは『ごめんね、俺はピコのお父さんで、ナノはピコのお母さんだけど、俺とナノは夫婦じゃないんだ。 だから、妹は作れないんだよ。』って。
私は『じゃあ、お母さんと夫婦になって!』ってお願いしたら、『それは出来ないんだ。 お父さんは、シティに大切な人がいて、その人を愛しているんだ。』って、ハッキリ言いました。」
・・!!・・ 愛して・・いや、
「・・それは、俺とは限らないよ。」
そう、もしかして、今一緒に居るヤツかもしれない・・
「その時はその話はそれきりで、そのずっと後、5年位前、私も恋とか考える様になって、お父さんに訊いてみたんです。『お父さんの大切な人って恋人って事でしょう? どうして一緒に居ないの?』って。 お父さんは複雑な表情をして、『えぇっと・・残念ながら、恋人じゃないんだ・・彼は告白してくれたんだけど、返事を待って欲しいって言ったら断られてしまって・・だから、返事出来ないまま、宙ぶらりんなまま・・でもね、心は一緒に居る・・・もうお父さんの片想いかもしれないけどね。』って・・・」
―― と言っても“ 絶対 ”ではない。“ 絶対 ”にしてしまうと逆に続かなくなるから、“ 出来る時は ”散歩する事にしている。
主治医からの勧めで始めた習慣で、もう病気が治ったからいいのかもしれないが、何となく続けている。
何とピコさんもそうだと言う。
なのでお腹いっぱい食べて眠り始めたフットさんと犬を残して、二人で軽くブラブラしようと歩き始める。
「この丘、夜になると月がとってもキレイなんです。 お父さんも私もここから見る月が大好きで・・・だから、もし来月、私の成人の日にお父さんが戻って来てくれたら、ここでお父さんとダンスしたいんです。 あの大木の下で。 もっと小さな頃に、お父さんとそう約束したんです。」
赤いほっぺをツヤツヤさせて、ピコさんが大切な宝物を見せる様に教えてくれる。
・・そうか。 そう言えば昨日フットさんがそんな事を教えてくれたっけ。
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ピコさんは、それをとても楽しみにしているんだな・・・
だけど・・・ユニは・・・
「あ、あの、良かったら、モルさんもお父さんと一緒に踊ってくれませんか? わ、私、成人したら、お父さんをモルさんに返さなきゃって・・思ってて・・
だから、モルさんは、そのお祝いで・・」
「・・・え!? ・・いや・・」
・・魔眼(純真無垢な眼)の少女が何か言い出したぞ・・どうする? ・・・言うしかないよな・・
「・・ピコさん・・ユニの“大切な人”って、俺じゃないんだよ。 昔はそうだったかもしれないけど、今は違う。 ・・・残念だけどね。」
言葉にして、口に出してしまうと、思っていた以上にダメージが強い・・ピコさんも黙ってしまった。 でも、ピコさんにとっては、誰が相手だろうと同じ事だよな・・
「・・ピコさん、大人になったからって、父親を誰かに返す必要なんてないんだよ?親子はずっと親子なんだから。」
「・・・私がお父さんを返してもいい相手はモルさんだけです。 他の人に盗られるのは絶対嫌です・・・!」
な・・!? 真っ直ぐ俺を見据えて強い語気で、キッパリと言い切るピコさん。
「・・私が6才の頃、隣の友達に妹が生まれて、うらやましくて、お父さんに私も妹が欲しいってお願いしたんです。
そしたらお父さんは『ごめんね、俺はピコのお父さんで、ナノはピコのお母さんだけど、俺とナノは夫婦じゃないんだ。 だから、妹は作れないんだよ。』って。
私は『じゃあ、お母さんと夫婦になって!』ってお願いしたら、『それは出来ないんだ。 お父さんは、シティに大切な人がいて、その人を愛しているんだ。』って、ハッキリ言いました。」
・・!!・・ 愛して・・いや、
「・・それは、俺とは限らないよ。」
そう、もしかして、今一緒に居るヤツかもしれない・・
「その時はその話はそれきりで、そのずっと後、5年位前、私も恋とか考える様になって、お父さんに訊いてみたんです。『お父さんの大切な人って恋人って事でしょう? どうして一緒に居ないの?』って。 お父さんは複雑な表情をして、『えぇっと・・残念ながら、恋人じゃないんだ・・彼は告白してくれたんだけど、返事を待って欲しいって言ったら断られてしまって・・だから、返事出来ないまま、宙ぶらりんなまま・・でもね、心は一緒に居る・・・もうお父さんの片想いかもしれないけどね。』って・・・」
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