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1964.8.15 東京駅 2
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「あっ、新幹線だわ!」
東海道本線のホームから見上げれば、そこには丸っこいフォルムの、どこか愛嬌のある新幹線の頭が滑り込んでくるのが見えた。どうやら新大阪から、500キロ以上の道のりを走ってきたらしい。
真理亜はベンチから立ち上がると、もっとよく見ようとホームの端の方へと駆けて行った。菅野がそれに続く。他の新幹線目当ての客たちも、我先に端の方へと集まった。写真を撮るものや、子供を肩車する父親。背がさほど高くない真理亜は、やみくもに人ごみを押しのけて、前へ進もうとする。けれど進みすぎたのか、何もない空間に片足を踏み入れてしまった。ホームのコンクリートを踏みしめることのできなかった右足が、数メートル先の線路へと吸い込まれそうになったところで手を引かれた。
「危ないですよ!」
腕を引かれ、真理亜は後ろによろめいた。落下の恐怖から逃れた真理亜は握られた手を強く掴んだ。そのまま長身の男が、真理亜の身体を抱きとめる。
「線路に飛び降りても、新幹線は見えませんよ」
そのまま人ごみから離れて、菅野が苦笑しながら口を開いた。その声を聞いて、真理亜は自分が菅野の手を握りしめていたことに気が付く。
「あっ、すみません!」
慌てて真理亜が手をほどき、つられて菅野も「すみません」と謝る。
「すみません。なんだか危なっかしかったものですから、つい、妹を思い出しまして……」
苦笑する菅野の視線は、男の子と妹の家族連れに向けられていた。一番幼い妹が父親に肩車をされていて、兄の方は不満そうに背伸びしては新しい車両を見ようとしていた。
「菅野さん、妹さんがいらっしゃるの?」
「ええ、生きていれば真理亜さんと同じぐらいでしたでしょうから、つい」
「生きていれば……」
ということは、妹さんは亡くなられたのかしら。真理亜は詳しく聞こうと口を開きかけたが、なんだか菅野の顔が悲しそうだったので、やめておいた。再び警笛が響いて、新幹線が動き出す。また大阪まで戻るのか、あるいは車庫にでも入れられるのかわからなかったが、『ひかり』は光の速さまでとはいかないけれど、風のように再び動き出した。
すでに人々にかき消されて姿の見えない新幹線に興味を失って、真理亜は菅野の顔を盗み見る。背の高い彼は、名残惜しそうに去りゆく『ひかり』を見送っていた。
きっと菅野さんが私のことを守ってくれたのは、私に亡くなった妹さんを重ねていたからなんだわ。真理亜は人知れずため息をついた。じゃなきゃいくら優しいからって、いくら自分の会社の社長の娘だからって、身を挺してまで守ってなんてくれないもの。
ニューオータニのガラスから、そして今自分を抱きとめてくれた暖かい腕を真理亜は思い出す。そりゃそうよ、だって十も違うんだもの。そう思う方が自然だわ。そう思う一方、ひどくがっかりしてしまう自分もいた。
「行ってしまいましたね」
菅野のその声にハッとして、真理亜は顔をあげた。東海道新幹線の姿はもう跡形もなく、その姿を見に来た人たちもバラバラとホームから去っていく。
「あまりよく見えませんでしたが、きっと真理亜さんならすぐに乗れる日が来るでしょうから」
そう慰める菅野が、階段の方を向いた。「さあ、僕たちも帰りましょう」
「ええ」
なんだかひどくつまらなくなってしまった。ホームを去ろうとする菅野の後に付いて行こうとした時、十番線に電車が滑り込んできた。東京駅始発、名古屋行の『おおたか』だ。バチバチと音を立てている。架線に触れたパンタグラフから流れる電流が音を立てているのだ。
後ろ髪を引かれる思いだったけれど、これでもうデートは終わりだ。
さすがに、駄々をこねるほど真理亜は子供ではない。あきらめて足を踏み出した時、突然ドカンという音が聞こえた。至近距離で花火が上がったかのような轟音だった。
聞こえたと同時に、真理亜の皮膚がちりちりと痛みを感じた。何かを思う間もなく、強烈な熱風が真理亜の身体を吹き飛ばした。
「真理亜さん!?」
真理亜は自分の身に何が起こったのかわからなかった。ただ暑い、その感覚だけが脳内を駆け巡る。視界がめちゃくちゃに揺れて、上下の感覚を失う。急に体が浮いたような気がした。連続で逆上がりをしているみたいに、胃と頭とがギュルギュルする。
そして、唐突に地面に戻された。優雅な猫の着地のように落とされたそこは、コンクリートのはずなのに柔らかく感じた。
「何?」
状況を飲み込めない真理亜が目を回せば、視線の先になぜだか炎にまかれている『おおたか』の姿があった。どうやら、架線がショートして爆発が起こったらしい。
それを理解する前に真理亜は意外なものを目にしてしまった。炎に向って行く菅野の姿だった。
「菅野さん?」
ホームには熱風が巻き上がっている。逃げ惑う乗客らに、慌てて集まってきた駅員ら。
早く私たちも逃げましょう、そう菅野に向かって声を掛けようと真理亜が口を開いた時だった。燃え盛る車両に向かって、菅野が手を伸ばした。それだけだ。水を掛けるでも、消炎剤を撒くでもない。けれどみるみる炎の勢いが弱まっていく。真理亜は目を凝らしたが、どう見たってその手に消火器はなさそうだった。
ようやく駅員らが消火栓を持って現れた。そのころには炎の勢いも弱まっていて、駅員らはキョトンとした顔で炎に手を伸ばす菅野に視線を向けている。そこで、菅野がハタと手を降ろし、慌てて真理亜の元へと駆けてきた。
「ああ、しまった、つい」
失敗した、とばかりに彼は頭をかくと、彼は真理亜の手を取った。熱風にあおられ、さらにかきむしってしまったせいで、せっかく整えたアイビーカットも台無しだ。
「すみません、騒ぎになると面倒なので、ここは逃げましょう」
「逃げる?」
そんなことより、あんな火の近くにいて大丈夫だったのかしら。一度病院に行ったほうがいいんじゃないかしら。そう言いかけた真理亜の手を掴み、
「いいから早く付いてきてください!」
と温厚なはずの菅野が、強い口調で言った。
「え、ええ」
東海道本線のホームから見上げれば、そこには丸っこいフォルムの、どこか愛嬌のある新幹線の頭が滑り込んでくるのが見えた。どうやら新大阪から、500キロ以上の道のりを走ってきたらしい。
真理亜はベンチから立ち上がると、もっとよく見ようとホームの端の方へと駆けて行った。菅野がそれに続く。他の新幹線目当ての客たちも、我先に端の方へと集まった。写真を撮るものや、子供を肩車する父親。背がさほど高くない真理亜は、やみくもに人ごみを押しのけて、前へ進もうとする。けれど進みすぎたのか、何もない空間に片足を踏み入れてしまった。ホームのコンクリートを踏みしめることのできなかった右足が、数メートル先の線路へと吸い込まれそうになったところで手を引かれた。
「危ないですよ!」
腕を引かれ、真理亜は後ろによろめいた。落下の恐怖から逃れた真理亜は握られた手を強く掴んだ。そのまま長身の男が、真理亜の身体を抱きとめる。
「線路に飛び降りても、新幹線は見えませんよ」
そのまま人ごみから離れて、菅野が苦笑しながら口を開いた。その声を聞いて、真理亜は自分が菅野の手を握りしめていたことに気が付く。
「あっ、すみません!」
慌てて真理亜が手をほどき、つられて菅野も「すみません」と謝る。
「すみません。なんだか危なっかしかったものですから、つい、妹を思い出しまして……」
苦笑する菅野の視線は、男の子と妹の家族連れに向けられていた。一番幼い妹が父親に肩車をされていて、兄の方は不満そうに背伸びしては新しい車両を見ようとしていた。
「菅野さん、妹さんがいらっしゃるの?」
「ええ、生きていれば真理亜さんと同じぐらいでしたでしょうから、つい」
「生きていれば……」
ということは、妹さんは亡くなられたのかしら。真理亜は詳しく聞こうと口を開きかけたが、なんだか菅野の顔が悲しそうだったので、やめておいた。再び警笛が響いて、新幹線が動き出す。また大阪まで戻るのか、あるいは車庫にでも入れられるのかわからなかったが、『ひかり』は光の速さまでとはいかないけれど、風のように再び動き出した。
すでに人々にかき消されて姿の見えない新幹線に興味を失って、真理亜は菅野の顔を盗み見る。背の高い彼は、名残惜しそうに去りゆく『ひかり』を見送っていた。
きっと菅野さんが私のことを守ってくれたのは、私に亡くなった妹さんを重ねていたからなんだわ。真理亜は人知れずため息をついた。じゃなきゃいくら優しいからって、いくら自分の会社の社長の娘だからって、身を挺してまで守ってなんてくれないもの。
ニューオータニのガラスから、そして今自分を抱きとめてくれた暖かい腕を真理亜は思い出す。そりゃそうよ、だって十も違うんだもの。そう思う方が自然だわ。そう思う一方、ひどくがっかりしてしまう自分もいた。
「行ってしまいましたね」
菅野のその声にハッとして、真理亜は顔をあげた。東海道新幹線の姿はもう跡形もなく、その姿を見に来た人たちもバラバラとホームから去っていく。
「あまりよく見えませんでしたが、きっと真理亜さんならすぐに乗れる日が来るでしょうから」
そう慰める菅野が、階段の方を向いた。「さあ、僕たちも帰りましょう」
「ええ」
なんだかひどくつまらなくなってしまった。ホームを去ろうとする菅野の後に付いて行こうとした時、十番線に電車が滑り込んできた。東京駅始発、名古屋行の『おおたか』だ。バチバチと音を立てている。架線に触れたパンタグラフから流れる電流が音を立てているのだ。
後ろ髪を引かれる思いだったけれど、これでもうデートは終わりだ。
さすがに、駄々をこねるほど真理亜は子供ではない。あきらめて足を踏み出した時、突然ドカンという音が聞こえた。至近距離で花火が上がったかのような轟音だった。
聞こえたと同時に、真理亜の皮膚がちりちりと痛みを感じた。何かを思う間もなく、強烈な熱風が真理亜の身体を吹き飛ばした。
「真理亜さん!?」
真理亜は自分の身に何が起こったのかわからなかった。ただ暑い、その感覚だけが脳内を駆け巡る。視界がめちゃくちゃに揺れて、上下の感覚を失う。急に体が浮いたような気がした。連続で逆上がりをしているみたいに、胃と頭とがギュルギュルする。
そして、唐突に地面に戻された。優雅な猫の着地のように落とされたそこは、コンクリートのはずなのに柔らかく感じた。
「何?」
状況を飲み込めない真理亜が目を回せば、視線の先になぜだか炎にまかれている『おおたか』の姿があった。どうやら、架線がショートして爆発が起こったらしい。
それを理解する前に真理亜は意外なものを目にしてしまった。炎に向って行く菅野の姿だった。
「菅野さん?」
ホームには熱風が巻き上がっている。逃げ惑う乗客らに、慌てて集まってきた駅員ら。
早く私たちも逃げましょう、そう菅野に向かって声を掛けようと真理亜が口を開いた時だった。燃え盛る車両に向かって、菅野が手を伸ばした。それだけだ。水を掛けるでも、消炎剤を撒くでもない。けれどみるみる炎の勢いが弱まっていく。真理亜は目を凝らしたが、どう見たってその手に消火器はなさそうだった。
ようやく駅員らが消火栓を持って現れた。そのころには炎の勢いも弱まっていて、駅員らはキョトンとした顔で炎に手を伸ばす菅野に視線を向けている。そこで、菅野がハタと手を降ろし、慌てて真理亜の元へと駆けてきた。
「ああ、しまった、つい」
失敗した、とばかりに彼は頭をかくと、彼は真理亜の手を取った。熱風にあおられ、さらにかきむしってしまったせいで、せっかく整えたアイビーカットも台無しだ。
「すみません、騒ぎになると面倒なので、ここは逃げましょう」
「逃げる?」
そんなことより、あんな火の近くにいて大丈夫だったのかしら。一度病院に行ったほうがいいんじゃないかしら。そう言いかけた真理亜の手を掴み、
「いいから早く付いてきてください!」
と温厚なはずの菅野が、強い口調で言った。
「え、ええ」
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