【完】前世で種を疑われて処刑されたので、今世では全力で回避します。

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処分(アーサー視点)

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「おやまぁ可愛らしいですわね」

 クスクス笑うのは、叔母上のロスシー公爵夫人。アーサーは頬についた真っ赤な手の跡を隠すように、手の甲を当てた。

 しばらく外国へ訪問していたロスシー公爵夫人が王宮に戻ったというので、アーサーは自室に招いた。テーブルを挟んで向かいに座る叔母の為に、好きだという銘柄のワインを注いで労をねぎらう。

「そちらも旦那に張り手を食らわせた経験があるのでは?」半分嫌味で言う。
「もちろん」ロスシー公爵夫人は両手を広げる。「この指以上の回数はしておりましてよ」
「私も見習って、あと九回は怒らせてみるか。怒った顔は可愛いからな」
「その九回までの間に離婚を切り出されるかもしれませんわよ。どうせ下手くそな夜のお誘いでもなさったんでしょう。子づくりしようとでも言ったのではありませんか?」

 やけに鋭い叔母の指摘に、アーサーは黙ることしか出来なかった。正確には、子づくりしない子づくりと言ったのだが。子はセシルで十分だった。

 叔母はやれやれと大げさに首を振る。

「ああいう可愛らしいお方には下品な物言いはご法度ですわ。もっと真摯に、大胆にいきませんと」
「一応あくまで参考までに聞くが、どうすれば?」
「唇を奪ってそのまま事に及んでしまえばよいのです。優しく扱っておやりになれば、向こうも嫌とは言いますまい」

 本当か?と聞こうとして既のところで思い留まる。なんで自分の叔母上とこんな話をしなければならないんだ。アーサーは頭をかいた。

「…で、何の用だ」

 アーサーの問いに、公爵夫人は目を細める。からかうような素振りは鳴りを潜め、背筋を伸ばした。

「──例の毒酒の、最終報告に上がりました」

 


 ローズマリーは一番厳重な監獄に閉じ込めてある。地下室の奥深くで、常に監視をつけていた。
 

 石造りの牢は、冬では非常に冷たくなる。素足のまま、足枷も冷たいだろうに、平気な顔をして座り込んでいる。元々の気品の良さから、汚れた囚人服でもそれなりに見える。

 獄に入り、監視を下がらせる。ローズマリーを見下ろすと、向こうもこちらを見上げた。全く堪えていないような、平気そうな顔をしていた。

「満喫しているようだな」
「おかげさまで。俺の処刑でも決まったか?」

 自分とそっくりの声。笑い方も、エリザベスに不評な笑い方なのだろう。見てみると確かに、邪悪そうな笑い方だ。

「母上から全てを聞いた。お前と私は双子だとな」

 ローズマリーは片眉を上げる。それだけで何も言わなかった。

「…グレア国では双子は忌避される。グレア国出身の母上は、まさに忌み嫌われる双子を産んでしまった。ラジュリーには双子を嫌うしきたりは無いから、本来であれば二人とも問題なく皇子として育てられる筈だったが、母上はどうしてもグレア国のしきたりを捨てられなかった。結果的にお前は隠され、グレア国の母の妹の子供として育てられた」
「産声が弱かったんだと」
 
 ローズマリーは吐き捨てるように言う。

「乳母が全てを教えてくれたよ。俺が先に産まれたのに、弱そうに泣いて今にも死にそうだったからと、俺はグレアに送られた」
「それで王位を狙ったのか」
「王など望んじゃいないさ」くつくつ笑う。「望んだのは、この国の終焉」
「なんだと?」
「マルガレーテに見せつけてやりたかったのさ。ラジュリー王国を滅ぼして、お前のせいでこの国は滅んだと言ってやりたかった。それだけだ」
「お前を捨てた母上への復讐か」
「生まれながら隠され女として生きてきた。その屈辱がお前には分からないだろうよ」

 分かるはずも無ければ、分かろうとも思わなかった。この男がしてきたことを思えば、いくら紙一重で立場が逆転していたとしても、同情の余地は全くない。

「一つ一つ潰していくか。まず、先王を死に至らしめた毒酒の件だが、ワインに毒は入って

 東方の毒をくまなく探したが、結局は見つからず、西方の毒も探らせていた。西方にも毒は無かったのだが──

「あのワインには西方で採れる砂糖が入っていた。乾燥地帯に自生しているサボテンから採れるもので、地元でも甘味と保存料として広く使われていた。なんてことない砂糖だが、一つ、気をつけるべき点があった。とあるが体内に入っている状態で、砂糖を食べてはならない。その虫は砂糖を食べると活動し、体内を食い破る習性があった」
「よく見つけたなそんなの。現地でも川沿いに住む者たちしか知らないのに」
「川沿いで知られているのは、川でその虫が発生するからだ。だからそこに住む者たちは必ず沸騰させた水しか飲まないし、生魚を食べない。川遊びをしたあとは、ゲルと呼ばれる果物を発酵させたものを食べる。殺菌作用があり、卵を殺してくれるからだ」
「そこまで調べていたとは。恐れ入った」
「こちらの台詞だ。どうやって調べた」
「古い旅行記に書かれてあった。たまたま見つけていつか使えると準備していた。卵は小さく透明だからな。まず密かに卵を飲み物と混ぜて飲ませておいてから、孵化した頃を見計らってワインを飲ませる。毒は見つからないし、まず王の腹の中を調べようとは思わない。毒見役も騙せる。最高だろ?」

 おどけて言われ、アーサーは直ぐにこの男を殴りつけた。地に伏せたところで蹴りを入れる。腹に入りローズマリーはうめき声を上げた。

「父上は、私の代わりに死んだ。父上を殺したのは何故だ」
「…なにを言ってる…」
「私が王になるまで何故待たなかった。前はそうだっただろう」

 理解できないような顔を向けられる。アーサーは容赦なくもう一度蹴りを入れた。

「っあ!…ぐっ…!」
「答えろ。何故あのタイミングで殺した」
「…なぜって…お前はあの時ダッカンへ行って不在だった。皇子は幼いセシル一人だけ。これ以上子を増やされても始末が面倒だから、先王をまず殺し、早々にお前も殺すつもりだった」
「……なるほどな」

 エリザベスがいることで、ラジュリー王国を滅ぼす計画が加速したということか。そして先王が犠牲となった。

 あの時に父上は死ぬはずではなかった。その罪は、自分が背負う。父上が出来なかった政策を代わりに果たしてこそ、父上への最大の弔いとなる。
 
「俺も聞きたいことがある」

 ローズマリーは腹を押さえながらも起き上がる。同じ顔が苦しむ姿を見るのは良い気分ではないが、今までの所業をかんがみても、全く足りなかった。

「言ってみろ」
「襲撃があると、知っていたんだな」
「知ってたらこの身は五体満足だ。誰も死ななかったろうな」
「何故生き延びられた。冬の川に落ちたと聞いた。生きていられるわけがない」

 アーサーは壁に寄りかかった。椅子など無い。この牢には、雨風が凌げるというだけで、他は何も置かれていなかった。

 あの日、アンドルーズからダッカン国へ進路を変えたのは、ローズマリーによる偽の書状でおびき出されたからだった。

 未来に起こるであろうダッカン国での王制廃止の革命。それは元々は返せない借金の宛がないと知った商人たちの先導によるもの。まさか本当に王朝が倒れるとは知らなかったから困ったのは商人たちだ。だからアーサーは革命が起こる前に手を打とうと、ダッカン国への援助のために何度か話し合いを重ねてきた。
 偽の書状には、ダッカン国王からの内密の会談の要請が書かれていた。その罠にまんまとまり、襲撃を受けた。


「とある占い師が言うには、人は天命からは逃れられないんだと。変えられない未来もあれば、変えられる未来もある。何が天命なのかは、その者が死んだときにしか分からない」
「……………」
「占い師は、私とセシルが死ぬ予言をしていた。それから二年、いつその時が来るのかずっと待っていた。セシルと出かけるときは、いつも怯えていた。あの子だけでも助けなければと、必死だった」

 エリザベスと会えるのも今日が最後かもしれない。何度思ったことか。

「あの襲撃は実に手際が良かった。素早く護衛を殺していき、俺が気づいた時には、馬車の御者すら殺されていた」

 渓谷沿いは風が強い。護衛の悲鳴は風の音に紛れてかき消されたのもある。剣を持った男が馬車に乗り込んで来て、とっさに応戦しセシルを抱いて外に出た。既に周囲を囲まれ、味方の死体が転がっていた。
 セシルを片手に抱き直し剣を構える。山賊の格好をしていたが、剣筋から雇われた傭兵だと気づいた。

『貴様ら私が何者か知っての狼藉か』

 刺客たちは答えない。口の軽い者はおらず、傭兵の中でも実力のある者を揃えたらしい。ここが自分の天命だと悟った。

 だからと言ってむざむざ殺されるつもりはない。セシルは自分を信じてしっかり掴まってくれている。息を吐きながら、剣を揺らし、踏み込んだ。

 二三度、剣撃を交わす。それだけしか持たなかった。
 腕を斬られ、宙を舞う。
 次の刃が眼前にやって来る。
 全てが一瞬で、抗えないと悟った。

『父さま!』

 叫びと共に、刃の軌道が逸れる。セシルが投げたクルミに、刺客が怯んだからだった。

 それでも頬に刃がかすめ、別の剣先が脇腹に突き当たる。逃げられる場所は、もう谷底しか残っていなかった。

『セシル、口を閉じてろ!』
 
 後ろにいる敵を渾身の力で蹴り飛ばす。僅かに開いた逃げ道──崖に、飛び込んだ。
 


「──必死で泳いだ。セシルを抱いて敵に見つからないように谷底に隠れながら。何度も気を失いそうになりながら、セシルの声に励まされて命を繋いだ」
「まさか。それだけで生き延びたと言うのか」
「そう言いたいところだが、助けが来た」
「助け?あんなところに?」
「私も信じられなかった。幻覚だと思ったくらいだ」

 占い師に会う前に立ちはだかった、あの三人組だった。谷底で半分溺れかけていた二人を、引っ張り上げてくれた。

 それからの記憶は無い。起きたときには、ダッカンの国にいて、ザーラの家に匿われていた。

「私を助けた三人組は、占い師から『金の卵が取れるから舟を出せ』と言われて来たそうだ。そして私たちを発見した」
「馬鹿な。そんな馬鹿なことで、生き残ったのか」
「実際に生きている。神の類いは信じないが、信じてみる気にはなったな」
「…ははっ、『アンドルーズの女神の御業みわざ』だな」

 ローズマリーの言葉には、アーサーも認めざるを得なかった。
 アンドルーズの女神。立国の際の大勝利に始まり、これまで国難を何度も救ってきたという女神像。今回のこの奇跡としか言いようがない生還は、まさに女神の力が動いているとしか思えなかった。

「実は人生二回目でな」

 アーサーの発言にローズマリーは怪訝な顔をする。そのまま続けた。

「エリザベスも時を遡った。何故、俺たちが遡ったのかと考えていたんだが恐らく、この為だったんだろうな」

 国の滅亡を阻止するために遡った。亡国を憂えた女神の力だったのではと。

「国の為に利用されたと思うと素直に喜べないが、お陰でエリザベスともセシルともまた会えた。それも最良の結果となって。お前が何度ラジュリー王国を滅ぼそうと画策しても、私がいる限り許さない。お前は大人しく運命を受け入れグレア国で生きるべきだったんだ」
「すべての元凶はマルガレーテだろ!アイツが俺を捨てなければ…!」
「だが殺しはしなかった。この国に侍女として傍にいることを許したのは、母上の愛情というものがあったからじゃないのか」
「そんなわけあるか!」
「いい加減にしろ!お前は負けたんだ!俺に従え!」

 ローズマリーは、さもおかしいと言うように笑った。

「従え?なにを従えと言うんだ。先王の暗殺、現国王、皇太子の暗殺未遂、現王妃への虚偽の処刑勧告、どう見積もっても死刑だろ」
「ああそうさ直ぐにでも殺してやりたいがな、嘆願が来ている。私としても、これを無視することは出来ない」
 
 懐から紙を取り出し手を離す。足元に落ちたそれを、ローズマリーはゆっくり広げた。強がってはいるが、この寒さだ。手がかじかんで、なかなか開けられないでいる。
 なんとか開けたそれに目を通して、ローズマリーは大きく目を見開いた。代わりにアーサーが答える。

「ロベルト王、マルガレーテ王太后、ならびにウォーレン公爵夫人…お前の育ての親だな。以上三名。お前の助命嘆願が来ている」
「…なんで…?そんなわけない。みんな…を…」

 仮面が剥がれた男の顔は、打ちひしがれながらも、どこか優しい表情を見せた。本来は、そういう男だったのかもしれない。

「遺憾だが、そういうことだ。よって命は助ける。だがこの国、この大陸からは消えてもらう」

 男はうなだれたまま動かない。紙を握りしめ、肩を震わせているのを知りながら、アーサーは続けた。

「西のさらに西には、誰も知らない大陸が広がっているという。争いもない、豊かな広い土地だという。船を出す。船員もつける。行って、本当にそんな所があるのか、調査して来い」

 それは、死刑宣告と同じだった。自分が聞いた話は眉唾もので、本当にそんな新たな大陸が広がっている保証もない、海の水平線の向こうは途切れていて、ただ暗黒の世界が広がっているだけとも聞いたことがある。死刑よりも醜い顛末を迎えるかもしれない。助命嘆願の意を汲んだ上での、最も妥当な刑罰とも言えた。

 しばらくは、沈黙が落ちる。アーサーは静かに牢を出た。階段を降りながら、どこまで暗い道を歩いていた。


 
 部屋に戻ると、鼻歌が聞こえた。覗いて見ると、エリザベスが縫い物をしていた。

「何してるんだ?」

 聞くとエリザベスはパッと笑顔を見せて、嬉しそうに縫い物を見せてきた。

「セシルの襟巻きです。帰って来る前に仕上げてしまおうと思って、去年よりは長めに作ってるんです」

 真っ赤なマフラーだった。セシルの好きな色だ。

「そうか」

 おざなりに言うが、エリザベスは全く気にしていない。慌ただしく別の縫い物を広げて見せてきた。

「これはアーサーの分」
「俺の?」
「ええ。貴方の好きな青色ですよ。毛糸は痒いと言っていましたから、出来るだけ柔らかい素材の毛糸にしてみました。試してみてくださいね」

 そう言ってマフラーを巻いてくれた。確かに、自分の知る物よりも柔らかい。そっとマフラーに手を触れた。

「どうです?痒いですか?」
「…いや、大丈夫そうだ」
「良かった!セシルのを仕上げたら、もう一本作りますから、待っていてくださいね」

 埃を払うように肩を撫でて、エリザベスはマフラーを取っていった。その笑顔は、アーサーの心を癒やしていく。その横顔を、いつまでも眺めていた。




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