この称号、削除しますよ!?いいですね!!

布浦 りぃん

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4・自己責任でお願いします

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 石舞台から降りたのを切っ掛けに【時限発動】で展開した漆黒の半円【闇属性結界】に、私は悲鳴を上げて引きずり込まれる演技をしながら素早く結界内に身を滑り込ませ、地面の石畳に【擬態】して【認識阻害】をかけて結界を抜け出しこっそり移動。慌てふためく黒ローブの集団の中に混じり、黒ローブの一人に【偽装】して、後はご承知の通りに召喚の間から脱出した。

 しめしめとニヤけつつ、上手く行った逃走に高揚した気分のまま【飛翔】したまでは良かったんですが。

 自力で空を飛ぶと言うのは、飛ぶと言う行動に対して力以外にコントロールと言う動作も必要でして、自力で飛んでる以上はコントロールも自分でしなくっちゃならない。けれど、私は前世界ですら他力(飛行機)でしか飛んだことないんだから、当然の結果としてフラフラぐるんぐるんとアクロバット飛行になってしまっていた。

 ひーーーーーーーーぃっ!!!

 身体を水平にしてスーパーマン姿勢なんて頭では分かっているけど、私は基本的に生活も仕事もインドアで身体能力なんて底辺だし、三半規管も弱いんだよっ。それに、初めての経験は恐怖が先に立って強張った体が言うことを聞かない!だって、自力で飛んでるってことは、自力が切れると自然の摂理で墜落するんだよ!?命綱なんてないんだから、怖いのなんて当たり前でしょ!もう!魔法のホウキでも絨毯でもいいからーーーー!
 涙目で内心絶叫しながら、どうにかこうにか城から遠ざかり、建物の密集地帯から少し離れた小さな林の中へ飛び込んだ。下草が整備されている痕が見え、私有地内の林か何かかもと恐る恐る大木の根元に蹲った。


 ハァと一つ溜息を付き、辺りに人の気配が無いことを確かめてからようやく強張っていた体の力を抜いた。
 まずは、インベントリから魔女の残してくれていた枯草色のマントと同じ色の皮のショートブーツを引っ張り出し、身につけていたジャケットとスニーカーを仕舞って急いで着替えた。これで、初見では見破られることもないだろう。

 で、この二つの装備ですが、恐ろしい性能ですよ。

 【鑑定サーチ

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 品名:妖魔公のマント

 等級:伝説級レジェンドクラス

 性能:対魔法対物理全攻撃防御・精神攻撃吸収反射・迷彩・体表温度調節・自動修理

 制作:迷宮の森・妖魔アーデスト

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 品名:妖魔公のブーツ

 等級:伝説級レジェンドクラス

 性能:対魔法対物理全攻撃防御・精神攻撃吸収反射・迷彩・疲労回復・自動修理

 制作:迷宮の森・妖魔アーデスト

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 何でしょうか…。
 本当にゲームか何かの世界だよ。ありそうじゃない?モンスターを倒して、伝説のアイテムを手に入れよう!とかってCMしてそうな。私はモンスターなんて、倒してないけどね。
 また、インベントリから二つの物を引き出した。一つは私が持ち込んだデカいエコバッグ。もう一つは腰に巻き付けるタイプらしいウェストポーチみたいな小さな鞄。大工職人が腰に付けてる道具袋の様な見た目の奴ですよ。

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 品名:シルバーリザードの腰袋〈収納庫ストレージ式〉

 等級:希少レア

 性能:荷馬車一台分・他魔法空間と互換・所有者専用契約・盗難防止

 制作:魔女ディシリア
 
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 …こんなに小さいのに。こんなに…。
荷馬車一台分って、どのくらいですか?インベントリに繋がってるって、荷馬車一台どころじゃないじゃないか!
 でもね!これ以上の驚きが、ここにあるんですよ!

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 品名:異世界の鞄〈収納庫ストレージ式〉

 等級:幻聖級ホーリーファンタズムクラス

 性能:荷箱(大)一箱分・亜空間倉庫の出入口・所有者専用契約・盗難防止

 制作:異世界の職人 魔女アズ専用

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 あちらの世界から私と一緒に召喚された愛用のエコバッグが、なんだか幻の銘品みたいな魔法の鞄に生まれ変わりました。そして、多目に入ってインベントリへもOK。これも私専用。で、盗難防止ってのは、盗まれても数秒後に自動で帰って来るみたいだ。愛犬か!
 これで、何もない空間から品物を引き出す不自然さを誤魔化せる。腰の鞄でもいいんだけど、大きさを考えなきゃならない物もあるしねぇ。デカバッグありがとう!

 さて、これからの予定を整理しないとならない。だから、まずは腹ごしらえだ。
やっと落ち着いたら、気づいたんだよね。私、あっちじゃ夕食前だった。昼食以降は何にも口にしてないんだよ。それで、夕食に食べるつもりだった揚げたてコロッケとメンチが―――おやぁ?まだほかほかですが。加えて、寒かったから帰り道で買った自動販売機のホットコーヒーが暖かいのは何故?
 でも、美味しい…はぁーーーーー。

 いかんいかん。お腹いっぱいになったら、眠気が来たぞ。
 ブラックのホットコーヒを一気に飲み干し、頬を叩いて活を入れ直した。

 まず最初に、街へ出て買い物する。マントと靴はイイとしても、その下のスウェット上下は如何ともしがたい。あからさまに「この世界のファッションじゃないよー」と。だから、街へ出て人々を観察後、状況に会う衣装を揃える。それから、お宿だ。ここじゃ、完全なる安心感は持てないから、さっさと宿へ入って色々確認しないとね。ことに、件の記憶媒体のインプットを急がないとならない気がして―――。
 それと決まればさっさと行動だ。食べたり飲んだりした容器をデカバッグ経由でインベントリに投げ入れ、腰に袋のベルトをしっかり回して、最後に【偽装】と【認識阻害】をかけてフードをかぶり林を足早に抜けた。
 赤茶けた髪に青い目の長身ではあるけどヒョロっとした女。そんな私。
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