アレハタレドキ [彼は誰時]

えだまめ

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復讐編

ep5 決断と号哭

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( どうする、、どうすればいいっ………!? )



本当に殺してしまっていいのか…?


それとも 
また逃げて学校に行くべきか………

しかし逃げてしまっては 
何もゾンビの事を知れずに終わってしまう 
美九は気づけば横にいて


「やめてッッ! 誠ちゃん、、」

「私が馬鹿な事言ってるかはわ"か"っ"て"る"…
でも私の大好きなお母さんなのッッ!……」


彼女にそう涙目で言い寄られるている間に
ゾンビ…….いや彼女の母親がゆっくりと迫ってくる


「 美九っ………だからって……… 」


木刀を構えようとすると
美九が叫びながら必死に邪魔をしてくる


( えっ…… あっ…ちょっと…… )


思うように木刀を触れないまま戸惑っていると 
そのゾンビが木刀に目掛けて殴ってきた


ガゴッッ!!、、


衝撃に耐えられず木刀が
自分の手から勢い良く離れていき……



カランッ、、



数メートル先へ手放してしまった
転がる木刀を横目に内面はかなり焦っていた


(クソ…木刀はすぐには拾えないっ……… )



やはりゾンビにも学習能力はあるのか……



美九をなんとか振り切り木刀を拾おうとすると
先にゾンビが木刀を拾ったのだ


幸いなことに 
ゾンビは美九のほうは見ておらず 
自分の方に注意を向けてるみたいだった 


( もう……木刀は諦めて 逃げるしか、、 )


そう思った時
目の前のゾンビが微かに



「コ、殺シテクダサイ、、 身体中ガ 
痛イ… 痛インデス、、」



左足を引きずりながらコチラに接近し
そう言って木刀を差し出してきた
自分はそのゾンビから木刀を受け取り 


「 美九…少しだけ目を瞑ってて………  」


「え、、誠ちゃん…?何言って……………」


力を込めてゾンビの胸部に木刀を突き刺した
嫌な感触が伝わってくる
目を閉じれなかったのだろうその瞬間に



「ぅっああああああ"あ"あ"っ"………!!…」



背後の美九が膝から崩れ悲鳴をあげる
その後ゾンビから力が抜けていき
体液を撒き散らしながらゆっくりと仰向けに倒れた


「お"母"さ"ぁ"ぁ"んっ!… 
お願いっ! 返事してよ"ぉ"お"お"っ"…! 」


すぐに駆け出して縋るように美九は泣いている
美九が号泣している所を見るのは初めてだった
横たわっている変わり果てた彼女の母は


「       」


無言のまま息絶えた
それはもう呆気ないくらいだった

それから1時間ぐらいたっただろうか?
彼女の母から木刀を抜いたあと遺体を埋めた
ソレは死骸なのか遺体なのかさえわからなかった

そして
漸く彼女の手を引いて学校を目指して歩いた  

その20分後ぐらいに
自分達は 学校 に着いたのだが

本当は生還を喜びたいはずなのに
複雑な思いが僕らの感情を塞ぎ込んでいた



所詮、多少大人ぶろうが自分達は中学生で
まだまだ子供なのだ
この世界で生きるには力不足なのだろうか?…



そんなことは考えたくもないし
気づきたくもなかった
どうしようが逃げ道なんてないのだから……


~ ep5完 ~
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