アレハタレドキ [彼は誰時]

えだまめ

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復讐編

ep14 泣き虫とナイフ

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そこには小柄な少年…
川上 東真(カワカミ トウマ)の姿があった



東真とは小学の頃
仲が良かったものの中学でクラスは別々になり
一年以上話してなかった 

東真は優しい性格をしていて
非力だけど絵などが描くのが上手で
皆と打ち明けていた と聞いていた



そんな東真がなんでこんなところに?



と訊こうとすると


「誠士郎たちは
あの化け物たちと戦い慣れているの…? 」


先に東真が口を開いた


「 ええっ……と 」

「慣れているというか
慣れようとしている ってところかな? 」


少し返答に迷いつつ少し間を置いて応える
すると東真が涙ぐんだ表情で


「俺……ずっとここにいた
外にはゾンビらがうじゃうじゃ蔓延ってたから… 
だから1、2日飲まず食わずで、、 」

「そしたらガラスが蹴破られて
その音に反応したゾンビたちが
外に出ていきその後に大きな音がして…
学校から帰ると家一帯は破壊されているし
ずっと 不運の連続 だった…  」


そして


「だからっ、、
誠士郎たちに会えて良かったっ………」


そう言って泣きだした
ひとまず自分は美九と共に東真を慰めた
数分後、楽斗が


「よし帰ろうぜー!」


と言いながら
嬉しそうな顔つきで自分達の前に現れた


「えっ、 荷物は纏めたの?」


と美九が訊くと


「お前らが慰めている間に な!
分担した方が良いと思ったからよ!」


こういう小回りが利く所も楽斗のいい所だと思う
続けて楽斗は


「誠 あっちにいいもんがあったぜ」


と嬉しそうに後ろを指す
とりあえずその所へ行ってみたすると
お土産売り場に着いた そこには



木刀が7、8本置いてあった



さっきの闘いで
折れた木刀の代わりを見つけた


と言いたいのであろう

とりあえず自分は二本持って
あと一本は
紐で括り付けて背負うように装備する

せっかくだったので 
東真にも同じように3本、美九に一本、
楽斗にも一本持たせて 
スーパーマーケットを出ようとするとき


「おっと、、」


かなり疲労が溜まっているのか
自分は足元がフラついた


「何やってんだよー 大丈夫かー?」


楽斗がそう言ってくる


「少し休んだ方が良くない?」


美九が 提案 するが
正直この場に留まるのは得策ではないので


「ありがとう、でも暗くなる前に
帰りたいから我慢するよ」


と自分は応える
帰還中にゾンビと遭遇しないことを願っていると


「俺がどうにかするよ 」


東真がそう言いつつポケットからあるものを
取り出す


「それは車の鍵… ?、、」


自分は驚いたままそう訊いていた


「あぁ…
ゾンビのことも考えて
目的地の少し遠くに止めないとだけどね」


と東真が笑って返す
かなり回復してきたようで自分は安心した


「東真、運転できるの??」


と美九が聞くと


「かなり練習したんだ 
ゾンビから逃げやすそうだと思ったから
まぁ何台か事故ったけど
もう失敗はしないはずだから
とりあえず乗って」


彼はそう言いながら
車のロックを解除して車の鍵を差し込み 
車の運転を始めた



不思議な感じだったのを覚えている 
この世界ではこんなことも普通にありえるのだ



十数分後に学校の近くに着いて
自分たちは車から降りた


「まさか本当に運転するとはなー !」


楽斗がそう呟いていた

そんなこんなで
自分達はやっと学校の保健室に帰ってきた

どっと疲れが出てきたのか…
見張り役の楽斗以外はすぐ寝てしまったようだ

気づくと朝になっていた
目を覚ますと身体中が筋肉痛だった


「おはよう誠士郎
保健室も案外悪くないんだね  」


と言ってきた東真に


「おはよー 意外とそうだよね 」


と返す
東真はこっちに近づき何かを渡してきた 
それは、、



大型のサバイバルナイフ だった




刃渡りが15cmくらいあり
かなり丈夫なようだ


「俺が持ってても使えないから
誠士郎に託すよ 
俺を助けてくれた見知らぬ人から貰ったんだ」


と少し寂しそうに言う
自分は少し戸惑いながらも受け取って
腰のベルトに装着した


~ ep14完 ~

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