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復讐編
ep33 本当の友達って…?
しおりを挟む首を絞められながらようやく気づいた
自分は疲れ切っていたのだ
確かに今日はかなり 復讐 をしたと思うし
現在進行形で手強いゾンビとも交戦しているのだ
もうコイツの手を振り解く力さて残っていない
そんな事を思っていると………
ズバアッ…!! ゴトッ、、
目にはうっすらと誰かが刀を振りかぶったのが映り
奴の太い腕を通してその衝撃が肌を伝った
(誰かが奴の腕を切断したのか、、?)
奴の腕が床に落ちる音が響くなか
奴の手から解放され自分の身体が落下していく………
( 、、、、、、、 )
視界はボヤけていたが
右手に刀を持った河島だとはっきりわかった
彼は腹部と顔面は血だらけで今にも倒れそうだった
皮肉にもボヤケていても赤色は色濃く映るのだ
「岩見、、俺は気づいたんだよ、、」
彼はそう呟くように言った
それは今までの様な乱暴な物言いではなかった
自分はそれを何処か懐かしく感じていた
「俺とお前は小学生の頃は
仲が良かったよな…
毎日のように仲良く遊んでよ、、」
そう言いながら 奴 に近づき
間合いを詰めて思いっきり刀を振り下ろす
ズバアッ…!!
胸部に深い一閃が入り奴が仰け反っている
奴もかなり消耗しているのであろう
後ろに下がり片膝を床につけて耐え忍んでいる
河島がさらに奴に振りかぶりながら
「俺は… お前が羨ましかった、、
足が速くて 女子にもモテて…
隣にいる俺とは全然違うって、、」
辺りにどんどん血液が飛び散る
まるで赤色のスプレー缶を吹き掛けたようだった
それでも彼は奴に刀を屈強に振り続けた
( もうっ……… やめろよ、、 )
これ以上無茶して動くと…河島…お前がッ………
…………………
何故自分は今になって彼を心配しているんだ?…
アイツが全ての元凶であるのは間違いないし
彼にナイフを突き立てたのも自分だ
この矛盾の正体って……………
「可能なら時間を戻したいな、、
こんなことになってしまうなんて………
俺が言うのもあれだけどよ、、」
ズバシャッ!!…
河島が横になぎ払ったと同時に奴の首が飛んだ
自分は何も言えないままその後ろ姿を傍観していた
全てを終えたあと河島はコチラに振り向いて
「ごめんな、、」
そう言って河島は刀を
自身の腹に向かって思いっきり突き刺した
そして自分の目の前で仰向けに倒れた
「おいっ… 待てよっ、、」
床がみるみる彼の血で染まっていく…………
そう言いながら自分は焦るままに近寄ると
小さな声で…
「よぉ、、誠士郎… 久しぶり、、
相変わらず不安そうな顔してるな…………」
笑いながら彼はそう言って
「また二人で遊ぼうな…? 」
と静かに続けた…
自分の脳裏に無邪気な子供の声が蘇る
よく小学生の頃に聞いたあの声…
それは、、アンタだったんだ……………
自分は目に涙を浮かべながら
「お前は本当にバカだよ、、」
そう伝えた…
最後に笑って彼はこと切れた
こうして自分の復讐劇は幕を降ろした
自分達はどこで間違えたんだろう?
そのきっかけはなんなんだろう?
なんでもっと早く
気づけなかったんだろうか、、?
自分は彼の刀とスタンガンを手に取り
河島の遺体とゾンビの死骸が
横たわっている部屋から出て行った
そして最初に入ってきた窓から
外に出て学校に向かって歩き出した
「帰らないと…
こんな自分でも待っていてくれてる
大切な仲間が居るから………」
時刻は3時に差し掛かっている
まだ空には太陽が出ていて十分に暑かった
もう少し待つと蜩が鳴き始める
彼と共に無邪気に外を駆けたいつかの夏を
あの小煩く儚い演奏者の音色とともに思い出していた
~ ep33完 ~
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