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復讐編
ep34 帰還と問題
しおりを挟む重い足取りで学校帰ったあと
さっそく保健室に向かいドアを開けた
そこには いつも通りのメンバーが揃っていた
少し自分が安堵していると
「誠! どこに行ってたんだよ!!」
楽斗に問い詰めてきた
自分は 復讐のことは伏せたまま
河島と会ったこと
そして強いゾンビ と戦っていたこと
その戦で河島が死んだこと
その事を皆に伝えた
すると美九が心配してくれて
「誠ちゃん とりあえずそこに座ってよ
手当てするから、、」
何故か目は合わせてくれないが
そう気遣ってくれたので
「ありがとう 」
一言だけ伝えて座った
美九から治療を受けていると
「わ、私は… セイシロウさんが戻って
来てくれただけで嬉しいです、、」
奥からリータの声が聞こえる
部屋の隅っこに彼女はちょこんと座っていた
嬉しかった自分は微笑んで
「心配かけてごめん 」
そう言って彼女を見つめた
リータは恥ずかしくなったのか目を逸した
そんななか楽斗が
「お前らは
どこでその強いゾンビと会ったんだ?」
「河島の家だよ 」
と答えた瞬間に
リータ以外の 楽斗、美九、東真の顔が
青ざめたのがはっきりとわかった
そして楽斗が
「河島の家に今すぐ向かおう、、」
そう言い放って立ち上がり
急いだように刀とカッターナイフを手に取る
「どうしたの? 何かあるの??」
どう考えても何か良くない事態が起こっている
危機感を持った自分がそう聞くと美九が
「優麻ちゃんが急に河島くんの家に行くって
言いだして外に飛び出して行ったの 」
おそるおそるそう応えた
正直まだ状況が読めなかった自分は
「優麻って誰??」
「誠士郎には話してなかったから
無理もないよね、、」
自分の素朴な質問を東真が引き継いでくれた
自分は彼に視線を移した
彼は淡々と続ける
「前に夜にゾンビらと戦ったときに
俺らが助けた 木の上に逃げてた
あの女の子だよ 」
空飛ぶ怪物との死闘をしたこと
その印象が強すぎて忘れてしまっていた
確かに人助けもしてた……と
「あー!、、」
相槌を打ちながら自分はやっと思い出した
叫び声からして確かに女性だったはず
「でも何故河島の家に行ったの? 」
と自分が訊くと
予想外の返答が返ってくることになる
「河島の妹さんだからだよ」
と今度は楽斗がそう答えた
何か嫌な感じがする
「それはどれくらい前の事だったの?」
自分がさらに訊くと
「俺らが帰ってきてすぐだから
約30分前ぐらいに出て行ったね 」
と東真が答えた
恐らく自分は優麻さんは入れ違いになったのか
そんな事を考えながら
「わかった 河島の家に向かおう
でも皆に 報告 しないといけないこと
があるんだ 」
自分はそう話しを切り出し
机の引き出しを開けてアタッシュケースを取り
その中身を開いて皆に見せた
その後に自分は
ピストルを手に入れた経緯を皆に伝えた
その時に決めたのだが
自分と楽斗は 近接 で闘えるから
東真が ピストル を持つことになった
「 とりあえず……向かおう河島の家へ 」
ゾンビと人の死体が転がってるあの家に
また行くなんて思いもしなかった
気が進まないのも仕方のないことだった
そして自分達は河島の家の前に着いた
辺りは妙に静かだった
優麻さんは家の鍵を使ったりはず……
だと思っていたので
今度はドアの前に立ちドアノブに手を差し出す
やはりドアは開いているようだ
(もしその優麻さんがこの家に入ったなら
兄の死体やゾンビの死骸を見たことになる、、 )
「厄介なことになりそうだ、、」
自分はそう言って
河島の家のドアを開けた
~ ep34(復讐編)完 ~
・復讐
酷い仕打ちを受けた者が
相手に対してやり返す攻撃行動の総称
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