アレハタレドキ [彼は誰時]

えだまめ

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存命編

ep3 事実と協力

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しばらく黙ったあと
藤村は細い首を傾げながら口を開いた


「面白い話………? 」


予想通り俺の言葉に食いついた
僅かに彼女の表情に映っていた緊張がほぐれる


( 全て……話そう、、  )


そして俺は彼女に手帳に書かれていた内容
知っている範囲で全て話す


「納得できません
 確かに本当だったら気にはなりますが 
リスクの方が高いと思います 」


こちらが言い終わると同時に彼女は即答した
俺はしばらく何も言えないで
突っ立っていると


「では、、もう行くから 」


藤村はそう言って銃を下ろして
スタスタと歩いて行った


(やはり無理かっ… いや、待てよ?、、)


この手はあまり使いたくなかったが
俺は遠ざかっている藤村に


「岩見、、岩見 誠士郎 」


そう小さく呟いてみせる
すぐに彼女は振り返り


「彼が…生きてたの?…… 」


少し驚いたように訊いてきた
先程とはまるで違う反応で別人のようだった


(やっぱり食いつくか、、)


藤村と岩見は
時々話しているのを見ていたから確信はあった
岩見が少し羨ましかったのは内緒だ


「ああ、、 彼は生きていた 」


最近俺は数回ほど
岩見 誠士郎とその仲間達を目にしていた


以前彼らが スーパーマーケット周辺で
巨大なゾンビ達と戦っている所を目撃したのだ
彼は別人のように強くなっていて驚いた
 

声をかけようと近づこうとしたのだが
彼らは車でそのあと移動したため
俺はその機会 を見逃してしまった
そんなことを思い出しながら


「交換条件でどうだ?」


表情がイマイチわからない彼女に
俺はそう切り出す


「俺があんたと共に行動する代わりに
俺の知っている 情報 は全て渡す 」


「情報が嘘だったら?」


ペラペラと提案する俺が嘘臭く見えたらしい
用心深い彼女はそう訊いてきたので


「その時は
そのお得意さんを使って殺せばいい 」


俺はそう言って彼女のハンドガンに視線を向けた
その意図を読み取った彼女は


「いいよ 乗ろう 」


 コチラに歩みながら微笑んで


「よろしく 」


こちらに歩み寄られて少し面食らった
そんな俺には気もくれずに
相変わらず短いフレーズを口にして握手を求める

その姿が綺麗で俺は少し見惚れてしまい
情けないほど小さな声で


「よろしく、、」


少し戸惑いながら答えたあと
彼女の小さく綺麗な手を握り返した
この世界で手を洗いたくないって初めて思った


~ ep3完 ~

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