アレハタレドキ [彼は誰時]

えだまめ

文字の大きさ
40 / 89
存命編

ep5 境界線を引く者

しおりを挟む


皆はカッパといえばどんな外見を思い出す?


緑色で

ヌメヌメしていて

クチバシがついてて

爪も長くて

水掻きの付いている手足

あと頭に皿がある


そういったところだろうか?
まさに俺達の前に立ち塞がっているのは
皿は流石にないけど
リアルなカッパのようなゾンビだった


「水中型………とかあるのか??」


ゲー厶とかでよくある話しだが
反射的にそう呟いてしまったことを後悔した 
俺は 死 と 生 の境界線に 
立っていることを忘れていた 

目の前にいるのは紛れもない
殺して人の肉を喰い荒らすゾンビなんだ

奴がヌルヌルしている右腕を上げて
俺に向かって振り下ろしてきた


「うおっ、、」


ビビってしまい
とっさに目をつぶってしまった



パァアアンッ!!、、



近くから銃声が轟いた
耳の奥が破裂するかと思ってしまう



ドサッ、、



頭に命中して奴が倒れた
横を見ると藤村が
銃口から煙を出ているピストルを構えていた


「ありがとうよ……… 助かった 」


クールにゾンビを射殺し警戒する藤村に言うと
彼女は辺りを見回してすこし焦ったように


「今すぐ
ここから立ち去らないとっ……!!」


俺の腕を引いて走り出した
いきなりの事で驚いてしまった俺は


「な、なんだよっ、、」


途中で腕を払って止まる
すると藤村は焦ったように早口で


「ゾンビは 音 のする方へ集まる性質があるから
ここは危険でしょ?」


「…………!
ピストルの音にも反応するのかっ…! 」



たかが一匹倒したぐらいで楽観視していた
俺がそう思った瞬間



ザバッ!、、ザバッ!!、、



さっき倒したゾンビと同じ外見をした奴…… 
いや奴らが次々と川から上がってきた 
川から陸地へと飛び出してきたという方が正しいか
俺達を喰い殺すために………


「わかったっ!…
とりあえず立ち去ろうぜっ!…」


俺たちは走り出した
そのまま川沿いを駆け抜けて振り払おう…と
言わなくても藤村はルートから推測したようだ
黙って付いてきてくれた



いっそゾンビになっちまった方が楽なのか……?



背後では相次いでゾンビ達が水中から陸地へ姿を現し
ゾロゾロと俺達を捕らえんと彷徨っていた
まさに実在する地獄郷だった


(いや………やっぱ手帳が気になるな………)


なるべく音をたてないように
静かに走り続けるなかで俺は一人苦笑していた


~ ep5完 ~


しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

復讐は、冷やして食すのが一番美味い

Yuito_Maru
ファンタジー
3度目の人生を生きるピオニー・レノドン。 1度目の人生は、愛した幼馴染と家族に裏切られ、無垢で無力のまま命を落とした。 2度目は、剣を磨き、王太子の婚約者となるも、1度目より惨めに死んでいった。 3度目は、微笑の裏で傭兵団を率い、冷たく復讐の刃を研ぐ。 狙うは、レノドン伯爵家、そして王家や腐った貴族たち。 「復讐とは、怒りを凍らせて成就する歪んだ喜びだ」――ピオニーは今、その意味を体現する。 ----- 外部サイトでも掲載を行っております

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします

二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位! ※この物語はフィクションです 流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。 当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。

公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌

招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」 毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。 彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。 そして…。

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

《完結》金貨5000枚で売られた王太子妃

ぜらちん黒糖
恋愛
​「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」 ​甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。 旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。 「それは本当に私の子供なのか?」

裏切者には神罰を

夜桜
恋愛
 幸せな生活は途端に終わりを告げた。  辺境伯令嬢フィリス・クラインは毒殺、暗殺、撲殺、絞殺、刺殺――あらゆる方法で婚約者の伯爵ハンスから命を狙われた。  けれど、フィリスは全てをある能力で神回避していた。  あまりの殺意に復讐を決め、ハンスを逆に地獄へ送る。

処理中です...