65 / 89
餼羊編
ep4 反撃
しおりを挟む楽斗side
破裂音や金属音で自分の吐息さえ聞こえない
建物の瓦礫や木材が背後で飛散するなか
俺は作戦の要に立候補してしまったことを後悔する
「これは、、ヤベェェェッ……!! 」
ドギャアッ、、!!
逃げ惑う俺の背後で
相次いで道路や家が踏み潰されていく
瓦礫、木材、鉄骨の雪崩が起きてるみたいだ
「クッソがっ………!! 」
奴の巨大な手や脚の影で周りが暗くなった時に
すぐ全力で飛び込まないとゲームオーバー
本当に生きてるプレス機から逃げてる気分だ
そう想像する今も巨大な掌が迫ってくる
ドシイィンッッ………!!
前方へ飛び込みなんとか回避したのは良いが
非現実的なことに地面がしなっているのだ
脚がもつれバランスを崩してしまうなか
(クソッ、、 誠のヤロー…
ぜってえ生き残ってやるからなっ……!!)
そう思いながら奴の拳を飛んで
回避して後ろに振り向くと………………
「まじかよッッ………!?!?」
奴は電信柱を折って持ち上げていた
そしてソレ思いっきり振りおろし地面に叩きつける
ズドゴァアッッ………!!!
奴の狙いが逸れたのか
幸い電信柱自体には当たりはしなかった
しかし突風で飛び散る破片に襲われ負傷してしまう
だからと言って脚を止めるわけにはいかない
「無茶苦茶ッ、、しやがるッ…………!! 」
~~~~~~~~~
誠士郎side
奴は粉々になった電信柱を捨て楽斗を探している
彼が囮になってくれてるおかげで
順調に奴の背後へと接近することができた
自分は後ろへ振り向いて
「東真っ……! 」
「………どうしたっ…!? 」
「発砲は東真の判断に任せるっ!… 」
そう言って自分は
巨大なゾンビに向かって走り出す
(楽斗、、 死ぬなよっ…………!! )
奴との距離が縮まるほどに
どれほど巨大かがはっきりしてくる
「3~4階建のビルと戦ってる…………
まるでそんな感覚だな… 」
そろそろ楽斗も苦しくなってくるはずだ
こちらも仕掛けなければならない
(とりあえず、、 これを喰らえっ!!)
自分は手に持っている木刀を
やり投げのように身体全体を使って投げた
グシュッ、、!!
奴の背中に刺さりはしたものの怯まない
こちらに背中を見せたまま何かを拾っている
「やはり…火力不足か、、 」
自分がそう呟いていると奴が振り向いた
やはりかなりの圧迫感があった
(奴がコチラの存在に気付いたのは良いが…
このままでは歩道橋まで呼び込んでしまう)
そう思っていると
再度拾ったのか短くなった電信柱を振り上げ
ドバギィッッ………!!
自分を狙って電信柱を振り下ろし
思いっきり地面へと叩きつけてきた
「 危"ねぇっ…………!! 」
なんとか左に飛んで回避したが
その際に電信柱を地面に叩きつけて
砕け散った破片などが自分の方へ飛んできた
ビシュッ、、!!
そんな音を立てて自分の腕や顔を切り裂く
後ろに転がって距離を取った後に
奴の方を向くと
腕を上げて巨大な拳を振り下ろしてきた
ズドオォンッ………!!
腕の影を注視していたので
避けること自体はそこまで難しくないのだが
(くそっ…
地面が揺れて上手く踏み出せない…………)
目の前には奴の巨大な拳がある
握り拳だけで1m程はありそうだった
(どうにかして、、斬撃を………!! )
腰につけてる大型ナイフに右手をかけながら
そう思った瞬間…
「 囮ご苦労っ…! 反撃開始だっ……!!」
ズバァッ、、!!
そう叫びながら
砂煙のなか現れた楽斗が奴の握り拳に一閃した
刃は指のつけね辺りに深く食い込んでいる
「行くぞっ、、!! 」
自分は彼のその声に呼応するように走りだし
大型ナイフを逆手に持ち変える
そして身体を捻り体重を乗せたうえで
ズブシャッ、、!!
楽斗の斬撃を受けた箇所を狙って
大型ナイフを突き刺して全力で薙ぎ払った
「オラァッ…!ここからが勝負だッ……!! 」
楽斗が吠えるように叫ぶ
鋭い一撃が入ったのは嬉しいかぎりだったが
奴の拳に攻撃をいれたぐらいでは
致命傷には程遠い…………
このままではジリ貧で負けてしまう
なかなか決定打を打てないことに焦っているのは
東真も楽斗も同じなのかもしれなかった
~ ep4完 ~
0
あなたにおすすめの小説
復讐は、冷やして食すのが一番美味い
Yuito_Maru
ファンタジー
3度目の人生を生きるピオニー・レノドン。
1度目の人生は、愛した幼馴染と家族に裏切られ、無垢で無力のまま命を落とした。
2度目は、剣を磨き、王太子の婚約者となるも、1度目より惨めに死んでいった。
3度目は、微笑の裏で傭兵団を率い、冷たく復讐の刃を研ぐ。
狙うは、レノドン伯爵家、そして王家や腐った貴族たち。
「復讐とは、怒りを凍らせて成就する歪んだ喜びだ」――ピオニーは今、その意味を体現する。
-----
外部サイトでも掲載を行っております
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
《完結》金貨5000枚で売られた王太子妃
ぜらちん黒糖
恋愛
「愛している。必ず迎えに行くから待っていてくれ」
甘い言葉を信じて、隣国へ「人質」となった王太子妃イザベラ。
旅立ちの前の晩、二人は愛し合い、イザベラのお腹には新しい命が宿った。すぐに夫に知らせた イザベラだったが、夫から届いた返信は、信じられない内容だった。
「それは本当に私の子供なのか?」
裏切者には神罰を
夜桜
恋愛
幸せな生活は途端に終わりを告げた。
辺境伯令嬢フィリス・クラインは毒殺、暗殺、撲殺、絞殺、刺殺――あらゆる方法で婚約者の伯爵ハンスから命を狙われた。
けれど、フィリスは全てをある能力で神回避していた。
あまりの殺意に復讐を決め、ハンスを逆に地獄へ送る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる