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47アズロの闇(ユリアーナ)
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「何から話せばいいかしら?やっぱり昔話からかしら。あまり碌な物ではないけれど。」
そう前置いて、お茶を一口飲む。
この方も緊張しているのかしら?
「公女様は、私が側妃に上がった経緯はご存知ですわよね?カルロス叔父様からお聞きでしょう?」
「、、、概略は。」
「ふふふ、気を遣って頂かなくて結構よ。では、フランクリンが陛下のお子でない事もご存じね?」
「⁈」
こんなに簡単に認められるなんて⁈
「よろしいのですか?そんな重大な事をこんな場で、、、⁈」
「ですから、二人だけでお話ししたいとお願いしましたの。聞いて頂けまして?私の今までの愚かな人生。」
ふっ、と自重気味に微笑まれる。
さて、どこまで信用して良いのかしらね?
「あそこに私の護衛騎士がいるでしょう?」
扇で示す先には先程サイラスと共に距離をとってこちらを見ている騎士がいた。
「彼がフランクリンの父親ですわ。」
「⁈」
「私が護衛騎士と不倫してると噂されてますでしょ?彼がその相手です。噂は合ってはいるけど、正確ではないわ。」
いやもうこれ、どうコメントしたらいいの⁈
あまりの暴露に冷や汗が背を伝う。
コレ聞いて大丈夫なヤツ⁈
「私と彼はそもそも許婚だったのです。」
「はい⁈」
哀しそうに愛しそうにかの騎士を見る姿は嘘だとは思えなくて。
「彼の家はアズロの傍系の伯爵家でしてね、私達の母親同士が従姉妹でしたので幼ない頃から仲良く育ったのです。そのうち私達が好き合うようになって、ならばと縁が結ばれました。彼は伯爵家の嫡男でしたので私が嫁入りする予定でしたの。」
「失礼ながら、公爵が良く許されましたね?格下の家に嫁になどと。」
「今の父からは考えられませんよね。でも母が望みましたので。母がいた頃は父もあれほど無茶な人ではなかったんですよ。」
「お母様は?」
「私が15歳の頃に病で亡くなりました。それから父は変わりました。というか、タガが外れたという感じでしょうか?その頃カルヴァン伯爵と付き合うようにもなったので、そのせいかとも思います。甘い言葉でも囁かれたのでしょう。」
「彼との婚約は解消されたのですか?」
「ええ。ある日本当に突然に。父からは、お前は王宮に上がるのだと言われましたわ。すでに王太子様は妃を娶っておられましたので、全く意味がわかりませんでした。ですが、父達はとんでもない事を計画していました。夜会に招待した王太子に媚薬を盛って私と既成事実を作り責任問題にすると。、、、本当に意味が分かりませんでしたわ。」
「逆に断罪されるとは思わなかったんでしょうか?」
「カルヴァン伯爵に良いように言いくるめられてた様ですわ。反対してくださったカルロス叔父様は暴行を受けて監禁されました。、、、私の目の前で。」
「なんて事、、、!」
「私には父達が得体のしれない化け物に見えましたわ。恐ろしくて、反抗などできなくなりました。そのうち本当にそれは実行されました。媚薬を盛られた王太子と二人、部屋にとじこめられたのです。」
「そんな、、、。」
「ふふふ、でも王太子は余程お妃殿下を愛しておられたのね。ご存知の通り絶対嫌だと拒否されてご自分の腕に噛みつかれて気絶されましたの。、、、もうね、なんの喜劇かと思いましてよ?」
クスクスと笑われる。
いやね、なんてコメントしたらいいの?
そうですよね、とも言えないじゃない?
「もともと、私もそんな事まっぴらでしたもの。王子に睡眠薬を盛って、翌朝それらしく振る舞って誤魔化すつもりでしたのよ?でもおかげで助かりましたけどね?」
「、、、あの護衛の方を愛しておいでだったのですね?」
「ええ。例え王太子相手でも、彼以外なら同じ事。触れられたくなどありませんもの。でも、それでも父達は諦めませんでした。今度は別の男の子を孕んで、王太子の子だと言い張れだなんて言い出して。本当に父は化け物に成り果てたと思いましたわ。必死で反対してくれた叔父様が殺されて、、、当時はそう聞いてましたの。私も死のうと思った時に、彼が来てくれました。」
目を細めて護衛の彼を見つめる。
愛しくて哀しい瞳。
「共に逃げようと。家を捨てるから、誰も知らない所に行こうと言ってくれました。けれど、それも父達にばれてしまい、彼は酷い体罰を受けて、父は私に言いました。「お前が逃げたらこいつの家は根絶やしにしてやる。死ぬ事も許さん。」と。ならば、彼の子を身篭らせてと頼みました。彼以外は嫌だと、それなら他の誰がどうなろうと私は死んでやると。流石に父も折れて、私は彼と結ばれた。そしてフランクリンを授かりました。後はご存知の通りですわ。」
「彼の方は、なぜ護衛騎士に?」
「家を弟君に託されて、私の為に騎士になったの。私を守ってくれる為に。、、、父達からも。」
「今も愛し合っておられるのですね。」
「私は彼の人生を台無しにしてしまったのにね。」
「、、、しあわせの形は人それぞれだと思います。彼は貴方の支えになれれば良いのでしょう。素敵な方ですね。」
「ふふふ、ありがとう。」
今度は嬉しそうに微笑まれた。
「ひとつお聞きしたいのですが?」
「なんなりと。」
「フランクリン王子は貴方にとって愛する方とのお子ですよね?その、なぜあの様な方に、えっと、、、。」
「愚か者に育てたか?」
「申し訳ありません!」
「いいえ、もっともな問いですわ。あの子を傀儡にするのに都合の良いようにと父達が望んだのもありますが、下手に優秀だと王位を狙えると勘違いした貴族達に王位継承争いに担ぎ上げられないようにする為ですわね。あの子に王家の血は入ってないのにそんな恐ろしい事。」
眉をひそめて言うのは、そのせいで王子の命も脅かされると心配するからか。
王位簒奪の大罪に怯える故か。
「それで、妃殿下は何をお望みなのでしょう?」
「貴女方がアズロとカルヴァンを断罪して下さるのを期待しております。その為の手札を一つ差し上げますわ。」
「ご実家ですよ?」
「私はずっと願っておりました。この国にあの家は要りません。私の力ではどうにもなりませんが、リンドバーグとエストロジアならば、、、!」
「元よりそのつもりでおります。有効な手札を頂けるなら喜んで使わせて頂きますが、それがお願い、、、ですか?」
不思議に思って問うと、ミランダ妃はまた少し緊張した面持ちになって答えられた。
「いいえ、、、。自分勝手な、と申しましたでしょう?私の希望は、、、。」
そう前置いて、お茶を一口飲む。
この方も緊張しているのかしら?
「公女様は、私が側妃に上がった経緯はご存知ですわよね?カルロス叔父様からお聞きでしょう?」
「、、、概略は。」
「ふふふ、気を遣って頂かなくて結構よ。では、フランクリンが陛下のお子でない事もご存じね?」
「⁈」
こんなに簡単に認められるなんて⁈
「よろしいのですか?そんな重大な事をこんな場で、、、⁈」
「ですから、二人だけでお話ししたいとお願いしましたの。聞いて頂けまして?私の今までの愚かな人生。」
ふっ、と自重気味に微笑まれる。
さて、どこまで信用して良いのかしらね?
「あそこに私の護衛騎士がいるでしょう?」
扇で示す先には先程サイラスと共に距離をとってこちらを見ている騎士がいた。
「彼がフランクリンの父親ですわ。」
「⁈」
「私が護衛騎士と不倫してると噂されてますでしょ?彼がその相手です。噂は合ってはいるけど、正確ではないわ。」
いやもうこれ、どうコメントしたらいいの⁈
あまりの暴露に冷や汗が背を伝う。
コレ聞いて大丈夫なヤツ⁈
「私と彼はそもそも許婚だったのです。」
「はい⁈」
哀しそうに愛しそうにかの騎士を見る姿は嘘だとは思えなくて。
「彼の家はアズロの傍系の伯爵家でしてね、私達の母親同士が従姉妹でしたので幼ない頃から仲良く育ったのです。そのうち私達が好き合うようになって、ならばと縁が結ばれました。彼は伯爵家の嫡男でしたので私が嫁入りする予定でしたの。」
「失礼ながら、公爵が良く許されましたね?格下の家に嫁になどと。」
「今の父からは考えられませんよね。でも母が望みましたので。母がいた頃は父もあれほど無茶な人ではなかったんですよ。」
「お母様は?」
「私が15歳の頃に病で亡くなりました。それから父は変わりました。というか、タガが外れたという感じでしょうか?その頃カルヴァン伯爵と付き合うようにもなったので、そのせいかとも思います。甘い言葉でも囁かれたのでしょう。」
「彼との婚約は解消されたのですか?」
「ええ。ある日本当に突然に。父からは、お前は王宮に上がるのだと言われましたわ。すでに王太子様は妃を娶っておられましたので、全く意味がわかりませんでした。ですが、父達はとんでもない事を計画していました。夜会に招待した王太子に媚薬を盛って私と既成事実を作り責任問題にすると。、、、本当に意味が分かりませんでしたわ。」
「逆に断罪されるとは思わなかったんでしょうか?」
「カルヴァン伯爵に良いように言いくるめられてた様ですわ。反対してくださったカルロス叔父様は暴行を受けて監禁されました。、、、私の目の前で。」
「なんて事、、、!」
「私には父達が得体のしれない化け物に見えましたわ。恐ろしくて、反抗などできなくなりました。そのうち本当にそれは実行されました。媚薬を盛られた王太子と二人、部屋にとじこめられたのです。」
「そんな、、、。」
「ふふふ、でも王太子は余程お妃殿下を愛しておられたのね。ご存知の通り絶対嫌だと拒否されてご自分の腕に噛みつかれて気絶されましたの。、、、もうね、なんの喜劇かと思いましてよ?」
クスクスと笑われる。
いやね、なんてコメントしたらいいの?
そうですよね、とも言えないじゃない?
「もともと、私もそんな事まっぴらでしたもの。王子に睡眠薬を盛って、翌朝それらしく振る舞って誤魔化すつもりでしたのよ?でもおかげで助かりましたけどね?」
「、、、あの護衛の方を愛しておいでだったのですね?」
「ええ。例え王太子相手でも、彼以外なら同じ事。触れられたくなどありませんもの。でも、それでも父達は諦めませんでした。今度は別の男の子を孕んで、王太子の子だと言い張れだなんて言い出して。本当に父は化け物に成り果てたと思いましたわ。必死で反対してくれた叔父様が殺されて、、、当時はそう聞いてましたの。私も死のうと思った時に、彼が来てくれました。」
目を細めて護衛の彼を見つめる。
愛しくて哀しい瞳。
「共に逃げようと。家を捨てるから、誰も知らない所に行こうと言ってくれました。けれど、それも父達にばれてしまい、彼は酷い体罰を受けて、父は私に言いました。「お前が逃げたらこいつの家は根絶やしにしてやる。死ぬ事も許さん。」と。ならば、彼の子を身篭らせてと頼みました。彼以外は嫌だと、それなら他の誰がどうなろうと私は死んでやると。流石に父も折れて、私は彼と結ばれた。そしてフランクリンを授かりました。後はご存知の通りですわ。」
「彼の方は、なぜ護衛騎士に?」
「家を弟君に託されて、私の為に騎士になったの。私を守ってくれる為に。、、、父達からも。」
「今も愛し合っておられるのですね。」
「私は彼の人生を台無しにしてしまったのにね。」
「、、、しあわせの形は人それぞれだと思います。彼は貴方の支えになれれば良いのでしょう。素敵な方ですね。」
「ふふふ、ありがとう。」
今度は嬉しそうに微笑まれた。
「ひとつお聞きしたいのですが?」
「なんなりと。」
「フランクリン王子は貴方にとって愛する方とのお子ですよね?その、なぜあの様な方に、えっと、、、。」
「愚か者に育てたか?」
「申し訳ありません!」
「いいえ、もっともな問いですわ。あの子を傀儡にするのに都合の良いようにと父達が望んだのもありますが、下手に優秀だと王位を狙えると勘違いした貴族達に王位継承争いに担ぎ上げられないようにする為ですわね。あの子に王家の血は入ってないのにそんな恐ろしい事。」
眉をひそめて言うのは、そのせいで王子の命も脅かされると心配するからか。
王位簒奪の大罪に怯える故か。
「それで、妃殿下は何をお望みなのでしょう?」
「貴女方がアズロとカルヴァンを断罪して下さるのを期待しております。その為の手札を一つ差し上げますわ。」
「ご実家ですよ?」
「私はずっと願っておりました。この国にあの家は要りません。私の力ではどうにもなりませんが、リンドバーグとエストロジアならば、、、!」
「元よりそのつもりでおります。有効な手札を頂けるなら喜んで使わせて頂きますが、それがお願い、、、ですか?」
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