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60 バラの花言葉(ユリアーナ)
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「ユリア様、我が家のバラ園は自慢なんですよ?ちょうど今見ごろなんです。バタバタしててゆっくり見た事なかったでしょう?これから一緒に行ってみませんか?」
サイラス様にそう誘われたのは、私達がラジアンに帰る前の日だった。
前代未聞の高位貴族の不祥事に国全体に激震が走った。
王位の交代まで知らされたから尚更だ。
これからしばらくはこの国は大変な事だろう。
宰相や公爵様方は未だ後始末に忙しくされている。
けれど、もう私達にできる事はない。
ディアンジェロまで付き合わせてエストにやってきてもう一月半。
仕方ないんだけど、ほんと言うと帰りたくは無いわ。
せっかく仲良くなれたサイラス様の側を離れたく無いもの。
、、、いっそ本当に留学してこようかな。
そんな事を考えていた時だった。
2人っきりで?うわぁなんてご褒美!
「ええ、もちろん!嬉しいわ!」
満面の笑みで答えると、サイラス様が嬉しそうに笑ってくれた。
ねぇ、これって絶対脈アリよね⁈
エスコートの為に差し出された腕につかまり邸の庭園を進む。
「この度は本当に有難うございました。お二方のご助力がなかったらこんなに早く片付かなかったと思います。」
「いいえ、私達がしたくてした事です。皆様ご無事で良かったわ。」
「ありがとうございます。あ、見えてきました。あれが我が家自慢のバラ園です。母とミリアンナが薔薇が好きで、一際拘って作ったんですよ。」
示されたそこには、大きな薔薇のアーチが見えた。
アーチをくぐると、目の前いっぱいに咲き誇る色とりどりの薔薇の花々が。
所々に可愛い東屋が配置され、お茶会も出来そう。
奥には凝った作りの大きな温室もあった。
「すごい、、、。」
「新種があると聞けば、すぐさま父が手に入れてくるので、ほぼ世界中の薔薇がありますよ。流石にロイヤルローズはないですけどね。」
ふふふと笑いながらサイラス様が言う。
公爵様もご家族を溺愛されてるのね。
そうしてたわいない話をしながら連れて行かれた一画で、サイラス様が足を止められた。
「この薔薇はね、実は僕が品種改良したんです。」
「ええっ⁈」
「ミリアンナが小さい頃に薔薇の棘で怪我をした事があって、棘のない薔薇を作れないかなって。」
サイラス様ぶれないわぁ。
「それで完成したんですか?」
「ええ、ほら、棘が無いでしょう?」
「まぁ、本当!」
「もちろん僕1人の力じゃないですよ?庭師や植物学者や沢山の方々にご助力頂きました。父母には呆れられましたけど、今ではエストロジア商会の人気商品ですよ。」
そう言ってふふふと笑うお顔が尊い。
幸せそうに笑うサイラス様、ご馳走様です!
ああ、本当に良かった。
頑張った、私!
1人感動に震えていたら、
サイラス様が表情を引き締めた。
「ユリア様、ラジアンに帰られるのですね。」
「、、、ええ。学校も休学中ですし。ディアンジェロも無理に連れて来てますから。」
「またお会いできますか?」
「もちろんです!」
本音を言えば今すぐプロポーズしたいくらいよ!
、、、そんな勇気ないけど。
「ユリア様、初めてお会いした時のこと覚えてますか?」
「もちろんです。王宮の謁見の間でしたね。私貴方に会えたのが嬉しくて泣いてしまったわ。」
「っ!、、、ぼくも貴女の泣き顔が頭に焼きついてますよ。」
そう言いながら、取り出した鋏で薔薇を一本切り取って渡してくれる。
「僕の初恋でした。」
「!!!」
「翌日木の上でお話ししましたね。ふふ、後にも先にも僕が木登りしたのはあれだけですよ。でもまるで世界に2人だけでいる気がした。」
そう言ってまた薔薇を一本切り取り、渡してくれる。
薔薇の花言葉は本数によって違う。
1本だと “初恋”
2本だと “世界には2人だけ”
そしてまた、3本目の薔薇を渡してくれる。
3本の花言葉は、
「あの時からきっと僕は貴方を愛してました。」
優しく微笑んだサイラス様が、まっすぐ私を見て言ってくれた。
夢じゃないの?
見開いた瞳から涙が溢れてくる。
そしてまた一本ずつ薔薇の花を切っては渡してくれる。
「この気持ちは死ぬまで絶対変わらないと誓います。」
4本目の薔薇 “死ぬまで気持ちは変わらない”
「ユリアーナ様、貴方に会えて本当に嬉しかった。もうね、貴方に夢中でしたよ。」
クスクス笑う。
5本目は“貴女に会えて嬉しい”
6本目は“貴女に夢中”
「だけど、身分が違うと、僕では釣り合わないと思って諦めたんです。」
7本目は “片思い”
「だけど今回、貴女は僕たちの為にこんなに力添えして下さった。本当に感謝しています。」
8本目 “貴女に感謝しています”
「そしてね、不謹慎ですが、こんな風に近くにいられたのが夢のようで。お帰りになると聞いて、また会えると言って下さったのに辛くて仕方ないんです。ずっとずっと一緒にいたいと思うほど。」
9本目 “一緒にいよう”
「貴女は本当に素敵な方で、今でも僕が釣り合うなんて思ってはいないけれど、貴女以上に想える人なんていないんです。」
10本目は“貴女は全てが完璧”
11本目は“最愛”
そして、12本目の薔薇を、丁寧に切り取って渡してくれた。
「だから、僕と結婚しては頂けませんか?」
12本目は“結婚して下さい”
どうしよう!
涙が溢れて、サイコーにカッコいいはずのサイラス様が見れない!
声さえ出なくって、首振り人形のように何度も頷くだけしかできなくて。
我慢できなくなって、せっかくもらった大事な花束を放り出してサイラス様に抱きついた。
「ふふ、幸せすぎて死んじゃうかも。」
私を優しく抱きしめて、サイラス様が嬉しそうに言った。
私こそ、幸せすぎて死んじゃいそうだわ!
いつまでも泣き止まない私を、サイラス様はずっと抱きしめていてくれた。
サイラス様にそう誘われたのは、私達がラジアンに帰る前の日だった。
前代未聞の高位貴族の不祥事に国全体に激震が走った。
王位の交代まで知らされたから尚更だ。
これからしばらくはこの国は大変な事だろう。
宰相や公爵様方は未だ後始末に忙しくされている。
けれど、もう私達にできる事はない。
ディアンジェロまで付き合わせてエストにやってきてもう一月半。
仕方ないんだけど、ほんと言うと帰りたくは無いわ。
せっかく仲良くなれたサイラス様の側を離れたく無いもの。
、、、いっそ本当に留学してこようかな。
そんな事を考えていた時だった。
2人っきりで?うわぁなんてご褒美!
「ええ、もちろん!嬉しいわ!」
満面の笑みで答えると、サイラス様が嬉しそうに笑ってくれた。
ねぇ、これって絶対脈アリよね⁈
エスコートの為に差し出された腕につかまり邸の庭園を進む。
「この度は本当に有難うございました。お二方のご助力がなかったらこんなに早く片付かなかったと思います。」
「いいえ、私達がしたくてした事です。皆様ご無事で良かったわ。」
「ありがとうございます。あ、見えてきました。あれが我が家自慢のバラ園です。母とミリアンナが薔薇が好きで、一際拘って作ったんですよ。」
示されたそこには、大きな薔薇のアーチが見えた。
アーチをくぐると、目の前いっぱいに咲き誇る色とりどりの薔薇の花々が。
所々に可愛い東屋が配置され、お茶会も出来そう。
奥には凝った作りの大きな温室もあった。
「すごい、、、。」
「新種があると聞けば、すぐさま父が手に入れてくるので、ほぼ世界中の薔薇がありますよ。流石にロイヤルローズはないですけどね。」
ふふふと笑いながらサイラス様が言う。
公爵様もご家族を溺愛されてるのね。
そうしてたわいない話をしながら連れて行かれた一画で、サイラス様が足を止められた。
「この薔薇はね、実は僕が品種改良したんです。」
「ええっ⁈」
「ミリアンナが小さい頃に薔薇の棘で怪我をした事があって、棘のない薔薇を作れないかなって。」
サイラス様ぶれないわぁ。
「それで完成したんですか?」
「ええ、ほら、棘が無いでしょう?」
「まぁ、本当!」
「もちろん僕1人の力じゃないですよ?庭師や植物学者や沢山の方々にご助力頂きました。父母には呆れられましたけど、今ではエストロジア商会の人気商品ですよ。」
そう言ってふふふと笑うお顔が尊い。
幸せそうに笑うサイラス様、ご馳走様です!
ああ、本当に良かった。
頑張った、私!
1人感動に震えていたら、
サイラス様が表情を引き締めた。
「ユリア様、ラジアンに帰られるのですね。」
「、、、ええ。学校も休学中ですし。ディアンジェロも無理に連れて来てますから。」
「またお会いできますか?」
「もちろんです!」
本音を言えば今すぐプロポーズしたいくらいよ!
、、、そんな勇気ないけど。
「ユリア様、初めてお会いした時のこと覚えてますか?」
「もちろんです。王宮の謁見の間でしたね。私貴方に会えたのが嬉しくて泣いてしまったわ。」
「っ!、、、ぼくも貴女の泣き顔が頭に焼きついてますよ。」
そう言いながら、取り出した鋏で薔薇を一本切り取って渡してくれる。
「僕の初恋でした。」
「!!!」
「翌日木の上でお話ししましたね。ふふ、後にも先にも僕が木登りしたのはあれだけですよ。でもまるで世界に2人だけでいる気がした。」
そう言ってまた薔薇を一本切り取り、渡してくれる。
薔薇の花言葉は本数によって違う。
1本だと “初恋”
2本だと “世界には2人だけ”
そしてまた、3本目の薔薇を渡してくれる。
3本の花言葉は、
「あの時からきっと僕は貴方を愛してました。」
優しく微笑んだサイラス様が、まっすぐ私を見て言ってくれた。
夢じゃないの?
見開いた瞳から涙が溢れてくる。
そしてまた一本ずつ薔薇の花を切っては渡してくれる。
「この気持ちは死ぬまで絶対変わらないと誓います。」
4本目の薔薇 “死ぬまで気持ちは変わらない”
「ユリアーナ様、貴方に会えて本当に嬉しかった。もうね、貴方に夢中でしたよ。」
クスクス笑う。
5本目は“貴女に会えて嬉しい”
6本目は“貴女に夢中”
「だけど、身分が違うと、僕では釣り合わないと思って諦めたんです。」
7本目は “片思い”
「だけど今回、貴女は僕たちの為にこんなに力添えして下さった。本当に感謝しています。」
8本目 “貴女に感謝しています”
「そしてね、不謹慎ですが、こんな風に近くにいられたのが夢のようで。お帰りになると聞いて、また会えると言って下さったのに辛くて仕方ないんです。ずっとずっと一緒にいたいと思うほど。」
9本目 “一緒にいよう”
「貴女は本当に素敵な方で、今でも僕が釣り合うなんて思ってはいないけれど、貴女以上に想える人なんていないんです。」
10本目は“貴女は全てが完璧”
11本目は“最愛”
そして、12本目の薔薇を、丁寧に切り取って渡してくれた。
「だから、僕と結婚しては頂けませんか?」
12本目は“結婚して下さい”
どうしよう!
涙が溢れて、サイコーにカッコいいはずのサイラス様が見れない!
声さえ出なくって、首振り人形のように何度も頷くだけしかできなくて。
我慢できなくなって、せっかくもらった大事な花束を放り出してサイラス様に抱きついた。
「ふふ、幸せすぎて死んじゃうかも。」
私を優しく抱きしめて、サイラス様が嬉しそうに言った。
私こそ、幸せすぎて死んじゃいそうだわ!
いつまでも泣き止まない私を、サイラス様はずっと抱きしめていてくれた。
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