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第二章
第26話:騎士の矜持、ヒーラーの矜持
マリウス(これは、防げない!)
ゼロスの左フックが、スローモーションのように自身の身体へと迫りくるのを、マリウスは走馬灯を見ながらただ見つめていた。あの凄まじい棍棒の衝撃から察するに、この一撃には比べ物にならないほどの威力が込められている。受けたが最期、無事では済まないことを、その肌が感じ取っていた。
まさに、その拳がマリウスの脇腹を抉る寸前だった。
「そこまでっ!!!!!!」
ヘレナの鋭い声が、訓練場に響き渡った。ゼロスは、その声に反応し、マリウスの脇腹に触れる寸前で、ぴたりと拳を止めた。
マリウスは、死の淵から生還した安堵に一瞬表情を緩めたが、すぐに悔しさに顔を歪め、ヘレナに向かって言い放った。
「…なぜ止めた!?」
「マリウス、お前が決めたことだ」
ヘレナは、氷のように冷たい視線で彼を見据えた。
「最初に言ったな。『スキルは使わない。それがハンデだ』と。しかし、お前は約束を違えた。騎士は、決して約束を違えない。…言っている意味は、わかるな?」
それは、事実上の敗北宣告だった。
「…くそ…」
マリウスは、悔しさからその場に俯いた。対して、ゼロスはあっけらかんとした顔で、事の重大さを全く感じていない様子だった。
「まぁ、いいんじゃねぇか?お互い、大怪我せずに済んだし」
「…なんだ?慰めか?」
マリウスが怪訝な表情で睨みつける。
「そんなつもりはねぇよ。マリウス。あんた、モンスターからクリティカルヒットを貰ったら、そこで諦めんのか?諦めて死ぬのか?違うだろ。死にかけたら、死なねぇために、そこからは死に物狂いで戦い始めるだろ?」
ゼロスは、かつて素手で相対したオーガジェネラルの事を思い出していた。
「…そうだな…その通りだ」
マリウスは、彼の言葉にハッとさせられた。
「俺も、流石に武器なしであのスキルを受けたら、真っ二つだからなぁ。お互い無事に済んで、よかったぜ」
ゼロスはにかっと笑った。
「…ああ」
マリウスは、その屈託のない笑顔を見て、胸のつかえが少しだけ下りるのを感じた。
その時、アリシアが駆け寄ってきた。
「どこが無事ですか…はい、その腕、診せてください」
彼女はゼロスの、自傷による出血で血まみれになった両腕を取る。
「全く…また、無茶をしましたね…」
アリシアは少し呆れたように、しかしその声には深い安堵が込められていた。彼女がそう言って、その手に緑色の光を灯すと、ゼロスの両腕から痛みが消え去り、裂傷もみるみるうちに塞がっていく。
「ありがとう~、アリシアさん」
「…自分の女に、良いところを見せられたな」
マリウスが、少しからかうような口調で言った。
「だから、そういう関係じゃねぇって…」
ゼロスが否定する横で、アリシアはゆっくりとマリウスの方を向いた。その瞳は、半眼で、どこか冷たい光を宿している。
「はい、次は貴方の番ですよ。背中を、向けてください」
その声は、鈴のように可憐だが、有無を言わせぬ圧があった。
「お、俺は無事だから大丈夫だ」
「何を言ってるんですか?背中を地面に叩きつけられていたでしょう?早くしてください」
そう言われ、マリウスは気圧されるように、しぶしぶ背中を向けた。
アリシアは、その背中にそっと手を触れ、治療を開始する。その瞬間、マリウスの背中に、痺れるような鋭い痛みが走った。
「…っ!?少し、治療が荒くないか!?」
「えー?いつも、アリシアさんは丁寧だぞ?そんなに痛むなら、中級ヒーラー以上に診てもらったほうがいいんじゃね?」
ゼロスは不思議そうに言う。
「そ、そうか…」
もしかしたら、自分が思っている以上に重大なダメージを受けていたのかと、マリウスは内心で焦った。しかし…
アリシアは、マリウスの耳元にそっと顔を寄せ、彼にだけ聞こえるように囁いた。
「わざと雑に怪我を塞いでいるので、後々まで痛むのです」
「!?」
驚くマリウスに、アリシアは完璧な、しかし氷のように冷たい笑みを浮かべながら続けた。
「ゼロスさんに、私の事を『お前の女』などと、部外者の方が、軽々しく踏み込んでいい領域ではございませんよ?どうぞ、その痛みをゆっくりと味わってくださいね」
マリウスの背筋を、ぞっとするような悪寒が駆け上った。
「もし次、私達の間に不要な言葉を挟もうとなさるのでしたら…容赦はしませんよ?」
「…わかった。今後は、気を付けよう…」
マリウスは、この穏やかそうなヒーラーが、パーティーの中で最も『ヤバイ女』なのかもしれないと感じ、彼女とは一定の距離を置くことを心に固く決めたのだった。
ギデオンは、満足げな笑みを浮かべながら三人に近づいてきた。その顔は、既に結果は分かっていたとでも言いたげだ。
「どうだった?マリウス」
「はい、団長。ゼロスは一般ジョブなれど、十分に使える人物かと存じます。彼が、先の戦いに参加してくれるのであれば、俺も心強い」
マリウスは、敗北の悔しさよりも、新たな強者と出会えたことへの興奮を滲ませて答えた。
ギデオンは、腹の底から楽しそうに笑った。
「そうだな。私も、そう思うよ」
彼はヘレナに向き直る。
「さて、ヘレナ。査定は終わりだ。彼らを部屋まで案内してやってくれ」
「承知致しました。…では、貴方方、私についてきてください。ご案内致します」
そう言われ、ゼロスたちがヘレナについて行こうとした時だった。
「…ゼロス」
マリウスが、彼を呼び止めた。
「…ん?なんだ?マリウス」
マリウスは、少し照れたように、しかし真っ直ぐな目でゼロスを見た。
「お前を見くびっていた。その謝罪として、今度、酒でも奢らせてくれ…」
ゼロスは、何事もなかったかのように、からりと笑って答える。
「あー…いいって、いいって。ああいうの、慣れてっから。気にしなくていいぜ~」
「…ならば、謝罪ではなく、ただ、共に酒を飲みたい。お前とは、色々話してみたい」
「…そうか?俺、あんま楽しい話できねぇぞ?ま、今度時間が合えば誘ってくれ。部隊長様だと、普段はお忙しいだろ?」
ゼロスはそう言い残し、ヘレナの後を追った。
訓練場には、ギデオンとマリウスだけが残された。
「お前が、誰かを誘うとは珍しいな」
「…奴に、興味が湧きました」
「…だろうな。一般ジョブでありながら、戦士ジョブを凌駕する力…。一体、今まで何をしてきたのか。私も聞いてみたいところだ」
「…はい」
二人の言葉を最後に、訓練場には再び静けさが戻っていた。
ヘレナに案内され、ゼロスたちは『黒鉄の城塞』から少し離れた、軍政地区にある壮麗な建物の個室へと通された。
ルナは、重厚な石造りの廊下を歩きながら、うんざりしたように溜息をついた。
「なんか、ずっと要塞の中にいるって感じの国だねぇ…」
「…ルナ、失礼な事を言うんじゃありません…」
レオが注意するが、ルナはつまらなそうな顔を隠せていない。
「実際、事実ではある」
前を歩くヘレナが、淡々と答えた。
「ほれ見たことか!!」
ルナは得意げな顔をしたが、アリシアが慌てて割って入る。
「す、すいません!ヘレナさん!ルナが、失礼な事を!」
「いや、気にしなくていい。だが、この国の秩序や規律が好きで住んでる人間が大半だ。別に、他国の者たちに理解してもらおうとは思っていない」
ヘレナは窓から見える、整然とした自国の風景を、どこか愛おしそうに見つめた。
ゼロスは振り返り、まだ不満げなルナを見た。
「ルナくん。お兄さんが、いいことを教えてやろう…」
「なになに?」
「『蓼食う虫も好き好き』という言葉があってな…」
「…本当に、どこからそういうのを覚えてくるんですか…」
アリシアが呆れたように言う。
「人には、いろんな『好き』があるから、自分は好きじゃなくても、他人から見るとそれが良かったりする。そういう、色んな人の色んな好き嫌いを受け入れてあげるのが、一流のレディってもんだ」
「…なるほどっ!!」
ルナは、妙に感心した顔をしている。
「ゼロス…後ろ、見たほうがいいよ…」
「…へ?」
レオに促され、ゼロスが振り返ると、そこには憤怒の形相をしたヘレナがいた。
「斬られたいのか、貴様」
そう言い、彼女は腰のサーベルを半分ほど抜きかけていた。
「…大変申し訳ございませんでした…」
ゼロスは、その場で深々と頭を下げるのだった。
ゼロスの左フックが、スローモーションのように自身の身体へと迫りくるのを、マリウスは走馬灯を見ながらただ見つめていた。あの凄まじい棍棒の衝撃から察するに、この一撃には比べ物にならないほどの威力が込められている。受けたが最期、無事では済まないことを、その肌が感じ取っていた。
まさに、その拳がマリウスの脇腹を抉る寸前だった。
「そこまでっ!!!!!!」
ヘレナの鋭い声が、訓練場に響き渡った。ゼロスは、その声に反応し、マリウスの脇腹に触れる寸前で、ぴたりと拳を止めた。
マリウスは、死の淵から生還した安堵に一瞬表情を緩めたが、すぐに悔しさに顔を歪め、ヘレナに向かって言い放った。
「…なぜ止めた!?」
「マリウス、お前が決めたことだ」
ヘレナは、氷のように冷たい視線で彼を見据えた。
「最初に言ったな。『スキルは使わない。それがハンデだ』と。しかし、お前は約束を違えた。騎士は、決して約束を違えない。…言っている意味は、わかるな?」
それは、事実上の敗北宣告だった。
「…くそ…」
マリウスは、悔しさからその場に俯いた。対して、ゼロスはあっけらかんとした顔で、事の重大さを全く感じていない様子だった。
「まぁ、いいんじゃねぇか?お互い、大怪我せずに済んだし」
「…なんだ?慰めか?」
マリウスが怪訝な表情で睨みつける。
「そんなつもりはねぇよ。マリウス。あんた、モンスターからクリティカルヒットを貰ったら、そこで諦めんのか?諦めて死ぬのか?違うだろ。死にかけたら、死なねぇために、そこからは死に物狂いで戦い始めるだろ?」
ゼロスは、かつて素手で相対したオーガジェネラルの事を思い出していた。
「…そうだな…その通りだ」
マリウスは、彼の言葉にハッとさせられた。
「俺も、流石に武器なしであのスキルを受けたら、真っ二つだからなぁ。お互い無事に済んで、よかったぜ」
ゼロスはにかっと笑った。
「…ああ」
マリウスは、その屈託のない笑顔を見て、胸のつかえが少しだけ下りるのを感じた。
その時、アリシアが駆け寄ってきた。
「どこが無事ですか…はい、その腕、診せてください」
彼女はゼロスの、自傷による出血で血まみれになった両腕を取る。
「全く…また、無茶をしましたね…」
アリシアは少し呆れたように、しかしその声には深い安堵が込められていた。彼女がそう言って、その手に緑色の光を灯すと、ゼロスの両腕から痛みが消え去り、裂傷もみるみるうちに塞がっていく。
「ありがとう~、アリシアさん」
「…自分の女に、良いところを見せられたな」
マリウスが、少しからかうような口調で言った。
「だから、そういう関係じゃねぇって…」
ゼロスが否定する横で、アリシアはゆっくりとマリウスの方を向いた。その瞳は、半眼で、どこか冷たい光を宿している。
「はい、次は貴方の番ですよ。背中を、向けてください」
その声は、鈴のように可憐だが、有無を言わせぬ圧があった。
「お、俺は無事だから大丈夫だ」
「何を言ってるんですか?背中を地面に叩きつけられていたでしょう?早くしてください」
そう言われ、マリウスは気圧されるように、しぶしぶ背中を向けた。
アリシアは、その背中にそっと手を触れ、治療を開始する。その瞬間、マリウスの背中に、痺れるような鋭い痛みが走った。
「…っ!?少し、治療が荒くないか!?」
「えー?いつも、アリシアさんは丁寧だぞ?そんなに痛むなら、中級ヒーラー以上に診てもらったほうがいいんじゃね?」
ゼロスは不思議そうに言う。
「そ、そうか…」
もしかしたら、自分が思っている以上に重大なダメージを受けていたのかと、マリウスは内心で焦った。しかし…
アリシアは、マリウスの耳元にそっと顔を寄せ、彼にだけ聞こえるように囁いた。
「わざと雑に怪我を塞いでいるので、後々まで痛むのです」
「!?」
驚くマリウスに、アリシアは完璧な、しかし氷のように冷たい笑みを浮かべながら続けた。
「ゼロスさんに、私の事を『お前の女』などと、部外者の方が、軽々しく踏み込んでいい領域ではございませんよ?どうぞ、その痛みをゆっくりと味わってくださいね」
マリウスの背筋を、ぞっとするような悪寒が駆け上った。
「もし次、私達の間に不要な言葉を挟もうとなさるのでしたら…容赦はしませんよ?」
「…わかった。今後は、気を付けよう…」
マリウスは、この穏やかそうなヒーラーが、パーティーの中で最も『ヤバイ女』なのかもしれないと感じ、彼女とは一定の距離を置くことを心に固く決めたのだった。
ギデオンは、満足げな笑みを浮かべながら三人に近づいてきた。その顔は、既に結果は分かっていたとでも言いたげだ。
「どうだった?マリウス」
「はい、団長。ゼロスは一般ジョブなれど、十分に使える人物かと存じます。彼が、先の戦いに参加してくれるのであれば、俺も心強い」
マリウスは、敗北の悔しさよりも、新たな強者と出会えたことへの興奮を滲ませて答えた。
ギデオンは、腹の底から楽しそうに笑った。
「そうだな。私も、そう思うよ」
彼はヘレナに向き直る。
「さて、ヘレナ。査定は終わりだ。彼らを部屋まで案内してやってくれ」
「承知致しました。…では、貴方方、私についてきてください。ご案内致します」
そう言われ、ゼロスたちがヘレナについて行こうとした時だった。
「…ゼロス」
マリウスが、彼を呼び止めた。
「…ん?なんだ?マリウス」
マリウスは、少し照れたように、しかし真っ直ぐな目でゼロスを見た。
「お前を見くびっていた。その謝罪として、今度、酒でも奢らせてくれ…」
ゼロスは、何事もなかったかのように、からりと笑って答える。
「あー…いいって、いいって。ああいうの、慣れてっから。気にしなくていいぜ~」
「…ならば、謝罪ではなく、ただ、共に酒を飲みたい。お前とは、色々話してみたい」
「…そうか?俺、あんま楽しい話できねぇぞ?ま、今度時間が合えば誘ってくれ。部隊長様だと、普段はお忙しいだろ?」
ゼロスはそう言い残し、ヘレナの後を追った。
訓練場には、ギデオンとマリウスだけが残された。
「お前が、誰かを誘うとは珍しいな」
「…奴に、興味が湧きました」
「…だろうな。一般ジョブでありながら、戦士ジョブを凌駕する力…。一体、今まで何をしてきたのか。私も聞いてみたいところだ」
「…はい」
二人の言葉を最後に、訓練場には再び静けさが戻っていた。
ヘレナに案内され、ゼロスたちは『黒鉄の城塞』から少し離れた、軍政地区にある壮麗な建物の個室へと通された。
ルナは、重厚な石造りの廊下を歩きながら、うんざりしたように溜息をついた。
「なんか、ずっと要塞の中にいるって感じの国だねぇ…」
「…ルナ、失礼な事を言うんじゃありません…」
レオが注意するが、ルナはつまらなそうな顔を隠せていない。
「実際、事実ではある」
前を歩くヘレナが、淡々と答えた。
「ほれ見たことか!!」
ルナは得意げな顔をしたが、アリシアが慌てて割って入る。
「す、すいません!ヘレナさん!ルナが、失礼な事を!」
「いや、気にしなくていい。だが、この国の秩序や規律が好きで住んでる人間が大半だ。別に、他国の者たちに理解してもらおうとは思っていない」
ヘレナは窓から見える、整然とした自国の風景を、どこか愛おしそうに見つめた。
ゼロスは振り返り、まだ不満げなルナを見た。
「ルナくん。お兄さんが、いいことを教えてやろう…」
「なになに?」
「『蓼食う虫も好き好き』という言葉があってな…」
「…本当に、どこからそういうのを覚えてくるんですか…」
アリシアが呆れたように言う。
「人には、いろんな『好き』があるから、自分は好きじゃなくても、他人から見るとそれが良かったりする。そういう、色んな人の色んな好き嫌いを受け入れてあげるのが、一流のレディってもんだ」
「…なるほどっ!!」
ルナは、妙に感心した顔をしている。
「ゼロス…後ろ、見たほうがいいよ…」
「…へ?」
レオに促され、ゼロスが振り返ると、そこには憤怒の形相をしたヘレナがいた。
「斬られたいのか、貴様」
そう言い、彼女は腰のサーベルを半分ほど抜きかけていた。
「…大変申し訳ございませんでした…」
ゼロスは、その場で深々と頭を下げるのだった。
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