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もしも願い事がふたつ叶うなら……
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そして赤麗が居なくなった後
いきなりシーンと静かになった誰も居ないベンチに座って
冷たいレモネードを飲んでいた恵は
キラキラと輝く満月の夜空を見上げながら
*****
(最強シンデレラかぁ……
これぞまさに厨二って感じだけど、
でも中学を卒業した日に最高の思い出が出来たから、
今夜の事は本当に嬉しかったよ赤麗、
貧乏な私をシンデレラにしてくれてありがとう赤麗!)
と密かに心の中で
不思議な子犬の赤麗に向かって何度も感謝を伝えていたけれど
そんな事よりも3月の夜は結構まだ寒くて
なんだか段々と頭が冷静になってきたから、
そろそろ家に帰ろうと思った恵はこの後ベンチを立ち上がり、
(でも冷静に考えてみれば……
日本語を話す九尾の子犬なんて居る訳がないから
きっと私は満月のパワーに当てられて『都合の良い夢』を見ていたんだよね~…)
て感じで冷静に、
今夜ここで起こった事は、全部お月様のせいにして、
そしてこのまま帰宅をした後、いつもの様にお風呂に入って
今日も平和で平凡な、いつもと変わらぬ穏やかな一日を終えたのに……
*****
一夜が明けて翌日の朝、
春の日差しが少し眩しい、早朝5時を迎えたその瞬間、
『朝だよぉ!みんな起きて~!つうか今すぐ全員起きろー!』
『あぁもう煩い!うるさい、うるさい、うるさーい!
どうしてニワトリって毎朝こんなに煩いの?マジで超ウザいんですけど~!』
『はぁあ~?なにそれ?アンタも鳥でしょ?
つうか音痴のウグイスに煩いとか言われたくないし!』
『はぁああ~?私のどこが音痴なのよー!』
(えっ??何これ……
どうして鳥の話し声が聞こえるの~?)
なんと恵は、突然いきなり、
ニワトリとウグイスが喧嘩をしている大きな声で目が覚めたので
とにかく慌てて家の外に出てみたら、次の瞬間、トンデモナイ事に!
『おはよう恵~、今日もいい天気だねぇ』
隣の家で飼われている、秋田犬のジョンと、
『おっは~恵ちゃん!
昨日は煮干しをありがとうね。とっても美味しかったよ~』
と笑顔でコチラに来てくれた、地域猫のミケコに声を掛けられたから!
ますます訳が分からない恵は目を丸くしながらも
ビックリしすぎて固まる事しか出来なかったのに、
そんな恵の目の前で、ジョンとミケコは仲良く並んでニコニコと、
『ところで恵ちゃんは春川高校に受かったのかい?』
『そりゃあ受かってるだろうよミケコ、
あそこは毎年定員割れなんだからよぉ、あんな所に落ちる筈ないべ?』
『いやいやアンタに聞いてないから~!』
『いや、そんな事言わないで聞いてくれよミケコ~』
と楽しそうな会話で盛り上がっているので
ついつい恵もニコニコしながら彼らの話を聞いていたけれど、
呑気な気持ちでジョン達を見ていた恵は何故かこのタイミングで
突然いきなり唐突に、
(えっと これってもしかして……
子供の頃にロードワークで暴れまくって調子に乗って、
安い20円のチョコレートを「最強のチョコだよ~ん」とか言いながら
春川神社の一番奥の、赤い社の神様『だけ』に毎週必ず御供えをして、
しかもお祈りをする時に「可愛い動物と会話をさせて下さい」…って無謀な事を願ったから、
だからきっと赤麗は、私の願いをふたつも叶えてくれたんだよね?ありがとう赤麗!)
こうしてハッキリと
子供の頃に春川神社で毎週土日に暴れていた記憶が甦ってきたから
この瞬間に赤麗から貰った凄い能力で、
動物と会話が出来る事になった恵は勿論このままの勢いで
「大丈夫、大丈夫、ちゃんと受かったよミケコ、
確かに春川高校は毎年定員割れだけどさ?家から近い方が色々と楽じゃん?」
『えっ?恵ちゃん?アンタまさか、もしかして…!
いやいや、もしかしなくても、私達の会話が分かるのかい?』
「うん、わかるよミケコ。実はココだけの話だけどね?
きっと春川神社の凄い神様が、私の願いを叶えてくれたから、
だからこんな風にミケコとジョンの心の声がハッキリと聞こえるの」
『ほぉ?こりゃスゲェなぁ恵、やっぱ俺達の恵はスゲェ女の子だよ!』
こうしてジョンとミケコをはじめ
春川村で暮らしている沢山の動物達と仲良しの友達になって
まるで森のお姫様みたいに楽しすぎる高校生活を送っていたのに
青春時代の時の流れはメチャメチャ早くて儚くて
それはもう誰にも止められない程のスピードで、あっと言う間に過ぎ去っていったから
ふと 気が付けば、あれから3年の月日が流れてしまい……
*****
遂に恵は明日の朝で、
沢山の思い出が詰まった春川高校を卒業する事になったので
(はぁ…明日は春川高校の卒業式かぁ……
なんだかんだでメッチャ楽しい3年間だったなぁ)
と密かに青春の日々を振り返っていたけれど、
そんな事よりも明日の卒業式が終わったら、なんと恵はもう家に帰る事はなく
そのままバスと電車を何本も乗り継いで、人生初の空港に向かい、
そして初めての飛行機に乗って、大都会東京へと旅立つ事が決まっているから
(みんな今まで本当にありがとう!私は春川村の事が大好きだよ。
皆これからも元気で暮らしてね。さようならミケコ、さようならジョン……
そして私の大好きな赤麗も、春川村の神界領域で、どうか幸せに暮らして下さいね……)
と心の中で大好きな春川村に別れを告げながら、
シーンと静かな寂しい自宅で明日の準備を始めていたけど、
この時の恵はあまりにも孤独すぎたから、まさか明日の今頃に、
キラキラと輝く太陽みたいな眩しい人と出逢った後で
ダサいスカジャンのヤクザをワンパンで倒していたなんて、
そりゃあ勿論、全く気付いていなかった。
いきなりシーンと静かになった誰も居ないベンチに座って
冷たいレモネードを飲んでいた恵は
キラキラと輝く満月の夜空を見上げながら
*****
(最強シンデレラかぁ……
これぞまさに厨二って感じだけど、
でも中学を卒業した日に最高の思い出が出来たから、
今夜の事は本当に嬉しかったよ赤麗、
貧乏な私をシンデレラにしてくれてありがとう赤麗!)
と密かに心の中で
不思議な子犬の赤麗に向かって何度も感謝を伝えていたけれど
そんな事よりも3月の夜は結構まだ寒くて
なんだか段々と頭が冷静になってきたから、
そろそろ家に帰ろうと思った恵はこの後ベンチを立ち上がり、
(でも冷静に考えてみれば……
日本語を話す九尾の子犬なんて居る訳がないから
きっと私は満月のパワーに当てられて『都合の良い夢』を見ていたんだよね~…)
て感じで冷静に、
今夜ここで起こった事は、全部お月様のせいにして、
そしてこのまま帰宅をした後、いつもの様にお風呂に入って
今日も平和で平凡な、いつもと変わらぬ穏やかな一日を終えたのに……
*****
一夜が明けて翌日の朝、
春の日差しが少し眩しい、早朝5時を迎えたその瞬間、
『朝だよぉ!みんな起きて~!つうか今すぐ全員起きろー!』
『あぁもう煩い!うるさい、うるさい、うるさーい!
どうしてニワトリって毎朝こんなに煩いの?マジで超ウザいんですけど~!』
『はぁあ~?なにそれ?アンタも鳥でしょ?
つうか音痴のウグイスに煩いとか言われたくないし!』
『はぁああ~?私のどこが音痴なのよー!』
(えっ??何これ……
どうして鳥の話し声が聞こえるの~?)
なんと恵は、突然いきなり、
ニワトリとウグイスが喧嘩をしている大きな声で目が覚めたので
とにかく慌てて家の外に出てみたら、次の瞬間、トンデモナイ事に!
『おはよう恵~、今日もいい天気だねぇ』
隣の家で飼われている、秋田犬のジョンと、
『おっは~恵ちゃん!
昨日は煮干しをありがとうね。とっても美味しかったよ~』
と笑顔でコチラに来てくれた、地域猫のミケコに声を掛けられたから!
ますます訳が分からない恵は目を丸くしながらも
ビックリしすぎて固まる事しか出来なかったのに、
そんな恵の目の前で、ジョンとミケコは仲良く並んでニコニコと、
『ところで恵ちゃんは春川高校に受かったのかい?』
『そりゃあ受かってるだろうよミケコ、
あそこは毎年定員割れなんだからよぉ、あんな所に落ちる筈ないべ?』
『いやいやアンタに聞いてないから~!』
『いや、そんな事言わないで聞いてくれよミケコ~』
と楽しそうな会話で盛り上がっているので
ついつい恵もニコニコしながら彼らの話を聞いていたけれど、
呑気な気持ちでジョン達を見ていた恵は何故かこのタイミングで
突然いきなり唐突に、
(えっと これってもしかして……
子供の頃にロードワークで暴れまくって調子に乗って、
安い20円のチョコレートを「最強のチョコだよ~ん」とか言いながら
春川神社の一番奥の、赤い社の神様『だけ』に毎週必ず御供えをして、
しかもお祈りをする時に「可愛い動物と会話をさせて下さい」…って無謀な事を願ったから、
だからきっと赤麗は、私の願いをふたつも叶えてくれたんだよね?ありがとう赤麗!)
こうしてハッキリと
子供の頃に春川神社で毎週土日に暴れていた記憶が甦ってきたから
この瞬間に赤麗から貰った凄い能力で、
動物と会話が出来る事になった恵は勿論このままの勢いで
「大丈夫、大丈夫、ちゃんと受かったよミケコ、
確かに春川高校は毎年定員割れだけどさ?家から近い方が色々と楽じゃん?」
『えっ?恵ちゃん?アンタまさか、もしかして…!
いやいや、もしかしなくても、私達の会話が分かるのかい?』
「うん、わかるよミケコ。実はココだけの話だけどね?
きっと春川神社の凄い神様が、私の願いを叶えてくれたから、
だからこんな風にミケコとジョンの心の声がハッキリと聞こえるの」
『ほぉ?こりゃスゲェなぁ恵、やっぱ俺達の恵はスゲェ女の子だよ!』
こうしてジョンとミケコをはじめ
春川村で暮らしている沢山の動物達と仲良しの友達になって
まるで森のお姫様みたいに楽しすぎる高校生活を送っていたのに
青春時代の時の流れはメチャメチャ早くて儚くて
それはもう誰にも止められない程のスピードで、あっと言う間に過ぎ去っていったから
ふと 気が付けば、あれから3年の月日が流れてしまい……
*****
遂に恵は明日の朝で、
沢山の思い出が詰まった春川高校を卒業する事になったので
(はぁ…明日は春川高校の卒業式かぁ……
なんだかんだでメッチャ楽しい3年間だったなぁ)
と密かに青春の日々を振り返っていたけれど、
そんな事よりも明日の卒業式が終わったら、なんと恵はもう家に帰る事はなく
そのままバスと電車を何本も乗り継いで、人生初の空港に向かい、
そして初めての飛行機に乗って、大都会東京へと旅立つ事が決まっているから
(みんな今まで本当にありがとう!私は春川村の事が大好きだよ。
皆これからも元気で暮らしてね。さようならミケコ、さようならジョン……
そして私の大好きな赤麗も、春川村の神界領域で、どうか幸せに暮らして下さいね……)
と心の中で大好きな春川村に別れを告げながら、
シーンと静かな寂しい自宅で明日の準備を始めていたけど、
この時の恵はあまりにも孤独すぎたから、まさか明日の今頃に、
キラキラと輝く太陽みたいな眩しい人と出逢った後で
ダサいスカジャンのヤクザをワンパンで倒していたなんて、
そりゃあ勿論、全く気付いていなかった。
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