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彰編 Sunshine Ruby
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そしてこの後、
第一秘書の村上が運転をする車でClubベルサイユに向かった彰は
今夜も広い後部座席の右側に座って街のイルミネーションを眺めながら……
(そう言えば確か璃音は……
ルビーの件で今夜報告したい事があるとか言っていたよな?)
このタイミングで璃音に言われた『ルビーの件』を思い出してしまったが……
(まぁ璃音の気持ちは嬉しいけど、
アレを取り戻す事は無理だと思うぜ?
なぜならあの事件は証拠がゼロの完全犯罪だから
もう既に警察はなんの捜査もしていない状況なんだよ璃音)
と投げやりな気持ちの彰に出来る事なんて何もないから、
どうして彰がこの件に対して こんなに無気力なのか、
そして何故、アレを取り戻す事が不可能なのかを今から詳しく説明する事にしよう。
*****
円行寺彰は大学4年生の時に交通事故で両親を失くしているが
悲しい葬儀の後で実家の隠し金庫から見つかった父の遺産はなんと!
サンシャインルビーと呼ばれる100カラットの最高級ルビーだったから
一人息子の彰は勿論、このルビーを相続したけれど、
このとんでもないルビーはイギリス人ハーフである彰の父の、
円行寺飛鳥が10年前にスイスのオークションで落とした120億円の最高級ルビーだったので
用心深い彰は『とある理由』から、
カーネリアンホールの地下シェルターで飛鳥のルビーを保管していたのだが
今から半年程前に、サンシャインルビーは突然何者かに盗まれてしまったから
聡明で慎重な彰が何故、とある事を理由にして、
大切な宝石をコンサートホールの金庫に隠していたのかを、ココで説明しておこう。
*****
龍崎コーポレーションの副社長である彰は基本的に
自分が所有している宝飾品やら絵画などの殆どを
龍崎宝飾の管理部に預けているのだが、
父親の形見であるサンシャインルビーだけは、
このルビーを誰にも見せたくないと願う飛鳥の意思を尊重する為に
カーネリアンホールの特殊な金庫で保管をしていたから、
それが仇になって盗まれたのだ。
*****
ちなみに彰の父親は
日本とイギリスに沢山の不動産を持つ地主なので
本国のイギリスには城とホテルとマンションと、
そして日本ではカーネリアンホールと箱根のリゾート地などを持っており、
若い頃から昼寝をしていても金が儲かる悠悠自適な生活を送っていたから
ありあまるお金で宝石と絵画をたくさん買った飛鳥の資産はドンドン増えてゆき、
ふと気が付けば広い箱根の別荘には、キラキラと輝く宝石部屋が3個も作られていたけれど
彼が持つ宝石の中ではスイスで落としたこのルビーが、一番希少価値の高い宝石だったので、
飛鳥はコレを守る為、自宅に秘密の部屋を作って隠し金庫にルビーを入れて
それはそれは大切に、光り輝く真っ赤な宝物を隠していたから、
だから彰も飛鳥の意思を受け継ぐ為に、
カーネリアンホールの特殊な金庫でしっかりとルビーを隠しておいたのに
なぜか飛鳥の貴重なルビーはある日突然、
まるで神隠しに合ったかの様に、どこかの誰かに盗まれたので
(いくら父さんの意思を尊重する為とは言え、こんな事になる位なら
龍崎宝飾の管理部に預けていた方がよっぽどマシだったよ……
ごめんね父さん、ごめんね母さん、大切なルビーを守れなくて……)
こうして彰はルビーの件を思い出す度に
何度も何度も両親に向かって謝罪をしていたが……
それと同時にいつも彰は納得できない心の中で
(しかしアレを盗んだ犯人は何故……
あのルビーがカーネリアンホールにある事を知っていたんだ?)
と自分自身に問いかけていた。
なぜなら彰が宝石を隠したカーネリアンホールの地下シェルターは……
彰以外は絶対に誰も入る事が出来ない複雑な構造になっており、
そもそもカーネリアンホールに地下室がある事は、彰と璃音以外は誰も知らない筈だからだ。
第一秘書の村上が運転をする車でClubベルサイユに向かった彰は
今夜も広い後部座席の右側に座って街のイルミネーションを眺めながら……
(そう言えば確か璃音は……
ルビーの件で今夜報告したい事があるとか言っていたよな?)
このタイミングで璃音に言われた『ルビーの件』を思い出してしまったが……
(まぁ璃音の気持ちは嬉しいけど、
アレを取り戻す事は無理だと思うぜ?
なぜならあの事件は証拠がゼロの完全犯罪だから
もう既に警察はなんの捜査もしていない状況なんだよ璃音)
と投げやりな気持ちの彰に出来る事なんて何もないから、
どうして彰がこの件に対して こんなに無気力なのか、
そして何故、アレを取り戻す事が不可能なのかを今から詳しく説明する事にしよう。
*****
円行寺彰は大学4年生の時に交通事故で両親を失くしているが
悲しい葬儀の後で実家の隠し金庫から見つかった父の遺産はなんと!
サンシャインルビーと呼ばれる100カラットの最高級ルビーだったから
一人息子の彰は勿論、このルビーを相続したけれど、
このとんでもないルビーはイギリス人ハーフである彰の父の、
円行寺飛鳥が10年前にスイスのオークションで落とした120億円の最高級ルビーだったので
用心深い彰は『とある理由』から、
カーネリアンホールの地下シェルターで飛鳥のルビーを保管していたのだが
今から半年程前に、サンシャインルビーは突然何者かに盗まれてしまったから
聡明で慎重な彰が何故、とある事を理由にして、
大切な宝石をコンサートホールの金庫に隠していたのかを、ココで説明しておこう。
*****
龍崎コーポレーションの副社長である彰は基本的に
自分が所有している宝飾品やら絵画などの殆どを
龍崎宝飾の管理部に預けているのだが、
父親の形見であるサンシャインルビーだけは、
このルビーを誰にも見せたくないと願う飛鳥の意思を尊重する為に
カーネリアンホールの特殊な金庫で保管をしていたから、
それが仇になって盗まれたのだ。
*****
ちなみに彰の父親は
日本とイギリスに沢山の不動産を持つ地主なので
本国のイギリスには城とホテルとマンションと、
そして日本ではカーネリアンホールと箱根のリゾート地などを持っており、
若い頃から昼寝をしていても金が儲かる悠悠自適な生活を送っていたから
ありあまるお金で宝石と絵画をたくさん買った飛鳥の資産はドンドン増えてゆき、
ふと気が付けば広い箱根の別荘には、キラキラと輝く宝石部屋が3個も作られていたけれど
彼が持つ宝石の中ではスイスで落としたこのルビーが、一番希少価値の高い宝石だったので、
飛鳥はコレを守る為、自宅に秘密の部屋を作って隠し金庫にルビーを入れて
それはそれは大切に、光り輝く真っ赤な宝物を隠していたから、
だから彰も飛鳥の意思を受け継ぐ為に、
カーネリアンホールの特殊な金庫でしっかりとルビーを隠しておいたのに
なぜか飛鳥の貴重なルビーはある日突然、
まるで神隠しに合ったかの様に、どこかの誰かに盗まれたので
(いくら父さんの意思を尊重する為とは言え、こんな事になる位なら
龍崎宝飾の管理部に預けていた方がよっぽどマシだったよ……
ごめんね父さん、ごめんね母さん、大切なルビーを守れなくて……)
こうして彰はルビーの件を思い出す度に
何度も何度も両親に向かって謝罪をしていたが……
それと同時にいつも彰は納得できない心の中で
(しかしアレを盗んだ犯人は何故……
あのルビーがカーネリアンホールにある事を知っていたんだ?)
と自分自身に問いかけていた。
なぜなら彰が宝石を隠したカーネリアンホールの地下シェルターは……
彰以外は絶対に誰も入る事が出来ない複雑な構造になっており、
そもそもカーネリアンホールに地下室がある事は、彰と璃音以外は誰も知らない筈だからだ。
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