Ray of Light ～コミュ障ぼっち女子高生と恋愛スキルゼロの寡黙な天然イケメン社長～

彰編 彰のアドバイス 後編

ちなみに彰が電話で呼んだイケメン高校生は、

桜が丘高校３年A組の早瀬翔と言う名のイケメン男子で、

現在18歳の翔は人気ロックバンド『シャノワール』でリーダーとギタリストを努め、

しかもまだ現役高校生であるにも関わらず

一年程前から早瀬観光の副社長をやっているスーパー高校生なのだが……

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翔の会社は通称『早瀬地区』と呼ばれる商店街を中心に、

飲食店やパチンコ、タクシー等を経営している早瀬観光なので、

一見すると早瀬翔は裕福な資産家の息子みたいに見えるけど

翔の祖父は生前、武闘派ヤクザの組長だったので、早瀬観光は今でも地元の人々からは 

いわゆるマル暴企業だとか、どこぞのフロント企業だのと呼ばれているらしく……

そんな『声』を気にして翔は、プロのミュージシャンにはならないと宣言をしているが

(今どき そんな事は気にしなくてもいいのに……)

と思う彰はいつも密かに、才能溢れる翔の事を気にかけていたのだ。

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と言う事で、早瀬翔の説明はこれぐらいにして

そんな翔と約束をした夜の９時に、

カーネリアンホールの社長室で翔と面会をした彰は今日もニコニコと微笑みながら

「久しぶりだね翔、元気だったかい？
じゃあお互い今夜も忙しいから早速本題に入るけど
翔は今さぁ、桜が丘に何人くらいセフレの女が居るの？」

と開口一番、翔に向かってズバッと本題を切り出して、

「えっと、セフレ～ですか……
それなら今は～…８人位～ですかね～…」

(…ん？８人ではなくて、18人だよな？)

て事を思いながらもサッサと話を進める為に


「そうか…じゃあ その女達を利用して、
明日から璃音の恋人を守ってくれないか？」

「えっ？恋人…って事はまさか！
龍崎社長の彼女が桜が丘に居るんですか？」

「うん、そのまさかだよ翔、
実は３年B組の一条玲って名前の子が璃音の彼女なんだけど、
ここ最近ね？岡田物産の娘が玲にちょっかいを出しているから、  
とにかく岡田桜を玲に近付けないで欲しいんだよね、お願いできる？」

こうして手短に事の状況を説明したのだが、

玲の名前を出した途端、何故かいきなり突然に、

「……わかり……ました……」

「ん？どうした翔、一条玲とは知り合いか？」

「いえ…なんでも…ありません」と翔の表情が暗くなったので


(どうした翔？お前は玲みたいな地味な女に興味は無いだろ？
なのに、どうして今にも泣きそうな目をして傷付いているんだよ……)

と思った彰はこの直後、

まさか、あの早瀬翔が玲の事を好きなのか？と 一瞬思ったが、

もしも仮にそうだとしても、一条玲は璃音の恋人になったのだから

聡明な翔が間違いを犯す事など絶対に有り得ない筈なので


「じゃあ今回の件は翔にお願いするから宜しく頼むよ。
それと何か変わった事があれば、何時でもいいから俺に電話をしてね」

こうして彰はイケメン男子の早瀬翔に今回の件を任せる事にしたけれど

まさかシャノワールのリードボーカルが先月、別の男に変わっていて、

しかも新しいボーカリストが玲の弟、一条蓮である事を知らなかったし

そして何よりも この時の彰はまだ、有名私立である筈の桜が丘高校に

己の想像を遥かに超えた陰湿なイジメがある事を全く気付いていなかった。

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今回のお話に登場した円行寺彰は次回作のCrimson Light

～最強シンデレラと百戦錬磨の敬語的なイケメン副社長～

のヒーローになる予定ですが、Ray of Lightの世界に登場する彰は

あくまで璃音の親友ポジ的なサブキャラクターなので……

彼の登場回数は『少なめ』になっています。何卒ご了承下さいませ。

From、Pink Diamond