83 / 96
高校最後の三者面談
しおりを挟む
そしてまたまた場面は切り替わり
まるで映画の様な奇跡が起きた七夕の夜……
物凄い神業を持った白麗の協力で、
璃音の金塊を無事に守る事が出来た玲はこれで安心していたが
そんな事よりも、この日を境に何故か突然、どう言う訳か、
璃音のマンションで外泊をしても全く家族に怒られなくなったので
これで正々堂々と、夏休みも週末も、必ず璃音の自宅マンションでお泊りをして
まるで新婚カップルみたいに幸せな日々を過ごしていたのだが……
◇◇◇◇◇◇
楽しい時間はあっと言う間に過ぎてゆくもので……
暑い夏から涼しい秋へと季節は変わり、
そして紅葉の秋から寒い冬へと街の景色が変わった頃に……
桜ヶ丘高校で最後の三者面談をしていた玲は、
とにかくウザい担任の犬川先生と、
毎日必ずハイテンションな母親の一条マリーから、
********
「ではお母さん、一条玲さんの卒業後の進路は……
龍崎財閥の次期当主に成る事が決まっていらっしゃる、
『龍崎璃音氏の社長夫人!』で一切問題ありませんね?」
「ええ、もちろん!それでなんの問題もありませんわ、
だって『あの』アンビリーバボーな龍崎璃音の妻なんて~、
世界中のメニメニガールズが憧れる~、最高の永久就職なんですもの~、ねぇ先生」
て感じのトンデモナイ進路を勝手に決定されたので
(はぁああ~?その意味不明な漢字だらけの
アンビリーバボーな進路は一体なんなんですかーー?)
と心の中で大ブーイングを叫んだ玲は、
もちろんメチャクチャ困惑していたが、やはり そんな事よりも……
(…て言うか先生、龍崎財閥なんちゃらの~、
いったいドコの部分が私の進路になるんですか?
しかもどうして私じゃなくて、アメリカ人のハイテンションなママに向かって
アンビリーバボーな最終確認をしているんですか?もしかして二人とも頭がおかしいんですか?)
とは言えないハイレベルなコミュ障なので……
「えっと、あのぉ、璃音さんとの交際は、
あくまで私のプライベートな問題なので~、だから そのぉ……
彼氏の事と卒業後の私の進路って、全く関係ない事ですよね~?」
と蚊が鳴く様に小さな声で
無力な反論をする事しか出来ないのに
そんな大人しい玲とは真逆のアンビリーバボーなアメリカ人の母親は
「オーマイガー!何を言っているの玲ちゃん!
あとたったの2ヶ月で、玲ちゃんは玉の輿に乗れるのよ?
ハリウッドのセレブみたいな、本物のシンデレラガールになれるのよ?
これ以上に幸せな凄い進路が、いったいドコの世界にあるって言うの?ねぇ先生~」
な~んてメッチャ怪しいシンデレラの話で
先生と一緒にワイワイ盛り上がって、しかも更にギアをあげながら
(いや、だからどうして先生に同意を求めるのよママ!)
とはやっぱり言えない高卒ニートが決定しちゃった玲の目の前で……
「あのな一条さん…今回ばかりは流石にお母さんの仰る通りだぞ?
かれこれ僕は25年も教師をしているけどな?こんなに凄い進路を目撃できたのは、
長い教師生活の中でも初めての経験なんだぞ?だからお前は胸を張っていいと思うぞ?」
と段々ノッてきた先生に訳がわからない話を10分くらい聞かされて
そして無駄に朗らかなムードでドンドン進んだ高校最後の三者面談は……
真っ青な顔の玲だけを置き去りにして、いつの間にかトットと円満に終了したから
*****
勿論こんな話し合いに納得が出来ない玲はこの後すぐに
とにかく急いで高卒ニートのトンデモナイ人生を回避する為に、
一人で焦ってメチャクチャ焦って、焦りに焦った挙げ句の果てに
(なんだかママも璃音さんも、皆で口を揃えて私に進学をするなって言うけど……
このまま何もしなかったら、私の将来は一体どうなるの?やっぱシンプルなプー太郎?
じゃあもしも、お金持ちの璃音さんが私の事を飽きちゃったら、その時はどうすればいいの?
高卒でコミュ障でヘタレの私はなんの資格も持っていないのに、一体どんなプー太郎になればいいと言うの??)
と過去最高に焦りまくって、ついこのままの勢いで!
(もうこうなったら、駅前のスーパーに就職するしかないでしょう!)
て感じの素晴らしいアイデアを思い付いたので
こうして単細胞の玲は早速、自転車を飛ばして近所のファミレスに向かい、
そして店の入り口に置かれた無料の就職雑誌を3冊と、
明らかに怪しい危険なバイトのチラシを5枚ほど取ってきて
善は急げと二駅先の小さな駅前スーパーに、残念すぎる意味不明な履歴書を送ったが、
一週間も経たない内に自宅へ届いた封筒は、思った通りの残酷すぎる不採用通知だったから
(やっぱり落ちたか~…今回の敗因はきっと……
趣味なし、特技なし 資格なし 性格コミュ障って本当の事を書いたからだよね~?
次からは気を付けなくっちゃ!…て言うかスーパーの店員さんはハードルが高いから
じゃあ私は結局つまり……駅前のフリーターになるしか生きる道はないって事なの?)
そもそも駅前のフリーターとは一体何者なのか、
自分でもサッパリわかっていない件はとりあえず別にして
(じゃあ、とにかく今夜は真夜中になるまで
パソコンで駅前のバイト先を徹底的に探してみようかな?
だって私の就職活動は、まだまだ始まったばかりなんだから!)
と早くも無駄に燃え上がってきた、
唸るほどの財産を手に持つ龍崎璃音のフィアンセは、
このあとサッサと自分の部屋で、結構ボロいパソコンと二人で『にらめっこ』をしていたが
そんな事よりも、なぜか絶対最後まで
近所の駅前に拘り続ける進路未定の哀れな玲は、ここ最近……
どんよりとした暗い気分になってしまう、『あの有名な』ブルーの時間が増えていた。
まるで映画の様な奇跡が起きた七夕の夜……
物凄い神業を持った白麗の協力で、
璃音の金塊を無事に守る事が出来た玲はこれで安心していたが
そんな事よりも、この日を境に何故か突然、どう言う訳か、
璃音のマンションで外泊をしても全く家族に怒られなくなったので
これで正々堂々と、夏休みも週末も、必ず璃音の自宅マンションでお泊りをして
まるで新婚カップルみたいに幸せな日々を過ごしていたのだが……
◇◇◇◇◇◇
楽しい時間はあっと言う間に過ぎてゆくもので……
暑い夏から涼しい秋へと季節は変わり、
そして紅葉の秋から寒い冬へと街の景色が変わった頃に……
桜ヶ丘高校で最後の三者面談をしていた玲は、
とにかくウザい担任の犬川先生と、
毎日必ずハイテンションな母親の一条マリーから、
********
「ではお母さん、一条玲さんの卒業後の進路は……
龍崎財閥の次期当主に成る事が決まっていらっしゃる、
『龍崎璃音氏の社長夫人!』で一切問題ありませんね?」
「ええ、もちろん!それでなんの問題もありませんわ、
だって『あの』アンビリーバボーな龍崎璃音の妻なんて~、
世界中のメニメニガールズが憧れる~、最高の永久就職なんですもの~、ねぇ先生」
て感じのトンデモナイ進路を勝手に決定されたので
(はぁああ~?その意味不明な漢字だらけの
アンビリーバボーな進路は一体なんなんですかーー?)
と心の中で大ブーイングを叫んだ玲は、
もちろんメチャクチャ困惑していたが、やはり そんな事よりも……
(…て言うか先生、龍崎財閥なんちゃらの~、
いったいドコの部分が私の進路になるんですか?
しかもどうして私じゃなくて、アメリカ人のハイテンションなママに向かって
アンビリーバボーな最終確認をしているんですか?もしかして二人とも頭がおかしいんですか?)
とは言えないハイレベルなコミュ障なので……
「えっと、あのぉ、璃音さんとの交際は、
あくまで私のプライベートな問題なので~、だから そのぉ……
彼氏の事と卒業後の私の進路って、全く関係ない事ですよね~?」
と蚊が鳴く様に小さな声で
無力な反論をする事しか出来ないのに
そんな大人しい玲とは真逆のアンビリーバボーなアメリカ人の母親は
「オーマイガー!何を言っているの玲ちゃん!
あとたったの2ヶ月で、玲ちゃんは玉の輿に乗れるのよ?
ハリウッドのセレブみたいな、本物のシンデレラガールになれるのよ?
これ以上に幸せな凄い進路が、いったいドコの世界にあるって言うの?ねぇ先生~」
な~んてメッチャ怪しいシンデレラの話で
先生と一緒にワイワイ盛り上がって、しかも更にギアをあげながら
(いや、だからどうして先生に同意を求めるのよママ!)
とはやっぱり言えない高卒ニートが決定しちゃった玲の目の前で……
「あのな一条さん…今回ばかりは流石にお母さんの仰る通りだぞ?
かれこれ僕は25年も教師をしているけどな?こんなに凄い進路を目撃できたのは、
長い教師生活の中でも初めての経験なんだぞ?だからお前は胸を張っていいと思うぞ?」
と段々ノッてきた先生に訳がわからない話を10分くらい聞かされて
そして無駄に朗らかなムードでドンドン進んだ高校最後の三者面談は……
真っ青な顔の玲だけを置き去りにして、いつの間にかトットと円満に終了したから
*****
勿論こんな話し合いに納得が出来ない玲はこの後すぐに
とにかく急いで高卒ニートのトンデモナイ人生を回避する為に、
一人で焦ってメチャクチャ焦って、焦りに焦った挙げ句の果てに
(なんだかママも璃音さんも、皆で口を揃えて私に進学をするなって言うけど……
このまま何もしなかったら、私の将来は一体どうなるの?やっぱシンプルなプー太郎?
じゃあもしも、お金持ちの璃音さんが私の事を飽きちゃったら、その時はどうすればいいの?
高卒でコミュ障でヘタレの私はなんの資格も持っていないのに、一体どんなプー太郎になればいいと言うの??)
と過去最高に焦りまくって、ついこのままの勢いで!
(もうこうなったら、駅前のスーパーに就職するしかないでしょう!)
て感じの素晴らしいアイデアを思い付いたので
こうして単細胞の玲は早速、自転車を飛ばして近所のファミレスに向かい、
そして店の入り口に置かれた無料の就職雑誌を3冊と、
明らかに怪しい危険なバイトのチラシを5枚ほど取ってきて
善は急げと二駅先の小さな駅前スーパーに、残念すぎる意味不明な履歴書を送ったが、
一週間も経たない内に自宅へ届いた封筒は、思った通りの残酷すぎる不採用通知だったから
(やっぱり落ちたか~…今回の敗因はきっと……
趣味なし、特技なし 資格なし 性格コミュ障って本当の事を書いたからだよね~?
次からは気を付けなくっちゃ!…て言うかスーパーの店員さんはハードルが高いから
じゃあ私は結局つまり……駅前のフリーターになるしか生きる道はないって事なの?)
そもそも駅前のフリーターとは一体何者なのか、
自分でもサッパリわかっていない件はとりあえず別にして
(じゃあ、とにかく今夜は真夜中になるまで
パソコンで駅前のバイト先を徹底的に探してみようかな?
だって私の就職活動は、まだまだ始まったばかりなんだから!)
と早くも無駄に燃え上がってきた、
唸るほどの財産を手に持つ龍崎璃音のフィアンセは、
このあとサッサと自分の部屋で、結構ボロいパソコンと二人で『にらめっこ』をしていたが
そんな事よりも、なぜか絶対最後まで
近所の駅前に拘り続ける進路未定の哀れな玲は、ここ最近……
どんよりとした暗い気分になってしまう、『あの有名な』ブルーの時間が増えていた。
9
あなたにおすすめの小説
【完結】純血の姫と誓約の騎士たち〜紅き契約と滅びの呪い〜
来栖れいな
恋愛
「覚醒しなければ、生きられない———
しかし、覚醒すれば滅びの呪いが発動する」
100年前、ヴァンパイアの王家は滅び、純血種は絶えたはずだった。
しかし、その血を引く最後の姫ルナフィエラは古城の影で静かに息を潜めていた。
戦う術を持たぬ彼女は紅き月の夜に覚醒しなければ命を落とすという宿命を背負っていた。
しかし、覚醒すれば王族を滅ぼした「呪い」が発動するかもしれない———。
そんな彼女の前に現れたのは4人の騎士たち。
「100年間、貴女を探し続けていた———
もう二度と離れない」
ヴィクトル・エーベルヴァイン(ヴァンパイア)
——忠誠と本能の狭間で揺れる、王家の騎士。
「君が目覚めたとき、世界はどう変わるのか......僕はそれを見届けたい」
ユリウス・フォン・エルム(エルフ)
——知的な観察者として接近し、次第に執着を深めていく魔法騎士。
「お前は弱い。だから、俺が守る」
シグ・ヴァルガス(魔族)
——かつてルナフィエラに助けられた恩を返すため、寡黙に寄り添う戦士。
「君が苦しむくらいなら、僕が全部引き受ける」
フィン・ローゼン(人間)
——人間社会を捨てて、彼女のそばにいることを選んだ治癒魔法使い。
それぞれの想いを抱えてルナフィエラの騎士となる彼ら。
忠誠か、執着か。
守護か、支配か。
愛か、呪いか——。
運命の紅き月の夜、ルナフィエラは「覚醒」か「死」かの選択を迫られる。
その先に待つのは、破滅か、それとも奇跡か———。
——紅き誓いが交わされるとき、彼らの運命は交差する。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
悪魔な義理弟《ボディーガード》~ヤンキー校最凶犬男子の独占欲が強過ぎる~
Kore
恋愛
「余計なこと考えさせないくらい愛せば、男として見てくれる?」そう囁く義弟の愛は重くて、危険で、究極に甘い。
———勉強が大の苦手であり、巷で有名なヤンキー高校しか入れなかった宇佐美莉子。そんな義理姉のボディーガードになるため、後追いで入学してきた偏差値70以上の義理弟、宇佐美櫂理。しかし、ボディーガードどころか、櫂理があまりにも最強過ぎて、誰も莉子に近寄ることが出来ず。まるで極妻的存在で扱われる中、今日も義理弟の重い愛が炸裂する。———
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
DEEP FRENCH KISS
名古屋ゆりあ
恋愛
一夜を過ごしたそのお相手は、
「君を食べちゃいたいよ」
就職先の社長でした
「私は食べ物じゃありません!」
再会したその日から、
社長の猛攻撃が止まりません!
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる