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エピローグ 璃音視点 世界でひとつだけのDiamond Ring
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そして正門の向こう側で……
両手を広げて玲を迎えた璃音は
たくさんの生徒達が見ている前で、ぼっちの玲を抱きしめて、
*****
「卒業おめでとう、3年間よく頑張ったな」
と言った直後に少し照れた表情で
「じゃあ今から早速、去年の夏にお前と約束をした、
人生で一度きりのプロポーズをしたいから、このまま俺に付いてきてくれるかい?
実はサファイアホテルのレストランと、最上階のスイートと……
この日の為に去年作った、豪華なウエディングチャペルを予約しているんだよ玲」
と映画みたいなプロポーズの予告をしながら
恥ずかしそうに下を向いた玲の手を引いて
めっちゃ堂々と横付けしてある白い車に乗り込んで
善は急げとサファイアホテルのチャペルを目指して車を運転していたが
今日も静かな車の中で、制服姿のおとなしい玲は
「あの璃音さん、私まだ学校の制服を着たままだから
えっとそのぉ…一旦家に帰って服を着替えてきてもいいですか?」
と真っ赤な顔でモジモジしながら自分の姿を気にしていたので
きっと今日が最後であろう、制服姿の可愛いモジモジ攻撃に
光の早さで一発KOされた璃音は、もちろん密かに心の中で
(んん?そんなにその制服が気になるのか?
じゃあ今夜は卒業記念として特別に、制服姿のままで色々と~……)
て感じのトンデモナイ計画を虎視眈々と立てていたのに
いつでもドコでも璃音は常に冷静で、
しかも超絶クールなイケメン御曹司だから
つい最近まで、ぼっちでオタクでコミュ障だった玲を騙す位の事は、
そりゃあ勿論かんたんなので
「んん?制服の事なら何も心配しなくていいさ。
なぜならお前はもう既に、高校を卒業している社会人だからな」
と優しい眼差しで、シレッと玲の質問に答えていたけれど、
この時の璃音はもう既に……
「そ、そ、そうですよね~、確かにもう卒業しているんだから、
学校の制服を着たままでホテルに行っても大丈夫ですよね~璃音さん」
「あぁ、もちろん何も心配しなくて大丈夫だ。
なにせサファイアホテルは龍崎グループの傘下だからな?
じゃあそろそろ気を取り直して、今から二人でチャペルに行こうか玲」
「はい、喜んでサファイアのチャペルにお邪魔させていただきますね」
て感じのカオスな玲があまりにも可愛くて
なんと早くも真夜中限定の犬みたいにドキドキしていたから、
この状況で流石にこれはヤバいと思った璃音は勿論この直後
(おいおいおい!こんな時に一体何を考えてんだよ俺は!
いくらなんでもプロポーズの直前に『ワイルドな犬化』はヤバいだろ?
なぜなら今から俺がやる事は、一生に一回だけの特別な儀式なんだからな!)
こうして即座に頭を切り替えて、
優しい王子様のスイッチをオンにしながら
人生初の静粛な気持ちでサファイアホテルのチャペルに向かい、
*****
そして遂に目的地へと到着した後このままの勢いで
この日の為に何億円もかけて作ったキンキラキンの教会に玲を連れてきて、
わりと本気でドキドキしながら観音開きの大きな扉を開けた後
キラキラと輝くステンドグラスがやけに眩しい、黄金色の祭壇を目指してゆっくりと歩きながら……
「ここなら誰も居ないから……
俺の姫に跪く事が出来るだろ?フフフッ」
て感じの軽いジョークで、シーンと静かな場を盛り上げて
明らかに緊張している無言の玲を安心させた後すぐに
大きな祭壇に上がった玲に向かって真剣な眼差しで、
膝を床に付けて跪きながら
「一条玲さん……
俺と……結婚してくれませんか?」
まるで騎士の様に片膝を着いたままの状態でプロポーズをした後で、
小さく震える玲の左手にそっとキスをしながら玲の返事を待っていたが、
この後わずか3秒で……大粒の涙を流し始めた璃音の姫は……
「ありがとう…ございます……璃音…さん。
喜んで…貴方のプロポーズを……お受け…します」
と一生懸命に返事をしてくれたので
次の瞬間、笑顔の璃音は素早く床から立ち上がり
ポケットの中に忍ばせていた
3カラットのダイヤモンドリングを玲の左手薬指に素早く嵌めたその後で
「ありがとう玲、じゃあ今すぐスイートルームで服を着替えて
少し休憩をしてからレストランに行って、卒業祝いのフルコースを一緒に食べようか」
と上機嫌な態度で玲の身体をふわっと抱き上げて
キラキラと輝くウェディングチャペルの広いホールをゆっくりと歩きながら
「なぁ玲…おまえ今、幸せか?」
「はい、とても幸せです……
素敵な指輪を…ありがとうございました璃音さん」
「そうか……お前が幸せなら、俺も幸せだ……」
こうして世界で一番美しい玲の涙に胸を震わせながら……
そして今から向かう二人だけのスイートルームに甘いトキメキを感じながら、
サファイアホテルの最上階を目指して広い教会を歩く璃音は今まさに、
人生で最高に幸せな満足感で満ち溢れていた。
*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*ー*
【Club Versailles Series Ⅰ】
コミュ障ぼっち女子高生と恋愛スキルゼロの寡黙な天然イケメン社長 Fin
両手を広げて玲を迎えた璃音は
たくさんの生徒達が見ている前で、ぼっちの玲を抱きしめて、
*****
「卒業おめでとう、3年間よく頑張ったな」
と言った直後に少し照れた表情で
「じゃあ今から早速、去年の夏にお前と約束をした、
人生で一度きりのプロポーズをしたいから、このまま俺に付いてきてくれるかい?
実はサファイアホテルのレストランと、最上階のスイートと……
この日の為に去年作った、豪華なウエディングチャペルを予約しているんだよ玲」
と映画みたいなプロポーズの予告をしながら
恥ずかしそうに下を向いた玲の手を引いて
めっちゃ堂々と横付けしてある白い車に乗り込んで
善は急げとサファイアホテルのチャペルを目指して車を運転していたが
今日も静かな車の中で、制服姿のおとなしい玲は
「あの璃音さん、私まだ学校の制服を着たままだから
えっとそのぉ…一旦家に帰って服を着替えてきてもいいですか?」
と真っ赤な顔でモジモジしながら自分の姿を気にしていたので
きっと今日が最後であろう、制服姿の可愛いモジモジ攻撃に
光の早さで一発KOされた璃音は、もちろん密かに心の中で
(んん?そんなにその制服が気になるのか?
じゃあ今夜は卒業記念として特別に、制服姿のままで色々と~……)
て感じのトンデモナイ計画を虎視眈々と立てていたのに
いつでもドコでも璃音は常に冷静で、
しかも超絶クールなイケメン御曹司だから
つい最近まで、ぼっちでオタクでコミュ障だった玲を騙す位の事は、
そりゃあ勿論かんたんなので
「んん?制服の事なら何も心配しなくていいさ。
なぜならお前はもう既に、高校を卒業している社会人だからな」
と優しい眼差しで、シレッと玲の質問に答えていたけれど、
この時の璃音はもう既に……
「そ、そ、そうですよね~、確かにもう卒業しているんだから、
学校の制服を着たままでホテルに行っても大丈夫ですよね~璃音さん」
「あぁ、もちろん何も心配しなくて大丈夫だ。
なにせサファイアホテルは龍崎グループの傘下だからな?
じゃあそろそろ気を取り直して、今から二人でチャペルに行こうか玲」
「はい、喜んでサファイアのチャペルにお邪魔させていただきますね」
て感じのカオスな玲があまりにも可愛くて
なんと早くも真夜中限定の犬みたいにドキドキしていたから、
この状況で流石にこれはヤバいと思った璃音は勿論この直後
(おいおいおい!こんな時に一体何を考えてんだよ俺は!
いくらなんでもプロポーズの直前に『ワイルドな犬化』はヤバいだろ?
なぜなら今から俺がやる事は、一生に一回だけの特別な儀式なんだからな!)
こうして即座に頭を切り替えて、
優しい王子様のスイッチをオンにしながら
人生初の静粛な気持ちでサファイアホテルのチャペルに向かい、
*****
そして遂に目的地へと到着した後このままの勢いで
この日の為に何億円もかけて作ったキンキラキンの教会に玲を連れてきて、
わりと本気でドキドキしながら観音開きの大きな扉を開けた後
キラキラと輝くステンドグラスがやけに眩しい、黄金色の祭壇を目指してゆっくりと歩きながら……
「ここなら誰も居ないから……
俺の姫に跪く事が出来るだろ?フフフッ」
て感じの軽いジョークで、シーンと静かな場を盛り上げて
明らかに緊張している無言の玲を安心させた後すぐに
大きな祭壇に上がった玲に向かって真剣な眼差しで、
膝を床に付けて跪きながら
「一条玲さん……
俺と……結婚してくれませんか?」
まるで騎士の様に片膝を着いたままの状態でプロポーズをした後で、
小さく震える玲の左手にそっとキスをしながら玲の返事を待っていたが、
この後わずか3秒で……大粒の涙を流し始めた璃音の姫は……
「ありがとう…ございます……璃音…さん。
喜んで…貴方のプロポーズを……お受け…します」
と一生懸命に返事をしてくれたので
次の瞬間、笑顔の璃音は素早く床から立ち上がり
ポケットの中に忍ばせていた
3カラットのダイヤモンドリングを玲の左手薬指に素早く嵌めたその後で
「ありがとう玲、じゃあ今すぐスイートルームで服を着替えて
少し休憩をしてからレストランに行って、卒業祝いのフルコースを一緒に食べようか」
と上機嫌な態度で玲の身体をふわっと抱き上げて
キラキラと輝くウェディングチャペルの広いホールをゆっくりと歩きながら
「なぁ玲…おまえ今、幸せか?」
「はい、とても幸せです……
素敵な指輪を…ありがとうございました璃音さん」
「そうか……お前が幸せなら、俺も幸せだ……」
こうして世界で一番美しい玲の涙に胸を震わせながら……
そして今から向かう二人だけのスイートルームに甘いトキメキを感じながら、
サファイアホテルの最上階を目指して広い教会を歩く璃音は今まさに、
人生で最高に幸せな満足感で満ち溢れていた。
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コミュ障ぼっち女子高生と恋愛スキルゼロの寡黙な天然イケメン社長 Fin
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