愚者の狂想曲☆

ポニョ

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1章

愚者の狂想曲 24 ルチア出立!戯れの日常

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なんだろう…凄く柔らかいモノに…包まれている…

凄く幸せな気分だ…心が癒される…

その気持ち良さに目が覚めると、右側に艶かしい寝衣で、乙女の柔肌を感じさせてくれているマルガの、気持ち良さそうな寝顔があり、左側には、一糸纏わず全裸で、その豊満な胸を味あわせてくれているリーゼロッテが、気持ち良さそうに寝息を立てている。



『そうだ…昨日マルガとリーゼロッテを、心ゆくまで犯して…味わって、そのまま寝ちゃったんだ…』

そして、昨日のマルガとリーゼロッテの可愛い姿を思い出し、俺の性欲が高まってくる。

マルガの可愛い口に舌を滑り込ませ、口を抉じ開けて、マルガの舌を蹂躙する。それと同時に、リーゼロッテの豊満な胸を鷲掴みにして、その感触を堪能する。



「ふ…んんんっんん」

「あん…んんん」

マルガとリーゼロッテが、艶かしい声を上げて、眠りより目を覚ます。

俺に味あわれているのに気がついたマルガとリーゼロッテは、その瞳に喜びの色を湛える。



「ご主人様…おはようございます…」

「葵さん…おはようございます…」

マルガとリーゼロッテの、女神と見まごうその微笑みに、俺の心の全ては、攫われていく。



「…おはよう…マルガ、リーゼロッテ。今日も可愛いよ…」

そう言って、マルガとリーゼロッテに交互にキスをする。

マルガとリーゼロッテの口の中に舌を入れ、甘く柔らかい舌を味わい、堪能する。

俺と同じ様に、可愛い舌で俺を味わっている、マルガとリーゼロッテ。

そのイヤラシイ表情に、朝の敏感な俺のモノは、ピクピクと反応している。

それに気がついたマルガとリーゼロッテは、俺のモノをキュっと優しく握ってくれる。



「ご主人様…此方もご奉仕させて頂きますね…」

「私も…葵さんにご奉仕したいですわ…」

「じゃ…リーゼロッテさん…一緒に、ご主人様に…ご奉仕しましょう…」

艶かしい声でリーゼロッテにそう告げたマルガは、俺の下腹部に顔を持って行き、俺のモノを口に咥える。その温かく、柔らかい舌の感触が、俺の体を突き抜ける。



「ありがとうマルガさん…じゃ…私も…」

瞳をトロンとさせて、マルガ同様、俺の下腹部に顔を持っていくリーゼロッテ。

マルガが離した俺のモノを口に咥え、口と舌で、俺のモノを刺激していく。

その快感に、思わず身を捩れさす俺。



「マルガとリーゼロッテ。2人で俺のモノに奉仕して…」

俺の言葉に、ライトグリーンの透き通る様な美しい瞳と、金色の透き通る様な綺麗な瞳は、喜びの色に染まっていく。

マルガとリーゼロッテは、2人で俺のモノに奉仕していく。

代わる代わる口に咥えては、竿をや玉を舐め、俺のモノは全てを舐め回されている。

マルガとリーゼロッテの頭を優しく撫でながら、その強烈な快楽に浸っていると、朝の敏感な俺のモノは、すぐに絶頂に達してしまった。



「マルガ!リーゼロッテ!出そうだ!しっかりと、その可愛い顔で、受け止めて!」

俺の少し声高な声が聞こえた瞬間、マルガとリーゼロッテの綺麗で可愛い顔に、俺の精がほとばしり、汚す。

マルガとリーゼロッテの顔は俺の精子で、白く彩られていた。



「ご主人様の精…私…この香り…大好きです…」

「私も…葵さんの精の香りを嗅ぐと…下腹部が…キュンとしちゃいますわ…」

その艶かしい女神達の表情に、俺の性欲は更に高まる。



「じゃ~ご褒美に、顔についた俺の精を、お互いに綺麗に舐めあうんだ。全て味わって…」

俺の許可に、マルガとリーゼロッテは、喜びに染まり、お互いの顔についた俺の精を、舐め合っている。ソノ女神の…艶めかしさと言ったら…

全ての精を綺麗に舐めとったマルガとリーゼロッテは、俺に口を開けて見せている。

その口の中に、波々と湛えられている俺の精を見て、至高の幸福に染まる俺。



「じゃ~よく味わって、飲み込むんだ…マルガ…リーゼロッテ」

俺の許可を貰い、嬉しそうに、クチュクチュと俺の精子を味わっているマルガとリーゼロッテは、コクコクと喉を鳴らして、飲み込んでいく。

そして、飲みましたと俺に確認させる為に、口を開いて見せるマルガとリーゼロッテ。

その姿があまりにも愛おしくて、ギュっと2人を抱きしめると、同じ様に抱き返してくれるマルガとリーゼロッテ。



「マルガにリーゼロッテ…凄く気持ち良かったよ…可愛かった2人共…ありがとね…」

マルガとリーゼロッテに交互にキスをしながら言うと、ニコっと微笑んでいる。

そんな2人を見ていたら、俺のモノが一瞬で復活した。

それを見て、艶かしい表情をして、俺のモノを優しく掴むマルガとリーゼロッテ。



「ご主人様…私…私…」

「私も…葵さんの…逞しいモノが…」

マルガとリーゼロッテは艶かしい瞳で、俺におねだりをする。

うわあああ!こんな可愛いおねだりされたら止まらなくなるよ!

今日はルチアの見送りだし、マルガとリーゼロッテを堪能して行けなかったって、ルチアに知れたら、鋏で俺のパオーンちゃん切っちゃいそうだし、此処は我慢だ~~~!!!…ウウウ…



「今日は…ルチアの見送りがあるから…夜迄我慢してくれる?」

俺の残念そうな顔が面白かったのか、クスクスと笑っているマルガとリーゼロッテ。

そんな2人に苦笑いしながら、交互にキスをする。

俺達は用意する事にした。











俺達は朝食と準備を済ませ、港町パージロレンツォの郊外町ヌォヴォの外れにある、ステュクス川の船着場に向かっている。

ステュクス川は王都ラーゼンシュルトの傍にある、ロープノール大湖より流れて来ている大河で、川幅500mのステュクス川は、港町パージロレンツォと王都ラーゼンシュルトを繋ぐ航路として、沢山の船が行き来している。

その沢山の船を見て、マルガとマルコは嬉しそうにはしゃいでいる。俺とリーゼロッテはそんな2人を微笑ましく思い、顔を見合わせて微笑む。すると、少し不機嫌な声が聞こえて来た。



「…本当に何度もこの私を待たせるなんて、良い度胸ね!」

そこには少し頬を膨らませて、若干拗ねているルチアが仁王立ちしていた。



「だから…時間通りに来てるつもりだけど?」

「私と待ち合わせしたら、最低1日前には、来て待っていないとダメでしょうが!」

「…何処の宗教の教えですかそれは…」

呆れながら言う俺に、プリプリ怒っているルチア。マルガとマルコとリーゼロッテは、何時ものその光景に笑っている。



「所でルチアさん。お供のマティアスさんが見えない様ですが…」

「ああ、今荷物を積み込んでいるのよエルフちゃん」

俺とは全く違う穏やかな笑顔を、リーゼロッテに向けるルチア。そんなルチアに、マルガとマルコも挨拶をすると、ルチアは2人の頭を撫でて、優しく微笑んでいる。

そんな軽い迫害をルチアから受けていると、マティアスが俺達の元に帰って来た。



「ルチア様準備が整いました。何時でも出航出来るとの事です」

「ありがとうマティアス」

ルチアがマティアスに労をねぎらう様に言うと、見守る様な微笑をルチアに向けているマティアス。



「でも流石にお嬢様だよな~。陸路じゃなく、航路で王都ラーゼンシュルトに行く辺りは」

「そんなの当たり前でしょ?私は葵みたいな暇人じゃ、な・い・の!…お解り?」

ニヤっと笑うルチアに呆れている俺を見て、他の皆が笑っている。



「でも、船旅っていいね~ルチア姉ちゃん!船って早いんでしょ?」

「そうね~。旅馬車なら、この港町パージロレンツォから王都ラーゼンシュルト迄は、27日から30日掛かるけど、魔法船なら10日から12日で付けるわね。その分、料金は高いけど、圧倒的に時間を短縮出来るのが利点よね」

マルガとマルコが、おお~っと感動している横で、得意げな顔のルチア。



魔法船は通常の帆船に、風を起こすマジックアイテムである、風の魔法球を数個取り付けて、それを動力にして進む船である。風がある時や、流れに逆らわなくて良い時は、通常の帆で運行し、風が無い時や、流れに逆らわないといけない時に、風の魔法球を使っている事が多い。



それぞれの属性の魔法球は、素材も高価で、魔法で作る品で消耗品でもある為に結構高価で、安いもので金貨3枚から、高いもので金貨10枚。

しかし、色々の状況で使えるので、価格が高くても、なかなか人気の品なのである。



「葵、予定は解ってると思うけど、きっちり60日後に、王都ラーゼンシュルトだからね?それまでにしっかり準備をして来るのよ?…遅れたりしたら…どうなるか解ってるわよね?」

「…解ってるって。大体60日位で王都ラーゼンシュルトに就くようにするよ」

「大体じゃないの!私が60日と言ったら、60日なんだからね!」

「…はいはい…」

プリプリ言うルチアに、溜め息を吐きながら適当に返事をしている俺。そんな俺とルチアを、一同が微笑みながら見ている。

暫くプリプリしていたルチアだったが、急に淋しげな表情をして、俺の傍に近寄る。

ルチアの香水の良い香りが、俺の嗅覚を刺激して、一瞬ドキっとする。



「…ねえ葵。もし…もし私がね…エルフちゃんみたいに、窮地に陥ったりしてたら…葵…助けてくれたりする?」

視線を僅かに逸らして、俺にだけ聞こえる様に囁くルチア。ルチアの瑠璃色の美しい瞳は、微かに揺れている。

こんなか細いルチアを見た事の無い俺は、一瞬戸惑ったが、そっとルチアの肩に手を置き



「…助けるに決まってるじゃん。ルチアが居なかったら、リーゼロッテは俺の傍に居れなかったんだしさ。それに…俺達、仲間だろ?」

ルチアの耳元で小声で言うと、瑠璃色の美しい瞳は、強く輝き出す。



「そっか…。仲間ね…仲間か…フフフ…」

微かにそう呟くと、嬉しそうに微笑むと



「ま~当然よね!貴方の首輪は、私がしっかりと握ってるんだから!」

アハハとドヤ顔で笑うルチア。

なるほど…オラは飼い犬なんですね!ワンワン!…悲しい…

何時かバター犬に出世?して、可愛い声出させてやる!もう…舐めまくってやるんだからね!

そんなエロアホな事を考えていたら、ボ~~っと、魔法船の出航の合図である、法螺笛が鳴り響く。



「魔法船が出航するみたいね。じゃ~皆60日後に、王都ラーゼンシュルトで!」

「ハイ!ルチアさん。また王都ラーゼンシュルトで!」

「ルチア姉ちゃん元気でね!」

マルガとマルコがそう微笑むと、嬉しそうに、マルガとマルコの頭を優しく撫でているルチア。



「エルフちゃん。私が居ない間、しっかり葵の事、管理してあげてね」

「はいルチアさん。葵さんの事は、私に任せておいてください」

ニコっと微笑むリーゼロッテに、フフっと微笑むルチア。

ルチアとマティアスは魔法船に乗り込む。魔法船は徐々に速度を上げて、桟橋を見る見る離れて行った。



「ルチアさん行っちゃいましたね…」

「またすぐに逢えますよマルガさん」

「そうだよマルガ姉ちゃん!今度会う時までに、もっと色々勉強して強くなって、ルチア姉ちゃんを、驚かせてやろう!」

「マルコの言う通りだね。俺達も今出来る事をしよう。とりあえず、冒険者ギルドと訓練場に行って、リーゼロッテの戦闘職業を決めて、そこから役所に行こう」

俺の言葉に頷き、一同は冒険者ギルドに向かうのであった。



そんな俺達を、離れていく魔法船から見ているルチア。



「短い様な、長い様な…そんな感じでしたね。港町パージロレンツォでの時間は」

「…そうね。でも、葵達のお陰で、退屈しなくて済んだけどね」

離れていく港町パージロレンツォを見ながら、フフと嬉しそうに笑うルチア。



「しかし…驚きましたよ。ルチア様が葵殿を、専任商人にされると聞いた時は。本気なのですねルチア様?」

「当たり前でしょ?私が、アノ葵を逃がす訳無いじゃない。…あんな進んだ文明からやって来て、色んな知識を持っているであろう葵を、他の奴に渡す様な馬鹿な真似はしないわ。大きな代償がいるけど、限定的に四属性守護神に、対抗し得る力も持っているんだしね。…精々私の為に、働いて貰わないとね」

小悪魔の様な瞳で、マティアスに微笑むルチア。それを見たマティアスはフフっと軽く笑うと、



「…本当にそれだけの理由ですか?別の理由の方が大きいと思うのは…私の気のせいでしょうか?」

優しくルチアに微笑むマティアスを見て、少し顔を赤らめ、フンとそっぽを向くルチア。



「王都ラーゼンシュルトに就いたら、忙しくなるわよマティアス。覚悟しておいてね!」

「はい、解っておりますとも。ルチア様がソノ覚悟をしているのであれば、私はそれに従うのみです」

フフと笑うマティアスを見て、ニコっと微笑むルチアは、瑠璃色の綺麗な瞳を輝かせ、王都ラーゼンシュルトの方角を見つめていた。











ルチアを見送った俺達は、冒険者ギルドで、リーゼロッテの登録を済ませ、訓練場に来ていた。ルチアの計らいにより、何時も訓練していた、小型の特別訓練場を、港町パージロレンツォに滞在する30日間、レストランテと同じ様に、使える様にしてくれたのだ。

訓練場に来たのは、リーゼロッテの戦闘職業を決める前に、リーゼロッテの運動能力や、どんな事が得意なのかを知るために、此処に来ているのであった。



「とりあえず、リーゼロッテーの戦闘職業を決めたいと思うんだけど、リーゼロッテーは何か得意な武器とかある?」

「いえ…私は全く今迄戦った事はありません。魔力が有るのは解って居ますが、どの属性の適応があるのかも解りません」

「リーゼロッテ姉ちゃんも魔力あるのか~。いいな~」

「私はハーフエルフですからね。だから魔力があるんですよ」

「そうなんですか?リーゼロッテさん」

マルガは可愛い首を傾げながら、リーゼロッテに聞いている。マルコも興味がある様で、リーゼロッテにせがんでいた。そんな2人に優しく説明するリーゼロッテ。



エルフ族が何故、上級亜種と呼ばれているか。その理由は、エルフ族は全ての者が魔力を持っているからだ。他の亜種族は人間族と同じ様に、ランダムで魔力を持つ子が生まれてくるのだが、エルフ族は生まれてくる子供全てが魔力を持って生まれてくる。

しかも、それだけでなく、エルフ族との間に、人間族や他の亜種族が子を成せば、その子供も魔力を持って生まれてくるのだ。

魔力を持つ人は貴重な存在。魔力を持つ子供欲しさに、エルフと婚姻したがる輩は多い。

しかも、他の上級亜種族である、ドワーフ族や、ホビット族、ノーム族とは違い、美形が多い事も、人気が高い所以であろう。



「でも、リーゼロッテさんが、ハーフエルフだったとは、初めは全く解りませんでした」

「エルフ族と人間族との間に子が出来れば、見た目はエルフ族にしか見え無いんですよ。自分から告げるか、ネームプレートを見せなければ、見分けは付きません」

マルガの頭を優しく撫でながら微笑むリーゼロッテ。



「そういう事だね。とりあえず、リーゼロッテの適性も知りたいし、リーゼロッテのネームプレート見せてくれる?」

俺の言葉に、ニコっと微笑んでネームプレートを開いて見せてくれるリーゼロッテ。

マルガとマルコも興味津々で、ソレを覗きこむ



『名前』 リーゼロッテ・シャレット



『LV』 LV1



『種族』 ハーフエルフ



『年齢』 18歳          



『性別』 女



『身体』 身長 165㎝ 体重 47㎏ B84/W54/H74



『戦闘職業』 無し



『取得スキル』 ☆



『住民登録』 無し



『その他1』 身分 一級奴隷  所有者 葵あおい 空そら 遺言状態 所有者死亡時奴隷解放



『その他1』 冒険者ギルド登録済、 冒険者ランク アイアン、 所属チーム無し



「てか、リーゼロッテって、俺より年上だったの!?」

「そうですよ。私は葵さんが2つ下なのは知っていましたけど」

ニコッと微笑み、俺に持たれながら、コテっと頭をあずけてくる。リーゼロッテ可愛いよ!

その横で、マルガが自分の胸を両手で抑えながら、ムウウっと唸っている。

あれだね…リーゼロッテと比べちゃったんだね…確かにリーゼロッテは、スーパーモデル級のプロポーションだしね。

でも…マルガちゃんみたいな…幼児体型が…一番…オラはロリ…おっと!誰か来た様だ!



「リーゼロッテさんは、ラストネームをお持ちなんですね」

「はい。エルフは皆、ラストネームを持っているんです。葵さんの主人側のネームプレートには、ファーストネームしか表示されませんけどね。ラストネームを代々引き継いでいくのが、エルフの習わしなんですよ」

マルガは可愛い胸を両手で抑えながら、なるほど~っと頷いている。

もうそろそろ、両手を胸から離そうねマルガちゃん!お話に夢中になってるのは、解ってるけど!



「じゃ~リーゼロッテ姉さん。取得スキルも開いてくれる?」

「もう…そんな風に呼ばないでください…意地悪ですね…葵さん…」

俺がニヤッとしながら言うと、若干頬を膨らませて、わざと拗ねた様に見せるリーゼロッテは、ニコっと微笑む。当然、興味津々なマルガとマルコも覗き込んでいる。



『現取得スキル 合計5』



『アクティブスキル 計3』 細工LV18、 調合LV 17、 薬師LV18 



『パッシブスキル 計1』 エルフの加護(高感応力)



『レアスキル 計1』 器用な指先



「ふんふん。細工と調合に薬師か…リーゼロッテ得意なの?」

「はい、私はレアスキルの、器用な指先と言うのを持っています。私は、指先を使う事が凄く得意で、指先で物を作る細工や、薬草、薬を混ぜ合わせて、薬を作ったりするのが得意なんです。これらは、エルフであった、母から教えて貰った事なんですけどね」

リーゼロッテの言葉に、オオ~とマルガとマルコは感心していた。



細工と調合に薬師…かなり役に立ちそうだ。

細工は色んなアクセサリーを作れるし、調合は回復系のみならず、戦闘で役に立つアイテムも作れる。

薬師にいたっては、魔法で回復出来無い、病気や特殊な毒、マルガを助けてくれた、アノ凄く苦い薬なんかも、薬師が作っている。



しかも、そこにレアスキルである、器用な指先を持っている。

器用な指先の効果は、指先で繊細な事が出来る事は勿論の事、指先を使うものであれば、なんでも天才級に出来、習得の早さ、到達点、応用力、全て一般人を凌駕するだろう。

指先番、ルチアみたいなものか…すごいな…。



確か…リーゼロッテに肩を揉まれたり、頭を撫でられたりすると、気持良すぎてすぐに眠たくなっちゃうもんね。

そして…モノを指先でして貰ってる時の、アノ快感と言ったら…流石のマルガも及ばない。

あの気持ち良さも、このレアスキルの恩恵だったのか…

俺が染み染みとエロイ事を考えていると、興味津々のマルガは、



「このパッシブスキルの、エルフの加護(高感応力)ってどんな効果なんですか?」

「はい、此れはエルフ特有の能力ですが、私達エルフは、自然の力や邪悪なモノのを、感覚で感じる事が出来るのです。例えば、森の木がどの様な気の流れをしているとか、川の水がどれ位綺麗で汚れているとか、邪悪な霊の様なモノの気配も、敏感に感じる事が出来るんですね」

リーゼロッテの説明に、オオ~っと瞳を輝かせて、感嘆しているマルガとマルコ。



そうか…エルフは体の強さは人間族と変わらないけど、そう言う魔力や、自然との対話力に関しては、ずば抜けて高いモノを持っているんだろう。

寿命も人間より長く、200年近く生きるし、容姿端麗。知識は豊富だし…やっぱりエルフは凄いね。

しかし、長寿であるから、子供を作る事を強く望まない事もあって、個体数は少なく、高貴なプライドを持っている事もあって、人間族を見下しているところも有るとか…

処女だったリーゼロッテをオークションに出せば、金貨700枚で売れると言っていた事は本当かも…

俺がその様な事を考えていると、優しい微笑みを俺に向けるリーゼロッテが、



「それで私は、どの様にしたら良いのですか葵さん?」

「ああ!ごめんごめん。とりあえずは、リーゼロッテの適正でも見てみようか。リーゼロッテは女の子だし、マルガ同様、思い武器は持て無いだろうから、軽く振れる、片手剣の中でも特に軽い、レイピアやエストックから行ってみよう。マルガ、一緒に訓練用の武器を用意してあげて」

俺の言葉に、ハイ!と元気良く右手を上げるマルガは、テテテと走って、訓練場の隅っこにある、訓練用の武器の入った箱から、訓練用のエストックとレイピア、そして自分が使う訓練用の爪を持ってきた。

それを、マルガから受け取るリーゼロッテ。マルガも訓練用の爪を装備する。

俺は準備が整った事を確認して、マルガとリーゼロッテに



「じゃ~とりあえず、リーゼロッテはマルガに攻撃してみて。攻撃は全力でしてねリーゼロッテ。マルガは攻撃せずに、躱すだけね。受けるのも禁止ね」

「ハイ!解りました!ご主人様!」

元気に返事をするマルガをみて、リーゼロッテが若干戸惑っていた。



「でも葵さん。如何に練習用の武器でも、力一杯に攻撃したら、凄い怪我をしてしまうかも知れませんけど…」

リーゼロッテは可愛いマルガを攻撃するのを、躊躇っている様であった。



「大丈夫。今はマルガが治癒魔法を使えるし、すぐに怪我は回復出来るよ。それに…マルガはもう、あの時のマルガじゃないよ?あの…盗賊団に捕まって、何も出来ずに…アジトで震えていたマルガとはね」

俺の言葉を聞いて、パアアと嬉しそうな表情をするマルガの尻尾は、ブンブンと振られている。



「そうなのです!私も少しは強くなったのですよリーゼロッテさん!…リーゼロッテさんの攻撃は私には当たりませんので、存分にかかってきてくださいです!」

マルガは両手を腰に当て、エッヘンと言った感じでリーゼロッテに言うと、リーゼロッテも吹っ切れた様で



「解りました。全力で攻撃します!マルガさん、痛くても許して下さいね」

「ハイです!リーゼロッテさん。何時でもどこからでも、かかってきてくださいです!」

身構えるリーゼロッテに、ピョンピョンと軽く準備体操代わりのステップを踏むマルガ。



「はああ!」

リーゼロッテは掛け声とともに、マルガに斬りかかるが、マルガはスルリとリーゼロッテの攻撃を躱し、軽いステップを踏んでいる。それに驚いているリーゼロッテ。



『う~ん。やっぱりマルガの敏捷性は凄いね。今の俺のLVは35。マルガがLV25。多分俺と同じLVに追いつく頃には、早さや敏捷性に関しては、マルガの方が早く、高くなっているだろう。獣人系の亜種の特性だねきっと』

その様な事を感じながら、リーゼロッテとマルガの手合わせを見ていると、リーゼロッテは早くも息が上がってきている。マルガは当然、息も切れなければ、いつも通りと言った感じだ。

そんなリーゼロッテは少し悔しかったのか、キュっと表情を強張らせると、再度マルガに斬りかかって行く。しかし、当然、マルガには擦める事すら出来ないでいた。



『う~~ん。リーゼロッテは明らかに、動きが悪いね。マルガやマルコはもっと、出来た様な……あ…』

俺はその様な事を思いながら、ふと、自分の大きな間違いに気がついた。



そうか…元々、マルガやマルコは、運動神経が良かったんだ。つまり素質があった。

マルコは、小さい時から、投擲の練習をして、野山を走りながら練習もしていたらしいし、運動神経も発達していて、筋力もそこそこ有る。

マルガは、厳しい生活環境で生きてきたが、今は元気になっているし、ワーフォックスの血を引いているから、力は無いが先天的に俊敏性は高く、運動神経は良いのだろう。



それに比べリーゼロッテは、今迄普通の村の少女として暮らしてきたのだ。

エルフは魔力や、感応力と言った部分は高いが、その他は人間と能力的には、特に変わらない。

つまり…リーゼロッテこそが、普通の少女の姿なのだ。



ソレを今迄、理解出来無かったのは、きっと傍にルチアがいたからだ。

アノ超天才美少女を見ていると、マルガやマルコが普通の子供に見えてしまう。ルチアの天才ぶりに埋もれていただけで、実際はマルガもマルコも、普通より結構素質が高かったんだ。

それに、物覚えも俺なんかより早いし、頑張りやさんだし、強くなるのも早い。

その事に気がついた俺が、ふと手合わせの方に視線を戻すと、リーゼロッテが大きく肩で息をしていた。



「はい、そこまで!リーゼロッテもマルガもお疲れ様!」

「ハイ!お疲れ様です!リーゼロッテさん!ご主人様!」

右手を上げてハイ!と元気良く、お疲れ様をするマルガに比べて、ハアーハアーと肩で息をしているリーゼロッテは



「お…お疲れ…様です…マルガさん…葵さん…」

息を整えながら言うリーゼロッテ。俺はマルコに水を汲んで来て貰い、マルガとリーゼロッテに水を飲ませてあげると、やっと落ち着いたリーゼロッテが



「マルガさん凄いですね。あんなに早く動けるなんて、結局マルガさんに、擦める事すら出来ませんでしたし」

その言葉を聞いたマルガは、嬉しそうにパタパタと尻尾を振っていた。



「ま~マルガもマルコも、ラフィアスの回廊で『適正な命のやり取り』を、沢山してLV上がったからね。俺は、もうラフィアスの回廊じゃLV上げるのはきついけど」

俺の言葉に嬉しそうなマルガとマルコ。



この世界の経験値とLVの関係性は、少し変わっている。

如何に自分の強さと適正な相手と、命のやり取りをしたかの『回数』でLVが上がっていくのだ。

その『回数』が経験値なのだ。

なので、普通のRPGの様に、経験値を沢山持っている敵を倒したらLVが上がるとか、強い敵を倒すと、一気にLVが上がるとかと言う事は無い。

自分とほぼ同等の強さを持った敵と、どれだけ命のやり取りをしたか、どれだけ命を掛けてきたか…

適正に多く命を掛けて、多くの『回数』を稼いだ者のみ強くなれる。

自分の適正より弱い敵を倒してLVを上げようとすると、膨大な数の命のやり取りと、膨大な時間が掛るのも此れが理由だ。



LVに関しては、命を掛けない訓練でも多少は上げる事が出来る。

しかし、訓練で上げれるLVは、職業によって差はあるが、大体LV15位まで。

それ以上訓練だけで、上げ様とすれば、膨大な訓練時間がいるのである。



それに比べ、スキルは訓練でも上げる事が出来る。

訓練さえすれば、スキルは上がっていくのだ。

実戦経験(LV)は、訓練ではかなり上げにくいが、生き死にに関係しないスキルは、訓練や練習だけで上がって行く。

マルコがLV1なのに、投擲LV25のスキルを持っていたり、ルチアがLVより高いスキルLVを持っていたりしたのも、この事が理由だ。



リーゼロッテも水を飲んで、休憩して落ち着いてきたのを見ていたマルコが



「ねえ葵兄ちゃん!リーゼロッテ姉ちゃんには、もっと軽い短剣が良いんじゃない?短剣なら、もっと振り回されずに、やれると思うんだけど」

「うん…そうだね~。とりあえずリーゼロッテには魔力があるから、マルガ見たいに魔法戦士系じゃなく、魔法職一本に絞っても良いかもね。今日一日考えてもいいかな?予定としては、王都ラーゼンシュルトに出立する30日間で、マルガ、リーゼロッテ、マルコのLVを、俺のLVに近い所迄上げたいんだよね」

「そうなの?葵兄ちゃんが、LV高く出来る様に行動した方が、良いんじゃないの?アノ力だってあるしさ」

マルコは不思議そうにしながら言うと、その横でマルガもウンウンと頷いている。

そんなマルガとマルコの頭を優しく撫でながら、首を横に振り、



「それじゃダメなんだよ。俺一人が出来る事なんて、たかが知れているよ。素直に事実を言うと、アノ盗賊団の頭のギルス達や、今回のアノ悪魔達に勝てたのは、本当に運が良かっただけなんだ。あいつらは、集団戦をしなかった。いや…選ばなかった事により、敗戦したんだよ」

「集団戦…ですか?ご主人様」

「うん集団戦。盗賊団の頭のギルス達にしても、アノ悪魔達にしても、もし、集団戦をされていれば、俺は盗賊団の頭のギルス達には嬲り殺され、アノ悪魔達にも、俺達は負けていたと思うよ」

俺はマルガやマルコに説明する。



盗賊団の頭のギルス達に勝てたのは、俺の思惑通りに動いてくれたから。1対1で初めにギルスと勝負出来たからだ。だから勝てた。

アノ悪魔の集団、ルキフゲ・ロフォカレ、グレートデビルとグレートデーモンにしてもそうだ。

初めにルキフゲ・ロフォカレがマティアスと、一対一で戦ってくれたから、なんとかグレートデビルとグレートデーモンを倒せて、種族能力開放を使った俺とマティアスで何とか倒せたのだ。

初めから、ルキフゲ・ロフォカレ達が集団戦をしていれば、俺達は今此処にこうして居ないだろう。



「ルキフゲ・ロフォカレ達が連携して攻撃していれば、如何に俺が種族能力を開放して、マティアスさんと戦っても、マルガやマルコ、ルチアを庇いながら闘うなんて事、まず無理だ。その様な事をしていると、あっという間にやられていたと思うよ。初めに戦っていた、マティアスさんの言葉を思い出して見て。マルガにマルコ」

俺のその言葉に、あの時の戦いを思い出している、マルガにマルコ。



『いえ…このルキフゲ・ロフォカレは、私しか相手を出来ないでしょう。コイツ相手に、皆さんを庇いながら闘う事は出来ません。お気持ちは嬉しいですが…此処は私に任せて下さい』

マティアスの言葉を思い出したマルガとマルコは、顔を見合せている。



「あの言葉は、俺達じゃマティアスさんと集団戦が出来無い。つまり、連携して攻撃出来無い事を知っていたんだよ。集団戦は、ただ数が多ければ良いって訳じゃ無い。連携が取れて初めて成立するんだ。1足す1が、3や4にならないと意味が無い。ましてや、1足す1が、-1や-3になってしまったら、本末転倒も良い所なんだよ」

俺の言葉を黙って聞いている、マルガとマルコは、色々考えながら腕組している。



「一人が幾ら強くても、集団戦で、連携されれば、容易く討ち取られる。…確かに、俺の種族能力開放は、思ってたより強かった。あのマティアスさんの倍の力があったのだから。でも、再使用迄は90日も掛かって、3日間は完全に戦闘不能な上、身動きがやっとの状態。完全に戦える様になるまで6日も掛る。何時でも使える様な力じゃ無い。正に諸刃の剣…」

「…そんな時に敵に襲われたら…葵さんを守りながら、敵と戦わないといけない。不安定要素の高い力を求めるより、皆のLVを近づけて、何時でも連携で力の出せる集団戦に、重きをおいた方が、安定して、継続的に力が出せる…その方が安全であり、確実である。と、言う事ですね葵さん」

頭の回転が早く、理解力の高いリーゼロッテの言葉に、微笑みながら頷く俺。



「一人だけ強い奴が居てもダメ、一人だけ弱い奴が居てもダメ。如何に皆で連携して、大きな力が出せるか…それが集団戦、つまり…パーティーで闘うって事なんだよ」

その言葉を聞いたマルガにマルコは、グッっと握り拳に力を入れて、互いに顔を見合わせて頷くと、



「私、皆さんときちんと連携出来る様に頑張ります!ご主人様!」

「オイラも!皆で力を合わせて、物凄い力を出せる様に、修行するよ!」

気合の入った言葉で、フンフンと鼻息の荒いマルガとマルコの頭を優しく撫でると、ニコっと輝く様な微笑みを向けてくれる。そんな俺達を見ていたリーゼロッテは、フフフと嬉しそうに笑うと、



「とりあえずは、私が一番頑張りませんといけませんね。マルガさん、もう一度武器を変えて、手合わせして貰ってもも良いですか?私も早く皆さんに追いついて、きちんとパーティーで戦える様になりませんと、いけませんからね」

リーゼロッテは微笑みながら言うと、マルガモ嬉しそうに応えている。

俺達は再度、訓練を開始するのであった。











特別訓練場で訓練を終えた俺達は、昼食を取り、役所でリーゼロッテの商取引の許可申請を終え、燃え尽きた俺の装備を買うのと、ラフィアスの回廊で拾った装備を鑑定して貰う為に、武器屋に向かっている。



「ズ~~~~~ン」

何時かのマルガの様に、体中から擬音を発しているリーゼロッテ。

あの後、武器を短剣に持ち替えたり、色々試してみたのだが、リーゼロッテはどうやら、元来、運動神経が余り良くないらしく、良い結果が得られなかった。

頭の回転が早く、賢しいハーフエルフのリーゼロッテも、こと運動に関しては、普通の女の子だったと言う事だ。

責任感の強いリーゼロッテは、ショックを受けた様で、俺の隣を歩く姿も、何時もの凛とした雰囲気が感じられなくなっている。そんなリーゼロッテを、心配そうに見つめるマルガとマルコ



「リーゼロッテさん。まだ戦闘職業にも就いてなくて、初めてだったんですから…気を落とさないでくださいです~」

「そうだよリーゼロッテ姉ちゃん!一杯練習すれば、きっと何とかなるよ!」

マルガとマルコは、リーゼロッテに微笑みながら優しく言うと、少し元気が出たリーゼロッテは、マルガとマルコの頭を撫でている。



「マルガとマルコの言う通りだよリーゼロッテ。体を使う事が苦手でも、リーゼロッテは魔力が有るからね。魔法職一本でも十分にやっていけるから、そんなに心配する事無いよ?」

俺の言葉に、嬉しそうに微笑むリーゼロッテは、ギュっと組手に抱きつき、頭をコテっと俺にもたれかけさせる。

そんな可愛いリーゼロッテにドキっとしながら歩いて居ると、何時ものリスボン商会が運営している武器屋に到着した。



「よう!いらっしゃい!今日はどうしたんだい?」

武器屋の主人が、挨拶をしながら話しかけてきた。



「今日はちょっと色々欲しい物があってさ。それを買いに来たんだ」

「おお!この間、沢山買ってくれたのに、また買ってくれるのかい?ありがたいね~」

「まあ…俺の装備が全て壊れちゃったんで…」

「ええ!?アノ魔法銀のブリガンダインもかい!?…どんな魔物と戦ったんだ?ラフィアスの回廊に、アノ魔法銀のブリガンダインを壊せる様な魔物いたっけ?」

武器屋の主人が困惑しているのを見て、苦笑いしている俺。



「とりあえず、他にも欲しい物があるから、用意してくれる?」

「解ったよ。で、何が欲しいんだ?」

「えっと…まずは俺の装備だね。魔法銀のブリガンダインと、黒鉄のケトルハット、黒鉄の半手甲、フィンガーレスレザーグローブ、黒鉄のグリーブ、ジョッパーブーツ、フード付き防水レザークローク、ウエストバッグかな」

俺の注文に、装備を用意してくれる店主。



「これでいいかい?」

「ええ。それから、容量10のアイテムバッグを、3つ欲しいんだ」

「おおお!アイテムバッグを3つもかい?えらく景気の良い話だね!何か儲かった様だね」

「ええまあちょっとね…アイテムバッグいけそうですか?」

「ああ!任せときな!」

主人は俺の注文の通り、容量10のアイテムバッグを用意してくれる。容量10のアイテムバッグは一番安く、出回っている為、結構な種類があった。



「じゃ~マルガにリーゼロッテ、マルコ。この中から、好きなの1つずつ選んでくれる?」

「ええ!?私達が選んでも良いのですかご主人様!?」

「うん。皆に1つずつ、持たせ様と思っていたからさ。アイテムバッグがあると、何時でも装備を出せるし、大切な物も持って歩けるからね。ずっとそうしようと思っていたんだ」

「でも…アイテムバッグはかなり高額な物…良いのですか葵さん?」

リーゼロッテが若干心配そうに尋ねる。



確かに、アイテムバッグは高額だ。特殊な空間魔法を封じ込め、ある程度の大きさの物なら、亜空間に保存して何時でも取り出せると言う、ネームプレートに並ぶ、とんでもアイテム。

この世界の今の技術力を駆使しても、此れ以上の物は作れないらしいが、それでも凄い力を持ったアイテムである事には違いない。高額であるが、需要も高い為、数多く作られている。

人気のマジックアイテムなのだ。



「いいんだよ。安全と便利さを買えるんであればね。それに、お金のある今しか出来ないしさ。好きなの選んで皆」

俺の言葉に、嬉しそうに飛びついたのは、マルガとマルコ。まさか、自分達が、高価なアイテムバッグを持たせて貰えるとは思ってもみなかったのであろう。

う~~んと悩みながらも、あれやこれや言いながら選んでいるマルガとマルコは実に楽しそうだ。

リーゼロッテもそれを見て微笑むと、自分の分のアイテムバッグを選んでいく。



「私は此れにします!ご主人様!」

「オイラはこれ!」

悩みぬいた挙句2人が選んだのは、マルガはハート型の可愛い女性用のアイテムバッグ。マルコは鷹の模様の入った、男の子らしい物だ。因みにリーゼロッテが選んだのは、花柄の気品のあるアイテムバッグだ。



「じゃ~とりあえず此れを貰える?」

「ああ!解ったよ!今合計を出すね!」

店主は、品物の計算をはじめる。



「魔法銀のブリガンダインが、金貨3枚。黒鉄のケトルハット、黒鉄の半手甲、黒鉄のグリーブ、がそれぞれ銀貨15枚。フード付き防水レザークロークは銀貨16枚。、フィンガーレスレザーグローブは銀貨6枚、ウエストバッグはおまけしとくよ!此処までで、合計金貨3枚と銀貨67枚。そこに、容量10のアイテムバッグが3つ、1つ金貨12枚だから、金貨36枚。総合計金貨39枚と銀貨67枚だね!」

にこやかに価格を言う武器屋の主人の言葉を聞いて、マルガとマルコが固まった。



「そ…そんなに…アイテムバッグは高いのですかご主人様?」

カクカクとした変な動きで言うマルガがとても可愛い!マルコも同じ様にカクカクしている。



「ま~ね。アイテムバッグ自体が、良いマジックアイテムだからね。俺の容量15のアイテムバッグは金貨20枚だったからね」

俺の苦笑いに、まだ固まっているマルガにマルコ



「勿論…まだまだおまけして貰うけどね!その前に、武具の鑑定もお願いするよ。その料金も含めて、交渉しようね店主!」

俺の言葉に苦笑いしながら、先日アノ悪魔達の宝箱から取得した、武具と金貨10枚を出す。

それをじっくりと調べて、魔法で鑑定していく店主。

その顔は、驚きに満ちていた。



「おいおい…何処でこの武具を手に入れたんだい?この武具3つ全て…Aランクの武具だぞ!?」

主人は俺に驚きの声を上げ、感嘆している。Aランクの武具は、この港町パージロレンツォでも、滅多に見かけない代物。それが3つもあるのだ。名剣フラガラッハも俺達が持っている事を知っている主人は、只々口を開けて俺を見ていた。

とりあえず主人にこっちの世界に帰ってきて貰い、武具の内容を聞く。



「まずは、この2つ有る爪だが、コイツは大熊猫の双爪だな!Aランクの武器で、土属性の魔法で強化されてるな。コイツをつければ、そこそこ力も上がるだろう。そして、この小さい盾だが、コイツもAランクの防具だ。風妖精のバックラーだな!風の魔法で強化されていて、多少の魔法の攻撃や、弓矢などは、風で跳ね返すだろう。良い盾だな!」

それを聞いたマルガとマルコは、高く売れると思ったのだろう。嬉しそうに良かったね~っと言い合っている。

俺は、その大熊猫の双爪と、風妖精のバックラーを手に取る。



「はいマルガ。この大熊猫の双爪は、マルガが使って。そして、風妖精のバックラーはマルコね」

俺がそう言いながら、マルガとマルコに手渡すと、キョトンとしている。



「…この武具は売らない。マルガとマルコに使って貰らう。きっと役に立つから…」

そう言って微笑むと、マルガとマルコは瞳を潤ませながら、



「ほ…本当に、こんな高価な武具を…私が使ってもよろしいのですか?ご主人様」

「ウンウン。Aランクのマジックアイテムなら…金貨何百枚になるんじゃ…」

嬉しさを隠しながら、俺に遠慮して聞き返す、マルガにマルコ。



「さっきも言った通り、きっと役に立つ。マルガとマルコのね」

そう言いながら優しくマルガとマルコの頭を優しく撫でると、2人は俺に飛びついてきた。



「私この武具で、必ずご主人様の役に立ちます!ありがとうございますご主人様!」

「オイラも、きっと葵兄ちゃんと、マルガ姉ちゃん、リーゼロッテ姉ちゃんの役に立つよ!ありがとう!」

グリグリと頭を擦りつけてくる、可愛いマルガとマルコの頭を撫でながら微笑むと、2人は武具を見せ合って、とても嬉しそうにキャキャとはしゃいでいる。そんなマルガとマルコに微笑んでいると、



「良かったな、嬢ちゃんに坊や。で、話の続きなんだが、この最後のローブは…此れはAランクの防具だが…呪われた代物だな…。常闇のローブ。闇属性で強化された物で、自分の気配を消せたり、精霊四属性に耐性があったりするが…呪われているから…装備出来んな。…魔族なら装備出来るが…。うっかり装備したら、教会に行って光属性の魔法で、呪いを解いてもらわないとな。…此れは買取価格も…観賞用だから安いぞ?」

その言葉を聞いて、ニヤっと笑う俺を見て、その表情で理解した、頭の回転の早いリーゼロッテが



「そちらのローブも、持って帰りますわ。高く売れないなら、飾っておきます」

そう言って、にこやかに微笑むと、常闇のローブを俺に手渡すリーゼロッテ。

俺のアイテムバッグに、早々となおしてしまった。本当に…回転が早いねリーゼロッテ。

俺は半分魔族の血が入っている。その血のお陰で、呪われた品でも装備出来る。

それをアノ会話で、一瞬にして理解したのだリーゼロッテは。本当に回転が早い…

俺とリーゼロッテが微笑み合っていると、少し不思議に思いながらも、主人は話を続ける。



「じゃ~最後の、この魔金貨10枚は、金貨14枚で買わせて貰うよ。それでいいかな?」

「そ…そんなに高く売れるんですか!?その…金貨…」

マルガは魔金貨10枚が、金貨14枚になった事に驚いている。



この世界の金貨は、5ヶ国金貨と呼ばれており、大国5つが共同で作り、監視、管理して作っている。

5ヶ国金貨や銀貨、銅貨は魔法で作られていて、金銀銅の含有量が決められている。

この魔法は強力で、奴隷契約魔法や、ネームプレートに使われている、制約魔法と同じで、複製出来ない。水につける事で、文様が浮かびだし、それで本物かどうか簡単に区別出来る。

地球では偽紙幣の規制はイタチごっこだが、この世界は魔法でソレが完全に封じ込まれていて、偽金貨などは出回っていない。本当に魔法は凄いよね!



そして、この5ヶ国金貨は、地球で言うところの18金で作られているのだ。

魔金貨は、魔物が持っている金貨を指し、何処の世界の物かは解らないが、24金で作られている。

金は多額の関税がかかるが、魔金貨には掛からない。なので高額で売れるのだ。

しかし、数は少なく、滅多に手に入る物でも無いのだが。

俺がソレを説明すると、マルガモマルコも、なるほど~っと頷いていた。



「じゃ~鑑定代も含めて、交渉しようか」

俺のニヤっとした笑いに、ドキっとしていた店主だったが、マルガの持っている大熊猫の双爪を見て、何かを思い出したのか、ニヤっと笑う。

そして、武器の積まれた箱を、ガサガサしだし、ある物を取り出して、マルガの頭につけた。

俺はそれを見て、時間が止まってしまった。



「ムハハハハハッ!!!!こ…此れは!!!!」

「フフフどうだい?お前さん好みだろう?」

ニヤニヤしながら言う店主。

マルガの頭には…可愛いパンダの耳が取り付けられていた。

ワーフォックスのハーフであるマルガの耳は、人間族と同じ位置に付いている。

なので、別の亜種族とは違い、頭の上に耳が付いている訳では無いのだ。

何時か…ネコミミをマルガに付けて…エッチッチーな事をプレイしようと思っていたけど…

こんな所で、パンダの可愛い耳コスに出会えるとは!!!!!

俺がハアハアしながらマルガを見ていると、ニヤニヤと笑う店主



「どうだ?凄いだろう?この大熊猫の耳はBランクの装備でな。水の魔法で強化されていて、多少気配に敏感になれる。ま~防御力は、普通のレザーキャップと変わらんがな。どうだ?」

主人の説明に、俺はマルガに大熊猫の双爪も付けさせる。



「ムハハハハハ!!!!」

な…なんなのこの可愛さ!ヤバイ!!!

キツネちゃんなのに、パンダ装備って!!!このギャップと、アンバランスさがなんとも!!!!

幼女体型の超美少女のマルガに似合い過ぎてて、怖いよママン!!!

俺がその様にハアハアしていると、リーゼロッテが溜め息を吐きながら



「店主。ソノ大熊猫の耳は売れ残りでしょ?冒険者は男の人が多いし、女性も成人が多いですから、売れなかった…のでしょう?」

リーゼロッテの流し目に、ギクっとなっている店主は苦笑いをしながら



「ま…ま~その通りなんだがな。でも…ご主人はかなり喜んでいるようだけど?」

俺のハアハアっぷりに、再度溜め息を吐くリーゼロッテ。

そんなハアハアしてマルガを見ている俺を見て、マルガは嬉し恥ずかしと言った表情をして



「似合いますか?ご主人様。私…可愛いですか?」

そう言って、可愛くポーズを取るマルガ。



「うん!最高です!もうね…可愛すぎる!」

ハアハアしている俺を見て、嬉しそうに金色の毛並みの良い尻尾をブンブン振っているマルガ。それを見て、顔に手を当てて、少し呆れているリーゼロッテー。



「此れだけじゃないんですよね?主人」

マルガにハアハアして役に立たなくなった俺の代わりに、リーゼロッテが交渉をしてくれている。

強敵のリーゼロッテに交渉相手が変わった事で、ギクっとなっている主人だったが、ハアハアしている俺を見て、また何か思い出したのか、ある物を取り出した。そして、それをリーゼロッテに付ける。

それは、防具では無かったが、赤い豪華な革で出来ていて、その横に蝶の細工が施してある、一級奴隷専用のチョーカーだった。

気品高い蝶の飾りのついたチョーカーは、凛としているリーゼロッテに、凄く似合っていた。



「リーゼロッテ…すごく綺麗だよ。凄く似合ってる…」

俺がリーゼロッテに見惚れながら言うと、顔を赤くして嬉しそうなリーゼロッテ。

そんな俺とリーゼロッテを見て、ニヤっと笑う店主



「このチョーカーもおまけだ。どうだ?」

「此れで結構です!」

二つ返事をしてしまった俺に、呆れているリーゼロッテー。



「…主人。上手くやりましたね…」

「アハハ。俺も商売が長いからな!相手が何を好むか、すぐに解るよ!」

笑っている主人に、流し目を送りながらも、嬉しそうに首のチョーカーを摩っているリーゼロッテは、内心で凄く喜んでいるのが解った。



「じゃ~鑑定は、1つ銀貨3枚で、銀貨9枚!此れはおまけしてやろう!それら全部で、39枚と銀貨67枚!魔金貨の買取が金貨14枚。差し引き、金貨25枚と銀貨67枚でどうだ?」

「…はい、それで、お願いします…」

マルガを見てハアハアしながら、リーゼロッテを見惚れながら言う俺に、満足そうな表情な店主。

リーゼロッテとマルコは顔を見合わせて、苦笑いしていた。

俺は店主に料金を支払い、品物を受け取る。

マルガもマルコもリーゼロッテも喜んでくれた様で、それを見ている俺もニマニマしてしまう。

すると、マルガが、何かを見つけた様で、俺の袖を引っ張りながら、



「ご主人様…あれはなんですか?」

マルガの指さす方を見ると、人形の様な物が2体転がっていた。

俺も不思議に思い、店主に問掛ける



「店主。アノ人形の様な物は何なの?」

俺の問いかけに、ああ~っと軽く溜め息を吐きながら、ソノ人形の様な物をテーブルの上に置く。

それは、何かの鉄製の2体の人形だった。鉄製でも、細工は素晴らしく、フリルの付いたゴシック人形と言った所だ。



「こいつはな、Aランクの武器なんだが、使える者が居なくて、俺がこの店に勤めだした前からの売れ残りらしい。ざっと40年は売れていない物なんだ」

「そんなに!?Aランクなら結構な価格になるでしょ?」

「まあそうなんだがな。この双子人形は魔力を使って操るんだけど、上手く操れる人が居ないんだ。しかも、召喚武器で、一度契約しちまったら、死ぬまで他に売れないからな。観賞用にするには少し気味が悪いだろう?だから40年間も売れ残ってるんだよ」

はあ~っと溜め息を吐く店主。

俺は少し興味が出てきた。ふと横を見ると、マルガも興味津津だった。



「主人…ちょっと触っても良い?」

「ああいいよ。ただし、余り指を動かさないでくれよ?大暴れしちまうからな」

店主の注意を聞いて、2つ有るリングを手につける。

すると指先から、魔力の糸が出て、2体の人形に繋がる。準備出来た様だ。

慎重に、少しずつ指を動かすと、カタカタと2体の人形が動いて、パタっと倒れてしまった。



「難しいね店主。此れは…売れないのが解るよ」

「だろう?強力な武具らしいんだが、使える人がねえ~」

「ハイハイ!私もやってみて良いですか?」

マルガの猛アピールにプっと吹きながら、いいよと言うと、嬉しそうにリングを手にはめるマルガ。

しかし、俺と同じ様に、カタカタと動いて倒れて、起き上がらす事すら出来無かった。

それを見てシュンとしているマルガの頭を優しく撫でると、可愛い舌をペロッと出してはにかむ可愛いマルガ。

そんな俺とマルガを見ていたリーゼロッテが興味が出たのか、



「わたしもやってみてよろしい?主人」

「ええ。どうぞどうぞ」

店主の言葉に微笑むと、リーゼロッテはリングを手に取ろうと、触った瞬間



「キャ!!!」

少し可愛い、驚いた声を出すリーゼロッテ。



「ど…どうしたのリーゼロッテ。大丈夫?」

「ええ…このリングを触った瞬間、体中に電撃が走ったもので…」

リーゼロッテは困惑しながら、2個のリングを両腕にはめていく。

そしてリーゼロッテの指先から、魔力の糸が伸び、2体の人形に繋がる。



「では動かしてみますね」

リーゼロッテはそう言うと、指先を動かし始める。

すると、2体の人形は、まるで生きているかの様に動き出した。

クルクル回ってお辞儀をしたり、走って少し飛び上がったり、2体がバラバラに動いていて、まるで普通の子供がはしゃいでいる様に感じれる位の動きだった。



「す…凄いな!ソノ人形をそこまで操れる人を、初めて見たよ!」

驚きながら言う店主は、それを呆然と見つめる。俺はその時ふと思い出した事があった。



「リーゼロッテ…ちょっとネームプレートを見せてくれる?」

「ネームプレート…ですか?」

俺の言葉に、不思議そうな顔をしていたリーゼロッテだが、素直に見せてくれる。そして、そのリーゼロッテのネームプレートを見て、俺の考えが核心に変わる。



「店主。この人形貰うよ。金貨10枚で良い?」

「金貨10枚!?この人形は、Aランクのマジックアイテムで、強力な物なんだ。そんな価格じゃ売れないよ」

「でも、40年間売れ残ってるんだろ?なんか俺の奴隷が、そこそこ遊べるみたいだし、買ってあげても良いけど?」

その言葉に、う~~んと唸っている店主



「いや…せめて金貨50枚は欲しいな。40年間売れ残ってるにしてもさ。それにそこのエルフさんは、結構扱えているみたいだしな」

「金貨50は高すぎだね~。いくら内の奴隷が扱えていると言っても、余興で見せれる程度のもんだろ?戦闘に使えるかは疑問だね。それに金貨50は高いね金貨15枚。此れなら買って上げてもいいよ?それとも、また40年間、不良在庫として抱える?今金貨15枚で売った方が、売上になるんじゃない?」

俺の言葉を聞いた主人は、俺をチラッと見る。そして、軽く貯め息を吐き、



「だめだな。金貨25枚が限度だ。此れ以上は無理だね」

「そうか…なら諦めるよ。買い物も済ませた事出し、そろそろ帰ろうか」

そう言って皆を帰らす様に言うと、主人の眉はピクっと動く。

そして帰ろうと出口に向かう所で、店主が声を掛けてきた。



「金貨20枚!」

「高い金貨15枚」

「ムウウ…金貨17枚!」

「ダ~メ。金貨15枚」

そのやり取りを聞いていたリーゼロッテはクスっと笑うと



「では間を取って、金貨16枚ではどうでしょう?」

その言葉を聞いた店主は、ハア~っと深い溜息を吐く



「金貨16枚、これでどうだ?」

「金貨16枚…買った!」

俺のニコっと笑う顔を見て、若干呆れている店主。



「商談成立ですね」

ニコッと笑うリーゼロッテを見て、俺と店主は苦笑いしていた。



「良い買い物したね」

「よく言うよ。一杯買った上に、不良在庫を買ってあげたんだよ?感謝して欲しいよ?」

俺の微笑みを見て、フフフと笑う店主。

ソノ人形の代金を払い、店主に挨拶をして、店から出る。

そして、道の隅に移動すると、リーゼロッテが



「葵さん上手く行きましたね」

フフっと可笑しそうに笑うリーゼロッテー。



「そうだね!こんなリーゼロッテに合うAランクのマジックアイテムの武器が、金貨16枚だからね!しかも、覚醒職業付きなんだから、此れ以上の物は無いね!」

そう言って微笑み合っている俺とリーゼロッテに、マルコが不思議そうに



「ねえねえ、覚醒職業って何?金貨16枚も使って、この売れ残りの人形に価値が有るの?」

マルコの言葉に、マルガもウンウンと頷いている。



「そうだね。じゃ~説明してあげる。まずはリーゼロッテー。ネームプレートを開いて、見せてあげて」

俺の言葉に、微笑み頷くリーゼロッテは、ネームプレートを開く。



『名前』 リーゼロッテ・シャレット



『LV』 LV1



『種族』 ハーフエルフ



『年齢』 18歳          



『性別』 女



『身体』 身長 165㎝ 体重 47㎏ B84/W54/H74



『戦闘職業』 ドールマイスター



『取得スキル』 ☆



『住民登録』 無し



『その他1』 身分 一級奴隷  所有者 葵あおい 空そら 遺言状態 所有者死亡時奴隷解放



『その他2』 冒険者ギルド登録済、 冒険者ランク アイアン、 所属チーム無し



『その他3』 商取引許可登録済、 商組合 無し、 商会 無し



「ええ!?リーゼロッテ姉ちゃんの戦闘職業が、ドールマイスターってのになってる!」

「ご…ご主人様!此れはどう言う事なんですか!?」

マルガとマルコが、ねえねえと縋る様に聞いてくる。



「これは、覚醒職業だね。とある条件、状況、環境、資質、経験、技能等のそれらが揃った時に、ほんの極僅かだけど、特殊な戦闘職業を開花させる人がいるんだよ。それを、覚醒職業って言うんだよ」

そう、リーゼロッテがリングに触った時、電気が流れた様な感覚があったと言っていた。

以前ギルゴマから、そう言う事もあると、何かの時に話を聞いていた。

それを思い出して、リーゼロッテのネームプレートを見た時に、ドールマイスターとなっていたのを見て、核心したのだ。開花したのは、リーゼロッテのレアスキル、器用な指先があった事だからだろうと想像している。



「じゃ…この人形…リーゼロッテ姉ちゃんにとっては、絶対に居るものだったの?」

「そういう事。でもこの人形、40年間売れていないとはいえ、Aランクのマジックアイテムだからさ、ちょっとリーゼロッテと演技を…ね」

そう言って微笑むと、ニコっと微笑みリーゼロッテは



「それをすぐに解ったので、人形を操るのを、戦闘では使えないだろう位まで、落としましたの。あれ以上、上手に操れたら、価格を高くされてしまうかもしれませんでしたから」

「そう。アノ店主にそれに気がつかない様にね。Aランクのマジックアイテムは、相場は金貨100枚から200枚だからね。40年間売れ残っていてくれて、助かったよ」

それを聞いたマルガとマルコは、口をポカンと開けていた。



「とりあえず、取得スキルも見せてくれる?」

「はい…葵さん」

リーゼロッテは取得スキルも見せてくれる。



『現取得スキル 合計8』



『アクティブスキル 計4』 細工LV18、 調合LV 17、 薬師LV18、 人形劇LV1



『パッシブスキル 計3』 エルフの加護(高感応力)、 ドールの知識、 ドールマイスターの魂



『レアスキル 計1』 器用な指先



「凄いです!スキルが新しく追加されてます!」

興奮気味に言うマルガの頭を優しく撫でる。



「人形劇に、ドールの知識、ドールマイスターの魂か…良し!またちょっと、訓練場に行こう!どんな物か見てみたいしね!」

俺の言葉に、再度特殊訓練場に移動する。



「じゃ~今度はマルコ。練習用の武器を持ってきて。リーゼロッテは、その2体の人形と契約をしてね」

俺の言葉通りに、マルコは武器を取りに行き、リーゼロッテは2体の人形と契約をする。

店主に貰った、契約の方法の書いた羊皮紙通りに契約の手順を踏むと、2体の人形が輝きだし、リーゼロッテの体の中に吸い込まれる。

それを武器を取ってきたマルコと、俺の隣にいるマルガは、目を丸くして見つめていた。



「リーゼロッテ…契約出来た?」

「はい…葵さん…よく解ります…アノ人形達が…私の体の一部になった事が…此れが召喚武器…」

感動しながら、両手を見つめるリーゼロッテ。



「じゃ~マルコ。リーゼロッテと手合わせしてみようか」

「うん!リーゼロッテ姉ちゃんの人形が、どんな事出来るのか楽しみだ!」

マルコは軽いステップを踏みながら、片手剣とバックラーを構える。リーゼロッテはマルコから離れた場所に立ち、2体の人形を召喚する。



「おいでなさい!私の可愛い人形達!」

その言葉に、俺の銃剣2丁拳銃のグリムリッパーの様に、一瞬で現れる2体の人形達。

ソノ人形達は、空中に、フワフワ浮いていた。



「ええ!?ソノ人形って、空中に浮けるの!?」

「はい。魔力で操っていますからね。因みに…この子たちの名前は、白い方がローズマリー。赤い方がブラッディーマリーです」

そうリーゼロッテが言うと、空中でクルリと回り、綺麗にお辞儀をする、ローズマリーとブラッディーマリーの2体の人形。それはまるで、生きているかの様な動きだった。



「じゃ~手合わせを始めようか。リーゼロッテもマルコも準備は良い?」

俺の言葉に頷くリーゼロッテとマルコ



「では…始め!!」

俺の言葉が終わるやいなや、ローズマリーとブラッディーマリーの2体の人形は、高速でマルコに向かって飛んでいく。そしてマルコの傍で、別々に別れ、違う方向から攻撃をはじめる。



「うわあああ!」

マルコは声を出して、何とかローズマリーとブラッディーマリーの攻撃を躱している。

そして、一瞬距離を取るマルコ。



「早いねリーゼロッテ姉ちゃん!避けるので必死だったよ!」

マルコは驚きながら言うと、ニコっと微笑むリーゼロッテは、



「ありがとうマルコさん。でも…ローズマリーとブラッディーマリーは、こんな事も出来るのですよ?」

そう言ってニコっと微笑むと、ローズマリーとブラッディーマリーの両腕が開き、そこから剣が出てきた。それを見てゾッとした表情をするマルコ



「此れがこの子たちの武器です。両手の双剣…怪我はさせない様に操りますので…行きますよマルコさん!」

リーゼロッテはそう言うと、ローズマリーとブラッディーマリーを、常に反対側からマルコを攻撃させる様に、イヤラシイ攻撃をするリーゼロッテ。

ソノ人形の早さと、2体の人形から同時に、死角から攻撃される事で、避けるのが精一杯であった。



『ムウウ…凄い。流石はAランクのマジックアイテムだ。早さは勿論の事、あんな死角からの攻撃ばかりされたら、動きが掴めないね。ま…リーゼロッテが賢しいって事なのかもしれないけど…』

マルコは、ローズマリーとブラッディーマリーの2体の人形に翻弄されて、浮き足立っている。



「マルコ!相手は人じゃないよ!相手は只の武器!」

俺がマルコにそう叫ぶと、ハっとした顔をするマルコ。

その背後から、ローズマリーとブラッディーマリーが襲いかかる。

それを回転しながら避けるマルコは、



「リーゼロッテ姉ちゃん!ごめんね!!」

そう叫んだ直後だった。リーゼロッテが可愛い声をあげる



「キャッ!!!」

リーゼロッテは声を上げ、地面に蹲ってしまった。リーゼロッテの足元には、4つの練習用の、刃の無い投擲ナイフが落ちていた。

マルコは、ローズマリーとブラッディーマリーの攻撃を躱した瞬間、回転しながらリーゼロッテに見えない位置から、投擲でナイフを4本リーゼロッテに向かって投げていた。

リーゼロッテは見えなかったナイフに、両肩と両手を射られて蹲ってしまったのだ。

ローズマリーとブラッディーマリーは、ガチャンと音をさせて、地面に落ちていた。



「はい!そこまで!マルガ、リーゼロッテを回復させてあげて」

「ハイ!ご主人様!」

ハイ!と元気良く返事をして、テテテとリーゼロッテの傍に行き、リーゼロッテを治癒魔法で回復しているマルガ。するとマルコが俺の元に帰って来た



「お見事だねマルコ。アノ攻撃を躱しながら、4つも投げるのは流石だね」

「葵兄ちゃんの言葉が無かったら、やられてたかも。相手は武器。倒す相手はリーゼロッテ姉ちゃんって事に、気がつけたからさ!」

ヘヘヘと照れながら笑うマルコの頭を優しく撫でると、ニコっと微笑んでいる。

そこに、回復の終わったマルガとリーゼロッテが帰って来た。



「流石はマルコさん。全く見えませんでしたわ」

「オイラだってヒヤヒヤだったよリーゼロッテ姉ちゃん!」

微笑み合っているリーゼロッテとマルコ。



「リーゼロッテは、如何に攻撃しながら、自分を守れるかを、考えながら練習だね」

「はい葵さん。良い教訓になりました」

マルガとマルコの頭を撫でながら言うリーゼロッテ。

その時、昼刻の6の時を告げる鐘が鳴った。



「おお!もうそんな時間なんだね。明日、リーゼロッテの魔法の適性を調べるとして、今日はもうレストランテに夕食を食べに行こうか」

「ハイ!ご主人様!私…お腹ペコペコです~」

可愛い声を上げながら、お腹を擦るマルガに、一同が笑う。可愛い舌をペロッと出して、はにかむ可愛いマルガに癒される。



俺達は訓練場を後にして、レストランテに向かうのであった。











レストランテで夕食を食べた俺達は、それぞれの部屋に帰ってきていた。当たりはすっかり夜の帳が下り、夜空を星星が彩っている。

部屋でくつろぎ、紅茶を飲みながら、楽しそうなマルガとリーゼロッテを見て、俺は朝我慢していた欲望が、沸々と沸き上がってきた。



「マルガ…そろそろ…体を拭く準備をしてくれる?」

「はい…ご主人様…」

そう言って、準備をはじめるマルガの顔は、赤くなっている。

オレの隣に座っているリーゼロッテも、顔を赤らめている。

いつもの様に、俺に隠れて着替えているマルガの、スルスルと言う着替える音が、なんともじわりと、性欲をかきたてる。暫く、リーゼロッテの肩を抱き、エルフ特有の長くて綺麗な耳を、甘咬みして楽しんでいた俺の背後から声が掛る



「ご主人様…用意が出来ました…」

その声に振り向くと、マルガの可愛い姿が目に入り、俺を歓喜に染める。

今日のマルガは、足首まで有るシースルーのローブの様な物をはおり、紐のようなものを体に巻きつけただけで、胸や秘所は丸見えだ。その体に巻き付いている紐と、首につけている赤いチョーカーが、なんとも言えない淫靡は姿を醸し出している。



「今日も可愛いよマルガ…こっちにおいで…」

俺が手を差し伸べると、嬉しそうに尻尾をパタパタさせて、俺の手を掴むマルガ。

グイっと引き寄せると、マルガの顎を掴み、マルガの口の中に舌を捩じ込んでいく。

マルガの可愛い口の中を犯しながら、舌先で見つけたマルガの舌を、十分に堪能する。

そして、同じ様に引寄さた、リーゼロッテの顎を掴み、リーゼロッテの口に吸い付き、舌を忍ばせると、マルガとのキスを見て我慢していたのか、俺の舌に絡めてくるリーゼロッテの舌が、甘く柔らかい動きで俺の舌を味わっている。



「今日はね、リーゼロッテからも血を貰う。いいかな?」

俺がそう言うと、静かに微笑み頷くリーゼロッテ。

俺はリーゼロッテにも、全てを打ち明けている。魔族を激しく嫌うエルフの血を引くリーゼロッテだが、俺の説明を聞いても、パソコンの画面を見せても、瞳を一切揺れさせる事は無く、ただ、『そうですか』と、優しく微笑むだけで、他に何も言わなかった。

マルガ同様、そんな事はどうでも良いと言う気持ちが、その微笑みから読み取れるリーゼロッテが愛おしくて、ギュっと抱きしめてしまった程だ。

今も静かに微笑みながら、何の嫌悪感も示さないリーゼロッテが愛おしくて、ギュっと抱きしめていると、マルガがギュっと抱きついてきた。



「ご主人様…マルガも…ギュっとしてください…」

瞳を揺らして、凶悪な可愛さで上目遣いをするマルガに我慢出来無くなって、リーゼロッテ同様、ギュッと抱きしめると、嬉しそうにキュっと抱き返してくれるマルガも愛おしい。



「今日ね…マルガがリーゼロッテの体を拭いてあげて…」

俺がニヤッとしたがら言うと、意図が解ったマルガは、悪戯っぽい微笑みを浮かべると、



「はい…リーゼロッテさんを綺麗にしちゃいますね…ご主人様」

艶かしい微笑みを湛えると、リーゼロッテの服をゆっくりと脱がしていくマルガ。

美少女が美少女の服を脱がす行為を見て、俺のモノは既にピクピクと大きくなっている。

程なくして、一糸纏わぬ、美しい体をさらけ出すリーゼロッテの裸体に見惚れていると、マルガが石鹸水を絞った布でリーゼロッテの体を拭いていく。



「マルガ…きちんと口も使ってリーゼロッテを拭いてあげるんだよ?」

「はい…ご主人様…」

俺の言葉に、顔を赤くしているリーゼロッテと、マルガ。



「…んんあっはん…マルガさん…そこ…気持ち良いです…」

マルガに脇の下を舐められながら、体を拭かれているリーゼロッテは、体を捩れさせながら、マルガの舌を感じている。



「リーゼロッテもマルガを綺麗にしてあげて…勿論、舌も使ってね…」

俺の言葉に、その金色の透き通る様な綺麗な瞳を、艶かしい色に染めるリーゼロッテは、もう一枚の石鹸水を絞った布でマルガを拭きながら、舌を使ってマルガを舐めて行く。



「…っつっっはんん…リーゼロッテさんの舌…気持ち良いです…」

マルガもリーゼロッテの舌のに脇腹や胸の周りを舐められて、身を捩れさせている。



「もう大体綺麗になったね。布は使わずに…舌だけでお互いを綺麗にするんだ」

その言葉を聞いたリーゼロッテとマルガは、抱き合って、お互いの体に舌を這わせている。

俺とは違う女性の舌使いに、体を捩れさせて、甘い吐息を吐くマルガとリーゼロッテ。

その2人の、ライトグリーンと金色の女神の美しさと、艶めかしさは、今迄見た物の中で、一番美しかった。

我慢出来無くなった俺は、2人の女神を強引に引き寄せる。

マルガの口に吸い付き蹂躙して味わい、リーゼロッテの口に吸い付いては蹂躙して味わう。

交互に味わえる喜びに浸り、今度はリーゼロッテとマルガの顎を掴み、互いにキスをさせる。



「…うんん…マルガさんの舌…甘いわ…とても柔らかくて…気持ち良いですわ」

「…あんん…リーゼロッテさんの舌も甘いです…柔らかくて、優しい動きで…私も気持ち良いです…」

互いに舌を舐め合っているマルガとリーゼロッテを見て、我慢出来無い俺は、その間に入っていく。



「3人でキスをしよう…ほら…舌で味わって…」

俺が舌を出すと、マルガとリーゼロッテの顔が近づき、俺の舌を2人で吸い始める。

3人でキスするのが、こんなにも気持ち良いものとは知らなかった俺は、暫く我を忘れて、マルガとリーゼロッテを堪能する。

すると、マルガとリーゼロッテは俺のピクピクと脈打っているモノを掴み、優しく愛撫する。



「ご主人様…私…もう…」

「私も欲しいです…葵さん…」

俺の物を掴みながら、可愛くおねだりするマルガとリーゼロッテに、心を鷲掴みにされた俺は、リーゼロッテをベッドに優しく寝かせる。



「マルガ…今日はリーゼロッテからね。昨日初めてを奪った所だし、血を吸うのも初めてだから…いい?」

「はい…先にリーゼロッテさんの血を吸って上げてください。リーゼロッテさんにも、ご主人様のモノを、気持ちの良いモノだと…膣に解らせてあげてくださいです…」

そう言って優しくキスをするマルガ。

俺は仰向けになっているリーゼロッテに覆いかぶさる。



「リーゼロッテ。初めては痛かったでしょ?初めての処女喪失の顔が見たかったから、優しくしなかったけど…今日からは…俺のモノを…気持ちの良いモノだと…膣と子宮で解らせてあげる」

そう耳元で囁いて、リーゼロッテの膣口にモノを持っていく。

そして、一気に根本まで、抉じ開ける様にリーゼロッテの膣の中に入っていきながら、リーゼロッテの首元に牙をつきたて、血を啜る。



「っんはああああああああ!!!」

リーゼロッテは大きな声を上げ、体を捩れさせた。その口からは、激しく甘い吐息を漏らしていた。

その表情は快楽に溺れて恍惚に浸っていた。

ヴァンパイアに血を吸われると、SEX似た強い性的快感が得られる。この快感が忘れられなくてわざわざヴァンパイアに、血を吸われる事を望む者も多々居る。

今のリーゼロッテは全身が性感帯のようになっている。何をされても気持ち良いだろう。

昨日処女を奪ったばかりで、まだ膣にモノを入れられるのは痛いはずだが、俺が腰を振るとリーゼロッテは甘い吐息を撒き散らせながら、俺のモノを可愛い膣で味わっているのが解る。



「葵さん!昨日と…全然違います!!!気持ち良い…気持ち良いです葵さん!」

身を悶えさせながら、甘い吐息混じりに言うリーゼロッテ。



「膣の中も気持ち良いでしょ?血を吸いながらしたらこうなるんだ。…もう、リーゼロッテの可愛い膣は、俺のモノを気持ち良いものとして認識したはずだよ。今度からは、血を吸わないでも気持ち良いからね」

そう聞かされたリーゼロッテの顔は歓喜に染まる。



「嬉しい…葵さんのモノをそう認識した、私の膣と子宮が…喜んでいます!!!もっと…葵さん…もっと…欲しいです!」

「うん!一杯犯してあげるリーゼロッテ!!」

俺はリーゼロッテの腰を掴み、リーゼロッテの体を激しく揺さぶり、腰を叩きつける。激しく出入りする俺のモノを、リーゼロッテの可愛い膣は喜ぶように蜜を垂らしてキュっと締め付けてくる。

リーゼロッテは恍惚の表情に浸り、俺のモノを激しく求める。

俺はリーゼロッテの豊満な胸に口を持って行き、その乳房に牙を立て、血を吸いながら、乳首を転がしていく。



「ううんんんん!!!!」

その強い快感がリーゼロッテに襲いかかっているのか、激しく身を悶えさせるリーゼロッテ。

その透き通る様な金色の美しい瞳を、快楽に染めて、俺のモノを欲しがり、自分から腰を振っている可愛いリーゼロッテ。



「リーゼロッテさん綺麗です…ご主人様に犯されて…凄く…気持ち良さそう…」

マルガの喉から絞り出した様な声が聞こえる。マルガは、我慢出来無くて、自らクリトリスを触り、快楽に浸っている。

俺はマルガとリーゼロッテに、膣には俺以外を入れる事を禁止している。

なので、自らも膣の中に指を入れる事は出来無いのだ。マルガとリーゼロッテの膣の中を味わえるのは俺だけ…



「葵さん…私…また…来ます…私…」

血を吸われながらが初めてのリーゼロッテは、もう我慢の限界だった様で、モノを咥えている腰を擦りつけながら、おねだりしてくる。



「解ったよリーゼロッテ!思いっきりイカせてあげる!」

俺はリーゼロッテの腰を掴み、激しく叩きつけ犯す。リーゼロッテは甘い吐息を撒き散らしながら、俺の口に吸い付き、舌を舐め回している。俺もリーゼロッテの舌を味わいリーゼロッテに唾を飲ませながら、激しく犯すと、リーゼロッテの体が小刻みに震え、一気に弾ける。



「葵さんイキます!イカせて貰います!!!イク…イク!!!!」

俺の舌を味わい、唾を美味しそうに飲みながら叫んだリーゼロッテは、絶頂に達する。

あまりにも膣がキュンキュンと締め付けるので、俺もそのまま快楽に身を任せ、リーゼロッテの子宮の奥の奥に、染みつける様に、精を注ぎ込む。

リーゼロッテは下の口から精子を注がれ、上の口から俺の唾を飲まされ、両方の口で、俺を堪能している。

リーゼロッテを十分に堪能した俺は、膣からモノを引き抜くと、ヌロロロと糸を引いて、とてもイヤラシイ。それを見ていたマルガは、もう我慢出来無かったのであろう。俺のモノに吸い付く様に、口に咥えるマルガ。



「…ご主人様の精液と…リーゼロッテさんのイヤラシイ愛液の味がします…美味しい…」

丹念に舐めまわすマルガの愛撫で、忽ち元気になる俺のモノ。

俺はリーゼロッテを横に寝かせ、その隣にマルガを寝かせる。

マルガの膣口にモノを持って行くと、マルガの可愛い膣口は、パクパクと口を開けていた。

そんな可愛いマルガの膣口にモノを押し当て、乱暴に、一気に捩じ込む様に入っていく。

それと同時に、首元に牙を立て、細く折れそうな首から血を啜る。



「うはあああああんはああああ!!!!」

マルガは大きな声を上げ、一瞬で恍惚の表情を浮かべるマルガ。

マルガも血を吸われている快感と、俺のモノで犯されている快楽の2つに襲われ、全身を桜色に染めて、俺のモノを求めていた。



「ご主人様!!!気持ち良いです!!!マルガは…気持ち良いです!!」

マルガは犯されながら、両足をギュっと俺の腰に絡め、俺の全てを受け入れ様としている。



「マルガさん…可愛い…マルガさんの可愛い膣が…こんなに拡がって…葵さんのモノを美味しそうに…」

少し回復してきたリーゼロッテが、瞳をトロンとさせながら、マルガを見つめている。



「そうでしょ?マルガは可愛いんだよ…だから…リーゼロッテもマルガを可愛がってあげて…」

俺の言葉に、小悪魔の様な、艶かしい微笑みを浮かべるリーゼロッテは、俺とマルガの繋がっていいる部分に顔を持って行き、出入りしている俺のモノと、マルガの可愛い膣口を、舌で舐め回していく。



「うはあああんんっつんん!!!リ…リーゼロッテさん!!!リーゼロッテさんの舌が!!」

俺に犯され、リーゼロッテの舌で秘所を愛撫されていいるマルガは、激しく身を悶えさせる。ぴくぴくと体を小刻みに震え出させる。リーゼロッテと俺の情事を見て、自分で慰めていたマルガは、ずっと我慢していたのか、快楽に飲み込まれ様としていた。



「ご主人様!イキます!!!!イカせて頂きます!!!!ご主人様…大好き!!!!!!!」

マルガは甘い吐息を撒き散らしながらそう叫ぶと、体を大きく弾けさせる。

マルガの可愛い膣がキュウウっと俺のモノを締め付ける。リーゼロッテの舌で、一緒に舐められている事もあって、激しい快感が俺の体を走り、マルガの可愛い子宮に直接精を注ぎ込む。

大きく肩で息をしている俺とマルガに抱きつくリーゼロッテ。

俺はマルガの膣からモノを引き抜くと、そのままリーゼロッテの頭を抑え、リーゼロッテの口の中にモノを含ませる。



「リーゼロッテ…綺麗にして…そして味わって。綺麗にしたら、またリーゼロッテを犯して上げるから」

俺の言葉に歓喜の表情を浮かべるリーゼロッテは、俺のモノについていた精液と、マルガの愛液を味をうと、俺に両足を広げて、綺麗な秘所を両手で広げる。

リーゼロッテの膣口からは、先程の俺が注いだ精が、トププと流れていた。

そんなリーゼロッテが堪らなく可愛くて、一気にリーゼロッテに入って犯していく。



「うはああんんんっはんん!!!」

大きく身を捩れさすリーゼロッテ。そして乳首に牙を立て、血を啜りながら、リーゼロッテの乳首を堪能する。



「まだまだ寝かせないからね…マルガにリーゼロッテ。一杯血を吸いながら、犯してあげる」

その言葉に、マルガもリーゼロッテも、喜びの表情を浮かべる。

俺とマルガ、リーゼロッテは、何度も激しく求め合い、犯し、眠りにつく。



俺達の港町パージロレンツォでの日々は、幸せに包まれて過ぎていくのであった。
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