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第2章:七重奏のヒロイン・カオス編
第2章エピローグ ~逃亡と決意、そして嵐の予感~
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土曜日の早朝。午前4時。
S級昇格試験の前日。
アパート『ひまわり荘』203号室は、嵐の前の静けさに包まれていた。
狭い6畳間には、トレーニング器具と参考書、そして女性たちの私物が散乱している。
その隙間を埋めるように、居候組と泊まり込み組が雑魚寝をしていた。
しずかはバランスボールを抱いて眠り、ゆき子はヨガマットの上で大の字。瞳は机に突っ伏し、すずは俺の布団の端を握りしめて寝息を立てている。
まさにカオス。
足の踏み場もないとはこのことだ。
「……限界だ」
俺、鈴木悠作は、小さく呟いた。
昨日は地獄だった。
しずかの筋トレ、瞳の座学、すずの面接練習、ゆき子のダンス指導、茜の衣装合わせ……。
分刻みのスケジュールで回され、心身ともに摩耗しきっている。
このままでは、明日の試験本番前に俺が燃え尽きてしまう。
「逃げるぞ、ポチ、五右衛門」
「……クゥ?」
『旦那、夜逃げでヤンスか? 粋でヤンスねぇ』
俺は音を立てないように立ち上がり、メモ用紙に走り書きをした。
『探さないでください。試験までは一人で集中します』
それをちゃぶ台の目立つ場所に置く。
玄関は使えない。
純子が設置したとおぼしきセンサーや、茜が仕掛けた「外出感知アラーム(有料)」がある可能性がある。
「こっちだ」
俺は窓を開けた。
2階からの脱出など、今の俺には造作もない。
五右衛門に財布とスマホ、最低限の着替えを詰め込み、ポチを小脇に抱える。
「ワフッ!(散歩か!?)」
「シーッ! 声を出すな! 見つかったら連れ戻されるぞ!」
俺はポチの口を押さえ、窓枠を蹴った。
ふわりと宙を舞い、音もなく路地裏に着地する。
誰にも見られていない。成功だ。
「……さらば、愛しき我が家よ」
俺はフードを目深に被り、早朝の街へと姿を消した。
午前5時半。
俺が逃げ込んだ先は、アパートから数駅離れた場所にある、広大な森林公園だった。
早朝のため、人影はまばらだ。ジョギングをする老人とすれ違う程度。
俺は噴水広場のベンチに腰を下ろし、自販機で買ったホットコーヒーを開けた。
「……ふぅ。美味い」
湯気と共に、コーヒーの香りが鼻腔をくすぐる。
静かだ。
誰にも急かされず、数字や筋肉について講釈を垂れられることもない。
久しぶりに訪れた、完全な孤独と静寂。
これこそが、俺が求めていた時間だった。
「……変わっちまったな」
俺はコーヒーを啜りながら、ここ数週間の激動の日々を振り返った。
カイトに追放されたあの日。
ただ定時で帰ってビールを飲みたかっただけなのに。
気づけば動画がバズり、借金を背負い、家に帰れば一癖も二癖もある連中が待ち構えている。
「S級か……。静かに暮らしたいだけだったんだがな」
明日の試験に受かれば、俺は名実ともに日本のトップランカーとなる。
そうなれば、もう「F級の荷物持ち」という隠れ蓑は使えない。
より大きな責任と、面倒な依頼が降りかかってくるだろう。
「ワフゥ……」
ポチが心配そうに俺の膝に顎を乗せてくる。
五右衛門も『旦那、覚悟を決めるでヤンスよ』と布を震わせる。
「……わかってるよ」
俺はポチの頭を撫でた。
逃げ出したくても、もう戻れないところまで来てしまった。
それに、あいつら――俺のために奔走してくれるみのりや、不器用に応援してくれるすずたちの顔を思い浮かべると、無下にすることもできない。
借金も返さなきゃならないし、ポチの餌代も稼がなきゃならない。
「やるしかないか。……あいつらのためにも」
俺は残りのコーヒーを飲み干し、空き缶をゴミ箱に投げ入れた。
カラン、と乾いた音が響く。
腹を括った。
明日の試験、サクッと合格して、S級として新しい生活を始めてやる。
その時だった。
ブブブッ。
ポケットの中のスマホが震えた。
こんな朝早くに誰だ?
画面を見ると、メッセージアプリの通知が一件。
送信者は『山口純子』。
『悠作さん、おはようございます♡ かくれんぼですか?』
背筋が凍った。
なぜバレている?
俺は周囲を見回した。誰もいない。
『GPS反応、C公園の噴水前ベンチですね。……ふふ、そこなら死角も少ないですし、良い場所です』
メッセージが続く。
まさか、スマホにGPSを仕込まれていたのか?
それとも、五右衛門に発信機が?
「……逃げ場なしかよ」
俺が天を仰いでいると、遠くから軽い足音が近づいてきた。
「見ぃーつけたっ!」
ベンチの背後から、ひょっこりと顔を出したのは、天使のような笑顔の山口純子だった。
コンビニの制服ではない。
白いニットにフレアスカート、ベレー帽という、清楚なデート服に身を包んでいる。
手には可愛らしいバスケットを持っていた。
「……純子ちゃん。なんでここに」
「言ったじゃないですか。悠作さんのことなら、何でもお見通しだって」
純子は悪戯っぽく笑い、俺の隣に座った。
距離が近い。肩が触れる。
「他の人には内緒にしておきました。……だって、せっかくの二人きりのチャンスですもの」
「……」
「はい、これ。朝ごはん、まだですよね?」
彼女はバスケットを開けた。
中には、彩り豊かなサンドイッチと、魔法瓶に入ったスープ。
手作りのお弁当だ。
「悠作さん、最近忙しくてちゃんとした朝ごはん食べてないんじゃないかと思って。……あーん、します?」
「……自分で食うよ」
俺はサンドイッチを受け取った。
厚切りのベーコンと、瑞々しいレタス。パンは軽くトーストされている。
一口かじると、マスタードの効いたマヨネーズソースが食欲を刺激する。
「……美味い」
「よかったぁ! 自信作なんです!」
純子は嬉しそうに手を合わせた。
朝の公園。ベンチで並んで食べる手作りサンドイッチ。
はたから見れば、完全にカップルの朝デートだ。
「悠作さん。……明日の試験、頑張ってくださいね」
純子がポツリと言った。
その瞳は、いつものあざとさではなく、真剣な光を宿していた。
「私は試験にはついていけませんけど……。ここから、ずっと応援してますから。……邪魔する人がいたら、私が全部『排除』しますし」
「後半が物騒だな」
「ふふっ。……悠作さんは、そのままでいてくださいね。S級になっても、私の……私たちの、大切な悠作さんでいてください」
彼女はそっと俺の手に、自分の手を重ねた。
温かい。
その温もりが、張り詰めていた俺の神経を少しだけ解してくれた。
「……ああ。善処するよ」
俺はサンドイッチを飲み込み、小さく頷いた。
この子が裏で何をしているのかは知らないが、その気持ちだけはありがたく受け取っておこう。
そうして、つかの間の「早朝デート」を楽しんでいると。
公園の入り口にある大型街頭ビジョンから、臨時ニュースの速報音が流れた。
『――ニュースです。米国での武者修行を終え、日本最強のS級探索者、「雷帝」ことジーク・ヴァイス氏が、本日緊急帰国しました』
画面に映し出されたのは、金髪をなびかせ、雷を纏った派手な男の姿。
空港で無数のマイクを向けられ、不敵に笑っている。
『日本のダンジョン界は温い。俺が帰ったからには、ランキングを書き換えてやるよ。……特に、最近話題の「パジャマ」とかいうふざけた野郎。俺が直々に教育してやる』
カメラに向かって指を差すジーク。
その指先は、画面越しに俺を指名していた。
「……はぁ」
俺は今日何度目かわからないため息をついた。
純子の目が、一瞬で「仕事モード」の冷たさに変わるのを横目に見ながら、俺は立ち上がった。
「帰るか、ポチ。……長くなりそうだ」
平穏な生活への道のりは、まだ遠い。
S級試験、そして新たなライバルの出現。
だが、今の俺には背中を預けられる仲間たちがいる。
それだけが、唯一の救いかもしれない。
俺は朝日に向かって歩き出した。
次なるトラブルの予感を、その背中に感じながら。
S級昇格試験の前日。
アパート『ひまわり荘』203号室は、嵐の前の静けさに包まれていた。
狭い6畳間には、トレーニング器具と参考書、そして女性たちの私物が散乱している。
その隙間を埋めるように、居候組と泊まり込み組が雑魚寝をしていた。
しずかはバランスボールを抱いて眠り、ゆき子はヨガマットの上で大の字。瞳は机に突っ伏し、すずは俺の布団の端を握りしめて寝息を立てている。
まさにカオス。
足の踏み場もないとはこのことだ。
「……限界だ」
俺、鈴木悠作は、小さく呟いた。
昨日は地獄だった。
しずかの筋トレ、瞳の座学、すずの面接練習、ゆき子のダンス指導、茜の衣装合わせ……。
分刻みのスケジュールで回され、心身ともに摩耗しきっている。
このままでは、明日の試験本番前に俺が燃え尽きてしまう。
「逃げるぞ、ポチ、五右衛門」
「……クゥ?」
『旦那、夜逃げでヤンスか? 粋でヤンスねぇ』
俺は音を立てないように立ち上がり、メモ用紙に走り書きをした。
『探さないでください。試験までは一人で集中します』
それをちゃぶ台の目立つ場所に置く。
玄関は使えない。
純子が設置したとおぼしきセンサーや、茜が仕掛けた「外出感知アラーム(有料)」がある可能性がある。
「こっちだ」
俺は窓を開けた。
2階からの脱出など、今の俺には造作もない。
五右衛門に財布とスマホ、最低限の着替えを詰め込み、ポチを小脇に抱える。
「ワフッ!(散歩か!?)」
「シーッ! 声を出すな! 見つかったら連れ戻されるぞ!」
俺はポチの口を押さえ、窓枠を蹴った。
ふわりと宙を舞い、音もなく路地裏に着地する。
誰にも見られていない。成功だ。
「……さらば、愛しき我が家よ」
俺はフードを目深に被り、早朝の街へと姿を消した。
午前5時半。
俺が逃げ込んだ先は、アパートから数駅離れた場所にある、広大な森林公園だった。
早朝のため、人影はまばらだ。ジョギングをする老人とすれ違う程度。
俺は噴水広場のベンチに腰を下ろし、自販機で買ったホットコーヒーを開けた。
「……ふぅ。美味い」
湯気と共に、コーヒーの香りが鼻腔をくすぐる。
静かだ。
誰にも急かされず、数字や筋肉について講釈を垂れられることもない。
久しぶりに訪れた、完全な孤独と静寂。
これこそが、俺が求めていた時間だった。
「……変わっちまったな」
俺はコーヒーを啜りながら、ここ数週間の激動の日々を振り返った。
カイトに追放されたあの日。
ただ定時で帰ってビールを飲みたかっただけなのに。
気づけば動画がバズり、借金を背負い、家に帰れば一癖も二癖もある連中が待ち構えている。
「S級か……。静かに暮らしたいだけだったんだがな」
明日の試験に受かれば、俺は名実ともに日本のトップランカーとなる。
そうなれば、もう「F級の荷物持ち」という隠れ蓑は使えない。
より大きな責任と、面倒な依頼が降りかかってくるだろう。
「ワフゥ……」
ポチが心配そうに俺の膝に顎を乗せてくる。
五右衛門も『旦那、覚悟を決めるでヤンスよ』と布を震わせる。
「……わかってるよ」
俺はポチの頭を撫でた。
逃げ出したくても、もう戻れないところまで来てしまった。
それに、あいつら――俺のために奔走してくれるみのりや、不器用に応援してくれるすずたちの顔を思い浮かべると、無下にすることもできない。
借金も返さなきゃならないし、ポチの餌代も稼がなきゃならない。
「やるしかないか。……あいつらのためにも」
俺は残りのコーヒーを飲み干し、空き缶をゴミ箱に投げ入れた。
カラン、と乾いた音が響く。
腹を括った。
明日の試験、サクッと合格して、S級として新しい生活を始めてやる。
その時だった。
ブブブッ。
ポケットの中のスマホが震えた。
こんな朝早くに誰だ?
画面を見ると、メッセージアプリの通知が一件。
送信者は『山口純子』。
『悠作さん、おはようございます♡ かくれんぼですか?』
背筋が凍った。
なぜバレている?
俺は周囲を見回した。誰もいない。
『GPS反応、C公園の噴水前ベンチですね。……ふふ、そこなら死角も少ないですし、良い場所です』
メッセージが続く。
まさか、スマホにGPSを仕込まれていたのか?
それとも、五右衛門に発信機が?
「……逃げ場なしかよ」
俺が天を仰いでいると、遠くから軽い足音が近づいてきた。
「見ぃーつけたっ!」
ベンチの背後から、ひょっこりと顔を出したのは、天使のような笑顔の山口純子だった。
コンビニの制服ではない。
白いニットにフレアスカート、ベレー帽という、清楚なデート服に身を包んでいる。
手には可愛らしいバスケットを持っていた。
「……純子ちゃん。なんでここに」
「言ったじゃないですか。悠作さんのことなら、何でもお見通しだって」
純子は悪戯っぽく笑い、俺の隣に座った。
距離が近い。肩が触れる。
「他の人には内緒にしておきました。……だって、せっかくの二人きりのチャンスですもの」
「……」
「はい、これ。朝ごはん、まだですよね?」
彼女はバスケットを開けた。
中には、彩り豊かなサンドイッチと、魔法瓶に入ったスープ。
手作りのお弁当だ。
「悠作さん、最近忙しくてちゃんとした朝ごはん食べてないんじゃないかと思って。……あーん、します?」
「……自分で食うよ」
俺はサンドイッチを受け取った。
厚切りのベーコンと、瑞々しいレタス。パンは軽くトーストされている。
一口かじると、マスタードの効いたマヨネーズソースが食欲を刺激する。
「……美味い」
「よかったぁ! 自信作なんです!」
純子は嬉しそうに手を合わせた。
朝の公園。ベンチで並んで食べる手作りサンドイッチ。
はたから見れば、完全にカップルの朝デートだ。
「悠作さん。……明日の試験、頑張ってくださいね」
純子がポツリと言った。
その瞳は、いつものあざとさではなく、真剣な光を宿していた。
「私は試験にはついていけませんけど……。ここから、ずっと応援してますから。……邪魔する人がいたら、私が全部『排除』しますし」
「後半が物騒だな」
「ふふっ。……悠作さんは、そのままでいてくださいね。S級になっても、私の……私たちの、大切な悠作さんでいてください」
彼女はそっと俺の手に、自分の手を重ねた。
温かい。
その温もりが、張り詰めていた俺の神経を少しだけ解してくれた。
「……ああ。善処するよ」
俺はサンドイッチを飲み込み、小さく頷いた。
この子が裏で何をしているのかは知らないが、その気持ちだけはありがたく受け取っておこう。
そうして、つかの間の「早朝デート」を楽しんでいると。
公園の入り口にある大型街頭ビジョンから、臨時ニュースの速報音が流れた。
『――ニュースです。米国での武者修行を終え、日本最強のS級探索者、「雷帝」ことジーク・ヴァイス氏が、本日緊急帰国しました』
画面に映し出されたのは、金髪をなびかせ、雷を纏った派手な男の姿。
空港で無数のマイクを向けられ、不敵に笑っている。
『日本のダンジョン界は温い。俺が帰ったからには、ランキングを書き換えてやるよ。……特に、最近話題の「パジャマ」とかいうふざけた野郎。俺が直々に教育してやる』
カメラに向かって指を差すジーク。
その指先は、画面越しに俺を指名していた。
「……はぁ」
俺は今日何度目かわからないため息をついた。
純子の目が、一瞬で「仕事モード」の冷たさに変わるのを横目に見ながら、俺は立ち上がった。
「帰るか、ポチ。……長くなりそうだ」
平穏な生活への道のりは、まだ遠い。
S級試験、そして新たなライバルの出現。
だが、今の俺には背中を預けられる仲間たちがいる。
それだけが、唯一の救いかもしれない。
俺は朝日に向かって歩き出した。
次なるトラブルの予感を、その背中に感じながら。
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