6 / 19
晒された輪郭
しおりを挟む
――信じられない。
胸の奥が、冷たい怒りで満ちていく。
説明も同意もないまま、こちらの腕を掴み、囲い、見下ろし、そして今――個人情報を勝手に覗き見るつもりらしい。
母が私を背に隠し、月子が刃みたいな言葉で詰め、ようやく中堅の鑑定士が「説明する姿勢」を見せた。
けれど、それは“こちらに敬意を払う姿勢”ではない。形式だけ整えて、手続きを押し通すための、薄っぺらい化粧だ。
豪奢な刺繍のローブをまとったベテラン鑑定士が、まるで舞台の進行役みたいに手を上げた。
「よい、よい。混乱は当然だ。だが、ここでは手続きを優先する」
「手続きって、何を――」
私が言いかけた瞬間、宙に淡い光が浮かび、水晶板みたいなものが、すうっと目の前に現れた。
薄い硝子の板の奥で、文字が走り始める。いや、走るというより、“剥がれていく”。
背筋が凍る。
私たちは、名乗っていない。
なのに、もう――読まれている。
ベテラン鑑定士は、憤慨する私たちをしり目に、ペラペラと読み上げた。
「葛石ジェイミー。――職能:設計士」
母が息を呑んだ。怒りで顔が赤くなるより先に、恐怖で血の気が引いたように見えた。
母は名前を出していない。職業も出していない。なのに、向こうは当然の顔で口にする。
「葛石次郎。――職能:家令」
父の眉がぴくりと動く。父は普段、感情を顔に出さない。出さないようにしている。
けれど今の一瞬の動きは、“踏み込まれた”という反射だ。
「葛石月子。――職能:軌道職員」
月子の唇が結ばれる。
目が冷たくなった。怒りの温度じゃない。刃の温度だ。
「葛石悠一郎。――職能:臨床医」
私の名前が、私の職が、広間に響く。
その響き方が、嫌だった。こちらの人生を、紙切れみたいに扱っている。
最後に、ベテラン鑑定士はまるで付録でも読むみたいに言った。
「愛犬。コハク」
父の腕の中で、コハクが短く吠えた。
抗議にも、恐怖にも聞こえる声だった。小さな喉が震えている。
「……ふざけんなよ」
思わず漏れた私の声は、怒鳴り声になりきれず、喉の奥で擦れた。
病院では情報は命だ。守秘義務は信用そのものだ。
それを、見世物みたいに晒す。しかも、歓声と笑いの渦のど真ん中で。
ベテラン鑑定士は、私たちの怒りを楽しむように、板を軽く弾いた。
文字が一段、増える。整列する。履歴書のように、冷酷に。
「――詳細を示す」
そして、読み上げが始まった。
---
葛石悠一郎 レベル8 三十歳 人族 《臨床医》
【スキル】内界照査(A) 虚空収納(C)
【固有スキル】生活設計(1/100)
---
固有スキルの行が出た瞬間、広間のあちこちから、鼻で笑うような声が漏れた。
「生活設計……?」
「なんだそれ」
「勇者の余波のくせに、地味だな」
嘲笑が、空気に混ざる。
胸の奥が、熱くなる。頭の中で何かが切れそうになる。
医師として、私は何度も人の生死の境目に立ってきた。
修羅場も、夜勤も、失敗の恐怖も知っている。
それなのに、この場では――たった一行で、笑いものになる。
……違う。
笑われたのは私の「職」じゃない。スキルの強さじゃない。
“固有”の名と、その数字だ。1/100。未完成。未解放。
だから余計に、小馬鹿にされる。
――ふざけるな。
拳が勝手に前へ出た。
目の前のベテラン鑑定士の鼻先へ、私の拳が唸りを上げて迫る。
あと数センチで――あいつの鼻が左を向く未来が、見えた。
「悠一郎!!」
月子が、私の腕を掴んだ。
必死の力。止めるための力。家族を守るための力。
私は歯を食いしばり、拳を止めた。
惜しい。あと少しで、あの薄ら笑いを、歪ませてやれたのに。
「いま殴ったら終わる! 犬がいる!」
月子の声が震える。怒りと恐怖と理性が、同じ喉から出ている。
父も低く言った。
「悠一郎……コハクを見ろ」
父の腕の中で、コハクが小さく鳴いた。
その声が、私の衝動をぎりぎりで繋ぎ止めた。
――殴れば、私が悪者になる。
そして、家族が巻き込まれる。
私は拳を引いた。引いた拳が、悔しさで震えていた。
その間にも、鑑定士の声は止まらない。
人の怒りなど、手続きの邪魔でしかないというように、次を読む。
---
葛石月子 レベル7 二十七歳 人族 《軌道職員》
【スキル】内界照査(A) 虚空収納(SSS)
---
空気が、変わった。
さっきまでの笑いが、喉の奥で詰まる。
目が変わる。――獲物を見る目に。
月子の“収納”がSSS。
この世界で、物資は力だ。水も食糧も武器も薬も、運べる者が生き残る。
つまり月子は、国にとって喉から手が出るほど欲しい存在になる。
月子自身も、それを一瞬で理解したらしい。
笑いを消した視線の質が、完全に戦闘態勢になった。
続く。
---
葛石ジェイミー レベル14 五十七歳 人族 《設計士》
【スキル】万象照覧(SSS) 虚空収納(A)
---
母のところで、さらにざわめきが深くなる。
万象照覧――字面だけで分かる。読む、見抜く、暴く。
母が“何かを見抜ける”力を持っていると、向こうが判断するだけで危険だ。
母の肩が強張る。
私の背中に、母の恐怖が伝わる。
それでも母は、前に出る。私を守る位置から動かない。
最後に父。
---
葛石次郎 レベル18 六十三歳 人族 《家令》
【スキル】内界照査(A) 虚空収納(S) 家政術式
---
父のレベルが18だと読まれた瞬間、騎士の数人が顔を上げた。
父は筋肉で威圧するタイプではない。けれど、数字は嘘をつかない――と、この世界の人間たちは信じているのだろう。
そして、家政術式。
ランク表記がないことが、逆に不気味だった。
“測れない”もの。あるいは、“枠外”。
ベテラン鑑定士は、満足げに板を閉じた。
閉じたのに、視線が閉じない。周囲の視線が、私たちから剥がれない。
数人が、目の色を変えた。
欲望。計算。所有。
値踏みするような目が、私たちを撫で回す。
――危ない。
私たちは危機感で、さらに身を寄せ合った。
父を中心に、コハクを守る形。母が私の前に立ち、月子が横に立ち、私が背中を固める。
四人と一匹で、ひとつの塊になる。
その後、わらわらと人が集まってきた。
ローブ、鎧、装飾の多い衣装。身分が高そうな者もいる。
目はみんな同じだ。――“価値”を見る目。
気分が悪い。吐き気がする。
さっさと出よう。こんな国。
そう思った瞬間、現実が足を引っ張った。
ここがどこか分からない。通貨も分からない。地理も分からない。
外へ出たところで、逃げられる保証はない。
コハクがいる。父がいる。母がいる。月子がいる。
……さあ、どうしたものか。
いや、そうじゃない。
まずやるべきは、この“召喚”の責任者を押さえることだ。
私は月子と目を合わせた。
月子が短く頷く。母も頷く。父も、コハクを抱えたまま、静かに前へ重心を移す。
そして私たちは――召喚担当者と思しき男へ詰め寄った。
さっきから周囲に指示を飛ばし、鑑定士に合図を送り、騎士の配置を動かしていた男。
この場の歯車を回している中心。
「――説明してください」
私は、できるだけ低い声で言った。怒鳴らない。けれど、引かない。
「私たちはなぜここにいる。ここはどこで、あなたたちは誰で、私たちはこれから何をされる」
月子が、剣呑なまま言葉を重ねる。
「外囲じゃないって言いましたよね。なら、今すぐそれを証明してください。槍を下ろして。人を集めないで」
母が、硬い声で言う。
「勝手に個人情報を晒した責任も、説明してください。……私たちは帰ります。帰る方法を提示してください」
父は短く言った。
「犬を、巻き込むな」
コハクが低く唸った。
その唸りが、広間のざわめきを一瞬だけ止めた。
男の目が、私たちを見た。
値踏みの目ではない。けれど、油断できない目だ。
そして、その口が――何かを言おうと開きかけた、その瞬間。
胸の奥が、冷たい怒りで満ちていく。
説明も同意もないまま、こちらの腕を掴み、囲い、見下ろし、そして今――個人情報を勝手に覗き見るつもりらしい。
母が私を背に隠し、月子が刃みたいな言葉で詰め、ようやく中堅の鑑定士が「説明する姿勢」を見せた。
けれど、それは“こちらに敬意を払う姿勢”ではない。形式だけ整えて、手続きを押し通すための、薄っぺらい化粧だ。
豪奢な刺繍のローブをまとったベテラン鑑定士が、まるで舞台の進行役みたいに手を上げた。
「よい、よい。混乱は当然だ。だが、ここでは手続きを優先する」
「手続きって、何を――」
私が言いかけた瞬間、宙に淡い光が浮かび、水晶板みたいなものが、すうっと目の前に現れた。
薄い硝子の板の奥で、文字が走り始める。いや、走るというより、“剥がれていく”。
背筋が凍る。
私たちは、名乗っていない。
なのに、もう――読まれている。
ベテラン鑑定士は、憤慨する私たちをしり目に、ペラペラと読み上げた。
「葛石ジェイミー。――職能:設計士」
母が息を呑んだ。怒りで顔が赤くなるより先に、恐怖で血の気が引いたように見えた。
母は名前を出していない。職業も出していない。なのに、向こうは当然の顔で口にする。
「葛石次郎。――職能:家令」
父の眉がぴくりと動く。父は普段、感情を顔に出さない。出さないようにしている。
けれど今の一瞬の動きは、“踏み込まれた”という反射だ。
「葛石月子。――職能:軌道職員」
月子の唇が結ばれる。
目が冷たくなった。怒りの温度じゃない。刃の温度だ。
「葛石悠一郎。――職能:臨床医」
私の名前が、私の職が、広間に響く。
その響き方が、嫌だった。こちらの人生を、紙切れみたいに扱っている。
最後に、ベテラン鑑定士はまるで付録でも読むみたいに言った。
「愛犬。コハク」
父の腕の中で、コハクが短く吠えた。
抗議にも、恐怖にも聞こえる声だった。小さな喉が震えている。
「……ふざけんなよ」
思わず漏れた私の声は、怒鳴り声になりきれず、喉の奥で擦れた。
病院では情報は命だ。守秘義務は信用そのものだ。
それを、見世物みたいに晒す。しかも、歓声と笑いの渦のど真ん中で。
ベテラン鑑定士は、私たちの怒りを楽しむように、板を軽く弾いた。
文字が一段、増える。整列する。履歴書のように、冷酷に。
「――詳細を示す」
そして、読み上げが始まった。
---
葛石悠一郎 レベル8 三十歳 人族 《臨床医》
【スキル】内界照査(A) 虚空収納(C)
【固有スキル】生活設計(1/100)
---
固有スキルの行が出た瞬間、広間のあちこちから、鼻で笑うような声が漏れた。
「生活設計……?」
「なんだそれ」
「勇者の余波のくせに、地味だな」
嘲笑が、空気に混ざる。
胸の奥が、熱くなる。頭の中で何かが切れそうになる。
医師として、私は何度も人の生死の境目に立ってきた。
修羅場も、夜勤も、失敗の恐怖も知っている。
それなのに、この場では――たった一行で、笑いものになる。
……違う。
笑われたのは私の「職」じゃない。スキルの強さじゃない。
“固有”の名と、その数字だ。1/100。未完成。未解放。
だから余計に、小馬鹿にされる。
――ふざけるな。
拳が勝手に前へ出た。
目の前のベテラン鑑定士の鼻先へ、私の拳が唸りを上げて迫る。
あと数センチで――あいつの鼻が左を向く未来が、見えた。
「悠一郎!!」
月子が、私の腕を掴んだ。
必死の力。止めるための力。家族を守るための力。
私は歯を食いしばり、拳を止めた。
惜しい。あと少しで、あの薄ら笑いを、歪ませてやれたのに。
「いま殴ったら終わる! 犬がいる!」
月子の声が震える。怒りと恐怖と理性が、同じ喉から出ている。
父も低く言った。
「悠一郎……コハクを見ろ」
父の腕の中で、コハクが小さく鳴いた。
その声が、私の衝動をぎりぎりで繋ぎ止めた。
――殴れば、私が悪者になる。
そして、家族が巻き込まれる。
私は拳を引いた。引いた拳が、悔しさで震えていた。
その間にも、鑑定士の声は止まらない。
人の怒りなど、手続きの邪魔でしかないというように、次を読む。
---
葛石月子 レベル7 二十七歳 人族 《軌道職員》
【スキル】内界照査(A) 虚空収納(SSS)
---
空気が、変わった。
さっきまでの笑いが、喉の奥で詰まる。
目が変わる。――獲物を見る目に。
月子の“収納”がSSS。
この世界で、物資は力だ。水も食糧も武器も薬も、運べる者が生き残る。
つまり月子は、国にとって喉から手が出るほど欲しい存在になる。
月子自身も、それを一瞬で理解したらしい。
笑いを消した視線の質が、完全に戦闘態勢になった。
続く。
---
葛石ジェイミー レベル14 五十七歳 人族 《設計士》
【スキル】万象照覧(SSS) 虚空収納(A)
---
母のところで、さらにざわめきが深くなる。
万象照覧――字面だけで分かる。読む、見抜く、暴く。
母が“何かを見抜ける”力を持っていると、向こうが判断するだけで危険だ。
母の肩が強張る。
私の背中に、母の恐怖が伝わる。
それでも母は、前に出る。私を守る位置から動かない。
最後に父。
---
葛石次郎 レベル18 六十三歳 人族 《家令》
【スキル】内界照査(A) 虚空収納(S) 家政術式
---
父のレベルが18だと読まれた瞬間、騎士の数人が顔を上げた。
父は筋肉で威圧するタイプではない。けれど、数字は嘘をつかない――と、この世界の人間たちは信じているのだろう。
そして、家政術式。
ランク表記がないことが、逆に不気味だった。
“測れない”もの。あるいは、“枠外”。
ベテラン鑑定士は、満足げに板を閉じた。
閉じたのに、視線が閉じない。周囲の視線が、私たちから剥がれない。
数人が、目の色を変えた。
欲望。計算。所有。
値踏みするような目が、私たちを撫で回す。
――危ない。
私たちは危機感で、さらに身を寄せ合った。
父を中心に、コハクを守る形。母が私の前に立ち、月子が横に立ち、私が背中を固める。
四人と一匹で、ひとつの塊になる。
その後、わらわらと人が集まってきた。
ローブ、鎧、装飾の多い衣装。身分が高そうな者もいる。
目はみんな同じだ。――“価値”を見る目。
気分が悪い。吐き気がする。
さっさと出よう。こんな国。
そう思った瞬間、現実が足を引っ張った。
ここがどこか分からない。通貨も分からない。地理も分からない。
外へ出たところで、逃げられる保証はない。
コハクがいる。父がいる。母がいる。月子がいる。
……さあ、どうしたものか。
いや、そうじゃない。
まずやるべきは、この“召喚”の責任者を押さえることだ。
私は月子と目を合わせた。
月子が短く頷く。母も頷く。父も、コハクを抱えたまま、静かに前へ重心を移す。
そして私たちは――召喚担当者と思しき男へ詰め寄った。
さっきから周囲に指示を飛ばし、鑑定士に合図を送り、騎士の配置を動かしていた男。
この場の歯車を回している中心。
「――説明してください」
私は、できるだけ低い声で言った。怒鳴らない。けれど、引かない。
「私たちはなぜここにいる。ここはどこで、あなたたちは誰で、私たちはこれから何をされる」
月子が、剣呑なまま言葉を重ねる。
「外囲じゃないって言いましたよね。なら、今すぐそれを証明してください。槍を下ろして。人を集めないで」
母が、硬い声で言う。
「勝手に個人情報を晒した責任も、説明してください。……私たちは帰ります。帰る方法を提示してください」
父は短く言った。
「犬を、巻き込むな」
コハクが低く唸った。
その唸りが、広間のざわめきを一瞬だけ止めた。
男の目が、私たちを見た。
値踏みの目ではない。けれど、油断できない目だ。
そして、その口が――何かを言おうと開きかけた、その瞬間。
1
あなたにおすすめの小説
転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流
犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。
しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。
遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。
彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。
転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。
そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。
人は、娯楽で癒されます。
動物や従魔たちには、何もありません。
私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした
茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。
貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。
母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。
バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。
しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる