7 / 8
ネクロマンサーとスライムその6
しおりを挟む
「所で一つ気になることがあるんだ、セイジロウ、みんな悪魔だ、悪魔だと騒いでいるのが気になるんだが、
俺達二人は少なくともそんなもの見てないぞ」
エリックは液状態のその水色の肉体を波打たせ、少し思案げに空を見上げた。
「それは僕も気になっていた所だよ。所でエリック、僕らが食堂で食べたパンを覚えているかい?」
「ああ、あのライ麦パンの事か。とてもおいしか……あっ、そういうことかっ、
この街の住民は麦角菌に汚染されたライ麦パンを食べたことで幻覚を見ているのかもしれないぞっ」
「うん、可能性は他にもいくつかあるだろうけど、麦角中毒が原因で悪魔の幻覚を見ているという可能性も無くはないよね」
「ああ、それに同じ人間、それも子供相手にあんな酷い真似ができたのも麦角が引き起こした錯乱のせいかもしれないな」
麦角菌はライ麦などの穀物に寄生する赤カビの一種だ。これはとても危険なカビである。
黒く変色した稲の穂などは、このカビ毒である麦角に寄生されている証拠だ。
麦角による中毒症状は血管の収縮とそれに伴う手足などの四肢の壊死、それから精神錯乱による幻覚などが挙げられる。
だが、残念ながら二人のこの見立ては全くの見当違いだ。
しかし、誰が彼らの結論を責められるだろうっ。
ただ、自分の顔が恐ろしいというだけで群衆が暴動を起こし、気が狂ったように家に放火したり、
商店街を荒らして略奪行為をした挙句、女子供をさらって犯した挙句殺していたなんて、
一体誰が予想できるだろうか。
そう、全ては悲しいすれ違いなのだ。どこかで狂ってしまった歯車が原因なのだ。
そう考えなければとても正気では居られないだろう。
正気を保つということは難しいものだ。特にこんな世の中にあっては。
あるいはこの末世にあって、正気で居られる事自体が幸運なのかもしれない。
「でもセイジロウ、そうなると街の人々を落ち着かせて正気に戻さないといけないぞ。
いくらなんでも二人だけでは全員の治療は無理だ。おまけに俺はスライムだしな」
「ああ、だから死者の力を借りようと思うんだ」
「なるほど。そう言えばセイジロウはネクロマンサーだったな」
「うん、じゃあ、ちょっと待っててよ、今すぐアンデッドを蘇らせるからさ」
セイジロウが天高く右手を掲げ、呪文を唱え始めた。
ああ、するとどうだろうか、空一面を覆う暗雲が渦を巻いて吹き荒れた。
モルケスの墓所に葬られていたミイラや遺骨達が棺桶の蓋を押し上げ、土を掘り起こしていく。
そして街路に倒れていた大勢の亡骸はゆっくりと上体を起こし、生前と同様に立ち上がったのである。
その光景に暴徒達は泣き叫び、逃げ惑った。
あるいは朽ちた墓石から現れた死んだはずの家族や友人の姿を見て、抱きしめる者達もいた。
一欠片の肉も持たない骸骨のアンデッド、萎びて干からびたミイラのアンデッド、腐敗した肉と蛆虫を纏わせたアンデッド、
まだ温かみを残した肉体を持ったアンデッド。
実に様々なアンデッド達がモルケスの街中をうろつきはじめる。
黄泉から還ってきた屍達にセイジロウは頼んだ。どうか、この街を救う為に協力して欲しいと。
すると死者達は告げた。ああ、いいよと。割と気さくな口調だった。
「ほんじゃあ、どうすべえよ」とゾンビのサムが言う。
ちなみにサムはゾンビになる以前、モルケスにある小さな食堂でコックとして働いていた。
今から丁度六年ほど前のことだ。サムの料理は評判も良く、食堂は繁盛した。
ああ、だがサムが病に倒れたせいで、食堂の客足は途絶え、ついには潰れてしまったのである。
だが、まあ、サムの個人的な事情はひとまず置いておくとしよう。
「とりあえず街の人々を安全な場所に移動させようじゃないか、それと錯乱して暴れている人間も多いから、
彼らは拘束しよう」
アンデッド達にそう言いながら、エリックが同意を求める。
「んだな、妥当な意見だ」
アンデッド達はエリックの意見を肯定すると、早速自らの仕事に取り掛かった。
ゾンビやスケルトンに取り囲まれ、破壊と略奪行為を繰り広げていた暴徒達が次々に縛り上げられていく。
そして拘束された群衆はモルケス街の広場へと集められていった。
集められた民衆が涙をこぼし、慟哭する。どよめく人々の群れ、群れ、群れ。
「ああっ、神よっ、神よっ、どうか罪深き私をお許しくださいませっ」
先ほどまで少女を強姦し、その首を絞めていた男が両手を握って空へと祈る。
「ああ、今更無駄無駄、オメエは死んだら地獄行きだ」
その隣でパイプの煙をくゆらせていた骸骨が答えた。
ここで何か違和感にお気づきの読者もおられるかも知れない。
そう、どうやって骸骨がタバコを喫煙できるんだと。肉なんてこれっぽっちも残ってないガリガリの骨だけの癖に。
だが、スケルトンだってタバコを吸う時代なのである。
また、その隣ではミイラが酒を飲んでいた。こちらは特に誰も疑問を持たないだろう。
そう、ミイラだって酒くらい飲みたくなる日もあるのだ。
セイジロウとエリックは早速麦角病の治療にあたった。
まず、彼らは壊疽を防ぐために血液の循環機能を高める薬を群衆に処方していったのである。
広場に集められた全員に薬が行き渡ると、セイジロウとエリックはほっと胸をなで下ろした。
これでひとまずは安心だ。
幻覚を見せる呪いの可能性もあったので、セイジロウは念の為に調査したが、呪術や魔力の類などは見つからなかった。
「それじゃあ、僕は城に戻るとするよ。あとは君達にまかせた」と、セイジロウが死者達に言う。
「ああ、あとは任せておけ、この街のことはこの街の人間がよく知ってるんだ。例え死んでいてもな」
「セイジロウ、俺も一緒に連れて行ってくれ」
エリックがその触手をセイジロウの前に伸ばしながら言う。
セイジロウはにこやかに、あるいは人間の眼を通すと余りにも禍々しい笑みを浮かべながら、エリックを抱きしめた。
そして二人は空高く舞い上がり、ドブレ山の頂上目掛けて飛んでいったのである。
一方、何とか生きながらえていたトーマスは、暴徒の目をくぐり抜けてモルケス城の地下に封印されていた呪いを解いた。
赤死病が封じ込められていた仮面が、僧侶の手によって割られると、城から街へと病魔が急激に流れ、広がっていく。
赤死病の降り注ぐ死は老若男女問わず、生きとし生ける者であれば誰にでも平等である。
そして生ける者達は次々に赤死病に感染し、命を落としていった。
眼窩や唇から鮮血をこぼしながら──そして最後の生者が息絶えると、モルケスには静寂が満ち溢れた。
もう誰も苦しみや悲しみ、あるいは恐怖や苦痛を味わわずに済むのだ。
そしてセイジロウの更なる悪名が一つ増えていったのである。
俺達二人は少なくともそんなもの見てないぞ」
エリックは液状態のその水色の肉体を波打たせ、少し思案げに空を見上げた。
「それは僕も気になっていた所だよ。所でエリック、僕らが食堂で食べたパンを覚えているかい?」
「ああ、あのライ麦パンの事か。とてもおいしか……あっ、そういうことかっ、
この街の住民は麦角菌に汚染されたライ麦パンを食べたことで幻覚を見ているのかもしれないぞっ」
「うん、可能性は他にもいくつかあるだろうけど、麦角中毒が原因で悪魔の幻覚を見ているという可能性も無くはないよね」
「ああ、それに同じ人間、それも子供相手にあんな酷い真似ができたのも麦角が引き起こした錯乱のせいかもしれないな」
麦角菌はライ麦などの穀物に寄生する赤カビの一種だ。これはとても危険なカビである。
黒く変色した稲の穂などは、このカビ毒である麦角に寄生されている証拠だ。
麦角による中毒症状は血管の収縮とそれに伴う手足などの四肢の壊死、それから精神錯乱による幻覚などが挙げられる。
だが、残念ながら二人のこの見立ては全くの見当違いだ。
しかし、誰が彼らの結論を責められるだろうっ。
ただ、自分の顔が恐ろしいというだけで群衆が暴動を起こし、気が狂ったように家に放火したり、
商店街を荒らして略奪行為をした挙句、女子供をさらって犯した挙句殺していたなんて、
一体誰が予想できるだろうか。
そう、全ては悲しいすれ違いなのだ。どこかで狂ってしまった歯車が原因なのだ。
そう考えなければとても正気では居られないだろう。
正気を保つということは難しいものだ。特にこんな世の中にあっては。
あるいはこの末世にあって、正気で居られる事自体が幸運なのかもしれない。
「でもセイジロウ、そうなると街の人々を落ち着かせて正気に戻さないといけないぞ。
いくらなんでも二人だけでは全員の治療は無理だ。おまけに俺はスライムだしな」
「ああ、だから死者の力を借りようと思うんだ」
「なるほど。そう言えばセイジロウはネクロマンサーだったな」
「うん、じゃあ、ちょっと待っててよ、今すぐアンデッドを蘇らせるからさ」
セイジロウが天高く右手を掲げ、呪文を唱え始めた。
ああ、するとどうだろうか、空一面を覆う暗雲が渦を巻いて吹き荒れた。
モルケスの墓所に葬られていたミイラや遺骨達が棺桶の蓋を押し上げ、土を掘り起こしていく。
そして街路に倒れていた大勢の亡骸はゆっくりと上体を起こし、生前と同様に立ち上がったのである。
その光景に暴徒達は泣き叫び、逃げ惑った。
あるいは朽ちた墓石から現れた死んだはずの家族や友人の姿を見て、抱きしめる者達もいた。
一欠片の肉も持たない骸骨のアンデッド、萎びて干からびたミイラのアンデッド、腐敗した肉と蛆虫を纏わせたアンデッド、
まだ温かみを残した肉体を持ったアンデッド。
実に様々なアンデッド達がモルケスの街中をうろつきはじめる。
黄泉から還ってきた屍達にセイジロウは頼んだ。どうか、この街を救う為に協力して欲しいと。
すると死者達は告げた。ああ、いいよと。割と気さくな口調だった。
「ほんじゃあ、どうすべえよ」とゾンビのサムが言う。
ちなみにサムはゾンビになる以前、モルケスにある小さな食堂でコックとして働いていた。
今から丁度六年ほど前のことだ。サムの料理は評判も良く、食堂は繁盛した。
ああ、だがサムが病に倒れたせいで、食堂の客足は途絶え、ついには潰れてしまったのである。
だが、まあ、サムの個人的な事情はひとまず置いておくとしよう。
「とりあえず街の人々を安全な場所に移動させようじゃないか、それと錯乱して暴れている人間も多いから、
彼らは拘束しよう」
アンデッド達にそう言いながら、エリックが同意を求める。
「んだな、妥当な意見だ」
アンデッド達はエリックの意見を肯定すると、早速自らの仕事に取り掛かった。
ゾンビやスケルトンに取り囲まれ、破壊と略奪行為を繰り広げていた暴徒達が次々に縛り上げられていく。
そして拘束された群衆はモルケス街の広場へと集められていった。
集められた民衆が涙をこぼし、慟哭する。どよめく人々の群れ、群れ、群れ。
「ああっ、神よっ、神よっ、どうか罪深き私をお許しくださいませっ」
先ほどまで少女を強姦し、その首を絞めていた男が両手を握って空へと祈る。
「ああ、今更無駄無駄、オメエは死んだら地獄行きだ」
その隣でパイプの煙をくゆらせていた骸骨が答えた。
ここで何か違和感にお気づきの読者もおられるかも知れない。
そう、どうやって骸骨がタバコを喫煙できるんだと。肉なんてこれっぽっちも残ってないガリガリの骨だけの癖に。
だが、スケルトンだってタバコを吸う時代なのである。
また、その隣ではミイラが酒を飲んでいた。こちらは特に誰も疑問を持たないだろう。
そう、ミイラだって酒くらい飲みたくなる日もあるのだ。
セイジロウとエリックは早速麦角病の治療にあたった。
まず、彼らは壊疽を防ぐために血液の循環機能を高める薬を群衆に処方していったのである。
広場に集められた全員に薬が行き渡ると、セイジロウとエリックはほっと胸をなで下ろした。
これでひとまずは安心だ。
幻覚を見せる呪いの可能性もあったので、セイジロウは念の為に調査したが、呪術や魔力の類などは見つからなかった。
「それじゃあ、僕は城に戻るとするよ。あとは君達にまかせた」と、セイジロウが死者達に言う。
「ああ、あとは任せておけ、この街のことはこの街の人間がよく知ってるんだ。例え死んでいてもな」
「セイジロウ、俺も一緒に連れて行ってくれ」
エリックがその触手をセイジロウの前に伸ばしながら言う。
セイジロウはにこやかに、あるいは人間の眼を通すと余りにも禍々しい笑みを浮かべながら、エリックを抱きしめた。
そして二人は空高く舞い上がり、ドブレ山の頂上目掛けて飛んでいったのである。
一方、何とか生きながらえていたトーマスは、暴徒の目をくぐり抜けてモルケス城の地下に封印されていた呪いを解いた。
赤死病が封じ込められていた仮面が、僧侶の手によって割られると、城から街へと病魔が急激に流れ、広がっていく。
赤死病の降り注ぐ死は老若男女問わず、生きとし生ける者であれば誰にでも平等である。
そして生ける者達は次々に赤死病に感染し、命を落としていった。
眼窩や唇から鮮血をこぼしながら──そして最後の生者が息絶えると、モルケスには静寂が満ち溢れた。
もう誰も苦しみや悲しみ、あるいは恐怖や苦痛を味わわずに済むのだ。
そしてセイジロウの更なる悪名が一つ増えていったのである。
0
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる