Sオナ! ~SランクDNAの精子だけど、今回どう見てもオ○ニーです~○~○

巻き爪たろう

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○~第3章~○ SランクDNAの秘密

5射精目! 初めての射精 その2

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 スマホの画面に表示される、

_人人人人人人人人人_
> 4グループですwwww <
  ̄YYYYYYYYY ̄

 は、見返すたびに腹が立った。

(でも大丈夫! 俺はなんてったってSランクDNAなんだから、例え5グループであっても必ず受精できるはず!)

 自分に言い聞かせた。
 各ゲートでも歓喜と悲鳴の声が飛び交っている。

「助けてくれぇぇええ!」←5グループ
「いよっしゃぁぁああ!」←2グループ

 発射会場は今日一番のを見せた。


「き、君はさ、何番のグループだったのさ?」

 上の方から突然声がしたので慌てて見上げると、なんと俺の体の3倍はある大きな男の精子が俺を見下ろしていた。

「お、俺は…… 4グループだったんだ。君は?」
「僕は3グループさ。ところでさ、君は受精したら何になりたいのさ?」

(何になりたいか…… そう言えば考えたこともなかったな…… うーん)

「ごめんよ。今はなりたいものはないかな。君は? 君は何になりたいの?」
「僕はゲイ魔法戦士さ。受精したらゲイ魔法戦士になりたいさ」
 
 変わった世界観を持った精子だった。
 しかし、何になりたいかという明確な目標を持っているコイツは、今の俺なんかより立派だなとも感じた。
 俺はSランクDNAの精子で、必ず受精できると言われているにも関わらず、何になりたいかという明確な目標などは持っていなかったからだ。

 そう。
 ただ“膣美さんに会いたい”それだけだった。

「俺の名はテツオ。短い付き合いだろうけどよろしく! 君は?」
「僕はエイデンさ。今はただのゲイさ」

 俺とエイデンは握手した。
 すると間もなくアナウンスが入った。

≪それでは只今より、グループ移動を開始致します。カウパー部隊と1グループの皆さんは、大砲の砲台前までお集まりください≫

 アナウンスも先ほどまでと違い、軽いノリではなく固いアナウンスとなっていた。
 そのギャップがまた、(いよいよなんだな……)と思わせる。
 他の精子達もそう感じたんだろう。さっきまでの盛り上がりは消え、発射会場は静まり返っていた。

 カウパー部隊と1グループの精子が続々と各ゲートから出始め、砲台前まで移動している。
 俺とエイデンは5ゲートからその様子を見守っていた。

≪お知らせします。砲台前まで到着しましたら、神父様よりアシッドシールドを付与してもらって下さい≫

「なあエイデン。今の“アシッドシールド”って何?」
「僕もさ、知らないさ」
『アシッドは酸。つまり酸を防ぐためのシールドってことや』

 スパ次郎が偵察から帰ってきて俺の肩にとまった。
 もっとも偵察とはなんのことか分からないが……

「なんで酸のバリアをしなきゃなんないの?」
『まあそのうち分かるわ』
「テツオさ、誰と話しているのさ?」
「え? あ、いや。 はは…… 独り言だよ」

 なぜ酸のバリアをしなければならないのか? スパ次郎はまたしても俺の質問に答えなかったが、俺とエイデンは、神父様が精子たちにアシッドシールドを付与している様を眺めていた。
 神父は両手を精子たちの頭にかざし、何かぶつぶつ言っている。

「あれはさ、多分魔法さ」
「魔法?」
「そうさ。魔法は俺たち精子が最も得意とする技さ」

 知らなかった。学校でも教えてもらったことなど一度もなかったからだ。
 ※学校の教育科目は保健体育のみです。

『そう言えばさ、テツオはさ、魔法は何種類くらい使えるのさ?』
「人の特徴すぐ取り入れるのヤメロ! っていうか俺、魔法っていま初めて聞いたんだけど……」
『はあ!? お前…… ようそれで射精にイク言うたな……』
「えっ? なんで? 受精するのに魔法関係あるの?」
『あるわ! あるに決まってるやんけ! あほかお前は!』
「ご、ゴメン…… ってなんで謝まんなきゃなんないんだよ!」

 そうこうしている間に第3グループ集合のアナウンスが入り、エイデンが砲台前まで歩いて行った。

『ところでテツオ何グループやったんや?』
「……4グループだよ」
『マジかwwww』
「笑ってんじゃねーよ。こちとら落ち込んでるんだ。でもさスパ次郎よ。もう1回聞くけど、俺、SランクDNAの精子なんだよな?」
『せや』
「SランクDNAの精子は必ず受精できるんだよな?」
『せや』
「だったら、4グループでも5グループでも、カウパー部隊でも受精できるんだよな?」
『せや』

 安心した。俺は死ぬほど安心し……

『でも今回はあかん』
「は?」

『今回は今ここにおる精子、で』 
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