50 / 53
○~第8章~○ 卵管采の門番 不毛明王編
3排卵目! ワキ汗毘沙門天の正体
しおりを挟む
「そのアロンアルファ、取れますよ?」
まるで“取れて当然”とも言っているかのように自信に満ち溢れた声が後方から聞こえてきた。
そう。
ただの小汚い中年オヤz…… いや、ワキ汗毘沙門天だ。
「私なら取れますよ? そのアロンアルファを」
今度は倒置法でアプローチをかけてきた。
取れるんだったらさっさとやればいいものをコイツはやろうとしない。
つまり――
“取って欲しければ願いを乞うがいい”
そう言っているのだ。
マウントを取りに来ているのだ。
ここへ来て形勢を逆転しようとしているのだ。
「くそっ! 腹立つわね……」
「ん? 何かいいましたか? ん? ん?」
「このっ!」
『膣美さま――』
アタシが殴りかかる動作に入ろうとする前に婆やが止めに入ってきた。
『膣美さま、ここは一つ冷静に。この私にお任せくださいませ』
婆やがそう言うと、アタシの前を通り過ぎ、ワキ汗毘沙門天の前まで歩いて行った。
『ワキ汗毘沙門天殿、先ほどまでの数々のご無礼をお詫び申し上げます。私どもではこのカチカチのアロンアルファを取り除く術は持ち合わせておりません故、ワキ汗毘沙門天殿のお力をお貸しいただければと思います』
ワキ汗毘沙門天を前にして“あの”婆やが頭を下げた。
なのに――
「いやーダメですねえ! あなただけではヤル気が起こりません。そちらの小娘にも頭を下げてもらわないと! 私を何度も殴り倒したこの小娘にもねえ!」
ワキ汗毘沙門天がそう言うと、まっすぐアタシを指さしてきた。
コイツは最初からアタシを狙っていたのだ。
『膣美さまにも頭を下げれと申すのでございますか……』
「そうですよ! この小娘にこそ頭を下げてもらいたいものですね! この私をことあるごとにボコスカと…… 何度殴られたことでしょう! さあ! 謝罪も含めてこうべを垂れなギョベバッ!!」
!?
あまりの一瞬の出来事に目が反応できなかったが、アタシが気付いた時にはワキ汗毘沙門天が不毛明王の崖に叩きつけられ気絶していた。
「ば、婆や?」
慌てて婆やの方を振り向いたが、完全に右ストレートで殴り飛ばしていた。
『はっ! い、いけません! つ、つい手が出て……』
「あーあ。あの様子じゃあしばらく起きないわよアイツ」
その時だった――
婆やが殴り飛ばしたおかげというかなんというか、アタシの魔法で凍らせていたワキ汗毘沙門天の両脇の氷が割れ、とめどなくワキ汗が噴き出し、アロンアルファでガッチガチに固められた不毛明王の肛門にビチャビチャとかかりだしたのだ。
するとどうだろう。
≪嗚呼…… いい…… とてもいいですな……≫
不毛明王が喘ぎだしたのだ。
いや、これは余計な表現だった。
本当はみるみる内に肛門のアロンアルファが剥がれ落ちて行くことを言いたかったのだ。
「婆や! 見てみて! アロンアルファが剥がれ落ちてく!」
『なるほど! 分かりましたでございますよ膣美さま』
婆やの解釈はこうだ。
ワキ汗毘沙門天のワキ汗には恐らく“ケトン”が多く含まれている。このケトンにはアセトンが含まれているため、アロンアルファが溶けだしたのだ。
『ケトンが多く含まれる汗が出る。つまり! ワキ汗毘沙門天は糖尿病と存じます』
婆やがそう言ったその時、
「ふふっ。ご名答ですよ」
ワキ汗毘沙門天がいつの間にか立ち上がっており、少し空中に浮いていた。
よく見ると体の周りが水色に光り輝いており、表情は気持ち悪いくらい自信に満ち足りた薄ら笑いを浮かべている。
「ば、婆や! コイツ! さっきまでとなんか違う!」
『やっと本性を現したのでございますね』
事態は急展開を迎え、辺り一面緊張感が漂う!
≪も…… もう少しワキ汗をかけてほしいですな……≫
不毛明王を除いて。
まるで“取れて当然”とも言っているかのように自信に満ち溢れた声が後方から聞こえてきた。
そう。
ただの小汚い中年オヤz…… いや、ワキ汗毘沙門天だ。
「私なら取れますよ? そのアロンアルファを」
今度は倒置法でアプローチをかけてきた。
取れるんだったらさっさとやればいいものをコイツはやろうとしない。
つまり――
“取って欲しければ願いを乞うがいい”
そう言っているのだ。
マウントを取りに来ているのだ。
ここへ来て形勢を逆転しようとしているのだ。
「くそっ! 腹立つわね……」
「ん? 何かいいましたか? ん? ん?」
「このっ!」
『膣美さま――』
アタシが殴りかかる動作に入ろうとする前に婆やが止めに入ってきた。
『膣美さま、ここは一つ冷静に。この私にお任せくださいませ』
婆やがそう言うと、アタシの前を通り過ぎ、ワキ汗毘沙門天の前まで歩いて行った。
『ワキ汗毘沙門天殿、先ほどまでの数々のご無礼をお詫び申し上げます。私どもではこのカチカチのアロンアルファを取り除く術は持ち合わせておりません故、ワキ汗毘沙門天殿のお力をお貸しいただければと思います』
ワキ汗毘沙門天を前にして“あの”婆やが頭を下げた。
なのに――
「いやーダメですねえ! あなただけではヤル気が起こりません。そちらの小娘にも頭を下げてもらわないと! 私を何度も殴り倒したこの小娘にもねえ!」
ワキ汗毘沙門天がそう言うと、まっすぐアタシを指さしてきた。
コイツは最初からアタシを狙っていたのだ。
『膣美さまにも頭を下げれと申すのでございますか……』
「そうですよ! この小娘にこそ頭を下げてもらいたいものですね! この私をことあるごとにボコスカと…… 何度殴られたことでしょう! さあ! 謝罪も含めてこうべを垂れなギョベバッ!!」
!?
あまりの一瞬の出来事に目が反応できなかったが、アタシが気付いた時にはワキ汗毘沙門天が不毛明王の崖に叩きつけられ気絶していた。
「ば、婆や?」
慌てて婆やの方を振り向いたが、完全に右ストレートで殴り飛ばしていた。
『はっ! い、いけません! つ、つい手が出て……』
「あーあ。あの様子じゃあしばらく起きないわよアイツ」
その時だった――
婆やが殴り飛ばしたおかげというかなんというか、アタシの魔法で凍らせていたワキ汗毘沙門天の両脇の氷が割れ、とめどなくワキ汗が噴き出し、アロンアルファでガッチガチに固められた不毛明王の肛門にビチャビチャとかかりだしたのだ。
するとどうだろう。
≪嗚呼…… いい…… とてもいいですな……≫
不毛明王が喘ぎだしたのだ。
いや、これは余計な表現だった。
本当はみるみる内に肛門のアロンアルファが剥がれ落ちて行くことを言いたかったのだ。
「婆や! 見てみて! アロンアルファが剥がれ落ちてく!」
『なるほど! 分かりましたでございますよ膣美さま』
婆やの解釈はこうだ。
ワキ汗毘沙門天のワキ汗には恐らく“ケトン”が多く含まれている。このケトンにはアセトンが含まれているため、アロンアルファが溶けだしたのだ。
『ケトンが多く含まれる汗が出る。つまり! ワキ汗毘沙門天は糖尿病と存じます』
婆やがそう言ったその時、
「ふふっ。ご名答ですよ」
ワキ汗毘沙門天がいつの間にか立ち上がっており、少し空中に浮いていた。
よく見ると体の周りが水色に光り輝いており、表情は気持ち悪いくらい自信に満ち足りた薄ら笑いを浮かべている。
「ば、婆や! コイツ! さっきまでとなんか違う!」
『やっと本性を現したのでございますね』
事態は急展開を迎え、辺り一面緊張感が漂う!
≪も…… もう少しワキ汗をかけてほしいですな……≫
不毛明王を除いて。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる