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公衆電話が鳴り響く廊下
帰り道
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屋上の出来事について話し合いをしたいと思っていた5人は、どうすれば時間が取れるかと悩んでいた。
退院して当日に早速遊びに行ってくるというのは流石に許してくれないだろう。かと言って家に押し掛けるのも図々しい…。どうしたものかと皆が悩んでいると、なんと東貴の母親から退院祝いでパーティをしようと家に招待してくれた。
「明日も休みだし、良ければみんなうちに泊まっていけば?病院じゃなかなか話せなかったでしょ。もちろん、みんなの親御さんがOKしてくれたらね?」
東貴の母親は、みんなが東貴と話したがっているのを察したのか、泊まりまで提案してくれた。
(母さんありがとう…、でも、話したい内容が変なことでごめん…。)
少し罪悪感があったが、東貴もそれに乗ることにした。
4人の親はすんなりOKしてくれたので、荷物を取りに一度解散し、夕方また東貴の家に集まることになった。
その際、明日香とレナは図書館に用事があった為、別の方向に一旦行く事にした。真木と豪は帰り道が東貴とは反対方向なため、ちょうど2/2/2で別れて帰ることになった。
------東貴&東貴母------
「母さん、心配かけてごめんな。」
それを聞いて母は答える。
「本当に心配したんだからね。なにしたか知らないけど、危ないことはしちゃだめだからね。あの学園なら特にね…。」
「え?あの学園ならってどういうこ…」
東貴が母に質問しようとした瞬間、東貴のスマホの着信音が鳴った。電話は明日香だった。
東貴は電話に出る。
「もしm…」
「きいてきいてきいて!あのメモ!あのね」
ブチッ
なんと、東貴のスマホの電池がちょうど切れてしまった。
「マジかよ…。母さん、携帯用充電器持ってる?」
「いや、今日は病院と家との往復だけかなって思ったから、持ってきてないよ」
東貴はうなだれた。
(まあ、家まで15分あれば着くし、我慢するか…。それよりもさっきの質問の続きを…)
そう思い、口を開きかけた東貴を遮り母親が喋る。
「じゃあ、あんたは先に帰ってなさい。私は今日の退院祝いパーティの買い出しに行ってくるから。」
「え、それくらい手伝うよ。」
「いいから、あんたは先に帰って明日香ちゃんに電話してあげなさい!」
そういって東貴の肩をポンッと叩き、母親は家とは反対の曲がり角を曲がり、スーパーへ向かった。
東貴はもやもやしながらも、明日香に電話をかけてあげるという目的のため、早足で家に向かった。
------真木&豪------
豪は緊張している。真木は基本帰宅部で、自分は運動部で帰りが一緒になる事は滅多にない。しかも、真木は電車通学で、豪は自転車通学の為、帰り道もほとんど違う。そのため、真木と長い時間帰り道が一緒になる事は滅多にないため、とても緊張している。
(真木の私服可愛いいいいいいい)
そう思いながら乗ってきた自転車を押しながら真木の隣を歩く。
「俺自転車乗れば家まですぐだから、駅まで送ってくよ。」
豪は平然を装いながら、真木に言う。
「ありがとっ、じゃあ駅まで私の事守ってね。」
豪は心の中でガッツポーズをする。しかし、守るとは何から守るんだ?
「守るって、真木は誰かに狙われたりしてるの?」
「いや、そういうわけじゃないけど、ナンパしてくる人とかさ。あとは、さっきの幽霊とか?」
意地悪な笑顔を豪に見せる。幽霊は怖いがこの笑顔は守りたい…。絶対に…。
「も、もちろん、駅までと言わず、この先ずっと守ってあげるから!」
テンパりすぎて口を滑らせる。豪は冷や汗を流しながらそっと真木を見る。真木は驚いた顔で豪を見ていた。そのあとフフッと笑い、一言いう。
「私はそんな簡単に守れないと思うよ。」
その一言はどんな意味が込められているのか豪は分からなかった。しかし、その言葉に重みと切なさを感じ、何も考えずに大丈夫とは言えなかった。それを察したのか、真木がもう一言いう。
「ごめんごめん、ちょっとミステリアスな感じの女を演じながら意味深な事言ってみた。」
笑いながら真木は顎に手を当てる。豪は真木の1つ1つの仕草がとても愛おしく思えた。このままあやふやにしないで告白したい…。そう心で決意する。
「真木…、俺…」
告白しようと真木の方を向いた瞬間、真木は豪の唇にそっと指を当てる。
「今はダメ」
真木は豪が告白しようとしたことを察したのか、告白を止めたのだ。
(告白しようとしてたのバレてた…?唇に指!?指柔らかい!やばばばばばばばは)
そのまま真木が話し出す。
「私、この学園入るまで、本当に退屈だったんだ。」
「昔から都市伝説とかロマンがあって好きだったんだけど、それでもネットや本を読み漁るとデマとか見間違いばかり。」
「それに中学生で都市伝説ばっか調べてる帰宅部女って結構気味悪がられててね、友達とかもいなかったの。」
「でも、この学園入って都市伝説研究会入って明日香とかみんなが一緒になってわいわいやるのが本当に楽しいんだよね。」
豪はその話を聞き、共感していた。
自分も柔道だけやってたら、ストレスやプレッシャーで押しつぶされていたかもしれない。しかし、このメンバーと一緒にいる楽しさのおかげで助けられたことがたくさんあった。
「そうだね…。」
豪は察した。今ここで告白をしてこの楽しいメンバーに亀裂が走ったらまずいと感じたのだ。会話をしている間に駅に着いた。
「送ってくれてありがとね。普段あんまり喋らないんだけど、豪君とだからかいっぱい喋っちゃった。」
そう言って真木は手を振り改札に入って行った。豪は平然を装い真木が改札の先で見えなくなるまで手を振り続けた。
「最後の何だあれかわいすぎだろおおおおおおおおお」
豪は周りに迷惑が掛からないように悶えながら自転車にまたがり家に全速で向かった。
真木は電車に乗りながら豪の唇に指を当てたことを思い出す。
(さ、流石にあれは恥ずかしい…。今思えば周りに人がいなくてよかった…。もし告白されてたら…)
真木の顔は真っ赤になっていた。
(やっぱり覚えてないよね…、豪君…。)
------明日香&レナ------
明日香とレナは、7年前の事件について、改めて新聞の記事に目を通したいと思い、図書館に向かっていた。
「でも、明日香ちゃんは読んだ本とか新聞の記事は全部覚えてるんでしょ?改めてみる必要ってあるの?」
レナが質問する。
「うん、その記事だけじゃなくて、その記事の周りとかも確認したくてさ。なんかもやもやしてることがあってね…。」
そういいながら明日香は図書室で見つけたメモをポケットから取り出す。
表には<学園七不思議>と書かれている。
レナはそのメモの裏が少し見え、驚きながら明日香に言った。
「明日香ちゃん!メモの裏!」
明日香はメモを裏返した。
そこには<屋上に潜む>と書かれていたはずだった。
しかし、今は<屋上に潜み落とす腕>と書かれている。
明日香とレナは顔を見合わせた。
「これはみんなに早く伝えたい!」
明日香はそう言い、レナはうんうんと首を縦に何度も振った。
最初に東貴に電話する。
「もしもしm…」
「きいてきいてきいて!あのメモ!」
ブチッ
切れてしまった。
「えええええええええ、なんで!」
そういいながら明日香はもう一度書けるがつながらない。
「さては東貴…、電池切れだな…。」
落胆する明日香の肩をレナがポンポン叩く。
「これ、今日泊まる時言った方が盛り上がるんじゃない…?」
明日香はそれを聞き、ニヤリと笑い、頷いた。
この2人は常に楽しそうである。東貴の前じゃないため、不謹慎なのもバレない…はずだ。
退院して当日に早速遊びに行ってくるというのは流石に許してくれないだろう。かと言って家に押し掛けるのも図々しい…。どうしたものかと皆が悩んでいると、なんと東貴の母親から退院祝いでパーティをしようと家に招待してくれた。
「明日も休みだし、良ければみんなうちに泊まっていけば?病院じゃなかなか話せなかったでしょ。もちろん、みんなの親御さんがOKしてくれたらね?」
東貴の母親は、みんなが東貴と話したがっているのを察したのか、泊まりまで提案してくれた。
(母さんありがとう…、でも、話したい内容が変なことでごめん…。)
少し罪悪感があったが、東貴もそれに乗ることにした。
4人の親はすんなりOKしてくれたので、荷物を取りに一度解散し、夕方また東貴の家に集まることになった。
その際、明日香とレナは図書館に用事があった為、別の方向に一旦行く事にした。真木と豪は帰り道が東貴とは反対方向なため、ちょうど2/2/2で別れて帰ることになった。
------東貴&東貴母------
「母さん、心配かけてごめんな。」
それを聞いて母は答える。
「本当に心配したんだからね。なにしたか知らないけど、危ないことはしちゃだめだからね。あの学園なら特にね…。」
「え?あの学園ならってどういうこ…」
東貴が母に質問しようとした瞬間、東貴のスマホの着信音が鳴った。電話は明日香だった。
東貴は電話に出る。
「もしm…」
「きいてきいてきいて!あのメモ!あのね」
ブチッ
なんと、東貴のスマホの電池がちょうど切れてしまった。
「マジかよ…。母さん、携帯用充電器持ってる?」
「いや、今日は病院と家との往復だけかなって思ったから、持ってきてないよ」
東貴はうなだれた。
(まあ、家まで15分あれば着くし、我慢するか…。それよりもさっきの質問の続きを…)
そう思い、口を開きかけた東貴を遮り母親が喋る。
「じゃあ、あんたは先に帰ってなさい。私は今日の退院祝いパーティの買い出しに行ってくるから。」
「え、それくらい手伝うよ。」
「いいから、あんたは先に帰って明日香ちゃんに電話してあげなさい!」
そういって東貴の肩をポンッと叩き、母親は家とは反対の曲がり角を曲がり、スーパーへ向かった。
東貴はもやもやしながらも、明日香に電話をかけてあげるという目的のため、早足で家に向かった。
------真木&豪------
豪は緊張している。真木は基本帰宅部で、自分は運動部で帰りが一緒になる事は滅多にない。しかも、真木は電車通学で、豪は自転車通学の為、帰り道もほとんど違う。そのため、真木と長い時間帰り道が一緒になる事は滅多にないため、とても緊張している。
(真木の私服可愛いいいいいいい)
そう思いながら乗ってきた自転車を押しながら真木の隣を歩く。
「俺自転車乗れば家まですぐだから、駅まで送ってくよ。」
豪は平然を装いながら、真木に言う。
「ありがとっ、じゃあ駅まで私の事守ってね。」
豪は心の中でガッツポーズをする。しかし、守るとは何から守るんだ?
「守るって、真木は誰かに狙われたりしてるの?」
「いや、そういうわけじゃないけど、ナンパしてくる人とかさ。あとは、さっきの幽霊とか?」
意地悪な笑顔を豪に見せる。幽霊は怖いがこの笑顔は守りたい…。絶対に…。
「も、もちろん、駅までと言わず、この先ずっと守ってあげるから!」
テンパりすぎて口を滑らせる。豪は冷や汗を流しながらそっと真木を見る。真木は驚いた顔で豪を見ていた。そのあとフフッと笑い、一言いう。
「私はそんな簡単に守れないと思うよ。」
その一言はどんな意味が込められているのか豪は分からなかった。しかし、その言葉に重みと切なさを感じ、何も考えずに大丈夫とは言えなかった。それを察したのか、真木がもう一言いう。
「ごめんごめん、ちょっとミステリアスな感じの女を演じながら意味深な事言ってみた。」
笑いながら真木は顎に手を当てる。豪は真木の1つ1つの仕草がとても愛おしく思えた。このままあやふやにしないで告白したい…。そう心で決意する。
「真木…、俺…」
告白しようと真木の方を向いた瞬間、真木は豪の唇にそっと指を当てる。
「今はダメ」
真木は豪が告白しようとしたことを察したのか、告白を止めたのだ。
(告白しようとしてたのバレてた…?唇に指!?指柔らかい!やばばばばばばばは)
そのまま真木が話し出す。
「私、この学園入るまで、本当に退屈だったんだ。」
「昔から都市伝説とかロマンがあって好きだったんだけど、それでもネットや本を読み漁るとデマとか見間違いばかり。」
「それに中学生で都市伝説ばっか調べてる帰宅部女って結構気味悪がられててね、友達とかもいなかったの。」
「でも、この学園入って都市伝説研究会入って明日香とかみんなが一緒になってわいわいやるのが本当に楽しいんだよね。」
豪はその話を聞き、共感していた。
自分も柔道だけやってたら、ストレスやプレッシャーで押しつぶされていたかもしれない。しかし、このメンバーと一緒にいる楽しさのおかげで助けられたことがたくさんあった。
「そうだね…。」
豪は察した。今ここで告白をしてこの楽しいメンバーに亀裂が走ったらまずいと感じたのだ。会話をしている間に駅に着いた。
「送ってくれてありがとね。普段あんまり喋らないんだけど、豪君とだからかいっぱい喋っちゃった。」
そう言って真木は手を振り改札に入って行った。豪は平然を装い真木が改札の先で見えなくなるまで手を振り続けた。
「最後の何だあれかわいすぎだろおおおおおおおおお」
豪は周りに迷惑が掛からないように悶えながら自転車にまたがり家に全速で向かった。
真木は電車に乗りながら豪の唇に指を当てたことを思い出す。
(さ、流石にあれは恥ずかしい…。今思えば周りに人がいなくてよかった…。もし告白されてたら…)
真木の顔は真っ赤になっていた。
(やっぱり覚えてないよね…、豪君…。)
------明日香&レナ------
明日香とレナは、7年前の事件について、改めて新聞の記事に目を通したいと思い、図書館に向かっていた。
「でも、明日香ちゃんは読んだ本とか新聞の記事は全部覚えてるんでしょ?改めてみる必要ってあるの?」
レナが質問する。
「うん、その記事だけじゃなくて、その記事の周りとかも確認したくてさ。なんかもやもやしてることがあってね…。」
そういいながら明日香は図書室で見つけたメモをポケットから取り出す。
表には<学園七不思議>と書かれている。
レナはそのメモの裏が少し見え、驚きながら明日香に言った。
「明日香ちゃん!メモの裏!」
明日香はメモを裏返した。
そこには<屋上に潜む>と書かれていたはずだった。
しかし、今は<屋上に潜み落とす腕>と書かれている。
明日香とレナは顔を見合わせた。
「これはみんなに早く伝えたい!」
明日香はそう言い、レナはうんうんと首を縦に何度も振った。
最初に東貴に電話する。
「もしもしm…」
「きいてきいてきいて!あのメモ!」
ブチッ
切れてしまった。
「えええええええええ、なんで!」
そういいながら明日香はもう一度書けるがつながらない。
「さては東貴…、電池切れだな…。」
落胆する明日香の肩をレナがポンポン叩く。
「これ、今日泊まる時言った方が盛り上がるんじゃない…?」
明日香はそれを聞き、ニヤリと笑い、頷いた。
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