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第二章
103 加速していく日々
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さあでは一年近く前に思いついた実験をようやくやっていこう。
酵母の分裂速度の増減を測定する実験だ。
ではまず酵母を増やす。そして単離することからやっていこう。
酵母を増やすのは割と簡単。ぶっちゃけお家でもできるからもし自家製パンとか作りたい人はやってみ?
リンゴを皮ごと切って瓶に入れて水を入れる。おおむねシードル造りと変わらないけど、時間を空けてから空気を入れることを忘れない。そうじゃないとアルコール発酵が進み過ぎて酵母が死ぬかもしれないので注意。
後はできるだけ瓶を消毒するとか清潔な水を使うなどを注意すればいい。ほらね? 簡単でしょ?
ここまでなら今まででも作れたけど、作る意味がないからな。この酵母菌だとジャガイモなどのでんぷん質を発酵できないからね。お米とかジャガイモを発酵させるにはもうちょっとややこしい手順が必要。
では次に単離する。
できた酵母は現在液体の状態なので蒸留水で希釈する。寒天培地……は無いのでゼラチンで培養。希釈した溶液を一滴垂らすようなイメージ。ホントはクリーンベンチみたいに無菌状態でやらなきゃいけないけどそんなものはない。
ガラスみたいに透明の容器がないと正確に観察ができないから今までできなかった。……今まででもガラスは簡単に作れちゃったんだけど……そこには突っ込まないでくれ。
足るを知りすぎじゃないですかね。最近のオレ。
では単離成功。ちなみに培地には渋リン果汁を煮沸消毒したものを用いた。
さらに単離できたコロニーを別の培地に移してさらに培養。この辺で実験は一区切りついた。
何でこんな面倒なことをするかだって? 酵母に限らず、微生物というのは人には理解できないけど個体ごとに違う。個性といってもいい。
その違いを排除して全く同じ性質を持った微生物を取得する。これをしないと安定した発酵食品などが作れない。
それじゃあ本番に移ろうか。
といってもそんな難しいことはしない。渋リンの果汁で酵母を培養するだけだ。ただし煮沸した培地と全く煮沸していない培地で培養する。
さっきの実験と違って液体培地だな。
結果は火を見るよりも明らかだ。
「カビがあああああああ――――――!?」
そりゃそうだ。煮沸して殺菌しなけりゃカビが出る確率はぐっと上がる。おのれえ! やはりカビは悪い生物。
煮沸していない培地でもカビがでなかった酵母は煮沸した培地よりもほとんどの場合で著しく増殖した。
面白いのは煮沸されていない培地でも増殖しなかった酵母は何度でも増殖加速が確認されなかったこと。つまり成長加速の影響を受ける酵母と受けない酵母がある。
他にもアルコールを加えたり、炭酸ソーダを加えてもいいけど……それだと酵母が繁殖できなくなっちゃうからな。アルコールを蒸発させるために加熱しちゃったら意味がないし。
今わかることは魔物の成長を加速させる物質は加熱すると、能力を失う。特定の酵母にのみ作用する。この二点。
この二点から察すると、やっぱり魔物の成長を加速させている物質は酵素、少なくともそれに近い物質である可能性が高い。他にはホルモンとか。
酵素とは生物が生産する特定の反応を促進させるタンパク質だ。
これがなければ生物は生物として成り立たない。チーズだって酒だって酵素がなきゃ作れないし、息ができるのも洗剤が汚れを取るのも全部酵素さんのおかげなんだ。
とまあ、ぶっちゃけ酵素を解説するだけで本が数冊書ける。オレがばっちり解説するのは無理。
ホルモンだと……植物ホルモンが細菌に有効だって話は聞いたことがないけど……残念ながらオレの知識不足で断定できない。
後は体内に魔物変性ウィルスでもあるとか? ウィルスも大体高熱に弱いはずだ。だんだん傘社っぽい話になってきたな。
ただまあ、生物ってものは何事にも例外がある。超好熱細菌とか100℃以上の高熱でも平然と耐えるからな。例外がないことこそが例外。それこそが生物学。
今は成長を加速させるには生物同士の相性や、熱などの影響を受ける可能性が高いってことがわかるくらいか。
もちろん素晴らしい進歩だ。自画自賛してもいい。酵母など生物の成長を加速させる方法はわかっておいて損はないから。
「ジャガオの栽培は順調だな? 小春」
「うん。ちゃんとできてるよ」
「オッケー。肥料作成は?」
「糞尿を肥溜めにして発酵させて、灰を集めておく。後は貝殻とかも。見つけたクローバーも一応休耕地に植えておいたけど良かった?」
糞尿、特に蟻以外の糞尿は殺菌の為に一度発酵させることにした。
「素晴らしい。あ、でも灰や焼いた貝殻なんかはジャガオの畑には撒きすぎちゃだめだぞ?」
「どうして?」
「ジャガイモはやや酸性の土壌を好むからな。多分灰を撒きすぎるとアルカリ性が強くなりすぎる」
ジャガイモは大体pH5~6くらいがよかったはず。ジャガオもそのくらいにしておかないとそうか病などになる危険性がある。基本的に作物を栽培すると土壌は酸性に寄るので多少のアルカリ性肥料は必要だけど、何事も、
「やりすぎちゃいけない、組み合わせと適量が大事ってこと?」
「うむ。そういうこと」
小春も大分自分で考えるようになってきたな。ありがたい。これでオレの仕事もだいぶ楽になるというもの。一応小春以外の女王蟻も育ってるし実に順調だ。そろそろあいつらにも名前がいるかなあ。
「水路の調子はどうだ?」
「好評だよ」
揚水水車を完成させたのでそれを活かせるよう水路を作った。汲み上げた水をジャガオ畑の各所に作った溜め池に届ける仕組みだ。単純だけどホースによる水やりに慣れ切った現代人にはわからないかもしれないけど水を運ぶのって物凄くしんどい。
いつも働き蟻がひいひい言いながら100メートルを何度も何度も往復するのは効率が悪い。それに魔物植物は普通よりも水が多めに必要みたいだからさらに重労働になってしまう。
まだまだ暑い日が続くだろうからこれで少しでも楽になってくれればありがたい。さらに水路を利用した作戦も思いついたけど……これはできるなら使いたくない。
「千尋、例の殺虫剤は効いてるか?」
「効いてるよ~。でもせっかく捕まえた虫も逃げちゃってるね~」
最近増えてきた害虫対策として二つの物を導入した。まず蜘蛛が捕まえてきた肉食性昆虫(節足動物である蜘蛛などを含む)。そして辛生姜を利用した殺虫剤だ。
辛生姜をシードル……アルコールなら何でもいいけど、に数か月漬けて炭を作った時にできる木酢液を混ぜる。これで天然殺虫剤の完成。
これを水で薄めて水鉄砲みたいな霧吹きで葉の状態が悪い作物に吹きかける。一部の微生物による病気も防いでくれるはず。
問題なのは益虫も遠ざけてしまうことだけどそれはどうしようもない。
巣全体はずいぶん住みよくなってきた。これも全員怠けずに働いたおかげだな。
そんな小春や働き蟻達に報いるためにも美味い飯を作らなくては。
では今回はパンを焼いてみよう。片栗粉を使うので厳密にはパンじゃないかもしれないけど、そもそもパンの定義って曖昧だからオレがパンっていえばパンになるさ。
使うのは片栗粉、膨らし粉として重曹。そして卵。誠也の相方が産んだ卵だ。許可はとったぞ!? オレは卵泥棒ではない。ただ、もしも野生の動物から卵を盗むときは産みたてじゃないと後悔するぞ。時間が経った卵は……うん。ちょっとトラウマになりそうだった。
鳥じゃなくて虫の卵だから上手くいくかはわかんない。何事も挑戦。
作り方はパンっていうよりホットケーキみたいなもんだし、失敗することなんてないだろう。
まず片栗粉と重曹をよく混ぜる。牛乳はないので水でよく混ぜて卵を割り入れてさらに混ぜる。
どろどろの液状になったらお皿に入れて、竈のオーブンに入れて、焦げないように注意しつつ焼く。ちなみにオーブンの窓にはガラスがはめ込んでおり、中の様子を見ることができる。やっぱりガラスって偉大。
お? おおお! 膨らんだ! 当たり前だけど実際に見るとテンション上がるな!
取り出して串で刺す。おお! フワッてしてる。すげえ! 料理だ!
「おーし。パンできたぞ! 昼飯食うか!」
切ってみるとモチモチした触感だ。片栗粉が混じったパンはそうなるらしいな。
では食べてみよう。んぐんぐ。? !?!?
「不味っ!? 苦いっ!?」
なんじゃこりゃ! すげええぐみがある。え、なんでこんな不味いの? 卵が腐ってた? いやいくらんでも気付くか。
えっと、片栗粉でもないよな。じゃあ重曹?
……あ。あー!? わ、忘れてた! 重曹で膨らませると炭酸ソーダが発生するからすげえ苦いんだ!
だからベーキングパウダーには中和剤として酒石酸とかが含まれてるんだ! そらやたら不味いはずだ。うわ、こんな初歩的なことでミスるとは……アホすぎる。
「あーごめん。オレちょっとミスっちゃった。食べれない奴は食べなくてもいいぞ」
でも食べるのをやめる奴はいなかった。
「いや、まじで食べなくていいぞ」
「駄目だよ~。食べ物を粗末にしちゃいけないんだよ~?」
おおう、千尋。確かにその通りだけど……。
「せっかく作ってくれたんだから食べるよ」
こ、小春。お前らって奴は。
「でも美味いとは思ってないんだな?」
「「「「うん」」」」
そこはもうちょっとオブラートに包んで欲しかった!
魔物には無理な相談なんだけどな。
その数日後。予見していた事態が起こった。トカゲの群れを発見した。正確にはすでにヒトモドキの村を壊滅させたトカゲの群れを見つけた。
酵母の分裂速度の増減を測定する実験だ。
ではまず酵母を増やす。そして単離することからやっていこう。
酵母を増やすのは割と簡単。ぶっちゃけお家でもできるからもし自家製パンとか作りたい人はやってみ?
リンゴを皮ごと切って瓶に入れて水を入れる。おおむねシードル造りと変わらないけど、時間を空けてから空気を入れることを忘れない。そうじゃないとアルコール発酵が進み過ぎて酵母が死ぬかもしれないので注意。
後はできるだけ瓶を消毒するとか清潔な水を使うなどを注意すればいい。ほらね? 簡単でしょ?
ここまでなら今まででも作れたけど、作る意味がないからな。この酵母菌だとジャガイモなどのでんぷん質を発酵できないからね。お米とかジャガイモを発酵させるにはもうちょっとややこしい手順が必要。
では次に単離する。
できた酵母は現在液体の状態なので蒸留水で希釈する。寒天培地……は無いのでゼラチンで培養。希釈した溶液を一滴垂らすようなイメージ。ホントはクリーンベンチみたいに無菌状態でやらなきゃいけないけどそんなものはない。
ガラスみたいに透明の容器がないと正確に観察ができないから今までできなかった。……今まででもガラスは簡単に作れちゃったんだけど……そこには突っ込まないでくれ。
足るを知りすぎじゃないですかね。最近のオレ。
では単離成功。ちなみに培地には渋リン果汁を煮沸消毒したものを用いた。
さらに単離できたコロニーを別の培地に移してさらに培養。この辺で実験は一区切りついた。
何でこんな面倒なことをするかだって? 酵母に限らず、微生物というのは人には理解できないけど個体ごとに違う。個性といってもいい。
その違いを排除して全く同じ性質を持った微生物を取得する。これをしないと安定した発酵食品などが作れない。
それじゃあ本番に移ろうか。
といってもそんな難しいことはしない。渋リンの果汁で酵母を培養するだけだ。ただし煮沸した培地と全く煮沸していない培地で培養する。
さっきの実験と違って液体培地だな。
結果は火を見るよりも明らかだ。
「カビがあああああああ――――――!?」
そりゃそうだ。煮沸して殺菌しなけりゃカビが出る確率はぐっと上がる。おのれえ! やはりカビは悪い生物。
煮沸していない培地でもカビがでなかった酵母は煮沸した培地よりもほとんどの場合で著しく増殖した。
面白いのは煮沸されていない培地でも増殖しなかった酵母は何度でも増殖加速が確認されなかったこと。つまり成長加速の影響を受ける酵母と受けない酵母がある。
他にもアルコールを加えたり、炭酸ソーダを加えてもいいけど……それだと酵母が繁殖できなくなっちゃうからな。アルコールを蒸発させるために加熱しちゃったら意味がないし。
今わかることは魔物の成長を加速させる物質は加熱すると、能力を失う。特定の酵母にのみ作用する。この二点。
この二点から察すると、やっぱり魔物の成長を加速させている物質は酵素、少なくともそれに近い物質である可能性が高い。他にはホルモンとか。
酵素とは生物が生産する特定の反応を促進させるタンパク質だ。
これがなければ生物は生物として成り立たない。チーズだって酒だって酵素がなきゃ作れないし、息ができるのも洗剤が汚れを取るのも全部酵素さんのおかげなんだ。
とまあ、ぶっちゃけ酵素を解説するだけで本が数冊書ける。オレがばっちり解説するのは無理。
ホルモンだと……植物ホルモンが細菌に有効だって話は聞いたことがないけど……残念ながらオレの知識不足で断定できない。
後は体内に魔物変性ウィルスでもあるとか? ウィルスも大体高熱に弱いはずだ。だんだん傘社っぽい話になってきたな。
ただまあ、生物ってものは何事にも例外がある。超好熱細菌とか100℃以上の高熱でも平然と耐えるからな。例外がないことこそが例外。それこそが生物学。
今は成長を加速させるには生物同士の相性や、熱などの影響を受ける可能性が高いってことがわかるくらいか。
もちろん素晴らしい進歩だ。自画自賛してもいい。酵母など生物の成長を加速させる方法はわかっておいて損はないから。
「ジャガオの栽培は順調だな? 小春」
「うん。ちゃんとできてるよ」
「オッケー。肥料作成は?」
「糞尿を肥溜めにして発酵させて、灰を集めておく。後は貝殻とかも。見つけたクローバーも一応休耕地に植えておいたけど良かった?」
糞尿、特に蟻以外の糞尿は殺菌の為に一度発酵させることにした。
「素晴らしい。あ、でも灰や焼いた貝殻なんかはジャガオの畑には撒きすぎちゃだめだぞ?」
「どうして?」
「ジャガイモはやや酸性の土壌を好むからな。多分灰を撒きすぎるとアルカリ性が強くなりすぎる」
ジャガイモは大体pH5~6くらいがよかったはず。ジャガオもそのくらいにしておかないとそうか病などになる危険性がある。基本的に作物を栽培すると土壌は酸性に寄るので多少のアルカリ性肥料は必要だけど、何事も、
「やりすぎちゃいけない、組み合わせと適量が大事ってこと?」
「うむ。そういうこと」
小春も大分自分で考えるようになってきたな。ありがたい。これでオレの仕事もだいぶ楽になるというもの。一応小春以外の女王蟻も育ってるし実に順調だ。そろそろあいつらにも名前がいるかなあ。
「水路の調子はどうだ?」
「好評だよ」
揚水水車を完成させたのでそれを活かせるよう水路を作った。汲み上げた水をジャガオ畑の各所に作った溜め池に届ける仕組みだ。単純だけどホースによる水やりに慣れ切った現代人にはわからないかもしれないけど水を運ぶのって物凄くしんどい。
いつも働き蟻がひいひい言いながら100メートルを何度も何度も往復するのは効率が悪い。それに魔物植物は普通よりも水が多めに必要みたいだからさらに重労働になってしまう。
まだまだ暑い日が続くだろうからこれで少しでも楽になってくれればありがたい。さらに水路を利用した作戦も思いついたけど……これはできるなら使いたくない。
「千尋、例の殺虫剤は効いてるか?」
「効いてるよ~。でもせっかく捕まえた虫も逃げちゃってるね~」
最近増えてきた害虫対策として二つの物を導入した。まず蜘蛛が捕まえてきた肉食性昆虫(節足動物である蜘蛛などを含む)。そして辛生姜を利用した殺虫剤だ。
辛生姜をシードル……アルコールなら何でもいいけど、に数か月漬けて炭を作った時にできる木酢液を混ぜる。これで天然殺虫剤の完成。
これを水で薄めて水鉄砲みたいな霧吹きで葉の状態が悪い作物に吹きかける。一部の微生物による病気も防いでくれるはず。
問題なのは益虫も遠ざけてしまうことだけどそれはどうしようもない。
巣全体はずいぶん住みよくなってきた。これも全員怠けずに働いたおかげだな。
そんな小春や働き蟻達に報いるためにも美味い飯を作らなくては。
では今回はパンを焼いてみよう。片栗粉を使うので厳密にはパンじゃないかもしれないけど、そもそもパンの定義って曖昧だからオレがパンっていえばパンになるさ。
使うのは片栗粉、膨らし粉として重曹。そして卵。誠也の相方が産んだ卵だ。許可はとったぞ!? オレは卵泥棒ではない。ただ、もしも野生の動物から卵を盗むときは産みたてじゃないと後悔するぞ。時間が経った卵は……うん。ちょっとトラウマになりそうだった。
鳥じゃなくて虫の卵だから上手くいくかはわかんない。何事も挑戦。
作り方はパンっていうよりホットケーキみたいなもんだし、失敗することなんてないだろう。
まず片栗粉と重曹をよく混ぜる。牛乳はないので水でよく混ぜて卵を割り入れてさらに混ぜる。
どろどろの液状になったらお皿に入れて、竈のオーブンに入れて、焦げないように注意しつつ焼く。ちなみにオーブンの窓にはガラスがはめ込んでおり、中の様子を見ることができる。やっぱりガラスって偉大。
お? おおお! 膨らんだ! 当たり前だけど実際に見るとテンション上がるな!
取り出して串で刺す。おお! フワッてしてる。すげえ! 料理だ!
「おーし。パンできたぞ! 昼飯食うか!」
切ってみるとモチモチした触感だ。片栗粉が混じったパンはそうなるらしいな。
では食べてみよう。んぐんぐ。? !?!?
「不味っ!? 苦いっ!?」
なんじゃこりゃ! すげええぐみがある。え、なんでこんな不味いの? 卵が腐ってた? いやいくらんでも気付くか。
えっと、片栗粉でもないよな。じゃあ重曹?
……あ。あー!? わ、忘れてた! 重曹で膨らませると炭酸ソーダが発生するからすげえ苦いんだ!
だからベーキングパウダーには中和剤として酒石酸とかが含まれてるんだ! そらやたら不味いはずだ。うわ、こんな初歩的なことでミスるとは……アホすぎる。
「あーごめん。オレちょっとミスっちゃった。食べれない奴は食べなくてもいいぞ」
でも食べるのをやめる奴はいなかった。
「いや、まじで食べなくていいぞ」
「駄目だよ~。食べ物を粗末にしちゃいけないんだよ~?」
おおう、千尋。確かにその通りだけど……。
「せっかく作ってくれたんだから食べるよ」
こ、小春。お前らって奴は。
「でも美味いとは思ってないんだな?」
「「「「うん」」」」
そこはもうちょっとオブラートに包んで欲しかった!
魔物には無理な相談なんだけどな。
その数日後。予見していた事態が起こった。トカゲの群れを発見した。正確にはすでにヒトモドキの村を壊滅させたトカゲの群れを見つけた。
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