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二人目の騎士
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カトレアの毒殺未遂事件は、瞬く間に王宮内に広まった。
真っ先に疑われたのは菓子を用意した料理人だった。だが調査の結果、タルトや紅茶自体には毒が盛られていなかった。レイや侍女たちにも嫌疑がかかったが、レイは動機不十分、侍女たちも自ら毒を盛った食事を喜んで口にしないだろうという結論に至った。
医師たちがさらに調査を進めると、タルトに使われていた木苺の防腐剤が規定値より多く、身体に影響を及ぼす量だったと判明した。食材管理が不適切だったとして料理人は解雇され、首謀者をあぶり出すため尋問を受けるという。
一方、毒に倒れた侍女は大事に至らなかったものの、回復次第暇をもらいたいと申し出た。彼女は後日、倒れた際医師を呼んだ侍女と揃い立って王宮を去っていった。
彼女たちは一生カトレアを恨むだろう。故郷へ帰ってもおそらく、憎悪が晴れることはない。解雇された料理人も誰かに命令されたのなら似たようなものだ。
命を狙われることで様々な人間に害が及び、それでいて冷ややかな視線を浴びるのは当のカトレアだった。レイをはじめカトレアを擁護し、首謀者を暴こうと奮起する者もいるが、醜聞が絶えない王宮に嫌気がさし、カトレアは寒冷な季節のせいもあり私室にこもりがちになった。
まだ温かい季節であればレイや他の兵士を従えて狩猟に出かけ、気分転換も出来る。しかし今時期出来ることは私室で本を読むことと、王宮の隅にひっそり備えられている温室で花を愛でることだけだ。
カトレアは自分を快く思わない人間を避けながらも、温室には花の世話のため毎日足を運んだ。所用の際に庭師たちに代わってもらう以外は、一日たりとも世話を休むことはない。
コルデホーザ北方の丘陵地帯に築かれた王宮は、二つの尖塔がそびえる藍色の屋根と、亜麻色の壁面に囲まれている。背にそびえる山岳には大きな滝が流れており、その影響を受け王宮周辺は時折霧がかかり、湿潤な空気を帯びる。今日は珍しくからりとした晴天で、温室に向かう心もいくばくか上向きになった。
レイが早朝から会議に出席しているため、護衛の兵士に待機するよう言いつけると、硝子張りの温室に足を踏み入れた。
冬の清々しい陽気が隅々まで差し込み、並べられた冬咲きの花も色づきが良い。カトレアは花と土の香りを胸に吸い込み、臙脂色のワンピースの袖をまくった。
花一つひとつの様子に目を配り、水分が必要なものは水を与え、枯れた葉やしぼんだ花を処理する。弱っているものを見つけると、身を屈めてうなだれた花を撫でた。
「おまえも気が滅入っているのね。わたしと同じかしら」
他の花で陽射しが遮られていたのだろう。鉢植えを陽当たりの良い場所に移動させると、弱った花は気持ち良さそうに光を浴びている。自然と口元がほころんだ。
温室は元々母が所有していた。カトレアは幼い頃から母にくっついて花と触れ合い、世話の仕方を教わったものだ。母の死後は温室の取り壊しの話が上がり、カトレアは母との思い出が詰まった場所と花を失いたくない一心で父に泣きついた。娘を気の毒に思ったのか、父は取り壊しを訴えた者たちを諌め、カトレアを温室の所有者にしてくれたのだ。
以来、温室はカトレアにとって財産であり、聖域に等しい場所となっていた。
「カトレア様、失礼します」
背後で温室の扉が開いた。振り返ると、庭師の娘のオリーブがぺこりと一礼した。栗色の髪を二つに太く編み、庭師用の作業衣に前掛けをしている。
「あら、オリーブ。今日はわたしが世話をしに来たからここに来なくても良いのに」
首を傾げると、オリーブは両手を組み合わせ、口ごもりながら太めの眉を下げた。
「その……カトレア様が心配で。立て続けに物騒なことが起こって、気を病んでいらっしゃるのではないかと」
「気にかけてくれたのね。ありがとう、ここに来たらいくらかはましになるわ」
それなら良かったとオリーブは胸を撫で下ろした。植物の世話に励む気立てのよい娘で、カトレアにとって数少ない、気を許せる相手だ。
寒気が緩む頃に仕入れたい種苗の話から始まり、春にはどのような花で庭園を彩るか、さらにカトレアの戴冠の儀には蘭の花を取り揃えたいなどと、花が好きな者同士次々と話題が上る。カトレアは一時の間、自分を取り巻く暗い出来事を忘れられた。
日が高くなった頃、カトレアを呼ぶ声が遠巻きに聞こえてきた。声の主が姿を見せると、オリーブの頬に朱が差した。
「カトレア様、やはりここにおいででしたか」
早足で向かってきたのか、白い息を弾ませている。オリーブが丁寧に会釈をすると、レイはにっこり微笑んだ。
「いつもご苦労ですね、オリーブ。カトレア様はこのところふさぎがちだったのですが、貴女と話せば気も休まるでしょう。そろそろ昼食の時間なので、お戻りなさい」
オリーブは上ずった返事をし、もう一度礼をすると慌ただしく走っていった。レイに恋い焦がれる女性は多く、オリーブはその中でも熱烈に彼を慕っていた。
確かにレイは紳士然としており、その場にいるだけで空気が凛とする青年である。だが幼い頃から一緒に過ごしてきたためか、カトレアはレイに惚れ惚れとしたり、強く胸をときめかせたことは今までない。ただレイを伴侶として迎えるのは、これまでの関係からしてごく自然なことだと、カトレアは捉えていた。
オリーブはそのことを知った時、どう反応するだろう。心に再び陰りが差す。
「どうかされましたか」
レイが顔を覗き込む。カトレアは温室の扉を見つめ、ぽつりとこぼした。
「何故、この王宮の女たちは、あなたがわたしのものだと分かっていながら思慕を寄せるのかしら」
レイは虚を突かれたように瞬きをし、逡巡してから言葉を返した。
「……人が誰を想おうと、それは簡単に諦めたり、止めたり出来るものではないでしょう。私が、貴女を想うように」
はっとして、レイを見つめ返す。新緑の瞳は戸惑うカトレアを真っ直ぐ映していた。
二人の間にある感情がどこか違っているような気がして、カトレアはそれとなく話題を変えた。
「ところで、元老院や公爵たちとは何を話し合ったの? 首謀者の検討はついたのかしら」
レイは何か言いたげだったが、沈黙の後決定した事柄を告げた。
真っ先に疑われたのは菓子を用意した料理人だった。だが調査の結果、タルトや紅茶自体には毒が盛られていなかった。レイや侍女たちにも嫌疑がかかったが、レイは動機不十分、侍女たちも自ら毒を盛った食事を喜んで口にしないだろうという結論に至った。
医師たちがさらに調査を進めると、タルトに使われていた木苺の防腐剤が規定値より多く、身体に影響を及ぼす量だったと判明した。食材管理が不適切だったとして料理人は解雇され、首謀者をあぶり出すため尋問を受けるという。
一方、毒に倒れた侍女は大事に至らなかったものの、回復次第暇をもらいたいと申し出た。彼女は後日、倒れた際医師を呼んだ侍女と揃い立って王宮を去っていった。
彼女たちは一生カトレアを恨むだろう。故郷へ帰ってもおそらく、憎悪が晴れることはない。解雇された料理人も誰かに命令されたのなら似たようなものだ。
命を狙われることで様々な人間に害が及び、それでいて冷ややかな視線を浴びるのは当のカトレアだった。レイをはじめカトレアを擁護し、首謀者を暴こうと奮起する者もいるが、醜聞が絶えない王宮に嫌気がさし、カトレアは寒冷な季節のせいもあり私室にこもりがちになった。
まだ温かい季節であればレイや他の兵士を従えて狩猟に出かけ、気分転換も出来る。しかし今時期出来ることは私室で本を読むことと、王宮の隅にひっそり備えられている温室で花を愛でることだけだ。
カトレアは自分を快く思わない人間を避けながらも、温室には花の世話のため毎日足を運んだ。所用の際に庭師たちに代わってもらう以外は、一日たりとも世話を休むことはない。
コルデホーザ北方の丘陵地帯に築かれた王宮は、二つの尖塔がそびえる藍色の屋根と、亜麻色の壁面に囲まれている。背にそびえる山岳には大きな滝が流れており、その影響を受け王宮周辺は時折霧がかかり、湿潤な空気を帯びる。今日は珍しくからりとした晴天で、温室に向かう心もいくばくか上向きになった。
レイが早朝から会議に出席しているため、護衛の兵士に待機するよう言いつけると、硝子張りの温室に足を踏み入れた。
冬の清々しい陽気が隅々まで差し込み、並べられた冬咲きの花も色づきが良い。カトレアは花と土の香りを胸に吸い込み、臙脂色のワンピースの袖をまくった。
花一つひとつの様子に目を配り、水分が必要なものは水を与え、枯れた葉やしぼんだ花を処理する。弱っているものを見つけると、身を屈めてうなだれた花を撫でた。
「おまえも気が滅入っているのね。わたしと同じかしら」
他の花で陽射しが遮られていたのだろう。鉢植えを陽当たりの良い場所に移動させると、弱った花は気持ち良さそうに光を浴びている。自然と口元がほころんだ。
温室は元々母が所有していた。カトレアは幼い頃から母にくっついて花と触れ合い、世話の仕方を教わったものだ。母の死後は温室の取り壊しの話が上がり、カトレアは母との思い出が詰まった場所と花を失いたくない一心で父に泣きついた。娘を気の毒に思ったのか、父は取り壊しを訴えた者たちを諌め、カトレアを温室の所有者にしてくれたのだ。
以来、温室はカトレアにとって財産であり、聖域に等しい場所となっていた。
「カトレア様、失礼します」
背後で温室の扉が開いた。振り返ると、庭師の娘のオリーブがぺこりと一礼した。栗色の髪を二つに太く編み、庭師用の作業衣に前掛けをしている。
「あら、オリーブ。今日はわたしが世話をしに来たからここに来なくても良いのに」
首を傾げると、オリーブは両手を組み合わせ、口ごもりながら太めの眉を下げた。
「その……カトレア様が心配で。立て続けに物騒なことが起こって、気を病んでいらっしゃるのではないかと」
「気にかけてくれたのね。ありがとう、ここに来たらいくらかはましになるわ」
それなら良かったとオリーブは胸を撫で下ろした。植物の世話に励む気立てのよい娘で、カトレアにとって数少ない、気を許せる相手だ。
寒気が緩む頃に仕入れたい種苗の話から始まり、春にはどのような花で庭園を彩るか、さらにカトレアの戴冠の儀には蘭の花を取り揃えたいなどと、花が好きな者同士次々と話題が上る。カトレアは一時の間、自分を取り巻く暗い出来事を忘れられた。
日が高くなった頃、カトレアを呼ぶ声が遠巻きに聞こえてきた。声の主が姿を見せると、オリーブの頬に朱が差した。
「カトレア様、やはりここにおいででしたか」
早足で向かってきたのか、白い息を弾ませている。オリーブが丁寧に会釈をすると、レイはにっこり微笑んだ。
「いつもご苦労ですね、オリーブ。カトレア様はこのところふさぎがちだったのですが、貴女と話せば気も休まるでしょう。そろそろ昼食の時間なので、お戻りなさい」
オリーブは上ずった返事をし、もう一度礼をすると慌ただしく走っていった。レイに恋い焦がれる女性は多く、オリーブはその中でも熱烈に彼を慕っていた。
確かにレイは紳士然としており、その場にいるだけで空気が凛とする青年である。だが幼い頃から一緒に過ごしてきたためか、カトレアはレイに惚れ惚れとしたり、強く胸をときめかせたことは今までない。ただレイを伴侶として迎えるのは、これまでの関係からしてごく自然なことだと、カトレアは捉えていた。
オリーブはそのことを知った時、どう反応するだろう。心に再び陰りが差す。
「どうかされましたか」
レイが顔を覗き込む。カトレアは温室の扉を見つめ、ぽつりとこぼした。
「何故、この王宮の女たちは、あなたがわたしのものだと分かっていながら思慕を寄せるのかしら」
レイは虚を突かれたように瞬きをし、逡巡してから言葉を返した。
「……人が誰を想おうと、それは簡単に諦めたり、止めたり出来るものではないでしょう。私が、貴女を想うように」
はっとして、レイを見つめ返す。新緑の瞳は戸惑うカトレアを真っ直ぐ映していた。
二人の間にある感情がどこか違っているような気がして、カトレアはそれとなく話題を変えた。
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