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冬の炎
繰り返す夢
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繰り返し見る夢がある。
それは、予知夢でも何でもない――ただの記憶だ。
家が燃えている。
暗い夜空に燃え上がる炎は罪深いほど美しく、まばゆく、しかしそれゆえ、痛いほどおぞましかった。
たくさんの人が慌てふためき、野次馬根性で周りに集う。
その中で、ひとり、自分は呆然とその光景を眺めているのだ。
凍えるような寒さだというのに、身体はとても熱い。炎の熱気が空気を伝わり、どんどん何かが増殖していくようだ。
熱い。
ただただ、身を焼くような痛みだけが、その身を貫いている。
消防車のサイレンも、周りのざわめきも、みんな自分の身から離れたところにあるように、遠く思われる。
自分が向き合っているのは、ただその炎で。
熱くて痛くて、自分の両手を見つめた。
その手のひらは柔らかく、幼く、小さい。純真無垢な手のひら。
しかし。
ぼおっと小さく赤い炎が燃え上がる。
それは家を燃やしている炎と同じもので、それが自分の手のひらから燃え上がる。
違う、と叫ぶ。
違うんだ、俺がやったんじゃない。
俺はただ……
堪えきれなくなって、その場に背を向けて走る。
痛い。
ただただ、身を焦がす炎の熱さだけが、その身を追いかける。
いくら走っても、おかしなことに、炎の熱気は追いかけてくる。まるで、中世の魔女を火あぶりにしようとするかのように。
そこでいつも、誰かの手が伸ばされる。
その手の主は、何となくわかる。
しかし、その手はいつも、つかもうとした瞬間に消えてしまい、自分が転んで、それで夢は終わりだった。
いつも、そうだった。
そのはずだった。
しかし、最近では、その手の主が変わったように思う。
前ほど大きな手のひらではなく、前ほど骨ばってはおらず、白くて、細くて、柔らかい。
そしていつも、その新しい手の主は、消えずにこちらの手をつかんで引き寄せ、頬を撫でてくれた。
大丈夫、というように。
君のせいじゃない、というように。
差し伸べられる手のひらは、記憶から生まれた架空のものだった。そして新たな手の主の登場は、自分のこの夢に対する恐怖を、少なからず和らげた。
それは、予知夢でも何でもない――ただの記憶だ。
家が燃えている。
暗い夜空に燃え上がる炎は罪深いほど美しく、まばゆく、しかしそれゆえ、痛いほどおぞましかった。
たくさんの人が慌てふためき、野次馬根性で周りに集う。
その中で、ひとり、自分は呆然とその光景を眺めているのだ。
凍えるような寒さだというのに、身体はとても熱い。炎の熱気が空気を伝わり、どんどん何かが増殖していくようだ。
熱い。
ただただ、身を焼くような痛みだけが、その身を貫いている。
消防車のサイレンも、周りのざわめきも、みんな自分の身から離れたところにあるように、遠く思われる。
自分が向き合っているのは、ただその炎で。
熱くて痛くて、自分の両手を見つめた。
その手のひらは柔らかく、幼く、小さい。純真無垢な手のひら。
しかし。
ぼおっと小さく赤い炎が燃え上がる。
それは家を燃やしている炎と同じもので、それが自分の手のひらから燃え上がる。
違う、と叫ぶ。
違うんだ、俺がやったんじゃない。
俺はただ……
堪えきれなくなって、その場に背を向けて走る。
痛い。
ただただ、身を焦がす炎の熱さだけが、その身を追いかける。
いくら走っても、おかしなことに、炎の熱気は追いかけてくる。まるで、中世の魔女を火あぶりにしようとするかのように。
そこでいつも、誰かの手が伸ばされる。
その手の主は、何となくわかる。
しかし、その手はいつも、つかもうとした瞬間に消えてしまい、自分が転んで、それで夢は終わりだった。
いつも、そうだった。
そのはずだった。
しかし、最近では、その手の主が変わったように思う。
前ほど大きな手のひらではなく、前ほど骨ばってはおらず、白くて、細くて、柔らかい。
そしていつも、その新しい手の主は、消えずにこちらの手をつかんで引き寄せ、頬を撫でてくれた。
大丈夫、というように。
君のせいじゃない、というように。
差し伸べられる手のひらは、記憶から生まれた架空のものだった。そして新たな手の主の登場は、自分のこの夢に対する恐怖を、少なからず和らげた。
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