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姫さまとエイプリルフール2 ~姫さまはウソつかない~
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椅子から転げ落ちて腰をぶつけた姫さまを支えつつ、訊ねてみます。
「それで、姫さま。今年はどういったウソをつかれるおつもりで?」
「う、うむ。今年はな、とっておきのウソで派手に皆を盛り上げてやろうと思ってな」
「ほほう、といいますと?」
「まず、絶対にできないことをたくさん言う。そうだな、たとえば、『この城は空を飛ぶのだ!』のような、な」
「え? だいじょうぶですか? いくらエイプリルフールといっても、そこまで具体的な発言をしてしまうと、王家のしきたりに反するのでは?」
「うむ。王家の者は、具体的な発言は、必ず守らねばならぬからな。だが、最初にこういうのだ。『私は決して嘘をつかぬ!』とな」
フフン、と胸をはる姫さま。
「なるほど、その一言がそもそもウソ、だからその後の事も全部ウソだ、とするおつもりですね」
「左様じゃ。でも皆は『そんな壮大な事をやってのける決意をした姫さますげー!』となり、わらわの威厳にひれ伏すであろうぞ」
かかか、と下卑た笑いをする姫さま。
なるほど、悪だくみをする姫さまもたいそうお可愛いのですが、私めは姫さまにお仕えする執事。
たとえ、エイプリルフールであろうと、これまで姫さまに一度もウソを付かせたことなどないのです。
今年もやり遂げてみせますぞ。。。
「それで、姫さま。今年はどういったウソをつかれるおつもりで?」
「う、うむ。今年はな、とっておきのウソで派手に皆を盛り上げてやろうと思ってな」
「ほほう、といいますと?」
「まず、絶対にできないことをたくさん言う。そうだな、たとえば、『この城は空を飛ぶのだ!』のような、な」
「え? だいじょうぶですか? いくらエイプリルフールといっても、そこまで具体的な発言をしてしまうと、王家のしきたりに反するのでは?」
「うむ。王家の者は、具体的な発言は、必ず守らねばならぬからな。だが、最初にこういうのだ。『私は決して嘘をつかぬ!』とな」
フフン、と胸をはる姫さま。
「なるほど、その一言がそもそもウソ、だからその後の事も全部ウソだ、とするおつもりですね」
「左様じゃ。でも皆は『そんな壮大な事をやってのける決意をした姫さますげー!』となり、わらわの威厳にひれ伏すであろうぞ」
かかか、と下卑た笑いをする姫さま。
なるほど、悪だくみをする姫さまもたいそうお可愛いのですが、私めは姫さまにお仕えする執事。
たとえ、エイプリルフールであろうと、これまで姫さまに一度もウソを付かせたことなどないのです。
今年もやり遂げてみせますぞ。。。
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