今日も楽しくいきまshow!?

犬野きらり

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43 マユリカ王女様に呼び出しをされました

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ダイアナさんが去って、リリエットを含む数人の女生徒が、先生に今の会話を告げに行った。

リリエット、昼食はどうするのよ~

確かに不敬で、あの人は毎回直らない人だけど、最後の赤鬼顔が気になってしまう。

「大丈夫かしら?ダイアナさん」

と言えば、

「ミランダ様は、気にしなくていいんですよ。どう考えてもあの人失礼ですし、いつもうるさいですから。ふふっふ、失礼しました。ミランダ様を笑ってしまって。被害者なのに、気になさるなんて優しいのですね。すいません、私達も、地域によってグループが出来上がっていたので、その知り合いで固めた輪を形成して、新しい方に興味も持ちませんでした。もしよろしければ、これから同じクラスメイトとして、友達になってくれませんか?」

…なんと!
友達作りが向こうから歩み寄ってきた。

わぁーーーー

感動だわ、嬉しいわ、やったわ。

「是非!私からもこれからみなさんと友達になりたいです!」

なんて良い日なんでしょう!

「ええ、よろしくね、ミランダ様!」

「はい、よろしくお願いします」



全ての授業が終わり、私とリリエットが帰ろうとすると、

「ちょっとよろしいかしら?名前も定かではないので、水色髪のあなた!」

突然、現れた生徒から声をかけられた。教室前で待ち伏せ!?

「私ですか?…あの、家の事情で私、真っ直ぐに家に帰らなければいけないのですが?」

と言えば、多分怒らしてしまったのだろう、その方が、乱暴な言い方で

「ウランダル王国の王女様がお呼びなのよ、何その態度?私は王女様の側近です。貴族として身分もわからないのね、クリネット王国の品位の低さは、態度から感じるわ。あなた達の王妃様になり得るお方に対してそんな言動をして、あなたは、マユリカ様に敵意を持ってると、示しているのね」

敵意!?そんなのはないわ。もしかして私の態度でイズリー家に迷惑がかかるの?
身分と言われれば…

「ち、違います。敵意なんてありません」

「では、私と一緒に来て下さい。少しマユリカ様が聞きたい事があるそうなので!」

顎で歩けと指示される。

まるで連行されるみたいに、後ろをついて歩く。そしてリリエット達クラスメイトも一緒について来てくれた。

再び顎で入れとやられ、この方も相当態度が悪いと思うわ。

私が教室に入ると、マユリカ王女様が椅子に座り、違う側近の女生徒が後ろに立っていた。
そして私を案内した女生徒は、

「後ろから付いてこないでください、あなた達は呼ばれてないわ」

「何故ミランダを閉じ込めるような真似をするんですか?やめて下さい。話なら、私達も聞きます!」

とリリエット達の声が聞こえて、ガシャーンと扉を閉められた。
外側で、王女の側近が扉を開けないようにしているらしい…中の側近も鍵を閉めた。

言い争いの声が聞こえる。声はしっかり聞こえる。

…どうしよう

「本当に躾のなってない国ね。ハァ、…あなた、誰だったかしら?」


「私は、ミランダ・イズリーと申します。以前夜会で会いました」

「イズリー、…ディライド様ね。夜会、そうだったかしら?全く印象にないわ。それもそうね、そんな地味なお顔ですもの。何故アンドル様とあなたごときが会話をしたの?ダイアナが言う話ぶりとは些か違うような。不釣り合いは見てわかるでしょうから、王子との会話は遠慮しなさい、恥ずかしいわね」

侮辱に満ちた目で、こちらを見ている。

「…何か誤解されておられるみたいですが、私の義兄がアンドル王子様の側近なので、ねぎらいのために家族に菓子折りを差し入れして頂いただけです」

と言えば、

「…だからと言って、あなたが親しげに話して良いというわけじゃないわ!私は、婚約者候補なのよ、あなた程度が調子に乗った姿を教室で曝け出すのは、今後この国の令嬢達をまとめる上で示しがつかないのよ。わかる?アンドル様に少し話しかけられたからってあなたみたいな言動をする方が、今後増えたらどうするのよ!謝りなさい」

…この方は何を怒っているの?

「私は、特にアンドル王子様と何も話してはいません」

「何なの、その態度!ダイアナの言う通りね、あの水色みたいな偉そうな言動!あなたなんて、たかだか底辺貴族でしょう。もしかしてディライド様が、側近だから、あなた調子に乗っているわけ?あぁムカつくわ、その髪を見るだけで!この場で髪を切りなさい!そして、私に忠誠を誓いなさい」

突然、マユリカ王女様が立ち上がった。持っていた扇子を振りかぶる。

これは投げるつもりだ、慌て鞄を身体の前に出した。

カンッ

真下に落ちた扇子…

「生意気なのよ、この国の令嬢どもは!何をするにも私に反発する。そして私は、聖女ですからと偉そうに私に命令する水色髪が!」

と言ってから、マユリカ王女様が取り出したのは、黒い鞭…

絶対痛そうな武器じゃない…どうしてそのような物を持ち歩いているの?
後ろにいる側近は、鞄から刃物…

「やめてください、マユリカ王女様、こんな暴力的なこと許されません。いくら王女様と言えど学校でそのような振る舞いは!どうかお考え直ししてください」

「私に命令しないで!!髪を切るの?」

こんなことイズリー家に知られたら、また危機管理と言われて心配されてしまう!!

それより目の前の危機!

たかだかアンドル王子様に菓子折り貰ったぐらいで。

ありえない!

「菓子折りなら、お渡ししますから!」

「何よ、それ…馬鹿にしているの?ムカつくのよ!」

あ、これ絶対駄目な言葉だわ。

鞄を前に出した。

鞭は、どこを狙っているかわからない、ラナが言っていた頭と心臓を守れば!

キキーン

「へ!?」

高い音、金属同士の弾き合いみたいな音がした。鞄から振動を感じる。

二度目の攻撃が来る?
待っても来ない…

恐る恐る鞄を顔の下に下げると…顔を歪めて左手を右手で押さえている姿のマユリカ王女様の姿があった。

ダン!

バタバタ、ドン、バタッン

後ろから凄い音がした。振り返ると…
とても怖い顔をしたグレゴリー様と前髪が乱れまくっているアンドル様(髪が顔にかかって表情見れず)がいた。

…二人は、容赦もなく王女様と側近の手を後ろに縛り上げた。

そして、教室に入ってきたサイファ様がグレゴリー様にロープを投げた。

側近とマユリカ王女様が何語かもわからないぐらい喚いていて、王子様達は無言という光景。
私はその迫力に驚いて、何も出来ず、何も言えず、ただ見守っているだけで、立っていた。

「遅れてすまなかった。ミランダ嬢。大変な目に合わせてしまった…
どこか怪我をしてしまっただろうか…痛む所はあるだろうか…」

風が吹いたようなサラサラな金髪だったはずの目の前の人は、髪を自らぐちゃぐちゃにしたような乱れ髪で、笑顔なんかなく、ただ必死に私に何かを求めるような顔をしている。

笑ってはいけないのに。
今日という一日で、私は、目の前の人が人間だと感じて…
また不思議なのが、目の前の人が焦ると、私としては、冷静になるというか、自分のことなのにおかしくなるというか…

焦っていて、髪の毛がグシャグシャで、辛そうで顔色の悪い目の前の人をなんとかしたくなるのが、私も不思議で…

「鞄の中にアンドル王子様の菓子折りとお義兄様のウランダル王国からの贈り物のおかげで身体に痛みも怪我一つありません、確かに鞄が思いっきり鞭傷が付いてますけど、大丈夫です。気にしすぎですよ」

少し笑ってしまった。すると、

「笑わないでくれ!大変危険な目にあったのに。鞭にナイフに…私のせいだ。私の配慮が足りないから、引き起こした。詫び品なんて、王宮からイズリー家に送れば良かったんだ。わざわざ君に渡す必要はなかった。私の責任だ…すべて」

と言って教室から出て行ってしまった。
笑ったから怒らせたんだ、どうしよう…
サイファ様から、

「本当に怪我などありませんか?」

何度も確認された。クラスメイトがサイファ様に知らせて、アンドル王子様達を連れてきたそうです。

「助けて下さりありがとうございます」

サイファ様に言うと、

「確実にディライドに殺されるな…」

とどこか遠くを見ていた。
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