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33アステリア王国のリア王女
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生徒会の皆さんと初対面した。
「アーシャ、成績優秀な君はいずれ選ばれると思ったよ」
おいおい、エリオンどうしたっていうんだ。君だって、いや、おまえじゃないのかい?学園は楽しいって言っていたけど随分とまぁ高圧的がなくなり、紳士になったではないですか?驚いたわ。
「お先に自己紹介を失礼します。アーシャ・ドミルトンと申します。田舎貴族ですので王都の事、学園の事、知らないことだらけで迷惑かけますが、ご指導のほどよろしくお願いします」
と言えば、パラパラと拍手。あまり歓迎はされてないようだ。
「簡単に挨拶だけ、会長のサミエルだ、副会長のローズリーとナダル、書紀のシューマとゲリそして庶務のエリオンだ。本来なら、同じ家から入る事はしないのだが、理事長の推薦だから歓迎するよ」
と言った。
いやいや、歓迎されてないよ。
ハアー理事長、力でゴリ押しはやめてほしい。一体何をしたいんだガレットさんは!
「今日の議題は、先日挨拶をしに行ったリア王女様とアステリア王国との交流会なのだが、まず、第二王女が何に怒ったのか、気づいた者はいるか?」
と会長が言った。
「いえ、私達は、挨拶だけでした。交流会をお互いの国にとって良いものにしようと言っただけでした」
と答えていた。
「王女に参加の意思があるのだろうか?」
あぁこの意見は、もっともだ。
「しかし、王女も留学を希望しているから、参加すると学園長は言っている。先に来たのは、留学準備とフランツ王子様の茶会に出席されるからだろう、エリオン君」
「はい、参加者に入ってます」
何故怒ったのか?は重要なのだろうか。茶会ごときで、早く来たのか?の方が気になる。
「交流会は、学園案内と剣舞の披露、合唱、レクレーションでいいかな」
ここまで決まっているのに、本当に何故私は呼ばれたんだろう?
「1学年から4学年までの剣舞は、無理があるため有志に明日より集まってもらい、練習する予定です。合唱も同様に事前に先生を通して選出された生徒による合唱になります。レクレーションは、手押し相撲を我が校対アステリア王国の学生を計画しています」
「参加者は、すべてリストにするように」
「はい」
私は、ここまで黙って聞いていた。
リア王女とはどんな人物なのか。エリオンを見た。
『悪役令嬢』
ルイーゼが消えた後の悪役令嬢は、どこかの王女じゃない!!留学希望をしているリア王女の可能性が高い。
夏休み、もしくは秋頃ルイーゼ、いなくなるか、死ぬの?
でもマリーさんがいない。ヒロインがいなければ!時期だって、悪役令嬢の周りは誰もいなくなってない。
よく考えろ。予告書通りにはならない、わかっているでしょ!
「アーシャ嬢、何か質問はありますか?」
みんなが一斉に私を見た。
「質問は、…」
生徒会の方々は知っていたのに、アステリア王国の交流会を私達一般学生は来週と知らなかった。何故だろう。
「一つ質問させて下さい。アステリア王国の交流会は、前から決まっていたんですか?来週の出来事ですのに、恥ずかしながら、何も存じあげなくて」
と言えば、会長も溜息を吐いて、
「時期は、夏休み明けの文化祭あたりのはずだったが、リア王女が留学準備とフランツ王子様の茶会に出席される事で交流会メンバーも急ぎ支度をしてこちらに来ることになった。一般生徒には、発表をする予定が時期があやふやになったせいでぎりぎりになった」
「今日発表しているわよ」
と言われた。やはり、リア王女の都合か。文化祭を見た方が楽しいよね、きっと。何だろうな。やはり予定を早めたと思うべきだろう。
「一応なんですが、交流会には、フランツ王子様は参加されるのですか?」
「いや、突然で時間の都合上難しいと聞いている。本来は文化祭時期に王子にも調整をお願いしていたからね」
「それは、リア王女に報告したんですか?」
「あぁ、もちろん、それで先日の打ち合わせは荒れてしまわれたよ。王女の私が来ているのに王子が対応しないなんて、私の事格下に見ているのねと怒っていた」
「単純に考えてリア王女の目的は、交流会よりフランツ王子様ですね。機嫌をとりたければフランツ王子様に交流会参加をお願いするかですね」
と一人ごとのように言う。
静かな会議室。
エリオンも黙っている。あまりフランツ王子様のことを生徒会に話してないのか、友達思いになったなエリオン。
「お心の真偽はわかりませんが、不参加だとしても留学希望をしているほどです、王女様ご自身調査済みなのかもしれません」
「そうだが、いらっしゃるのに参加していただけないとなるとやはりこちらの不手際だと思われるのじゃなかろうか?」
そんなの知らないよ。
不手際って何?評価されているの?
「エリオン君、フランツ王子様に聞いてみてくれないか?参加の有無をもう一度」
と会長は言った。何故リア王女に参加してもらいたいのかなぁ?
そして解散になった。
私は、荷物を持って出て行こうとすると、ローズリーさんが、
「ちょっといいかしら?」
と言われた。
「王女様は、フランツ王子様にお心を傾けていらっしゃるのよ。あなたの発言は、最初から王女様を不参加でいいと言うものばかり、この学園で過ごしたいと思われたいじゃない?」
「すいません、ローズリー様、私、以前から恋話には関心や興味がありませんで、過ぎた物言いをしてしまったのですね」
「あなた駆け引きも無しに話したの?あの場には婚約候補者の関係者が5人いたのよ」
「えっ、5人って全員じゃないですか?」
「えぇ、エリオン君は従兄弟だからわかっているわね。サミエル会長やシューマ君も妹が候補者だしナダルとゲリは、次候補にされているわね。まぁ、あなたのいう通り、リア王女様の目的はフランツ王子様かもしれないけど」
とローズリーさんは考えこむポーズをした。
そしてまた違う疑問も出てきた。
「警備って手配してあるんですか?」
「通常にアステリア王国の騎士がつく程度だと思うわ」
「もし可能なら、学園長に言って、一団増やした方が安心ですよね。万が一王女様にあったら、こちらは何もしていなくてもケチをつけられてしまった時の対処として」
「あなた、令嬢なのにケチって」
「すいません、本心が出てしまいました」
とローズリーさんに警備はお願いして、教室に帰る。もう2限がばじまった。生徒会を優先していい学園ならではのルールだけど、教室に入りづらい。少し窓から景色を見ていれば、服の擦れる音。
「ユイナ様、護衛していただかなくても私は大丈夫ですよ」
と話した。出てこない。何故この間は、出てきてくれたんだろうか。教室でも空気のように存在感を消している。凄い技術だ。見てもいない。
「ガレットさんにお伝え願えますか、交流会当日にもし警備の方が変わったり、どこかの貴族の一団だったり、勢力図が分かれば注意して欲しいと、では私は、先に教室に戻ります」
「何なの、勝手にペラペラ話して、警備なんて事前チェックしているに決まっているわ、面倒くさいって言っていたくせにやる気じゃない」
とユイナは音を立てずに素早く報告に行った。
ハアー面倒くさい。でも予告書の王女が、アステリア王国のリア王女ならば、悪役令嬢になる予定者。どっちが狙い狙われるかはわからない。純粋に恋心があろうと政治的思惑だとしても、お互い消えて欲しいわよね。
ハアー
「深い溜息ですね、アーシャ様。突然の生徒会に入られた件驚きましたわ」
コルンさんに言われ、クラスメートも頷く。私もね、昨日驚いたのよ。言いたいけど、理事長顔出ししてないし。
「アステリア王国の交流会が突然発表されたでしょう、生徒会が案内役をするそうで人数が足りないそうよ」
と事実を張り合わせ足りないと言うことにした。納得したかどうかはわからない。
関係なしに溜息は止まなかった。
生徒会のメンバーとして新参者の私に与えられる仕事は、雑務。手押し相撲の対戦表、合唱の指揮者の台座を用意、当日の予定表を聞き取り作成する。
「アーシャ大変かい?」
「エリオン様、大丈夫ですが、なんて言うか変わられましたね」
「あぁ、色々教えてもらってね。自分に至らぬ所も気づかせてもらった。そう言えばフランツ王子が夏休みを利用して何箇所かの領地の視察をするそうだよ。ドミルトン伯爵領も入っていたよ」
凄い、たった一、二年で誰がこんな穏やかなエリオンにした?不思議がっていれば、
「どうしたの?エリオン君アーシャさんにちょっかい出しているの?」
「まさかとんでもありません。ローズリー嬢、何か大変な事があれば、私なんでもやりますよ」
おっ、これは!
さすがの私でもわかりますよ。エリオン、ローズリーさんに恋したのね。ほっほー、恋は人を変えるね。
絵を描きたい熱がまた湧き上がる。
『恋は人を変える事件』
エリオンの君発言、なんでもやります宣言、顔を見つめる頬の紅葉
いいわ、美しい顔のエリオンが恋して綺麗になったわ。主役級よ。
まさか!なんてことはない、ない。と自分に言いながら笑ってしまった。
脳内で絵を描いていた私に、
「大丈夫ですか?アーシャ嬢」
とサミエルが聞く。
「失礼しました、会長」
手を動かさないといけない。
あっと言う間に一週間が経った。
「アーシャ、成績優秀な君はいずれ選ばれると思ったよ」
おいおい、エリオンどうしたっていうんだ。君だって、いや、おまえじゃないのかい?学園は楽しいって言っていたけど随分とまぁ高圧的がなくなり、紳士になったではないですか?驚いたわ。
「お先に自己紹介を失礼します。アーシャ・ドミルトンと申します。田舎貴族ですので王都の事、学園の事、知らないことだらけで迷惑かけますが、ご指導のほどよろしくお願いします」
と言えば、パラパラと拍手。あまり歓迎はされてないようだ。
「簡単に挨拶だけ、会長のサミエルだ、副会長のローズリーとナダル、書紀のシューマとゲリそして庶務のエリオンだ。本来なら、同じ家から入る事はしないのだが、理事長の推薦だから歓迎するよ」
と言った。
いやいや、歓迎されてないよ。
ハアー理事長、力でゴリ押しはやめてほしい。一体何をしたいんだガレットさんは!
「今日の議題は、先日挨拶をしに行ったリア王女様とアステリア王国との交流会なのだが、まず、第二王女が何に怒ったのか、気づいた者はいるか?」
と会長が言った。
「いえ、私達は、挨拶だけでした。交流会をお互いの国にとって良いものにしようと言っただけでした」
と答えていた。
「王女に参加の意思があるのだろうか?」
あぁこの意見は、もっともだ。
「しかし、王女も留学を希望しているから、参加すると学園長は言っている。先に来たのは、留学準備とフランツ王子様の茶会に出席されるからだろう、エリオン君」
「はい、参加者に入ってます」
何故怒ったのか?は重要なのだろうか。茶会ごときで、早く来たのか?の方が気になる。
「交流会は、学園案内と剣舞の披露、合唱、レクレーションでいいかな」
ここまで決まっているのに、本当に何故私は呼ばれたんだろう?
「1学年から4学年までの剣舞は、無理があるため有志に明日より集まってもらい、練習する予定です。合唱も同様に事前に先生を通して選出された生徒による合唱になります。レクレーションは、手押し相撲を我が校対アステリア王国の学生を計画しています」
「参加者は、すべてリストにするように」
「はい」
私は、ここまで黙って聞いていた。
リア王女とはどんな人物なのか。エリオンを見た。
『悪役令嬢』
ルイーゼが消えた後の悪役令嬢は、どこかの王女じゃない!!留学希望をしているリア王女の可能性が高い。
夏休み、もしくは秋頃ルイーゼ、いなくなるか、死ぬの?
でもマリーさんがいない。ヒロインがいなければ!時期だって、悪役令嬢の周りは誰もいなくなってない。
よく考えろ。予告書通りにはならない、わかっているでしょ!
「アーシャ嬢、何か質問はありますか?」
みんなが一斉に私を見た。
「質問は、…」
生徒会の方々は知っていたのに、アステリア王国の交流会を私達一般学生は来週と知らなかった。何故だろう。
「一つ質問させて下さい。アステリア王国の交流会は、前から決まっていたんですか?来週の出来事ですのに、恥ずかしながら、何も存じあげなくて」
と言えば、会長も溜息を吐いて、
「時期は、夏休み明けの文化祭あたりのはずだったが、リア王女が留学準備とフランツ王子様の茶会に出席される事で交流会メンバーも急ぎ支度をしてこちらに来ることになった。一般生徒には、発表をする予定が時期があやふやになったせいでぎりぎりになった」
「今日発表しているわよ」
と言われた。やはり、リア王女の都合か。文化祭を見た方が楽しいよね、きっと。何だろうな。やはり予定を早めたと思うべきだろう。
「一応なんですが、交流会には、フランツ王子様は参加されるのですか?」
「いや、突然で時間の都合上難しいと聞いている。本来は文化祭時期に王子にも調整をお願いしていたからね」
「それは、リア王女に報告したんですか?」
「あぁ、もちろん、それで先日の打ち合わせは荒れてしまわれたよ。王女の私が来ているのに王子が対応しないなんて、私の事格下に見ているのねと怒っていた」
「単純に考えてリア王女の目的は、交流会よりフランツ王子様ですね。機嫌をとりたければフランツ王子様に交流会参加をお願いするかですね」
と一人ごとのように言う。
静かな会議室。
エリオンも黙っている。あまりフランツ王子様のことを生徒会に話してないのか、友達思いになったなエリオン。
「お心の真偽はわかりませんが、不参加だとしても留学希望をしているほどです、王女様ご自身調査済みなのかもしれません」
「そうだが、いらっしゃるのに参加していただけないとなるとやはりこちらの不手際だと思われるのじゃなかろうか?」
そんなの知らないよ。
不手際って何?評価されているの?
「エリオン君、フランツ王子様に聞いてみてくれないか?参加の有無をもう一度」
と会長は言った。何故リア王女に参加してもらいたいのかなぁ?
そして解散になった。
私は、荷物を持って出て行こうとすると、ローズリーさんが、
「ちょっといいかしら?」
と言われた。
「王女様は、フランツ王子様にお心を傾けていらっしゃるのよ。あなたの発言は、最初から王女様を不参加でいいと言うものばかり、この学園で過ごしたいと思われたいじゃない?」
「すいません、ローズリー様、私、以前から恋話には関心や興味がありませんで、過ぎた物言いをしてしまったのですね」
「あなた駆け引きも無しに話したの?あの場には婚約候補者の関係者が5人いたのよ」
「えっ、5人って全員じゃないですか?」
「えぇ、エリオン君は従兄弟だからわかっているわね。サミエル会長やシューマ君も妹が候補者だしナダルとゲリは、次候補にされているわね。まぁ、あなたのいう通り、リア王女様の目的はフランツ王子様かもしれないけど」
とローズリーさんは考えこむポーズをした。
そしてまた違う疑問も出てきた。
「警備って手配してあるんですか?」
「通常にアステリア王国の騎士がつく程度だと思うわ」
「もし可能なら、学園長に言って、一団増やした方が安心ですよね。万が一王女様にあったら、こちらは何もしていなくてもケチをつけられてしまった時の対処として」
「あなた、令嬢なのにケチって」
「すいません、本心が出てしまいました」
とローズリーさんに警備はお願いして、教室に帰る。もう2限がばじまった。生徒会を優先していい学園ならではのルールだけど、教室に入りづらい。少し窓から景色を見ていれば、服の擦れる音。
「ユイナ様、護衛していただかなくても私は大丈夫ですよ」
と話した。出てこない。何故この間は、出てきてくれたんだろうか。教室でも空気のように存在感を消している。凄い技術だ。見てもいない。
「ガレットさんにお伝え願えますか、交流会当日にもし警備の方が変わったり、どこかの貴族の一団だったり、勢力図が分かれば注意して欲しいと、では私は、先に教室に戻ります」
「何なの、勝手にペラペラ話して、警備なんて事前チェックしているに決まっているわ、面倒くさいって言っていたくせにやる気じゃない」
とユイナは音を立てずに素早く報告に行った。
ハアー面倒くさい。でも予告書の王女が、アステリア王国のリア王女ならば、悪役令嬢になる予定者。どっちが狙い狙われるかはわからない。純粋に恋心があろうと政治的思惑だとしても、お互い消えて欲しいわよね。
ハアー
「深い溜息ですね、アーシャ様。突然の生徒会に入られた件驚きましたわ」
コルンさんに言われ、クラスメートも頷く。私もね、昨日驚いたのよ。言いたいけど、理事長顔出ししてないし。
「アステリア王国の交流会が突然発表されたでしょう、生徒会が案内役をするそうで人数が足りないそうよ」
と事実を張り合わせ足りないと言うことにした。納得したかどうかはわからない。
関係なしに溜息は止まなかった。
生徒会のメンバーとして新参者の私に与えられる仕事は、雑務。手押し相撲の対戦表、合唱の指揮者の台座を用意、当日の予定表を聞き取り作成する。
「アーシャ大変かい?」
「エリオン様、大丈夫ですが、なんて言うか変わられましたね」
「あぁ、色々教えてもらってね。自分に至らぬ所も気づかせてもらった。そう言えばフランツ王子が夏休みを利用して何箇所かの領地の視察をするそうだよ。ドミルトン伯爵領も入っていたよ」
凄い、たった一、二年で誰がこんな穏やかなエリオンにした?不思議がっていれば、
「どうしたの?エリオン君アーシャさんにちょっかい出しているの?」
「まさかとんでもありません。ローズリー嬢、何か大変な事があれば、私なんでもやりますよ」
おっ、これは!
さすがの私でもわかりますよ。エリオン、ローズリーさんに恋したのね。ほっほー、恋は人を変えるね。
絵を描きたい熱がまた湧き上がる。
『恋は人を変える事件』
エリオンの君発言、なんでもやります宣言、顔を見つめる頬の紅葉
いいわ、美しい顔のエリオンが恋して綺麗になったわ。主役級よ。
まさか!なんてことはない、ない。と自分に言いながら笑ってしまった。
脳内で絵を描いていた私に、
「大丈夫ですか?アーシャ嬢」
とサミエルが聞く。
「失礼しました、会長」
手を動かさないといけない。
あっと言う間に一週間が経った。
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