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第8話 ドールの性癖

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ドールはどうやら女になった方が良いのではないかという位、受動的だった。
有能で、立派に公爵の仕事や領地も治められるだけの器量もあるのだが、どこか無機質で人生を楽しんでいないようだった。
熱情が無いのだ。義務的に生きているような歩く死体のような人だった。

わたしはなんだか哀れになってドールに女の悦びを教えてあげたいと思った。

幼馴染のセルマはいつの間にか高級娼婦になって売れっ子になっていた。

アールがつてで質のいい娼館へ働かせたのだ。 アールはやはり頭が良い。あんなスラムや裏社会でも上手く生き延びてセルマやトート、タローなど仲間を安全なところで働かせるようになった。

わたしの援助した資金や品物も役に立ったようだ。

お陰で時々、わたしはセルマから娼婦の技術や閨の手ほどきなど色々な性癖を聞かされる。

その中の一つ、男根のデイルドだ。

男の尻の中には前立腺があり、そこのツボを抑えると、最高の快楽を得られると聞いた。
肛門内側のお腹側に5cmほど入った部分である。

わたしは清潔な手でドールをまず湯あみさせた。
そして媚薬効果のある香油をドールに塗りリラックスさせ、四つん這いにさせた。
ドールもはじめはためらったが、わたしに体を委ねるのは男性の優越感というものを味わった。
愉快だ。 わたしはすっかり男の気分で、丁寧にドールの尻をほぐした。
香油をまぶした手で、尻の中をほぐし、前立腺はどこか探した。ことりとあたった。
ここだ。そっと触ると、あああとドールが嬌声を上げた。
まるで女のようだ。
わたしは何度もドールの性感帯を抑えては最高の快楽を与えた。
十分に尻の穴が大きくほぐれてきたごろ、男根のデイルドをゆっくりと入れた。
「ひいい。何を・・それだけは・・。」
流石にドールはやめろ懇願したが、これをこらえればもっと気持ちが良くなると宥めた。

大丈夫。血は出ていない。切れてはいない。
ゆっくりとわたしはドールを子どものように宥めてデイルドを抜き差しした。
痛みにあえぐドールがあるところにあたった瞬間アアと火花が走ったように絶頂を味わった事が分かった。
ドールの綺麗な男根が反りあがって白い液体が濁音を立ててシーツを汚した。

嗚呼。ここね。わたしは宝物を探し当てたように喜んだ。

ドールをわたしは何回も快楽へと導くように柔らかく時には激しくわたしはドールを責めた。
最後は騎乗位で、ドールの美しい男根をぎゅうと蛸のようにしめあげて精液をわたしの胎内におさめた。


わたしはすっかり男性の気持ちでドールを犯した。
ドールは女の快楽、男の快楽を共に味わっただろう。

わたしはドールの無機質な目が快楽に潤むのを喜んだ。 彼は性に目覚めたのだ。

ドールは女のようにわたしを抱きしめ熱い接吻をした。人形が息をしたのだ。

彼は心を得たようにわたしを見た。
わたしはにっこりと微笑んで良かったですか?と尋ねた。

ドールは赤面して「お前は残酷な女だ。」と呟いた。

ドールはわたしに溺れるようになった。爛れた性生活が続いた。

レイルにばれるのも時間の問題だった。さてどうしたものか。わたしはすっかり貴族としての思考も身につけていた。

いいだろう。運命はなるようにしかならない。わたしは覚悟を決めた。


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