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第3話 やっちゃんは聖女?守り神?違います。唯の自殺志願者です。
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やっちゃんは、気まぐれに神様から命を分け与えられて、自殺の罪を償うために、犠牲になった弱者や動物の怨嗟を浄化する者になりました。
でも時折、やっちゃんも怨嗟に取り込まれそうになりました。
やっちゃんも、弱者として追い詰められていた人だったからです。やっちゃんも少しは恨みとかあったので
共鳴で怨霊になりそうなことはしばしばでした。その度に神様に殴られました。
神様は、美しい姿に反してスパルタ系。体育会系でした。
「なっとらん。心を鍛えろ!根性なし!」
やっちゃんはまるで修行をしているようでした。
やっちゃんは内心やっとれんわとお酒をかっ喰らいたい気分でしたが、ここにはお酒はありません。
酒だけがなけなしの勇気を与えてくれた聖なる酒です。
それがないやっちゃんは、唯、神様にへいこらするだけの根性なしの女でした。
やっちゃんはおかしい。私の人生。どうしてこうなった。と自問しながらも唯、神様へ仕えました。
やっちゃんは、もうひたすらに神様の言うことに従いました。
しばらく時がたって、神様はやっちゃんに地上へ行け。お前の住んだ村を身に行けと言われました。
ほんの僅かなら人間の姿になって地上へ行ける。
自分の過去にけりをつけろと神様は言いました。
やっちゃんは行きたくなかったけど、渋々と神様の言う通りに従いました。
すると、ハイエナのような親戚が居た家は廃墟になっていました。
どうしてかと思うと、おせっかいな村人があんたここにいる人を探しているのかい?と尋ねにきました。
やっちゃんはは、はいと頷いてどうなったのかと聞くと、「罪人として処刑されたよ。」
さらりととんでもないことを言われました。
「あの生贄になるはずだった美しい女がね。生贄に代わってやると言われたんだよ。その女の親戚はもう酷い奴らだったらしいよ。女に借金を背負わせてね。最低最悪だよ。可哀そうに。女は絶望して、身代わりになったんだよ。
美しい女が事情を家族に話して、家族も知り合いに話して村中に噂が広まったよ。その親戚は他にも悪事をやっていた様だよ。それに目を付けた官吏が芋づる状に、罪を犯した人々をかたっぱしから捕らえたんだよ。
いい気味だ。 後それから、生け贄の風習は古いと偉い人からも苦々しく思われてもう取りやめになったよ。
神様には申し訳ないけどね。あの気の毒な女が最後だよ。」
やっちゃんは、あまりの急展開の話についていけませんでした。
人生どうなるかわからないですね。死んでからまでびっくりさせられました。
「ま、まあ。そうだったんですか。」
やっちゃんは震え声で教えてくださってありがとうごさいますと言った。
驚愕から覚めると、やっちゃんはざまあみろとハイエナのような親戚に罰が下ったことに感謝しました。
人生って素晴らしい。素敵だわ。
やっちゃんはご馳走を食べた猫のようにご満悦でした。
だからでしょうか?やっちゃんはつい、ないもない空中から、食べ物を出しました。神力でこれぐらいのことはできます。どうぞ。お節介な村人さん。やっちゃんは村人が食べたことがない美味しい食べ物を渡しました。
「あんた・・それどこから・・」
村人は呆然とやっちゃんを見ながら食べ物を見ました。
「村人さん。最後の生贄は私ですよ。どうしてもあいつらが気になったんです。ありがとう。教えてくれて。」
やっちゃんは微笑んで姿を消しました。
村人は唖然とやっちゃんが忽然と消えた場所を見ました。やっちゃんの言葉と食べ物が村人に残りました。
幽霊?聖女?守り神?
村人は乏しい知識をフル稼働させながら、知り合いに話そうと駆け出しました。
この奇妙な体験は人に話すに限るのです。
もう一つ。やっちゃんは美しい女が一人でいるところに姿を現しました。
「久しぶり。」
驚かせないようにやっちゃんは美しい女に柔らかな声で語りかけました。
美しい女は嗚呼といつか来るんじゃないかなと思っていたとやっちゃんに言いました。
「あれから、貴女は幸福になったの?私の命は無駄じゃないかったわよね。」
「ええ、ええ、幸福になったわ。貴女を苦しめた人たちは処罰されたわ。貴女は・・」
「私ね。湖の神様で見習い修行をやってるの。自殺しようとした罰だって。他の生贄はまだ死にたくなかったはずだって。」
「綺麗な花畑見たわ。アリガトウ。私はいつも水底から見て居たわ。」
「でも花言葉がごめんなさいは可哀相。もっと明るい花言葉にすればよかったのに。」
やっちゃんは溜息をついた。
「貴女。神様の見習いやってるの?守り神になったの?」
美しい女は目を丸くしてやっっちゃんに詰めかけた。
やっちゃんはいやいやいやと首をブンブンと振った。
「唯の情けない女よ。自殺志願者よ。貴女が気にすることはなかったのに。」
やっちゃんは美しい女を慰めた。死者が生きている人を慰めるのはおかしなものだと思いながらも。
「命を大切に。天命がくるまで頑張って幸福になって生きてね。」
「私みたいに情けない女にならないで。私は自分の命を粗末にしたからまだ天に召されないのよ。」
やっちゃんは美しい花をありがとうと美しい女を抱きしめた。
「祝福を。最後まで幸福に生きるのよ。」
やっちゃんは神様のようなことを言って消えました。
美しい女からぼろりと美しい涙がでました。
美しい女は帰って、伴侶となった夫に、子どもにこの話を伝えました。
生贄になった女は罰として神様の見習いをやっているそうだ。自分の命を粗末にしたからだって。
子どもはそれって可哀そうじゃない。どうしようもなかったんでしょ。その時の女は。
神様に憤慨しました。そうだね。でも命を粗末にしたらいけないんだよ。
それはとても当たり前で厳しい掟なんだよ。
生贄になった女は罰として神様の見習いとして修行している。
いつか天に召されるまで。
美しい女とその家族だけが最後の生贄となった女の行方を知っていた。
名前はやっちゃんという。
でも時折、やっちゃんも怨嗟に取り込まれそうになりました。
やっちゃんも、弱者として追い詰められていた人だったからです。やっちゃんも少しは恨みとかあったので
共鳴で怨霊になりそうなことはしばしばでした。その度に神様に殴られました。
神様は、美しい姿に反してスパルタ系。体育会系でした。
「なっとらん。心を鍛えろ!根性なし!」
やっちゃんはまるで修行をしているようでした。
やっちゃんは内心やっとれんわとお酒をかっ喰らいたい気分でしたが、ここにはお酒はありません。
酒だけがなけなしの勇気を与えてくれた聖なる酒です。
それがないやっちゃんは、唯、神様にへいこらするだけの根性なしの女でした。
やっちゃんはおかしい。私の人生。どうしてこうなった。と自問しながらも唯、神様へ仕えました。
やっちゃんは、もうひたすらに神様の言うことに従いました。
しばらく時がたって、神様はやっちゃんに地上へ行け。お前の住んだ村を身に行けと言われました。
ほんの僅かなら人間の姿になって地上へ行ける。
自分の過去にけりをつけろと神様は言いました。
やっちゃんは行きたくなかったけど、渋々と神様の言う通りに従いました。
すると、ハイエナのような親戚が居た家は廃墟になっていました。
どうしてかと思うと、おせっかいな村人があんたここにいる人を探しているのかい?と尋ねにきました。
やっちゃんはは、はいと頷いてどうなったのかと聞くと、「罪人として処刑されたよ。」
さらりととんでもないことを言われました。
「あの生贄になるはずだった美しい女がね。生贄に代わってやると言われたんだよ。その女の親戚はもう酷い奴らだったらしいよ。女に借金を背負わせてね。最低最悪だよ。可哀そうに。女は絶望して、身代わりになったんだよ。
美しい女が事情を家族に話して、家族も知り合いに話して村中に噂が広まったよ。その親戚は他にも悪事をやっていた様だよ。それに目を付けた官吏が芋づる状に、罪を犯した人々をかたっぱしから捕らえたんだよ。
いい気味だ。 後それから、生け贄の風習は古いと偉い人からも苦々しく思われてもう取りやめになったよ。
神様には申し訳ないけどね。あの気の毒な女が最後だよ。」
やっちゃんは、あまりの急展開の話についていけませんでした。
人生どうなるかわからないですね。死んでからまでびっくりさせられました。
「ま、まあ。そうだったんですか。」
やっちゃんは震え声で教えてくださってありがとうごさいますと言った。
驚愕から覚めると、やっちゃんはざまあみろとハイエナのような親戚に罰が下ったことに感謝しました。
人生って素晴らしい。素敵だわ。
やっちゃんはご馳走を食べた猫のようにご満悦でした。
だからでしょうか?やっちゃんはつい、ないもない空中から、食べ物を出しました。神力でこれぐらいのことはできます。どうぞ。お節介な村人さん。やっちゃんは村人が食べたことがない美味しい食べ物を渡しました。
「あんた・・それどこから・・」
村人は呆然とやっちゃんを見ながら食べ物を見ました。
「村人さん。最後の生贄は私ですよ。どうしてもあいつらが気になったんです。ありがとう。教えてくれて。」
やっちゃんは微笑んで姿を消しました。
村人は唖然とやっちゃんが忽然と消えた場所を見ました。やっちゃんの言葉と食べ物が村人に残りました。
幽霊?聖女?守り神?
村人は乏しい知識をフル稼働させながら、知り合いに話そうと駆け出しました。
この奇妙な体験は人に話すに限るのです。
もう一つ。やっちゃんは美しい女が一人でいるところに姿を現しました。
「久しぶり。」
驚かせないようにやっちゃんは美しい女に柔らかな声で語りかけました。
美しい女は嗚呼といつか来るんじゃないかなと思っていたとやっちゃんに言いました。
「あれから、貴女は幸福になったの?私の命は無駄じゃないかったわよね。」
「ええ、ええ、幸福になったわ。貴女を苦しめた人たちは処罰されたわ。貴女は・・」
「私ね。湖の神様で見習い修行をやってるの。自殺しようとした罰だって。他の生贄はまだ死にたくなかったはずだって。」
「綺麗な花畑見たわ。アリガトウ。私はいつも水底から見て居たわ。」
「でも花言葉がごめんなさいは可哀相。もっと明るい花言葉にすればよかったのに。」
やっちゃんは溜息をついた。
「貴女。神様の見習いやってるの?守り神になったの?」
美しい女は目を丸くしてやっっちゃんに詰めかけた。
やっちゃんはいやいやいやと首をブンブンと振った。
「唯の情けない女よ。自殺志願者よ。貴女が気にすることはなかったのに。」
やっちゃんは美しい女を慰めた。死者が生きている人を慰めるのはおかしなものだと思いながらも。
「命を大切に。天命がくるまで頑張って幸福になって生きてね。」
「私みたいに情けない女にならないで。私は自分の命を粗末にしたからまだ天に召されないのよ。」
やっちゃんは美しい花をありがとうと美しい女を抱きしめた。
「祝福を。最後まで幸福に生きるのよ。」
やっちゃんは神様のようなことを言って消えました。
美しい女からぼろりと美しい涙がでました。
美しい女は帰って、伴侶となった夫に、子どもにこの話を伝えました。
生贄になった女は罰として神様の見習いをやっているそうだ。自分の命を粗末にしたからだって。
子どもはそれって可哀そうじゃない。どうしようもなかったんでしょ。その時の女は。
神様に憤慨しました。そうだね。でも命を粗末にしたらいけないんだよ。
それはとても当たり前で厳しい掟なんだよ。
生贄になった女は罰として神様の見習いとして修行している。
いつか天に召されるまで。
美しい女とその家族だけが最後の生贄となった女の行方を知っていた。
名前はやっちゃんという。
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