ゴミの金継ぎ師

栗菓子

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第17話 真理子とアクタ

夢の託宣のお陰で、割ととんとん拍子に真理子とアクタの婚姻は為された。
これも運命の相手だろうか? あまりにも予定通りに順調に続くのだ。

真理子もアクタも思わず夢かしらとお互いの頬をつねったりしたものだ。

だが現実だ。 こういう巡り会いもあるのだ。 真理子とアクタは神様に感謝した。

真理子は幸福の絶頂にいた。

とはいえ、かすかに不安もあった。前の妻のはるという存在や、姉を死に追いやった反乱が、真理子たちにも牙を剥かないかと危惧も抱いた。


アクタにも不安があった。 お姫様はお姫様だ。でも亡霊だったからつきあえた。今は生身をもって美しい令嬢として再会した。これから変化はあるだろうか? お姫様の記憶を持って、アクタは嬉しかった。

しかし、今は家族もいる。 特に、両親や、兄や姉はなにか思惑をもって、お姫様をアクタのような下賤な男にやった。夢の託宣とはいえ、そうやすやすと、愛娘をやるだろうか?特に、名家ほど、自分の子どもをより有利なところに政略結婚させようとする。

それぐらい、下賤なアクタにもわかっていた。

嗚呼・・反乱のせいだな。それと、神様とやらの力を妙に期待している節がある・・。

アクタはすうっと目を細めた。アクタは利用されたくない。利用もしたくない。我儘かもしれないが、お姫様だけでいいとなかば思って、娶った。

しかし、真理子の実家は干渉をするだろう・・。いつか嫁にあげた代償としてなにか見返りを求めるかもしれない・・。

それが人間の下世話だが、欲なのだ。

アクタはそれを察していたが、大人の処世術で柔らかに、対応した。

心配しなくてもいいよ。お前ら。 お姫様をここまで育ててくれたからな。その分、感謝している。

その恩はいつか必ず返す・・。

仲間であり、唯一惹かれた女が戻ってきたのだからアクタにとってこれ以上嬉しい事は無かった。


お姫様とアクタは復讐した仲間だった。 あの時の連帯感と、どうしようもない悲しみは忘れられない・・。

あの時間は余りにも濃厚で、普通の恋愛より絆が深かった。


共に深く虐げられ、相手に復讐した仲間たちだ。 アクタは深い信頼とともに、お姫様だけはアクタを裏切らないと魂の中で確信していた。

お姫様。真理子もそう確信していた。お互いの絆をどこかで悟っていた。

罪を犯したが、神様がゆるしてくれた。 なにもしていない無辜の人が殺されるよりは生きるためなら良いと赦してくれたのだ。

神様は、罪の穢れを清めた。

これは真理子とアクタの永遠の二人だけの秘密だ。

藍とソラ。 可哀相な盗賊の子。 たくさん惨い事も見たが、その分、彼らも残酷な報復をした。

既に、真理子とアクタは夫婦以上の関係だった。


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