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第5章~神々の国へ~
第91話
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「バルドル様、早く行きましょう」
「はは、ちょっと落ち着こうね。転ばないように注意して」
バルドルに窘められたけど、落ち着いてなどいられなかった。アクセルは喜び勇んで光るゲートに飛び込んだ。
ゲートの中を二、三歩走ったら、すぐに見慣れた景色が現れてきた。
――ヴァルハラだ……!
いつもランクが張り出されている掲示板の前。そこにアクセルは立っていた。四ヶ月という期間はそんなに長くないはずなのだが、こうして見ると随分と久しぶりに思える。
思い出したように掲示板を見上げたら、戦士ランク三位のところに「フレイン」と書かれていた。一時はサボって七位にまで下がったランクも、ちゃんと元に戻してくれたみたいだ。
――兄上はどこにいるんだろう……?
早速捜しに行こう……と思っていたら、突然巨大な何かにぶつかって軽く吹っ飛ばされてしまった。
咄嗟に受け身をとったものの、思いっきり世界樹に叩きつけられて全身に衝撃が走った。
「おっと足元が見えなかった。悪いな、小僧」
「……え?」
何にぶつかったのかと思ったら、たった今ゲートから出てきた巨人だった。
そのまま巨人は岩のような巨体を揺らしながら、ズシンズシンと立ち去っていった。
――で、でかい……!
なんだアレは。あんな大きな神がいるのか? 控えめに見積もっても絶対に五メートル以上はあった。
バルドルみたいな人間に近い神が普通だと思っていたけど、ああいう異形の神もたくさんいるということか。気をつけないと知らずに踏み潰されてしまいそうだ。
「はは、ちょっと落ち着こうね。転ばないように注意して」
バルドルに窘められたけど、落ち着いてなどいられなかった。アクセルは喜び勇んで光るゲートに飛び込んだ。
ゲートの中を二、三歩走ったら、すぐに見慣れた景色が現れてきた。
――ヴァルハラだ……!
いつもランクが張り出されている掲示板の前。そこにアクセルは立っていた。四ヶ月という期間はそんなに長くないはずなのだが、こうして見ると随分と久しぶりに思える。
思い出したように掲示板を見上げたら、戦士ランク三位のところに「フレイン」と書かれていた。一時はサボって七位にまで下がったランクも、ちゃんと元に戻してくれたみたいだ。
――兄上はどこにいるんだろう……?
早速捜しに行こう……と思っていたら、突然巨大な何かにぶつかって軽く吹っ飛ばされてしまった。
咄嗟に受け身をとったものの、思いっきり世界樹に叩きつけられて全身に衝撃が走った。
「おっと足元が見えなかった。悪いな、小僧」
「……え?」
何にぶつかったのかと思ったら、たった今ゲートから出てきた巨人だった。
そのまま巨人は岩のような巨体を揺らしながら、ズシンズシンと立ち去っていった。
――で、でかい……!
なんだアレは。あんな大きな神がいるのか? 控えめに見積もっても絶対に五メートル以上はあった。
バルドルみたいな人間に近い神が普通だと思っていたけど、ああいう異形の神もたくさんいるということか。気をつけないと知らずに踏み潰されてしまいそうだ。
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