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第6章~ラグナロクの始まり~
第36話
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「ちょっと待ってくれ。まさかこれがそうなのか?」
「そうだよ。大きいって言ったでしょ?」
「言ったけど……でもこれは、石というレベルではないような……」
「まあその表現はやや語弊があるよね。瘴気の岩と言った方がいいかもしれない。これを破壊するのはそれなりに大変そうだ」
「……大変だよな、絶対」
というか、二人がかりで打撃を加えたところで、本当に破壊できるかどうか。
この瘴気を出す岩とやらは、アクセルの背丈とほぼ同じくらいである。漬物石くらいの大きさなら上手いことヒビを入れて叩き壊せばいいと思っていたのに、これではどこからヒビを入れればいいかわからない。
――俺一人じゃ、いつまで経っても破壊できなかったかも……。
兄には休んでいて欲しかったけれど、そんな余裕はなかったようだ。本当に申し訳ないが、早く地上に戻るには兄にも頑張ってもらうしかない。
「……しかしこれ、どこから手をつければいいんだ?」
「やっぱりてっぺんに楔を打ち込んで、そこから真っ二つに割っていくのが定石だと思うよ」
と、兄が腰からサバイバルナイフを引き抜く。愛用の太刀の他に、予備として常にナイフを持ち歩いているのだ。山で狩りをする時にも使える優れ物である。
「とりあえず、これを楔代わりに打ち込んで少しずつ叩き割っていこう。それを繰り返していけば、いつかは破壊できるはずだ」
「そうだよ。大きいって言ったでしょ?」
「言ったけど……でもこれは、石というレベルではないような……」
「まあその表現はやや語弊があるよね。瘴気の岩と言った方がいいかもしれない。これを破壊するのはそれなりに大変そうだ」
「……大変だよな、絶対」
というか、二人がかりで打撃を加えたところで、本当に破壊できるかどうか。
この瘴気を出す岩とやらは、アクセルの背丈とほぼ同じくらいである。漬物石くらいの大きさなら上手いことヒビを入れて叩き壊せばいいと思っていたのに、これではどこからヒビを入れればいいかわからない。
――俺一人じゃ、いつまで経っても破壊できなかったかも……。
兄には休んでいて欲しかったけれど、そんな余裕はなかったようだ。本当に申し訳ないが、早く地上に戻るには兄にも頑張ってもらうしかない。
「……しかしこれ、どこから手をつければいいんだ?」
「やっぱりてっぺんに楔を打ち込んで、そこから真っ二つに割っていくのが定石だと思うよ」
と、兄が腰からサバイバルナイフを引き抜く。愛用の太刀の他に、予備として常にナイフを持ち歩いているのだ。山で狩りをする時にも使える優れ物である。
「とりあえず、これを楔代わりに打ち込んで少しずつ叩き割っていこう。それを繰り返していけば、いつかは破壊できるはずだ」
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