転生したらいろんな意味で兄に可愛がられています~ヴァルハラで死合いましょう~

夢咲まゆ

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第6章~ラグナロクの始まり~

第45話

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 ――だからって、俺に八つ当たりされても困るんだが……。

 それなら一緒に落ちなければよかったんじゃ……とも思う。こっちは兄を巻き込まないように配慮したのに、わざわざ一緒に来たのは兄の方ではないか。

 死者の国に落ちるのが二度目だということは自分でもわかっていたくせに、それでも落ちてきたのなら、自業自得と言えなくもない。

 ――いや、そんなこと考えちゃいけないな……。

 自分が頼りないのは事実。一人でここに来ていたら心細かったかもしれないが、兄が一緒にいてくれたからかなりホッとしたのだ。

 多少八つ当たりされたくらいで、反発することはない。いつも甘えさせてもらっている分、ここは自分が辛抱しなくては。

「…………」

 しかし、一体どうすればいいのだろう。

 ――投げるとか叩くとか、そういう刺激を加えないと変形しないのかな……。

 試しにヤドリギが埋まっている周辺の岩をガンガン叩いてみたが、特に反応はない。

「……お前、何してるの?」
「刺激を加えたら変形するかもしれないと……」
「いや、それはないでしょ……。刺激を加えただけで勝手に変形しちゃったら、気軽に持ち運べないじゃない」
「あ、それもそうか……」
「もうちょっとまともな方法考えてくれる? お前、頭は悪くないのに、さっきから残念なことばかりしてるよ」
「はいはい……悪かったな、残念な弟で」

 少し苦笑し、アクセルは別の方法を考えてみた。
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