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第11章~強くなるために~
第74話
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さすがにこれができないとは思わなかった、と兄が言うので、アクセルはちょっと口を尖らせた。
「じゃあ兄上が見本を見せてくれよ。兄上なら綺麗にスパッと直角に切り出せるんだろ?」
「もちろんだよ。これは基本中の基本だからね」
そう言って、兄が愛用の太刀を構える。そして勢いよく抜刀して丸太に振り下ろした。
兄の太刀筋は見惚れてしまうほど美しく、気付いたらスパッと一刀両断されていた。
「はあ……さすがだな、兄上。何度見ても素晴らしいと思うよ」
「ありがとう。……でも、これでちゃんと直角に切れてなかったら意味がない」
そう言って兄は、先程切った丸太を持ち上げ、切り口を下にして平らな地面に立てた。
太くて長い丸太は一切傾くことなく、地面に対してピシッと垂直に直立した。
「すごい……。本当に直角になってるんだ……」
「切り口が少しでもナナメになってたら、丸太は垂直に立たないからね。これで直角に切れたかどうかわかるよ」
「そうだな……。しかし、どうやったらそんなに綺麗に切れるようになるんだか……」
愛用の小太刀を眺める。
かなり今更だが、太刀筋についてはさほど気にしてこなかった。「別にどこを斬ろうが、敵を戦闘不能にできているなら結果オーライだろう」的な感じで軽く考えていた。首を落とすにしても、「切り口が汚い」とかそんなの考えたこともない。
――しかし、長年沁みついた太刀筋の癖みたいなのは、そう簡単には直らないんじゃないか……?
「じゃあ兄上が見本を見せてくれよ。兄上なら綺麗にスパッと直角に切り出せるんだろ?」
「もちろんだよ。これは基本中の基本だからね」
そう言って、兄が愛用の太刀を構える。そして勢いよく抜刀して丸太に振り下ろした。
兄の太刀筋は見惚れてしまうほど美しく、気付いたらスパッと一刀両断されていた。
「はあ……さすがだな、兄上。何度見ても素晴らしいと思うよ」
「ありがとう。……でも、これでちゃんと直角に切れてなかったら意味がない」
そう言って兄は、先程切った丸太を持ち上げ、切り口を下にして平らな地面に立てた。
太くて長い丸太は一切傾くことなく、地面に対してピシッと垂直に直立した。
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