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第12章~不穏な空気~
第86話
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「……ごめんよ、そこまで厳しくしてるつもりはなかったんだ。ただ、お前が変な道具を持って帰ってきたから、ちょっとイラッとしていたのかもしれない」
「イラッと……?」
「だってねぇ……いくら知らなかったとはいえ、そんなものを隠しもせず剥き出しのまま持って来ちゃったわけでしょ? 誰にも見られなかったからよかったけど、もし変なヤツに見られていたらお前絶対路地裏行きだったよ」
「そ、そんなことは……」
「そんなことあるんだよ。お前は無駄にモテるんだ。顔もスタイルも抜群にいいし、いつも真面目でいやらしい雰囲気は皆無。そういう人って、見ているだけでそそられるんだよね。組み敷いたらどんな顔をするのか、どんな声で鳴いてくれるのか、想像したくなるんだ。お前はその辺の自覚がなさすぎるんだよ」
「……すみません……」
アクセルはしゅん……と肩を落とした。
自分ではよくわからないが、こういうところがまさに無自覚な証拠なのかもしれない。いつも近くで自分を見ている兄が言うのだから、意図せず危ない行動をとってしまっているのかもしれない。
兄の立場からすれば、お仕置きしたくなるくらい危なっかしいのだろう。
兄は重ねて言った。
「お前だって、知らない男に襲われたくはないだろう? 私以外の人に突っ込まれるのは嫌だよね?」
「当たり前じゃないか。兄上以外の人になんて、そんな……」
「イラッと……?」
「だってねぇ……いくら知らなかったとはいえ、そんなものを隠しもせず剥き出しのまま持って来ちゃったわけでしょ? 誰にも見られなかったからよかったけど、もし変なヤツに見られていたらお前絶対路地裏行きだったよ」
「そ、そんなことは……」
「そんなことあるんだよ。お前は無駄にモテるんだ。顔もスタイルも抜群にいいし、いつも真面目でいやらしい雰囲気は皆無。そういう人って、見ているだけでそそられるんだよね。組み敷いたらどんな顔をするのか、どんな声で鳴いてくれるのか、想像したくなるんだ。お前はその辺の自覚がなさすぎるんだよ」
「……すみません……」
アクセルはしゅん……と肩を落とした。
自分ではよくわからないが、こういうところがまさに無自覚な証拠なのかもしれない。いつも近くで自分を見ている兄が言うのだから、意図せず危ない行動をとってしまっているのかもしれない。
兄の立場からすれば、お仕置きしたくなるくらい危なっかしいのだろう。
兄は重ねて言った。
「お前だって、知らない男に襲われたくはないだろう? 私以外の人に突っ込まれるのは嫌だよね?」
「当たり前じゃないか。兄上以外の人になんて、そんな……」
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