1,365 / 2,484
第13章~獣化の秘密~
第4話※
しおりを挟む
こんな出来事、夢であって欲しい。目覚めたら隣にいつもの兄がいて、穏やかに笑い合いながら食事をしたり出掛けたりしたかった。
昨日まではそんな日常が続くと信じていたのに、今日になって何故いきなりこんなことになってしまったのだろう……。
「……おまエ、わたしのこときらイになったノ?」
兄が声を低くしてそんなことを言い出す。その顔は年端もいかない駄々っ子のようだった。
アクセルは小さく首を振った。
「……違うよ。好きだからこそ耐えられないんだ。今のあなたは本来の兄上じゃない」
「わたしはわたシだよ。それいじょうでモそれいかでもなイ。それをおまえハひていするわけ?」
「そうじゃない、そうじゃないんだ。ただ俺は、あなたに正気に戻って欲しくて……」
「だかラわたしはしょうきだってバ。なんどいえばわかルの。そうやってわたしをひてイして、やっぱりおマえ、わたしノこときらいになったンだ」
「だから違……うわっ!」
唐突に蹴りが飛んできて、それが膝の間接にヒットした。
がくんと膝が折れてバランスを崩し、床に転倒する。間髪入れず兄がのしかかってきて、片手でこちらの首を絞めてきた。
「おまエだけはわたしのこト、きらいにならなイとおもってたノに……おまえだケはわたしのみかたダって、しんじてたのニ……」
「ぐ……あ……」
「ねぇアクセル、なんデわたしのこときらいニなっちゃったの? おにィちゃんは、おまえのこトだいすきだよ……」
「っ……!」
ギリギリと首に右手が食い込んでくる。
昨日まではそんな日常が続くと信じていたのに、今日になって何故いきなりこんなことになってしまったのだろう……。
「……おまエ、わたしのこときらイになったノ?」
兄が声を低くしてそんなことを言い出す。その顔は年端もいかない駄々っ子のようだった。
アクセルは小さく首を振った。
「……違うよ。好きだからこそ耐えられないんだ。今のあなたは本来の兄上じゃない」
「わたしはわたシだよ。それいじょうでモそれいかでもなイ。それをおまえハひていするわけ?」
「そうじゃない、そうじゃないんだ。ただ俺は、あなたに正気に戻って欲しくて……」
「だかラわたしはしょうきだってバ。なんどいえばわかルの。そうやってわたしをひてイして、やっぱりおマえ、わたしノこときらいになったンだ」
「だから違……うわっ!」
唐突に蹴りが飛んできて、それが膝の間接にヒットした。
がくんと膝が折れてバランスを崩し、床に転倒する。間髪入れず兄がのしかかってきて、片手でこちらの首を絞めてきた。
「おまエだけはわたしのこト、きらいにならなイとおもってたノに……おまえだケはわたしのみかたダって、しんじてたのニ……」
「ぐ……あ……」
「ねぇアクセル、なんデわたしのこときらいニなっちゃったの? おにィちゃんは、おまえのこトだいすきだよ……」
「っ……!」
ギリギリと首に右手が食い込んでくる。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
802
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる