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第13章~獣化の秘密~
第115話
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壁に飲み込まれて行方不明になっていたミューだったが、どうやら無事だったようだ。やはりというか、さすがというか……。
「あ、の……」
かすれた声で兄を見たら、兄は「まずは水分補給を」とグラスに入った水を渡してくれた。アクセルの好きなハチミツ入りのレモン水だった。
それを一気に半分ほど喉に流し、改めて尋ねる。
「あの……あなたは、その……兄上、なんだよな……?」
「そうだよ。私こそが本物のフレイン。お前の兄だ」
「それじゃあ……俺が会った三人の兄上は、一体……」
「……あれは私のコピーだよ。この施設で、グロアがこっそり作って研究に使っていた私の写しみたいなものさ。悪趣味以外の何物でもないけどね」
「コピーって……」
「なんかねー、飲み込まれた壁の先に、地下に通じる怪しい部屋があってー」
と、ミューが起こったことを説明してくれる。
「そういう部屋って、だいたいテンプレ的に怪しいことしてたりするじゃない? ここも何かやってるのかなーと思って覗きに行ったら、なんとびっくり! フレインと同じ顔をした人がいっぱいいたんだー。しかも歩き回ってたわけじゃなくて、みんな大きい試験管? みたいなところに入っててさー」
「大きい試験管……」
実験体が培養されているガラス管みたいなものだろうか。培養液の中に裸の実験体がいて、目を閉じて眠っているイメージがある。
「あ、の……」
かすれた声で兄を見たら、兄は「まずは水分補給を」とグラスに入った水を渡してくれた。アクセルの好きなハチミツ入りのレモン水だった。
それを一気に半分ほど喉に流し、改めて尋ねる。
「あの……あなたは、その……兄上、なんだよな……?」
「そうだよ。私こそが本物のフレイン。お前の兄だ」
「それじゃあ……俺が会った三人の兄上は、一体……」
「……あれは私のコピーだよ。この施設で、グロアがこっそり作って研究に使っていた私の写しみたいなものさ。悪趣味以外の何物でもないけどね」
「コピーって……」
「なんかねー、飲み込まれた壁の先に、地下に通じる怪しい部屋があってー」
と、ミューが起こったことを説明してくれる。
「そういう部屋って、だいたいテンプレ的に怪しいことしてたりするじゃない? ここも何かやってるのかなーと思って覗きに行ったら、なんとびっくり! フレインと同じ顔をした人がいっぱいいたんだー。しかも歩き回ってたわけじゃなくて、みんな大きい試験管? みたいなところに入っててさー」
「大きい試験管……」
実験体が培養されているガラス管みたいなものだろうか。培養液の中に裸の実験体がいて、目を閉じて眠っているイメージがある。
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