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第13章~獣化の秘密~
第147話
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言い訳するつもりはないが、獣化した兄があまりに衝撃的だったこと、施設に連れて行かれる際にほとんど拘束状態だったこと、更にはその後の様子を一切知らされなかったこともあって、心配で心配でたまらなかったのだ。
心配のあまり日常生活でもしょっちゅう上の空になってしまい、ピピに「ごはんまだ?」と聞かれてもしばらく気付かなかったこともあった。
当然鍛錬にも身が入らず、死合い中も全く集中できなくて結果が残せなかったのだ。
――これで定期的な連絡があればまた違ったと思うが……施設でやってたことを考えると、連絡なんてできるはずなかっただろうしな……。
そんなことを考えていたら、兄がやや呆れながら言った。
「まったく、しょうがないなぁ。お前との公式死合いはまだ先になりそうだ」
「う、うん……すまない。俺も早く兄上と死合いたいんだけどな……」
「まあいいよ。時間だけは無限にあるんだ。このまま鍛錬を怠らなければ、いつか必ず死合えるようになるさ」
「そうだな……。これからも頑張らなければ」
いろいろあったものの、これでしばらくは大きな事件は起こらないだろう。
また兄と平和な日常を送れると思えば、それだけで嬉しかった。
――ヴァルハラに来てからも、何だかんだで波乱万丈だったもんな……。
心配のあまり日常生活でもしょっちゅう上の空になってしまい、ピピに「ごはんまだ?」と聞かれてもしばらく気付かなかったこともあった。
当然鍛錬にも身が入らず、死合い中も全く集中できなくて結果が残せなかったのだ。
――これで定期的な連絡があればまた違ったと思うが……施設でやってたことを考えると、連絡なんてできるはずなかっただろうしな……。
そんなことを考えていたら、兄がやや呆れながら言った。
「まったく、しょうがないなぁ。お前との公式死合いはまだ先になりそうだ」
「う、うん……すまない。俺も早く兄上と死合いたいんだけどな……」
「まあいいよ。時間だけは無限にあるんだ。このまま鍛錬を怠らなければ、いつか必ず死合えるようになるさ」
「そうだな……。これからも頑張らなければ」
いろいろあったものの、これでしばらくは大きな事件は起こらないだろう。
また兄と平和な日常を送れると思えば、それだけで嬉しかった。
――ヴァルハラに来てからも、何だかんだで波乱万丈だったもんな……。
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