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第20章~トーナメント・第三死合い~
第83話
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「私のことなら本当に気にしないで。お前が強くなる方向に使ってもらった方が、私は嬉しいし」
と、兄がひらひら手を振る。
「次の相手はチェイニーくんだしね。彼のことだから、どんな風に戦ってくるかわからない。魔法や幻術を使ってくる可能性もある。それに対抗するためにも、属性抵抗はつけておいた方がいいよ。今からでも遅くないから、もう一度お願いしに行ったら?」
「…………」
「というか、何回も往復して頼みづらいっていうなら、お兄ちゃんが代わりに行ってこようか? いつもの鍛冶屋に行って武器と素材置いてくるだけでしょ?」
そう言われたものの、どうしてもその気になれなかった。
勝利に必要なことだというのはわかっているけれど、そのために大事なお守りを消費してしまうのはどうしても受け入れられなかった。
「……嫌だよ」
「ええ?」
「俺にとってこのペンダントは、初めて兄上にもらった大切なものなんだ。当たり前に身に着けてるから普段はあまり意識しないけど、なくなったらなくなったで寂しいんだよ」
「あれ、そうなの? そこまで思い入れがあったんだ……?」
「当たり前だろ。今まで何だと思ってたんだよ」
「ああ、いや……ごめんね。大事にしてくれていたのは嬉しいよ、うん」
兄はやや呆気にとられているみたいだった。
まったく……この俺が、兄からもらったプレゼントをぞんざいに扱うわけないじゃないか。失礼な。
畳み掛けるように、アクセルは更に言った。
と、兄がひらひら手を振る。
「次の相手はチェイニーくんだしね。彼のことだから、どんな風に戦ってくるかわからない。魔法や幻術を使ってくる可能性もある。それに対抗するためにも、属性抵抗はつけておいた方がいいよ。今からでも遅くないから、もう一度お願いしに行ったら?」
「…………」
「というか、何回も往復して頼みづらいっていうなら、お兄ちゃんが代わりに行ってこようか? いつもの鍛冶屋に行って武器と素材置いてくるだけでしょ?」
そう言われたものの、どうしてもその気になれなかった。
勝利に必要なことだというのはわかっているけれど、そのために大事なお守りを消費してしまうのはどうしても受け入れられなかった。
「……嫌だよ」
「ええ?」
「俺にとってこのペンダントは、初めて兄上にもらった大切なものなんだ。当たり前に身に着けてるから普段はあまり意識しないけど、なくなったらなくなったで寂しいんだよ」
「あれ、そうなの? そこまで思い入れがあったんだ……?」
「当たり前だろ。今まで何だと思ってたんだよ」
「ああ、いや……ごめんね。大事にしてくれていたのは嬉しいよ、うん」
兄はやや呆気にとられているみたいだった。
まったく……この俺が、兄からもらったプレゼントをぞんざいに扱うわけないじゃないか。失礼な。
畳み掛けるように、アクセルは更に言った。
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